嵐を呼ぶ問題児が異世界から来るそうですよ   作:塗る壁

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遅れてすみませんでした。どうも塗る壁です。

十話目です。十話!?


ペルセウスのギフトゲームだゾ

ギフトゲーム“FAIRYTALE in PERSEUS”

 

・プレイヤー

[逆廻 十六夜]

[久遠 飛鳥]

[春日部 耀]

[野原 信之助]

 

・ノーネーム ゲームマスター

[ジン=ラッセル]

・ペルセウス ゲームマスター

[ルイオス=ペルセウス]

 

・クリア条件

ホスト側のゲームマスターを打倒

・敗北条件

プレイヤー側のゲームマスターによる降伏

プレイヤー側のゲームマスターの失格

プレイヤー側が上記の勝利条件を満たせなくなった場合

 

・舞台詳細・ルール

ホスト側のゲームマスターは本拠・白亜の宮殿の最奥から出てはならない。

ホスト側の参加者は最奥に入ってはいけない。

プレイヤー達はホスト側の(ゲームマスターを除く)人間に姿を見られてはいけない。

姿を見られたプレイヤー達は失格となり、ゲームマスターへの挑戦資格を失う。

失格となったプレイヤーは挑戦資格を失うだけでゲームを続行する事はできる。

 

宣誓

上記を尊重し、誇りと御旗の下、ノーネームはギフトゲームに参加します。

ペルセウス印

──────────────────────

 

 

「面倒くさそうなルールですな~」

 

「このルールだと…大きく分けて三つの役割分担が必要になるわね」

 

 契約書類に書かれているルールを確認した信之助はダルそうに呟き、飛鳥が冷静に判断する。本来このギフトゲームは少なくても十人以上で挑むもの。だが、ノーネームは五人で挑まなければならないため、役割分担が必要だった。

 

「うん。ジン君と一緒にゲームマスターを倒す役割。次に見えない敵を感知して撃退する役割。最後に囮と露払いをする役割。この三つだね」

 

「よしっ。それぞれの役割を決めるぞ」

 

 飛鳥の意見に耀が頷き、十六夜が続ける。

 

「まずは、囮と露払いをする役割…これは広範囲で使えるギフトを持っているやつがいい。お嬢様、水樹は持ってきてるか?」

 

「ええ、持ってきてるわ」

 

 飛鳥は自分の力をギフトを支配するギフトとして使うために水樹を持ってきていた。

 

「それじゃあ、この役割は水樹を操れるお嬢様に任せる。次に見えない敵を感知して撃退する役割は五感が優れている春日部と勘が鋭い野原に任せる」

 

「OK!」

 

「わかった」

 

「わかったけど、ルイオスと倒す役割は十六夜君ってこと?」

 

 十六夜の案に信之助と耀は賛成したが飛鳥は不満そうだった。

 

「悪いな、お嬢様。変わってやりたいのは山々だが、これがもっとも妥当な案だ」

 

「…わかったわよ。ただし負けたら承知しないから」

 

 確かにこれ以上の案は飛鳥には思い付かなかないため、渋々納得する。だが、黒ウサギが不安を口にする。

 

「残念ですが、必ず勝てるとは限りません。非常に厳しい戦いになると思います」

 

 黒ウサギの言葉を聞き、信之助が疑問を口にした。

 

「あのお兄さんそんなに強いの? ヤクモのおじさんよりずっと弱そうに見えたけど」

 

「いえ、ヤクモさんの実力は知りませんがルイオスさんご自身の力はその方に遠く及ばないと思います。問題は彼が所持しているギフト。彼のギフトは「隷属された元魔王」そう、元魔王の……え?」

 

 十六夜が答える。

 

「ペルセウスの神話通りなら、ゴーゴンの生首がこの世界にあるはずがない。それにも拘わらず、奴らは石化のギフトを使っている。星座として招かれたのが箱庭のペルセウス。さしずめ、アルゴルの悪魔ってところか?」

 

「アルゴルの悪魔?」

 

「アルコールの悪魔? なんか酔っ払いそうな名前だゾ」

 

 シリアスな空気は読まない信之助だった。

 

「アルコールではなくアルゴルです! しかし、十六夜さん。まさか、箱庭の星々の秘密に?」

 

 黒ウサギは驚愕する。

 

「まあな。この前、星を見上げた時に推測して、ルイオスを見た時にほぼ確信した。まあ、時間が足りなかったから100%じゃないがな」

 

「もしかして十六夜さんって意外と知能派でございます?」

 

「俺は生粋の知能派だぞ?」

 

 十六夜は笑いながら答える。

 

「ほうほう。二人ともいい雰囲気ですな。もしかして、そういう仲?」

 

「ち、違います!十六夜さんとはそういう仲では!」

 

 信之助が二人をからかい、黒ウサギが真っ赤になって否定する。

 

「おいおい、そこまで必死になって否定しなくてもいいじゃねえか。俺の事がそんなに嫌いか?」

 

 十六夜が悲しそうに言う。完全な演技だが。

 

「い、いえ! 十六夜さんの事がきらいなのではなく!」

 

 そして、その演技に引っかかる黒ウサギ。

 

「じゃあ、好きなの?」

 

「え、えっと。十六夜さんの事はどちらかと言えば…って、何言わせるんですか!」

 

「ほう? どちらかと言えば何だ?」

 

 黒ウサギは真っ赤になって叫び、十六夜がからかうように聞く。話が進まないため飛鳥が待ったをかける。

 

「そこまでにしときなさい、話が進まないわ」

 

「ほーい。ここから先は秘密ということで。とりあえず十六夜君の話が本当だとすると、皆さんは元とはいえ魔王と戦うのは初めてとなるわけですな」

 

 先ほどまでの流れを強引にきり、魔王の話に戻す。

 

「そうなるわね。まあ、残念ながら私は直接戦えないのだけど」

 

 信之助の言葉に飛鳥が応える。しかし、十六夜は信之助の言葉を疑問に思った。

 

「おい、野原。その言い方だとまるで魔王と戦ったことがあるみたいに聞こえるぞ」

 

「そういえば…」

 

 信之助に視線が集まるが、信之助は自分の事を話していなかった事を思いだし何でもないように言った。

 

「え? あるけど」

 

 その時、一瞬時間が止まったように感じた。

 

「「「はあぁぁぁぁぁ!!!?」」」

 

「マジかよ…」

 

「信之助だけ色々ズルい」

 

 飛鳥、黒ウサギ、ジンが叫び、十六夜が呆れ、耀が不満をもらす。

 

「オラが五歳の時なんだけどハイグレ魔王っいうヤツがいたんだゾ」

 

「いや、ハイグレってどういう魔王だよ。そいつ強いのか?」

 

「強いゾ。世界の殆どを征服しかかったしね。正確にはその魔王と戦ってた正義のヒーローと一緒に戦ったんだけど」

 

 信之助の初めての戦い。

 この戦いに巻き込まれるまで信之助は普通の少年だった。しかし、一枚のカードを手に入れてから平凡な日常は変わった。平行世界を超え、憧れのヒーローに出会った。そして世界を征服しようとしている魔王に出会った。

 それがハイグレ魔王。

 信之助が英雄となる最初(はじめて)物語(たたかい)

 

「世界の殆どを征服って…」

 

「貴方、本当にどんな世界から来たのよ」

 

「信之助がここにいるってことはその魔王は倒したんだよね…」

 

「五歳から世界を救うほどの偉業を成し遂げていたなんて…」

 

 黒ウサギはスケールの大きさに驚愕し、飛鳥は呆れ、耀は疑問を呟く。ジンも五歳の頃から偉業を成し遂げている信之助に畏怖を覚えた。

 

(おいおい、これは予想以上だぞ)

 

 十六夜は、信之助が只者ではない事はわかっていたが、流石に世界を救った程とは思っていなかった。

 

(試してぇ…野原がどれ程の実力を持っているか)

 

 獰猛な笑みを浮かべ信之助を見る。ルイオスとは違う本物の英雄。

 いずれは自分と信之助、どっちが上なのか試したい。そう思った。

 

「この話は置いといて、そろそろ始めるとしますか」

 

 信之助は時間が迫っていることに気付き、話を中断した。

 

「それもそうね。でも終わったら続き、話してもらうわよ」

 

「私も聞きたい」

 

「OKOK。それじゃ早く終わらせて黒ウサギの奢りで焼肉喰うゾー!」

 

「「「おー!」」」

 

「奢りませんよ!? 元々ノーネームにそんなお金はありません!」

 

「あはは…」

 

 こうしてペルセウスとのギフトゲームが始まった。




どうも遅れてすみません。
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