東方夢幻郷 作:月夜叉
月明かりが差し込む縁側、幻想的な光景に見える……
「やっぱり……話さなかったのね……『誠一』のこと……」
「……」
月光によってさらに輝きを増す金髪、夜の闇によってさらに暗さを増す黒髪、幻想的な光景、交わされる言葉も妙に美しく聞こえる……
「……」
「……意味無いですから」
「何の意味がないの?」
「誰かに語る意味が無いですから」
「……昔のままね、誰かに迷惑かけたくないから独りになろうとする、何も変わってないわね」
「違いますよ………今は…違います」
「じゃあ今は何なの?」
「今は……優亜がいます」
「優亜?」
「はい、岡本優亜……俺と瓜二つの人生を歩んできた少年の一人、だからこそ分かり合えたんだと思います」
「そう言えばもう一人いなかった?確か名前が、葵……何だっけ?」
「葵煌ですか?確かに少し似てますが別世界ですよ、公家の一人息子で『天才』と呼ばれた奴と、戦場に捨てられた『餓鬼』が分かり合えるはずないでしょ」
「被害妄想しない」
「被害妄想じゃなくて事実ですよ」
「……まぁいいわ、あなたがどんな考えで霊夢達に話さなかったのかは知らないけど私には利益も損失もないしね」
紫は一区切り付けた後軽く伸びをしてあくびもした。
「……相変わらず軽いですね」
「褒め言葉として受け取っていいのかしら?」
「お好きにどうぞ……はぁ」
紫はワザとらしく笑ったあと『思い出した』と言わんばかりの顔で圭祐に話した。
「そういえばまだ圭祐の能力を教えてなかったわね」
「能力?俺には無いはずですよ?昔紫さんが言ってましたよね?」
「あんなの嘘に決まってるじゃないの、ともかく圭祐の能力を説明するわよ、ちゃんと覚えてね」
「チッ……」
「何か言った?」
「いいえ、何も」
「そうよね、まさか圭祐が舌打ちなんてしないもんね」
紫が不敵な笑みを圭祐に向けた。
「よく聞こえましたね、流石紫さんお若い」
「よし、許す」
「ありがとうございます『軽いなー』」
圭祐はワザとらしく思ってもいないことを口にした。
「話戻すけど圭祐の能力はね、二つあるの」
「二つですか?」
「いいから聞きなさい、一つ目は
『夜を操る程度の能力』
二つ目は
『武器を操る程度の能力』」
「……つまり、どういう能力なんですか?」
「それは……自分で考えなさい」
「わからないんですね……」
図星だったのか紫は少しすねた。
「二つ目はわかるのよ、一つ目は意味不明だけど……」
「じゃあ二つ目を教えてくださいよ」
圭祐は呆れたような顔をして紫を見た
「視線が痛い……まぁいいわ、二つ目、『武器を操る程度の能力』は文字通り様々な武器を操ることができる能力だと思うの」
「確かに武術は得意ですが関係あるんですか?」
「多分ね、刀、弓、矛、槍、モーニングスターみたいに様々な武器を達人と同等のレベルで操れると思うの」
「モーニングスターはそこまで……というかたつじんなんているんですか?」
「まぁ、どうでもいいけど……私眠いから帰るわねじゃあまたねー」
話を無理やり切りながら不気味な空間に入っていった。
「俺も寝るかなー」
酒を飲み干した後圭祐は布団に潜り込んだ。
side圭祐
〜翌日〜
……朝。
博麗神社の一室
眠い……何なの一体なんだってんだよ、そもそもこの睡魔はなんなんだよアレか?天罰か?確かに最近糖分取りすぎだってよく優亜からも言われるけどさーさすがにこれはひどいだろ、睡眠ってなんなのしかもプラス頭痛いよコレやばいよコレ絶対二日酔いだわコレ、っていうかそもそも優亜だって辛いもん食いすぎたどと思うんだよそのクセして人にはスゲー文句言ってきやがって、しかも昨日紫さん結局一口も飲んでなかったし何なのあの人邪魔しに来たの?イヤ知ってるよ能力を教えに来てくれたんでしょうね、知ってますよ、わかってるよそんなことでもさ、分かりきってることでもさなんか納得しかねない時があるの、これはみんな納得してくれると思う、だいたいこんな世の中になってしまったのは一体誰のせいなんだ?上下関係が激しすぎるだろ……マジでやだよコレは眠いよ〜『神よ我に睡眠を与えたまえー』とか言えば睡眠時間増えないかなー、幻想郷には常識なんて無いはずなのになんで願い三つ叶える龍が存在しないんだよ、まずそもそもさ何なのこの小説?ほぼ主の世界じゃんか、あーやばい眠いからもう寝る!!
少しメタいことを考えながら俺は二度寝に成功した
……と思われたがそれは幻想に過ぎなかった……
ガコッン
そもそも普通考えるか?上からたらいが落ちてくると思うか?思った奴は凄いと思う……
「……ある意味目が覚めた……そうだ、紫さんをピチュろう」
その後俺は説教という形で紫さんをピチュったのであった。
自分で考えた主人公の能力が自分でもややこしいなーと思ってしまう……東方って難しいです。
ちなみに、現段階で名前が分かっているのは『虹村圭祐』『岡本優亜』『四季白黒』『天田誠一』『黛葵煌』です、都合の良いように進めていきますが何卒宜しくお願い申し上げます。
次回もお楽しみに!!