ソードアート・オンライン〜英雄の影に英雄あり〜   作:静かな人

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今回はかなり短めです。


鬼神VS神聖剣

「さっきも言っていたが団長さんのガードは凄い、何故凄いと思う?」

 

「それは団長の反応速度が凄いからじゃない?」

 

アスナの答えは間違ってはいない。

 

「それも入る、あと一つだ。なんだと思う?」

 

数秒悩んでキリトが答える。

 

「大きさか?」

 

「正解!答えは大きさだ。だがそれが弱点だ。」

 

「なんでそうなるんだ?」

 

キリトの最もな疑問に答える。

 

「団長さんの盾の大きさはどれ位ある?」

 

「体の半分くらいだ。」

 

「そう、そこだ。団長さんの反応速度は俺の拳、刀を弾いてくるだろうな。もし、そこで上から俺の攻撃が来たらどうすると思う?」

 

「それはガードするでしょう」

 

アスナが当たり前だという感じで言う。そう当たり前、誰もがそうするだろう。

 

「じゃあ、アスナそれを想像してみてくれ。」

 

無い盾を想像しながら上からの攻撃をガードをする格好をする。そして、はっ、と目を開く。

 

「前が見えないわ!」

 

「本当だ!」

 

格好はしなかったが想像はしていたキリトも気づく。そう、大盾を上にすると敵が見えないのだ。少しは見えるかもしれないがすぐに盾に隠れれば団長さんは迷うだろう。

 

「そこがチャンスだ。」

 

「でもそこまで持っていけるのか?」

 

「そこは俺の技量だな…ここまでが俺の作戦だが…キリトは何かあるのか?負けたらギルトに入団だぞ。」

 

「ただで負けるつもりはないさ。」

 

深いため息をつく、アスナも察したらしくポカンとしている。

 

「何もないんだな…」

 

 

 

 

 

 

 

団長さんの盾を殴るがビクともしない、今は力を測るときだ。次は「閃打」を打つがまたビクともしない、距離を取るため剣拳闘士スキル「三退(さんたい)」の左右のパンチ、相手を蹴ると同時に後方宙返りする技だ。

 

間合いを取った俺は青龍刀を抜く。観客の声が大きくなる。

眼前の団長さんは構え直す。口から息を吸い、呼吸を止め、一気に肉薄する。

 

厚さは片手剣の1.5倍ほどで柄もふくめ自分の腰より少し上まである青龍刀の一撃一撃は団長さんを少しよろめかせたが決定打にはならない。

反撃の剣が俺の左肩を狙ってきたので、右手の刀で弾き、勢いのまま右足で盾を蹴る。よろめいたところで、盾が体を覆っていない腹を目掛けて、姿勢を落とし、青龍刀突進系スキル「龍魂」を繰り出す。

 

「うぉらぁぁあ!」

 

だがギリギリでガードされる。

 

刀と盾がぶつかりあった時に起きた火花が消えるのも待たず両者はまた刃を交え始める。

 

二十合ほど打ち合わせた、これは盾も含めた数だ。俺はただただ、打ち合っていたわけじゃない。俺はこの二十合ほどの打ち合いにパターンをつけて攻撃した。それはパターンを見破られ攻撃される恐れはあったが対策はしていた。対策さえも見破られる可能性があったがやはり危険を犯さなければ勝利はない戦いだ。

 

作戦はもう完全に練った、俺がさっきまでしていたパターンは剣の攻撃は籠手で弾き、その後ジャンプし斬りかかる、だ。作戦を実施するのは次、団長さんの長剣が俺に振り下ろされた時だ。そして今、俺の目の前にはその長剣がある。

 

さっきと同じように黒い光沢を放つ籠手で剣を弾く、そしてジャンプする。だが今回のジャンプはさらに高く飛ぶ、だが誰にも悟られぬように、今までと変わりなく。細心の注意の末、団長さん引っかかってくれた。俺の作戦通り盾で顔が隠れた。ここからが勝負、敏捷値全開で行く。

体術スキル「ラークタット」のローキックを放つ、団長さんへじゃない。盾に向かってだ。

そして団長さんが半回転し、白いマントが目に入る。背に向かって右腕が肩とほぼ平行になっている状態から初動がもっとも早い「閃龍」を発動させる。

 

時間が遅く感じる。極度のこの一撃で決まるという緊張からだろうか。龍の紋章が光を帯び、黄色のライトフェクトがほとばしる。観客の声さえもゆっくりで爆音が頭の中響き続けるが、脳はこの一撃を確実に当てることに集中していた。到達まであと20センチ…15センチ…。

近づくにつれ時間が遅くなっていき、周りが止まり、自分だけがスローで動いているようにさえ感じられる中、目の前のモノは動いた。

 

俺の感覚はほぼ止まっているのに目の前の団長さんだけは動いた。半回転から一回しようとしてたのは感覚が遅く感じる前からわかっていた。それが瞬間的に早まり、青龍刀より長い長剣が俺の腹を浅く、裂いた。

 

驚愕のあまりか時間の感覚が元に戻った。剣に切られ飛んでいる中で考えた。俺は浅く切られたのにこの威力、かなりの超スピードで切られたのか。でもなんだ、あの加速はおかしい、あれは……システムを凌駕している。

 

ビィーーーーッ!!デュエル終了の音がする。だが、観客がその音をかき消す。首だけを起こし団長さんを見る。

その顔はとても険しかった。

 

 

 

その後15分間の休憩のあと、団長さんはキリトと戦った。だが、キリトの二刀流ソードスキルが決まるという所でまた団長さんはあり得ない加速を見せた。

 

俺はその時、団長さん…ヒースクリフに疑いを持った。




次は今度こそ特別編にしようと思います
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