「フゥ〜、流石に4匹も集まって火炙りにすれば倒せるか、しかしコイツ何だったんだ?普通より明らかにデカかったよな?」
調教師はそう言いながら何か情報を掴めないかと【リアクター】越しに燃え尽きたゴブリンの死体を見るが【???】の文字ばかりで何の情報も掴めない。
(やっぱりこの世界特有のモンスターだから情報が無いか、アイツらに聞いても良いが知ってる訳ないよな)
情報収集を諦め4人を呼んで先に進もうとした時、4人の更に後ろから薄っすら揺れる松明の光がやって来る。
ゴブリンの新手かと警戒していると現れたのは使い古された兜と革鎧の戦士だった。
「……………………さまようよろい?」
「違う」
思わず出たモンスター名に相手は兜でくぐもった声で短くそう返し再び沈黙が訪れる。
「あ、貴方は?」
「
神官の問いにも端的にそう答える、松明の光に照らされその首には銀の認識票が付いていた。
(銀等級、過去数人しか居ない白金と国家レベルの問題に取り組む金に次ぐ在野最上級、その1人か)
「駆け出しか?」
冒険者登録をした時の説明を思い出していた調教師の一党にゴブリンスレイヤーが声を掛ける。
「あ、ああ」
「……………………運が良いな」
戦士が答えるとゴブリンスレイヤーは一党を見回しそう言う。
「どういう意味だ?」
「奴らは毒を使う、毒草だの自分達の糞尿だのを混ぜ合わせてな、雑な作りだが猛毒だ、傷を負っていれば今頃1人2人死んでいてもおかしくなかった、余程出目が良かったらしい」
ゴブリンスレイヤーの言葉に調教師の一党は顔を青くする。
「大柄の個体を見たか?」
「コイツのことか?」
調教師が真っ黒に焦げた死体を指さす。
「ホブだな、【渡り】を用心棒にでもしたか、しかしこれだけの巨体を丸焼きにするとは、良い術師だな」
ゴブリンスレイヤーはそう言って魔法使いの方を見る。
「え?いや、それ私じゃない、そっち」
「……………………そうか」
何と無く意外そうな声でゴブリンスレイヤーは調教師を見る。
「俺はゴブリンを殺しに行く、お前達はどうする?ここで持つか?戻るか?」
「俺は一緒に行こうと思ってるが…………」
「わ、私も同行させて下さい!!」
ゴブリンスレイヤーの問いに調教師と神官はそう宣言し残りの3人もついて来る事になった。
「そうか、何が出来る?」
ゴブリンスレイヤーの問いに4人はそれぞれの技能を説明していく。
途中戦士の剣が長過ぎるとゴブリンが使っていた短剣を持たされる。
「お前は?」
ゴブリンスレイヤーの問いに調教師は自身に出来ることを説明する。
「俺は色んな能力を持ったモンスターを従えてます。例えばこのホブゴブリン?を倒したスライムは火・回復・守備強化・速度強化の魔法を持ってます」
「そうか、そのスライムと言うのは何回魔法が使える?」
「う〜ん、MPを考えても1匹でも30は使えると思いますけど…………」
「そうか、3じゅ……………………30?」
「はい多分、まぁちゃんと数えた事は無いんですけど」
そんな感じでゴブリンスレイヤーを先頭にあれこれ教えられながらゴブリンを全滅させ何とか全員無事戻って来る事が出来た。