ろくでなしのドナテロ・ヴェルサス・ブランドー 作:クォーターシェル
「……ディエゴ・ブランドー?」
「確か有名なジョッキーよね?なんであんなトカゲ人間みたいになっているの?」
疑問を呈すソフィア。
「あいつがああなったのには色々あってな……」
「まあ話すと長くなるんだ」
「というか、ヴェルサスはディエゴと知り合いなの?」
「知り合いつうか、親戚なんだよ」
「ディエゴ、お前もこのロンドンに迷い込んだのか?」
「その口ぶりだとお前もかヴェルサス……」
そう答えるディエゴ。彼はその姿を一旦人間に近づける。能力は完全に解除しておらず、肌のあちらこちらがひび割れている。
「仕事でロンドンに来ていてな。気が付いたらロンドンがこんな異界になっていた」
「それで、フェルディナンド博士に対する程のものではないが、俺の野生の勘が告げている」
「そこの機械人間がこの異変の元凶だとな」
ディエゴはバベッジを睨みつける。
「ふむ……、ディエゴ・ブランドーと言ったか」
「君は私の『アブニー・パーク』の事に気づいているようだね?」
「アブニー・パーク……、それが貴様のスタンドの名前か……!」
「なに!?」
事態についていけないヴェルサス達。
「スタンド、と呼ばれているのか私の力は……」
「そうだな、少し昔話をしよう」
「昔話?」
「その男は所謂計算の天才だった」
「男は自らが考えた計算機械が発展した世界を夢想していた」
「しかし、現実は残酷だった」
「男は計算機械を考えたものの、様々な障害が立ちふさがり計算機械は完成・実用化されることなく男は没した」
その話を聞いたヴェルサスは、
「それは……、あんたの事なのかチャールズ・バベッジ」
と聞く。
「それは、少し違うな」
「君達の内の一人が言ったようにその男、チャールズ・バベッジは死後脳を保管されることになった」
「そして、サイエンス・ミュージアムにて奇跡が起こった」
「長年、そこに溜まっていた人々の科学への憧れ等の感情エネルギー……」
「それに呼応して、生前スタンドの素質をもっていたチャールズ・バベッジの脳はスタンドに目覚めた」
「その能力は生前チャールズ・バベッジが思い描いていた理想郷を実現させうる力だった」
「あんたはチャールズ・バベッジではないと?」
「そうだな、チャールズ・バベッジの記憶等は受け継いでいるが」
「おそらく厳密には私は生前のチャールズ・バベッジと同一人物だとは言い難い」
「だから私は自分をバベッジ・ブレインとも名乗る事にした」
「そして能力にはアブニー・パークと名付けた」
バベッジ、いやバベッジ・ブレインはまたも深くため息をつくと共に蒸気を吐き出す。
「なるほど、ロンドンの異変があんたのスタンド能力によるものだってのは分かった」
「バベッジ・ブレイン。あんたの目的は何なんだ?」
「チャールズ・バベッジが夢想していた『解析機関』が発展した理想郷を現実のものにすることだよ」
「つまりこのロンドンはその結果っていう訳か……」
「いや、私はこれではまだ足りないと考えている」
「なに?」
「今の私は不完全である。そう感じるのだ。私の片割れの脳は未だにこのロンドンの何処かに保管されている」
「片割れを取り戻すことが出来れば私のアブニー・パークは更に成長することができる……」
「今はロンドン全域を取り込むのに精一杯だが、成長すればロンドンだけではなくイギリス全域、いや世界中をこの世界へと変えることができるだろう」
「それを俺が許すとでも?」
ディエゴが冷たい声で言う。
「何故だね?」
「こんな偽りの世界でのし上がる気は無い。という事だが?」
「おい、ディエゴ!確かにそこのバベッジ・ブレインはこの異変の原因かもしれねえがそれは物騒じゃないか?」
「ヴェルサス。お前の意見は求めていない」
ディエゴはバベッジ・ブレインに飛び掛かり、手刀を喰らわせようとする。
「WRYYYYYYY―――ッ!」
「おっ、おい!?」
しかし、
ガンッ!
突然バベッジ・ブレインの周囲に現れた。兵士によってディエゴの攻撃はガードされた。
「ぬっ!?」
「私に危害を加えようとするのはやめたほうがいい」
「私のアブニー・パークには防衛本能というべきものがある」
「ちっ、ちょこざいな!」
「おいディエゴ!やめろ!」
「クソッ!リキエル、ウンガロ、ソフィアを連れて安全な所まで行ってくれ!」
「兄貴は?」
「ちょっとディエゴを止めようと思う!実際あいつに危害を加えてこのロンドンが更におかしなことにでもなったらヤバそうだからな!」
「分かった!ソフィアさん、こっちだ!」
「えっ?」
リキエルとウンガロはソフィアを連れてその場から離脱する。
そして、
ガガガガガガッ!
兵士達はディエゴに向かって銃を発砲する。だが、
「無駄ァッ!」
ディエゴは銃撃を躱して兵士達に反撃した。
ガシャンッ!
ディエゴの攻撃を受けて倒れた兵士の体から歯車等の部品がこぼれた。
「ロボットかこいつら!」
「自動人形(オートマタ)という物だ」
「だがこんな連中ボディーガードにもならんぞ!」
ディエゴはなおもバベッジ・ブレインに襲い掛かろうとする。その時、
「!?」
拘束具がディエゴの自由を奪う。
「ニューゲート監獄に有った拘束具だぜ」
「落ち着けディエゴ」
「ヴェルサスか……!」
「邪魔をするな貴様……!」
二人は睨みあう。そんな中、
「やれやれ。私は片割れの捜索に戻らせてもらうよ」
バベッジ・ブレインはその場から立ち去っていく。
「おい!待て!」
ディエゴがその背に言葉を投げかけるが、バベッジ・ブレインはそのまま行ってしまった。
「クソッ!お前のせいで奴を逃がしてしまったぞ!」
「だから落ち着けって。あのバベッジ・ブレインはあちらから襲い掛かって来なかったし今回はお前に非があると思うぜ」
「お前も奴の話を聞いただろう!奴をこのまま放置すれば世界がくだらない妄想の産物に書き換えられるんだぞ!」
「まあ、お前の懸念も分かるぜ」
「だが、あのバベッジ・ブレインは急いでは無かったみたいだし事態も一刻を争うってほどじゃあ無いとも思う」
「お前はこんな事態に放り込まれたというのに呑気なものだ……」
「おい、お前の弟達が連れて行った女、あれはお前の女か?」
ヴェルサスは頭をかきながら、
「いやぁ……、将来的に堂々とそう言えたらいいんだけどよ」
と答える。
「ならば、あの女の心を取り戻したいとは思わないのか?」
「……どういうことだ?」
「この場に来る前にロンドンの市民の何人かと話した」
「皆ずっと前から世界がこうだったと思い込んでいたぞ」
「取り込まれていると形容するのが正しいだろうな」
「あの女もそうだろう?」
「……まあ、そうだけどよ」
「いいか、ああいう状態をなんて言うか知っているか?」
「“洗脳”だ」
「それも単なる話術ではない、スタンド能力によるものだから厄介だぞ」
「もしもバベッジ・ブレインが片割れの脳を手に入れて完全な状態になったとしたら」
「お前が知っていたあの女の魂と形容できるものは現実世界から消え去ることになるぞ」
「そ、そこまで言うか?」
「このスタンドはそういう能力だ」
「科学への憧れだか知らんが妄想を現実に押し付けて塗りつぶす……」
「言わばこのロンドンの本来の歴史に対する冒涜とでも言っておこうか」
「俺はそれが気に食わん」
「結局のところ現実逃避のようなものだ」
「……」
「ヴェルサス。俺に協力しろ」
「お前は呑気に事を構えているがこのままでは取り返しがつかなくなるぞ」
「洗脳か……」
「あれはソフィアであってソフィアじゃないんだな?」
「そうだ。このままでは本来のあの女はお前の思い出の中にしか存在しなくなるだろうな」
「……分かった」
ディエゴの拘束が解ける。
「ふん……!」
ディエゴは伸びをして肩を回す。
「ではバベッジ・ブレインを追いかけるぞ」
◇
バベッジ・ブレインはリンカーンズ・イン・フィールズのイングランド王立外科医師会本部の近くに来ていた。
「やはり先ずは本部を当たった方がいいか……」
バベッジ・ブレインはゆっくりとだがイングランド王立外科医師会本部へと近づいていく。しかし、
『捕まえた』
「?」
バベッジ・ブレインの足を掴む者がいた。ヴェルサスのアンダー・ワールドだ。
「お前は……」
『地下へご招待』
アンダー・ワールドはそのままバベッジ・ブレインを穴の中に引きずり込む。
バベッジ・ブレインはアンダー・ワールドが作り出した地下空間に降り立った。
「君達は……」
バベッジ・ブレインと対峙するのはヴェルサスとディエゴだ。
「名乗らせてもらうぜバベッジ・ブレインさんよ」
「我が名はドナテロ・ヴェルサス・ブランドー!」
「我が愛するソフィアの魂の尊厳の為に、お前を止めさせてもらうぜ!」
隣でディエゴは、
「仰々しいことだな……」
と呟く。
「何故君達は私の邪魔をするのだね?」
「今言った通りだ。この蒸気と歯車の世界のままじゃソフィアは洗脳されたままだ」
「だからスタンドを解除してもらう!」
「俺は貴様が気に食わん。シンプルに言えばそれだけだ」
「つまり、私と戦おうということか……」
「ああ、アンダー・ワールドで掘ったこの地下空間でなら他の人間の迷惑にはならねえ!」
「出しなあんたのスタンドを!」
ヴェルサスは挑発するが、
「さっきも言ったように私のアブニー・パークのそれは防衛本能だ……」
「来るなら君達から来るといい」
「ならば行かせてもらうぞッ!」
恐竜化しているディエゴがバベッジ・ブレインに向かっていく。
ズズズ……
すると機械兵士が出現し、ディエゴに向かって銃を撃つ。
「無駄だッ!」
だが、弾丸の軌道を見切ったディエゴは兵士達を相手取っていく。
ヴェルサスも、
「行くぞアンダー・ワールド!」
アンダー・ワールドを発動させる。アンダー・ワールドは穴を掘りそこから、
ブオオオオオッ!
赤い車体のバスが出現する。
「最新型のロンドンバスだ!バベッジの死後のロンドン名物だぜッ!」
ロンドンバスはバベッジ・ブレインに向かって突撃していく。機械兵士がそれを止めようとするがなぎ倒されていく。
だが、
「なるほど……、これがモーターや内燃機関を使った乗り物か……!」
バベッジの前に第一次世界大戦で使われたマークⅠ戦車に似たシルエットをしているが、巨大なボイラーと煙突を備えた蒸気機関式の戦車が現れて、ロンドンバスを押し返す。そして、
ドッゴーンッ!
その戦車は砲撃を行ってロンドンバスを破壊した。
「うおっ!?」
「ちっ、何をやってる!」
今度はディエゴがバベッジ・ブレインに襲い掛かる。
「君の能力……、恐竜に変身するのか」
「しかし……」
すると、バベッジ・ブレインの周囲に真鍮の嘴と金属の羽根を備えた鳥型の機械が複数出現してディエゴを迎え撃つ。
「くっ!」
ディエゴは飛び回る機械仕掛けの鳥を叩き落す。
(ちいっ!機械ではなく生物だったら俺のスケアリー・モンスターズで恐竜化させて支配下に置けたものを!)
「まるでドローン兵器だな……」
そんなディエゴの様子を見るヴェルサスの前に蒸気戦車が迫りくる。だが、
「アンダー・ワールド」
ボゴッ!
ズシャアッ!
戦車は目の前に出来た穴に嵌って動けなくなった。
「マーク1戦車って深い穴に嵌まると行動不能になるって聞いたぜ」
「弱点は大きく変わってないみたいだな」
ディエゴが後退してくる。
「このままでは千日手だ……」
「あの能力今のところ防衛に特化しているみたいだが、このままでは攻めきれん……!」
ヴェルサスは考える。すると、
「思いついたぜ!」
そしてヴェルサスはディエゴに耳うちする。
「成程」
「じゃあヴェルサス、お前が時間を稼げ」
「えっ、俺がかよ?」
「俺の方が素早い」
「……分かったぜ。だがぬかるなよ」
「そっちこそな」
そしてディエゴは地上へ向かった。
そしてヴェルサスはバベッジ・ブレインに向き直り、
「バベッジ・ブレイン!今までは様子見だったが」
「そろそろゾッとする事をやってやるぜ!」
と言い放つ。
「ほう……、ゾッとする事か」
「やってみると良い」
「アブニー・パークの防御を崩せるとは思えないがね」
「言ったな!アンダー・ワールド!」
ヴェルサスはアンダー・ワールドを発動させる。すると、
「!?」
バベッジ・ブレインは列車の内部に居た。
「これは……」
列車内部の乗客の記録が、
「この地下鉄は1975年2月28日にムーアゲート駅で事故を起こした列車だよ」
「後数分もすればこの列車はトンネルの壁に衝突して43人の死者を出すよ」
と言った。
「成程……、彼の能力はこんな事もできるのか」
列車の外ではヴェルサスが、
「さあどうする?普段は人間相手には使わない技だがあんたは人間と言うには怪しいしな」
「後1~2分もすれば記録通りに事故が起きるぜ。その時あんたは無事でいられるかな?」
と呟く。
そして、ヴェルサスはバベッジ・ブレインの出方を伺う。だが、
(なんだ?何もしてこないな)
事故が起こる時が迫っているというのに、バベッジ・ブレインは特にアクションを起こさない。
「まさか、あの能力は本当にこちらから攻撃しないと何も起きないのか?」
そして、時間が経ち事故が起こった瞬間になる。そして、
ガッシャーンッ!
トンネルの壁に衝突した時の再現が起こり列車は破壊される。
「どうだ!?」
しかし、
「残念だったね……」
「!?」
列車の内部から鎧の様な者を身にまとったバベッジ・ブレインが現れる。
「内部にエアバッグが搭載されたパワードスーツさ」
「外殻は頑丈。中はエアバッグによって衝撃吸収」
「お陰であの事故を生き残れたという訳だよ」
「なんて奴だ……!」
「さて、君の攻撃はそれで終わりかね?」
「どうやら私のアブニー・パークの防御を破ることはできないようだ」
バベッジ・ブレインはパワードスーツを脱ぎ捨てる。
「ふっ……」
「?」
「はははははは!」
突然笑い出すヴェルサスを不審に思うバベッジ・ブレイン。
「どうかしたのかね?」
「いや、上手く策がハマったものでな」
「よしんば今ので倒せていればそれで良しだったがよ、本命はあっちだぜ」
ヴェルサスはある一点を指さす。指さした先にはディエゴが地上から戻ってくる所だった。
「何?あれは……」
ディエゴはある物を持っていた。それは、
「ま、まさか……!」
容器に入れられた人の脳だった。そう、バベッジ・ブレインが探していた王立外科医師会に保管されるチャールズ・バベッジの脳の片割れである。
「どうやら、そのスタンドはお前自身を守れてもこっちの片割れは守れないようだな」
ディエゴはそう言う。
「先ほどの攻撃は囮……!真の狙いは私の片割れを先に奪取することだったのか……!」
「そういうことだぜ」
「さて……」
ディエゴは脳の入った容器に爪を立てる。
「スタンドを解除しろ。さもなくばこの脳を破壊する」
「……」
バベッジ・ブレインは自身の負けを悟っていた。
「どうやらアブニー・パークの防衛能力にかまけて慢心していたのが良くなかったらしい……」
「私の負けだ。スタンドを解除しよう」
「おっ!」
(よし!これでソフィアが元に戻る!)
「だから、その私の脳も今の私の脳も傷つけないでくれ」
「自分で言うのも何だがチャールズ・バベッジの脳はこの国の至宝だった……」
「いや、今でもそうであると言うべきか……」
「ふん……、ふざけた事を言う……」
ディエゴは冷たい眼差しでそう言う。
「まっ、いいだろディエゴ」
「脳は両方とも元の場所に戻そう」
「だがよ」
ヴェルサスは言葉を続ける。
「もし今度スタンドを発動してみろ」
「その時はチャールズ・バベッジの脳が至宝だろうとなんだろうと破壊するぜ」
「分かった……」
「あっ、それとよ」
「……なんだい?」
ヴェルサスはこう付け加えた。
「ソフィアを洗脳されたのはムカついたが、あんたの夢想したスチームパンクの世界」
「短い体験だったが悪く無かったぜ」
「そうか……!」
バベッジ・ブレインの体が崩壊していく。そして、
「……」
後には容器に入ったチャールズ・バベッジの脳が残っていた。
◇
ヴェルサス達が地上に戻った時には、ロンドンはすっかり元の景色を取り戻していた。
道ゆく通行人達の姿は21世紀の現代服。
街並みに歯車やパイプは見受けられない。
空を行く、ジェット機。
時間帯は日没近くになっており、電灯が灯りつつあった。
「どうやらちゃんとスタンドが解除されたみたいだぜ」
「ふん……くだらない寄り道だった」
ディエゴはその場から立ち去ろうとする。
それを見るヴェルサスはディエゴの背に
「今回は助かったぜディエゴ」
と声をかける。ディエゴは振り返らずに、
「勘違いするな。俺はあの男が気に入らなかっただけだ」
と返した。去っていくディエゴを見ながらヴェルサスは、
「さて、このバベッジの脳はどうするか……、直接返しに行ったら俺が盗んだみたいに言われるかもしれないし、アンダー・ワールドで両方とも王立外科医師会の建物の中にそれとなく置いておくか」
と呟く。そしてアンダー・ワールドでチャールズ・バベッジの脳を置いて来たヴェルサスは弟達とソフィアの元に向かった。
「おっ、兄貴!」
「ロンドンが元に戻ってるってことはあのバベッジ・ブレインを倒して来たんだよな?」
「ああ、何とかな」
そして、
「ソフィア、今は電力の時代だよな?」
ヴェルサスは元の衣装に戻ったソフィアに質問する。
「何その質問?まあ電力の時代だと思うけど」
ソフィアはそう返す。
「そうだよな!今は21世紀だしな」
「変なヴェルサス」
「まあまあ!日が暮れちまったがデートはお開きにするか?」
「そうね、そろそろ帰らないと」
「今日は楽しかったわヴェルサス」
「ああ、俺もそう思うぜ」
「よし、弟達よ」
「俺達もウインドナイツ・ロットに帰るぞ!」
「おーう」
「はーい」
リキエルとウンガロはそれぞれ返事をした。そしてブランドー兄弟とソフィアはそれぞれ帰路に立つ。
帰っている途中、ソフィアはスマフォで今日撮った写真を確認していた。
「あら?こんな写真撮ったかしら?」
ソフィアが目を付けた一枚の写真。それはビッグ・ベンらしき建物を背景にブランドー兄弟と見覚えのない服を着ている自分が写っている写真だった。
「まっ、いいか……」
ソフィアは蒸気機関など使われていないバスに乗りながらノリッジへ戻っていくのだった。
To Be Continued...
……人物紹介……
バベッジ・ブレイン
サイエンス・ミュージアムに展示されていたチャールズ・バベッジの脳がスタンドに目覚め、そのアブニー・パークの能力によって機械仕掛けの仮初の体を得た姿(記憶などはオリジナルのチャールズ・バベッジのものを受け継いでいるが本人とは言い難い)。一見生前のチャールズ・バベッジを模しているが、その内部は蒸気機関と歯車仕掛けで動いている。若干上から目線な物言いをするが、基本的に穏やかで紳士的な性格。しかし、嘗て生前のチャールズ・バベッジが思い描いていた自身の考案した「階差機関」「解析機関」が発展した理想郷を現実のものにしなければならないという強迫観念に取り付かれている。その為に自らのスタンドをパワーアップさせるべくもう片方のチャールズ・バベッジの脳を追い求める。スタンド名はアブニー・パーク。
アブニー・パーク
パワー:なし
スピード:なし
射程距離:A
持続力:A
精密動作性:C
成長性:A
姿: スタンドヴィジョンは存在しないが、能力によって生成されたバベッジ・ブレインの生前のチャールズ・バベッジの肉体を模した体がその象徴だろう。
能力: 本体であるバベッジ・ブレインを中心に世界を蒸気機関や歯車が栄える世界へと変えていく。この世界は所謂スチームパンクと言うべき世界である。スタンドを持たない人間は早々にこの世界に取り込まれ、この世界に違和感を覚えなくなる。また、本体を害そうとする存在が現れた場合、機械仕掛けの兵士やその兵士によって操作される兵器が現れ本体を防衛しようとする。この強力なスタンドパワーはサイエンス・ミュージアムに溜まった人々の科学への憧れを利用しているからである。射程距離は現時点ではロンドンを包むくらいだが、本体のバベッジ・ブレインが片割れの脳を取り戻し完全になった場合このスタンドがパワーアップしスチームパンク化の範囲は更に広がると思われる。
駄文閲覧ありがとうございました。ご感想等をいただけたら幸いです。