「むう」
携帯端末に表示された数値は、ラウラ・ボーデヴィッヒ――つまり私の身体データ。今日の身体計測の結果だ。
それを一通り眺めた後、私は今さらながらひとつの事実を再認識した。
「やはり私の身体はひんそーというやつなのだな」
半年前も軍で身体計測を行ったが、その時からほとんど成長が見られない。しかも成長したポイントがウエストなのは結構まずい。クラスメイト達のスイーツめぐりにつき合い過ぎたのが原因か。
「一夏が特殊性癖の持ち主なら良いのだが」
最近になって、私はいわゆるスタイルというものに関心を持ち始めていた。というのも、男は魅惑的なボディーを持つ女になびきやすいということを知ったからだ。
「ふむ……」
実際、これはどのくらい不利なのだろうか。
改めて、ライバルになりそうな連中の身体を思い出してみる。
「シャルロットは……意外と胸があったな。着やせというやつか」
一緒に大浴場に向かうことも多いので、その体つきに関してはそれなりに把握している。
男装していた割にはバストサイズが大きい。転入当初はかなり胸を潰していたのではないだろうか。
「胸があるといえば箒か。あれはちょっと反則ではないか?」
背も私より10センチほど高いし、実に恵まれたボディの持ち主だ。
一夏もたまに箒の胸に視線をさりげなくやっている時がある。私はミテイルゾ。
「スタイルがいいのは……セシリアか」
バストは箒ほど大きくはない。が、全体のバランスの良さに関してはかなりのものだ。
本人的に脚がアピールポイントらしいが、一部生徒によると尻が扇情的らしい。
「簪は……自信なさげだったが、私よりはましだろう」
あれは比較対象を姉に置いているから悪いのだ。
「あとは……」
残りひとり、私と体型的に最も近い友人のことを思い浮かべる。
……ふむ。
そういえば、あいつと私は、どちらが大きいのだ?
*
「なるほど。それで突然人の部屋に押しかけたあげくセクハラかましたと」
「多少強引だったのは謝る」
「ったく……ラウラってば天然だからタチ悪いのよね」
鈴の部屋を訪ねて胸を揉んだら怒られた。
「で、どうだったのよ」
「む?」
「だから……アンタの感触として、どっちが大きかったの」
「………」
無言で鈴の胸を指さす。
その瞬間、彼女の顔がにやけかけるが、すぐに影が差した。
「どうした。お前の勝ちだったのだぞ」
「いや、あたし今すっごい寂しい喜び感じてたなって」
……ふむ?
よくわからんが、世の中難しいな。
全体的にみんな背がちっちゃめですよね。