※ぐだは2部6章後あたりの雰囲気です。
てしてし
獣特有の毛の柔らかさに意識が浮上していく。
「うーん…フォウくん…」
てしてし
「ワゥ」
そうそう、ワンワンって犬みたいに…
「…いった!?」
頬に痛みが走って体を起こす。
フォウくんがまたオレの顔でも叩いているのかと思ったけど、あの子は爪を立てない。
「君、だれ…?」
目の前には、狼を1/5にしたような姿をした獣。顔は愛らしいが、フォウくんよりも凛々しい。くんくんとこちらの匂いを嗅いでいる。
というかここはどこだ?
確かに目の前に広がるのはカルデアの廊下だが、カルデアと言っても…
「あー!」
少女の声だろうか。小走りな足音が共にこちらに向かって来ている。エリザやちびっ子ズかと思ったが、聞き覚えがない。いつの間にか新たなサーヴァントでも召喚されたのだろうか。
「いたー!ハティ、どこに行ったのかと思ったよ〜」
走って来た少女は、「ハティ」と呼んだその狼を抱き抱えた。雰囲気的にサーヴァントではない人間に思える。身長は小さめ、オレよりも年下だろうか。
その見覚えのある服装は、我らがカルデアの制服だ。だが、どこか違うような…
「ん?きみ、知らない人だね?新しいサーヴァント?」
夕焼けのような黄金色の眼がこちらを見る。やはり知らない人だ、新しい職員…にしてはやはり小さい。
「オレは藤丸立香。カルデアのマスターなんだけど…君は?」
「…カルデアのマスター?え、ちょっと待って」
むむ、と少女はハティを抱えたまま考えている。何か変なことを言っただろうか。
「カルデアのマスターの生き残りは私だけじゃないの?」
「…え?」
「私は綾三原千鶴。カルデアの46番目のマスター…なんだけど…」
「うーん…」
その少女は千鶴と名を語る。見た感じ、オレよりも少し幼そうだ。そんな子が、人類最後のマスターだなんて…
「ドッペルゲンガー、にしては見た目が違いすぎる。つまり考えられるのは」
パラレルワールド
なんらかの分岐で、この世界はオレじゃなくてこの子が生き残った。そういう世界なのだとお互いに理解した。だが、問題はそこじゃない。
「でも、どうしてこっちに?レイシフトとか?」
「それがわからなくて…目が覚めたら、って感じ」
「不思議なこともあるんだねぇ」
ゆるゆるとした雰囲気が落ち着く。なんだか自分が2人いるみたいな感じだ。
「違うカルデアのマスターかぁ…
よし、とりあえず、君のカルデアと私のカルデアがどう違うか調べようよ!」
そう言った彼女は、オレの手を友人のように引く。廊下を少し進むと、甘い香りが漂ってきた。
「まずは我らが天才とドクターに会いに行こう!」
読まなくても大丈夫です。
初めまして、小説を何処かに投稿するというのは今回が初めてです。
オリ鯖を作るのが趣味で、どうせなら絡ませたいな〜、ぐだ男と仲良くしてほしいな〜というぼんやりした思いを書き起こしたものになります。気ままに見ていただけると嬉しいです。
次回からオリ鯖祭りです、よろしくお願いします!