100均ホウキに百合が咲く~最強限界無職女のダンジョン救助配信~ 作:羽黒楓
「おらぁ! どこの組のもんだ!」
「外国のマフィアか!? どうせ中華だろ! この○○コロ野郎が!」
「ぶっころすぞてめえら!」
小部屋の中から男たちの怒鳴り声が聞こえてきた。
ドローンはトンボほどの大きさなので被弾することなく
予備合わせて3台しかないので壊されなかったのは幸いだった。
男に怒鳴られると、ブラック飲食店でパワハラされたのを思い出して、身がすくむ。
代わりに
「組じゃありません! ただの探索者です!」
「ああん? ただの探索者ぁ? てめえドローンで俺たちを攻撃するつもりだっただろうが!」
「偵察用です! ダンジョンの中じゃ火薬は無効化されるでしょう?」
そう。
そのはずだ。
だから、
ということは、今の銃撃もなにかのスキルか、と
「ああ? お前ら何人だ!?」
「三人です!」
「全員女か?」
「そうです!」
「よし、じゃあ三人同時に手をあげてこっちに出て来い」
「なぜ? 私たちは聞きたいことがあるだけです。私のレーティングは1860! 戦うならやりますよ!?」
「ああ? ふざけんじゃねえ、聞きたいことがあるのはこっちだ!」
威嚇のつもりなのか、また部屋の中から銃弾が発射される。
それは青い光の軌跡を残しながらまた壁を破壊した。
「ラーーーーーーーーーーーーー!」
するとマイクから長さ3メートルはある光を帯びたまっすぐな剣が現れた。
壁に隠れながら
床の石材がジュウッ! と音を立てながら溶けるように斬られた。
「闘うならやりますよ! だけど、話し合いしませんか?」
「ああ? 俺らの仲間は女にやられたんだ! ……てめえらじゃねえってのか!?」
女!?
『女の人に誘拐』
と書かれていた。
もしかしたら?
「おい! 早くお前ら出て来い! 両手をあげてゆっくりとだ!」
男の怒鳴り声。
――こういう奴ら相手に、話し合いなんてできない。
「
「そお? いろいろ思い出しちゃってさ……こうしてやりたかったなって……ね!」
「おい! 何をブツブツ言っている! 早く出てこいやこら! ゴミ女ども!」
男の怒鳴り声にもう恐怖は感じなくなってきていた。
逆に、怒りが湧いてくる。
こういう、怒鳴れば相手が言うことを聞くと思っている奴らは結局!
中にいたのは3人の男たち。
スーツを着た男にラフな格好の男、それに防刃チョッキをきた男。
防刃チョッキの男がサブマシンガンみたいなものを構えている。
3人とも、首筋から和彫りの入れ墨がちらりと見えていた。
「な……! こるぁ! 殺してやるぞ!」
サブマシンガンから魔法の銃弾が打ち出された。
弾かれた弾丸は壁や天井に埋まった。
ボキィ! という鈍い音とともに男の前腕部分が直角に曲がった。
「あがぁぁ!」
そのまま床に倒れこむ防刃チョッキの男はそのままにして、今度はスーツの男に向かう。
スーツは剣のようなものを持っていたが、男がそれを構えるよりも早く
またも前腕がボキリと折れた。
「てめえ、この野郎!」
ラフな格好の男が拳を握りしめると、その拳が眩しいほどの光を発する。
「歯ぁくいしばれやぁぁぁ! うおおおお!」
そして男が
男の拳がチリトリに当たり――バキィ! という音が響いて男の拳は砕かれた。
「ぐわぁぁぁ!」
「痛ぇ……痛えよお!」
「腕が……俺の腕がぁ!」
それぞれ悲痛な声を出す男たち。
「いいから私たちの質問に答えなさい。でないと羅生門するよ?」
〈うわぁ……〉
〈ミエスタに勝ったんだから、こんなヤクザなんか相手にならんよな〉
〈容赦ないな〉
〈さすがホウキ女〉
〈つえええ!〉
〈お前らは『蜘蛛の糸』だろw 羅生門を脅し文句に使うなよw〉
「待て、待て! 話す、話すから!」
ラフな格好の男が、砕かれた拳を押さえながら言った。
「さっき言ってた、仲間が女にやられたってのは?」
「俺たちは4人でこのダンジョンに来たんだ。取引のためにだ。ブツはここにはない! お前ら、それが目的だろう?」
「違うよ、興味ない。で、その女ってのは?」