1000文字で綴るIS学園の日常   作:キラ

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更識簪の休日

 休日。

 学園を出た私――更識簪は、数ヶ月ぶりにとある場所へ足を運んでいた。

 ひしめく建物。休日特有の歩行者天国。でかでかと掲示されるアダルトゲームの広告。

 

「懐かしい」

 

 オタクの聖地、秋葉原。打鉄弐式が完成したことで、ようやく休日に多めのフリータイムをとることができた。

 

『あーきはーばらーっ!!』

 

 とか叫びたい気分だけれど、恥ずかしいのでやめておく。

 感傷に浸るのはここまでにして、早速街を散策することにしよう。

 メイド喫茶への引きこみを行っているメイドさん達を華麗に受け流しつつ歩く。しばらくぶりとはいえ、体が進むべきルートをしっかり覚えていた。

 

「いらっしゃいませ」

 

 まずは駅から最寄りの家電量販店へ。1階で新発売のゲームの値段をチェックし、2階で中古ゲームの掘り出し物がないかを調べる。

 

「あっ」

 

 とあるパッケージに目が留まる。

 国民的ヒーローを題材としたキャラゲーの中でも髄一の出来を誇るもの。私がそれの存在を知った時には、すでに中古の値段が高騰してしまっていた一品。発売当時はまだ幼く、ヒーローよりも魔法少女とかが好きだったので気にしていなかったのだが、現在激しく後悔している。

 在庫が少ないので、そもそも店に置いてあること自体がレア。ドキドキしながら値段を確認。

 

「……う」

 

 高い。5ケタは高い。買おうと思えば買えないわけではないが、そうすると今月以降の他の商品の購入に影響する。

 しばしの葛藤の後、とりあえず他の店をまわってから決めることにした。他の人が持っていってしまわないよう祈りつつ棚に戻し、店舗を後にする。

 

 

 

 

 

 

 あちこち歩き回った結果。

 

「安い……!」

 

 最初の店の6割ほどの値段。ゲームソフトとしてはまだ高額だけれど、十分だ。

 1時間の体力消費は無駄ではなかったのだ。すべて意味があったことなのだ――震えるほどの達成感を味わいながら、私は足取り軽くレジに向かった。

 

 そんなことをしているうちに正午をまわっていたので、何か食べることにした。

 お肉が食べたい気分だったので、万世橋のカツサンドを選択。相変わらず肉が重厚で美味だった。

 帰り際。ここに寄った時はいつも本音用のカツサンドを持ち帰るので、今日も同じようにしようと考えたのだが。

 

「せっかくだから、お姉ちゃんにも……」

 

 あと、一夏や虚さん達にも……なんて欲張ったら、袋がいっぱいになってしまった。

 懐は少し寒くなったけれど、心はなんだか温かかった。

 ……とても有意義な休日だった。

 




鈴ラウラ簪の貧乳(?)トリオ、好きです。
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