やはり俺の青春ラブコメは正しくは無いが間違ってもいなかった 作:九重 朱理
落ち着いた雪乃はゆっくりと茜から離れたあと化粧を直しに御手洗に向かった
そして戻ってきた時にはどこかスッキリしたような…心のつっかえが取れたような
清々しい表情をしていた
雪「……恥ずかしい所を見せたわね」
茜「ん?恥ずかしくなんてないよ」
八「気にすんな。アレが恥ずかしい所だって言うなら俺は毎日恥ずかしい姿を晒してる事になる」
雪「…随分と恥の多い人生を送っているのね」
茜「……ハチ…」
八「おい!納得すんなよ!ここは否定するところだろうが!」
奉仕部にいつものような笑顔が戻る
いや……今まで以上に明るく爽やかな雰囲気が漂う
茜「……そういえば雪乃をいじめていた子はどうなったの?」
雪「……聞きたい?」
雪乃はそう言って少し影のある笑顔を見せる
茜「……やめとく」
雪「賢明ね…と言っても私もあまり知らないの。姉さんがどうにかしたらしいのだけれど……」
八「あぁ、もういいわかった。あの人が絡むなら俺たちは聞かない方がいい」
雪「やはりそう思う?」
八「まぁな」
するとまた今日も奉仕部のドアが叩かれた
茜「……最近多くない?まともな依頼人も来ないし」
八「…残業は勘弁だぞ?」
雪「貴方達ね……どうぞ開いているわ」
雪乃がドアに向かってそう呼びかける
葉「……邪魔するよ」
入ってきたのは葉山隼人だった
雪「……何か用?」
葉「平塚先生から聞いていないのかい?雪ノ下さん、君を文化祭実行委員に誘いに来たんだ」
雪「…その話なら断ったはずよ」
葉「……なぜ?」
雪「やりたくないからよ」
雪乃がはっきりと言ったあと葉山は顔を俯かせる
葉「……だ」
雪「なにかしら?」
葉「嘘だ!俺の知っている雪乃ちゃんならこういった場面では必ずやっていたはずだ!なのになぜ!」
葉山は雪乃に詰め寄る為に机を回りこもうとした
しかしそこに八幡が立ち塞がった
八「そこまでだ」
葉「どけ!」
八「悪いがそうはいかない。今のお前を雪ノ下に近寄らせる訳には行かない」
葉「ふざけるな!お前になんの関係がある!」
八「……雪ノ下は俺の数少ない友達だからな…友達が危険に晒されそうになったら助けに入る。当たり前のことだろ?」
葉「お前が雪乃ちゃんの友達?馬鹿なことを言うな!」
雪「事実よ」
葉「……は?」
雪「ここにいる二人は私の友達だと言ったのよ」
葉「…嘘だ……」
茜「君に嘘ついてなんの得があるの?そもそもの話、君は雪乃の何を知ってるの?ハチの何を知ってるの?」
葉「お、俺は雪乃ちゃんの幼馴染で……」
茜「だから何?幼馴染だからなんでも知ってるの?勘違いもここまで来ると笑えるね」
雪「この際だから言わせてもらうわ。私は貴方のことが嫌いなの…本当に心の底から、顔も見たくないくらいに」
葉「…そんな馬鹿な……」
その後、雪乃の心からの否定の言葉を聞いた葉山はフラフラになりながら奉仕部を後にした