やはり俺の青春ラブコメは正しくは無いが間違ってもいなかった 作:Krito
静かだった生徒指導室に雪乃の心の叫びが響わたる
雪「私は……あの男と一緒にいたくありません。私は茜と比企谷君の三人で文化祭を楽しみたいです……」
顔を伏せているせいで雪乃の顔を見ることはできなかった
茜「雪乃……うん、そうだね」
茜が雪乃に寄り添いながらゆっくりと背中をさする
八「……平塚、雪ノ下本人が拒否しているんです。まさか「それでもやるべきだ」なんてことは言いませんよね?」
平塚「比企谷、私をなんだと思っているんだ?雪ノ下が嫌というならそこまでだ。そもそもの話、今回の事件に関して責任を取るべきなのは担当教諭とこの事態を引き起こした者だけだ」
八「……平塚先生は雪ノ下が副委員長をやると思っていたんじゃ無いんですか?」
平塚「……昔の雪ノ下なら…それこそ君達と出会う前の雪ノ下ならやっていただろうな。しかし今の彼女には君たちという友人がいるんだ。友達と文化祭を楽しみたいなんて実に高校生らしくて良いじゃないか。」
八「……上の人に何か言われませんか?」
平塚「君が心配することではないよ。教師は生徒を導く者だが…同時に守る者でもあるんだ。君達の事は私が守ろう」
雪「…先生……」
茜「ありがとうございます」
八「……ほんとになんで貴方はモテないんですかね…世の男どものセンスが悪すぎる」
平塚「ははっ!褒めても何も出んぞ?話は以上だ。1時限目は公休扱いにしてある、ここで時間までのんびりするのも教室に戻るのも自由だ」
そう言い残して平塚先生は生徒指導室を出ていこうとする
平塚「あぁそうだ雪ノ下。」
雪「?」
平塚「…私は嬉しいよ。君が変わってくれたことも、友達を作れたことも………今回の件を拒否してくれたこともな」
そう言って平塚先生は今度こそ生徒指導室から出ていってしまった
茜「…かっこいいね」
雪「……そうね」
八「まぁ良かったよ。平塚先生には感謝しないとな」
雪「…そうね。今回のことも…今までのことも……あの人は初めて会った時から私の事を見ていてくれたわ。最近まで気が付かなかったけれども」
茜「何か気づくきっかけでもあったの?」
雪「そうね。私の人生を変える程の大きな変化があったのよ」
茜「そっか…良かったね」
雪「えぇ、ありがとね茜。それに比企谷君も」
茜「どういたしまして?私何かしたかな?」
八「茜はともかく俺はなんもしてねぇだろ。」
雪「人の感謝は素直に受け取るものよ?」
八「そりゃ悪かったな。人から感謝なんて茜以外にされたことないんでな」
茜「小町ちゃんとか彩ちゃんは?」
八「あの二人は天使枠だから別」
雪「またくだらないことを……」
三人は顔を見合せて笑いあった
雪乃の表情からは先程の嫌悪感が綺麗さっぱり消え失せていた