プロローグ
Side?
「今日も向こうで待ち合わせしようか?」
「そうですね!カルミナの皆や玲様もお誘いしてダンジョンに潜りましょう!」
僕は岸 勇希、ついこの間迄とある事情である企業が開発したVRMMOゲームに囚われていた。
でも皆の尽力もあって無事に解放され現実世界へと帰る事が出来た僕等は戻ってきた日常を謳歌していた。
だが…
「分か…つむぎ危ない!」
「え?…」
そこでふと恋人である繭宮 つむぎの背後に怪しい不審な男がナイフを構えながら近付いてきているのを目にした僕は咄嗟に体が反応して彼女を突き飛ばして庇った。
「がっ!?…」
「き、岸さん!?…い、嫌あああああー!?」
不審男のナイフが僕の腹へとモロに突き刺さり辺り一面に血が飛び散りつむぎの悲鳴がこだました。
「つ、つむぎ…あの不審者は…」
「喋らないで下さい岸さん!傷が…」
どうやら不審者は逃げ出していたようだった。
これは本当にヤバイかもしれないなあ…ン?体がなんだか可笑しいような気がするような…
「何ですかこれ!?岸さんの体が急に透けてきているんですけど!?」
どうやらつむぎの言う通り僕の体が透けてきていた。
足下には魔法陣の様な物体が浮かび上がっていた。
「つむ…ぎ…!」
「ま、待って下さい本当に一体何が起きて!?…」
僕の体は魔法陣から発せられた光に包まれた。
Sideつむぎ
「岸…さん!?…」
「つむぎ?こんな所で何やって?…どうしたんだその血は!?」
ちょっと以前から私をストーカーしていた男が現れ岸さんが私を庇い刺されてしまった。
それだけでなく彼の周囲に何処からともなく魔法陣の様な物が出現して彼を飲み込んでしまった。
「れ、玲様…き、岸さんが!岸さんがあー!…」
「彼に何かあったというのか!?…」
私は酷く混乱したまま偶然通りがかった玲様に現状を話した。
「そんな事が…」
「私どうすれば良いんでしょうか…」
「兎に角、この事を早急に彼女達に話してみよう!
もしかすれば…」
「そ、そうですよね…このままでいたくないです!」
「それでこそつむぎだ!」
漸く冷静さを取り戻した私は玲様の提案を聞き事態を解決出来そうな人物達の所へと急ぎ向かった。
Side?
「あら?…」
「…」
「た、大変!人が倒れていますわ!誰か手を借して下さいまして!」
私はディアドリー・フォウ・ローズブレイド、ローズブレイド家の誇り高き伯爵令嬢でしてよ。
私は学園からの帰り道で見た事の無い剣を背負った青年が行き倒れている所に遭遇して慌てて人を呼び青年を介抱したのだった。