ソードアート・オンライン〜英雄の影に英雄あり〜 作:静かな人
俺は前線の五十七層で絶対で絶対絶命の状況に陥っている。目の前の敵をだけを青龍刀スキルで斬る、ナックルスキルで殴る、体術スキルで蹴る。視界の敵を殲滅することしか考えず叫び、刀を振るう。
迷宮区に入ってから8時間が経つ。今日は安全地帯で寝ることにした俺はすこし前に発見した安全地帯に戻っていく。索敵しながら今日のマッピングできた量を確認する。
どこからか人の声ーーーとい言っても叫び声が聞こえるそれがなんども。叫び声に近づくと誰のものか気づいた。
「カイ!!」
直感的に分かる、カイが危ないと。すぐさま走り出す。
それに連れてmobの声も聞こえる。
(2〜4じゃない20はいる!!でもこの方向にトラップは無い、だとすると《
MPKとはMobをたくさん引きつけながら走り、プレイヤーを見つけるとそのMobをなすりつけていくという非マナー行為だ。
(見つけた!!)
通路いっぱいにMobが広がっている。
片手剣上位突進系スキル「ソニック・リープ」を繰り出し黄緑色の光と共にMobの群れに突っ込んでいく。
(もうこれ以上周りの人間が死んでいくのはごめんだ!)
「うらぁぁ!」
なんど知れず刀を振るう。小さいがすばしっこいMobがジャンプ攻撃をしよううとしているタイミングで「反転脚」で蹴り飛ばしMobの群れにぶつけ、ぶつかった奴、蹴り飛ばした奴もろとも青龍刀上位突進スキル「
その時バーサーカー状態だった俺が目を見張った、黒い剣らしき物が「龍魂」で貫かれた奴の体から突き出ている。
そして、ポリゴンの奥に俺と同じ、突進系スキルを使った時と同じ姿勢のキリトがいた。
「キリト来るなー!!」
バックステップで下がりながら叫ぶ。
「断る!!」
とMobの中を割って入りこちらに来る。
どうにかMobの中を突っ切ってカイの方に来たがカイのHPがやばい。危険域だ。
「カイ、ポーション飲め!回復するまで俺が堪える!!」
カイは今思い出したかのようにポーションを飲む。
ゴーレムがパンチを振り下ろして来る。それを避け片手剣重攻撃スキル「ヴォーパル・ストライク」を弱点の喉元に決め、仰け反っている間に「バーチカル・スクエア」の四連垂直攻撃を全てヒットさせ硬直時間に入るとそこを別のガーコイルが狙って来る。
ポーションで回復しHPバーを緑すると空のポーションをキリトが狙うガーコイルに最近熟練度が上がってきた投剣スキル「ストリーム・ショット」で当てひるんだ隙にジャンプし、両手で刀を持ち、背中まで持って行きシステムにスキルを感知させる。
青龍刀重攻撃スキル「
「ありがとな、キリト」
「何か奢れよ」
「激マズジュースご馳走してやるよ」
「命の恩人にそれかよ」
「まだ助かってねーよ」
「じゃあ、助かろうぜ!」
生き延びるため刀を振るい始める。
人狼の剣が来る前に「
横で人狼の剣が光り、迫ってくるが「登龍」で上にかち上げ、無防備な腹に半回転から踵蹴りをする「
5分ほどたっただろうか俺とキリトは座り込んでいた。
「改めて、ありがとな、キリト」
「クリスマスの借りは返したぜ。これからどうする?俺は近くの安全地帯で寝るけど?」
「俺もそのつもりだ。まぁ、帰ろうとしたらこのザマだ」
「そういや、やけに回復早かったな」
と聞かれる
「まぁ、特製ポーション使ったんだ。」
渋々答え、特製ポーションを渡す。
「こいつが…!」
感嘆の声をもらしている
「15000回復の優れものだ、そいつはあげるよ」
「おお、サンキュー、これ残り何本あるんだ?」
「それ含め二本、ちなみに味は結構いけるぞ」
そんなことを話した後歩いて安全地帯に到着する
「そういや、どんな風に寝てるんだ?」
とキリト
「こいつを使う」
俺は装備フィギュアを操作し、ダークグリーンの膝まであるローブを装備する。
「こいつはレアアイテムでな、どんな場所でもその景色に溶け込んで《ハイド・レート》を維持してくれる、俺も隠蔽スキルをかなりあげてるしな、どんなMobでも早々見破れないってわけだ。」
「俺はカイのハイド・レートには劣るだろうが寝袋だ」
と自慢気に見せてくる。完全に負けた。
「じゃあ、おやすみ」
「おやすみ〜」
とあくびを交えて返ってくる
(しかし安全地帯でPKから身を守るため隠れなきゃいけないなんて悲しいな)
そう思いながら背中を壁に預け眠る。
アラームが頭に鳴り響く、目を開けると知らない天井があり、某アニメを思い出し、見知った顔がいる横を見る。
「おはよう〜」
あくびまを交えて声をかけると
「おはよう〜」
とあくび交じりに返ってくる
装備フィギュアを操作し、ローブを外す。次に朝食を取り出す。
「キリト食うか?」
「それは是非とも!」
とこっちにやってくる。
バスケットを真ん中に起きジュースを渡す。
「これは…なんだ?」
まぁそう思うのも無理はないコップに蓋がされてあるのだから
「《保存コップ》だ3日間くらいなら大丈夫だ。ちなみに作ってくれたのは鍛冶屋のマリだ、なんか《細工》スキルもあげてた、《裁縫》スキルもあげてたような気が…」
「専属スミスか?」
「うん、危ない所を助けてやったら『専属スミスになってあげる』って言ってくれてな、メンテとか安くしてくれるからラッキーだ」
そんなに会話をしているとキリトがジュースに口をつけようとする。クリスマスの時とは違う新作ジュースだから緊張する。
「……うまいな!」
「良かった〜!」
安堵の声を叫ぶ
「これカイが作ったのか?」
「もちろん!全部お手製ってやつだ」
「俺もやってみるかな〜」
「あっ、やめた方がいい、死にかけるし、10日くらいで治るけど後遺症で味覚狂うからな、かなり味が濃いものじゃないと味が変になるから、勧められない」
「そんなに不味いのか…」
「拷問に転用できるくらい、ちなみに街でジュース売ってる奴らは同じ思いしてるから避けては通れない。」
次にフランスパンらしきものとクリーム入りの瓶を渡す
「おっ、懐かしいねー」
「一層の時だったけ?あの時のアスナの食いっぷりすごかったな、5秒かからなかっただろう。」
笑いながらキリトが話す
「本当に早かったよな〜女子にはあるまじきスピードだったな〜」
と俺は思い出す
俺たちは出口の方向を向いているので後ろの人には両方気づかない。ちなみに索敵スキルは敵や人をを発見すると音が鳴る。俺たちは熟睡したかったのでもちろんオフにして寝て、オフのままである。
コツ、コツ、とブーツが後ろで鳴る
「女子にあるまじきスピードで悪かったわね〜!!」
聞き覚えのある声がする。恐る恐る後ろを振り返ると今まで見たことないレイピアより鋭い視線が俺に突き刺さっている
「おはよう、アス…うぉぉ!、ぐはっ!、うっ!、ぐふぅ!」
怒っているアスナに挨拶すると細剣基本技「リニアー」吹き飛ばされ三回もバウンドする。こちらを見るキリトの顔は青ざめている。
「すいません、どうぞお召し上がりください。アスナ様」
と言ってキリトは正座をして俺のバスケットを差し出す。
チン、という納刀の音が聞こえ
「ありがとうごさいます。アスナ様」
と許してもらえたと思いキリトは顔を上げたが
「美味しかったらね…」
と冷ややかかつ怒気がこもった声で囁いている。
キリトが『不味いものとか入ってないよな!』と懇願するような顔で俺を見る。無視する。
アスナは俺のジュースを飲む
「あら、美味しいじゃない!」
と高評価をいただいたので
「アスナ、気に入った?それ気に入った?」
と聞くと
「気に入ったわよ」
と揺るぎない評価を手に入れ
「よっしゃぁぁ!!」
と歓喜声を上げる。
「あれ?これカイ君が作ったものなの?」
アスナの問いに
「そうだよ!」
とわざとらしい音量で答える。
「キ〜リ〜ト〜君、他人の物を使うなんて最低ー!!」
キリトは吹っ飛んだ。
「ふーん、大変だったのね〜」
とMPKの事を話したら他人事のような返事が返ってきた
「他人事じゃないからな、ソロでレベリングは危ないよ〜」
と忠告するも当たり前の答えが返ってくる
「あなた達だってソロじゃない」
「「俺たちは元々ソロだから」」
2人合わせて言うと、屁理屈を言わない、とまるでお母さんだ
「なんで転移結晶使わなかったの?」
「俺はMPK仕掛けてきたやつにスられて…」
「俺は助けるのに夢中で…」
「本当バカね」
冷たい言葉を浴びせられた後は一緒に主街区まで帰った。
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五十七層・マーテン
「なんだあれ?」とキリトが指差している方向を見ると転移門の前に初期装備の顔も知らない男が攻略組にすがりついている。
「おい、どうしたんだあんた」
声をかけると足にしがみついてくる
「俺の話しを聞いてくれ、俺は《シルバーフラグス》のリーダーだった」
『だった』その言葉は訳ありなんだろう。男は続ける。
「5日前俺のギルトは全滅させられた…。俺以外は…犯罪ギルトに襲われて…」
男の話は続く。
「頼む!そのギルトの名前はわからないがリーダー格は「ロザリア」ってやつだ。そいつらを《牢獄》にぶち込んでくれ、全財産をはたいて回廊結晶を用意してる、行き先は牢獄エリアに指定してある!」
この男が初期装備なのは自分の防具も売って、金にしたからだろう。
「いいぜ、引き受けてやる」
とキリトが口を開く
「右に同じく。犯罪ギルトに殺されかけてイライラしてんだ…まぁ、クズは許しては置けない」
と同意してアスナを見る
「わ、私は無理よ、攻略行かなきゃいけないし」
まぁ、当たり前と言ったところだろう
回廊結晶を受け取りロザリアと言うクズがリーダーのギルトを知るためアルゴに頼むが『最近、前線の情報ばっかりで中層には手が回らないんダ』とのことで調べてもらうことにしたが長い、3日後に連絡がきた。
ちなみに新作ジュースを一つ作製できた。
情報を伝えにきた時にアルゴが言ったことだが3日の内の2日は前線の残ってた情報を集めてたらしく、3日目に捜査すると物の数時間で見つかったらいしので自分で捜査すれば良かったと思う。
ロザリアはグリーンで長槍使いの女性プレイヤーで適当なギルトやパーティーに参加してレアアイテムなどが溜まったところで、仲間のオレンジにPKさせる手口だ。中層では有名な犯罪ギルトらしい。ますます自分で調べれば良かったと後悔する。
今は迷いの森でパーティーで狩りをしているらしい、その情報もらっても顔がわかんねーよ、と言うとすぐさま顔写真が出てくる。パーティーメンバーの情報も買って、情報屋はどこまで捜査するんだと内心呆れながら、感謝の言葉を伝えて宿を出る
メールを打つと五分ほどでずっと宿屋で待機中キリトがやっくる。そこから転移してアルゴの情報を伝えて、今から迷いの森まで行くことになった。
三十五層・迷いの森
「うーん?出ないなー?」
「無理だって、諦めろよ。俺もそんなの落ちたことないし」
今ロザリアのパーティーを探して森に入っている。そしてそのついでに《ドランクエイプ》と言う猿人を狩っている。そいつは腰に陶器瓶を持っていてその中身を飲むと猿人どもは回復していくので俺はそれを入手しポーションを作ることができるんじゃないかと踏んでいる。キリトも手を出さないようにして避けるだけにしている。
「カイ!後頼む!!」
と唐突に走り出す。
「おい、どうした!?…うわぁ!」
ドランクエイプの攻撃を避け、高速三連撃「
キリトを遠目で見つけ、走るのをやめる。
そこには泣いて座り込んでいるツインテールの少女とキリトがいる。
多分、キリトの索敵スキル範囲内にこの子が入って来たのだろう、でも何故助けに行ったのか?キリトは危ない時以外助けに入らない主義なのに?
「その羽根は?」
見ると小さな羽根を持っている
「ピナです…私の大事な…」
消え入りそうな声だ
「やっぱり、君はビーストテイマーなのか…ごめん、君の友達助けられなかった…」
「いいえ…助けていただいてありがとうございます」
これで訳がわかった。キリトはテイムモンスターが死ぬ瞬間を索敵スキルで見たんだ。だから飛び込んだ。合点がいったところで
「アイテム名は設定されてるか?」
言いながら茂みから出る。隠れていた訳ではないのに
「あなたは誰ですか?!」
と怯えさせてしまった。
「嬢ちゃん…そんな驚かないでくれよ、あそこのイケメンのお兄ちゃんの仲間だよ。」
と説明すると嬢ちゃんはキリトの方に向く。キリトはイケメンに苦笑しながら頷く。それで味方と判断してくれ、謝ってくれた。
「いや俺も悪かったから、それで…アイテム名は?」
「ピナの心です…」
そう言うとまた泣き出してしまった。
「泣かないで、ピナの心があれば生き返らせることができる」
とキリトが嬢ちゃんを慰める。
「四十七層の《思い出の丘》ってところに使い魔蘇生用のアイテムがあるんだ」
「本当ですか!…四十七層…私のせいで…ごめんねピナ…」
今度は泣かなかった
「実費さえもらえれば俺が行っていいんだげどな…そのビーストテイマー本人がいないと出て来ないんだよ」
「ありがとうございます、レベルを上げていつか…」
俺が口を挟む
「ところがどっこい、3日経っちまうと蘇生は不可になる」
とおかしな言葉遣いをしてみる。
おもむろにキリトが手を振りウインドを操作し始める。
「これで5〜6レベは底上げできるはずだ」
手で操作しているので言葉と行動からして装備品をあげるつもりなのだろう。
「じゃあ俺はアイテム類か」
ポーションや結晶アイテムをトレードメニューに入れる。
「どうしてそこまでしてくれるんですか?
」
「こいつの付き添い」
と即答する
「笑わないで聞いてくれるかな?」
「はい、笑いません!」
と断言する
「君が妹に似てたから…」
シリカは笑わないと断言したのに笑っている。俺も笑っている。
「笑わなって言ったのに…」
とキリトは肩を落とす
「ごめんなさい、…あのこれっぽっちですが…」
とコルをトレードメニューに入れようとしている。
「いや、いいんだ、俺がここにきた理由とかぶらないことないから。」
「シリカです!よろしくお願いします!」
「俺はキリト、よろしく頼む」
「俺はカイ、よろしくな、嬢ちゃん」
「その『嬢ちゃん』って言うのやめてください」
とムスッとした顔で怒られる
「わかったよ、シリカ」
前にもこんなことあったなーと思い出すと今朝のリニアーも思い出してしまった
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三十五層・ミーシェ
「あっ、シリカちゃん発見ー、一緒にパーティー組もうよ!」
と男二人組みが寄ってくる
「すいません、この人達とパーティー組んでるんです!」
とキリトのコートをつかんで言い切るとこちらを男二人組みはこちらを睨んでくる。
「ああ!?」
とつり目のせいか睨むことに定評のある俺が睨むとどこかに行ってしまった。
少し歩くとまた声をかけられる
「あら〜シリカ森抜けれたんだ〜」
とバカにした声で写真と同じ顔の牢獄に入れなければならない奴が話しかける。
「あれ?あのトカゲは?」
理解に少しかかったがピナのことだ
「ピナは死にました…でも生き返らせます!」
「でもあんたのレベルじゃね〜」
「あそこは難易度は高くない」
そこにキリトが割って入る
「あんたらは体でたらしこまれたの〜?見た所強そうには見えないけど?」
さっきと同じように睨みつけると、何かを企んでいる笑みを浮かべて去っていく。
風見鶏亭と言うシリカお気に入りの一階レストラン、二階宿屋の店に入り、食事を終えるとキリトが話しを切り出す
「もう遅いし、そろそろ寝ようか?」
「あー悪い!急用ができちまった、思い出の丘には二人で行ってくれ、大丈夫だよなキリト」
とメールを見たふりをして抜け出そうとする。
「ああ、シリカをおぶってでも行けるぜ」
すぐに店を出て店前の木に人目を気にしつつ登り、いつも圏外で寝るときに使う《フカマーキ・ワォウラスン》と言う謎の名前のレアアイテムを装備して隠蔽スキルを発動させる。木の上なんて誰も見ないし、まず見られてもハイド・レートは99%だ。チートアイテムな気がしてきた。
次にキリトにメールする
『メールで会話するが時間はあるか?』
と打つとすぐに返ってくる。
『大丈夫だ』
もう宿屋に入ってるみたいだ
『今日あった女の長槍使いはロザリアってことには気づいてるな』
『もちろん。多分奴は明日俺たちを狙ってくる』
『同じ考えで助かった、多分奴らはお前らに何かしてくるはずだ。俺は店の前の木の上にいるから何かあったら連絡してくれ。それと明日は緊急時用にキリト達にこっそりついて回るから』
『わかった』
未だ衰えぬ高速タイピングでメールでのやり取りを終え、長夜に備えて新作ジュースを取り出し飲む。
「2月に南国ジュースはないな」
寒さは雪が降るエリア以外では感じないもののやはり変な感じかする。
5分ほどで睡魔が猛攻撃を開始しだした。
10分後陣を壊滅させられる(ジュースがなくなった)
15分後門を破られるかと思うと右上にメールマークが表示され『今から出てくる奴が怪しい』睡魔はこの内容に蹂躙された
木の葉をかき分け店の玄関を見るとローブを被ったバリバリで怪しい奴が走りながら出てくる、分かり易すぎる、自分は怪しい者です。って言ってるようなものだ。
相手の分かり易い服装に感謝し、近くの背の低い家に飛び移りローブ野郎を確認して、今より高い家に飛び移りローブ野郎を追跡する。
昼なら敏捷力自慢の痛いプレイヤーだと思われてしまうだろうが今は深夜で人はもういない。走るローブ野郎を屋根から屋根にジャンプして追い続ける。
これでもハイド・レート50%って本当にチートアイテムではないのだろうか?
転移門を前に見つけると俺は屋根から飛び降り音なく着地し、高いハイド・レートを利用して転移門まで近づきローブ野郎の声を聞く
「転移・トーレーン」
俺も後に続く。転移してきたのは十層の圏外村だった、ローブ野郎は後ろの転移の光に気づかず今は歩いている。
プレイヤーもNPCもいない中こっそり尾行すると転移門から少し離れたバーに入っていく。
スイングドアなので上下が見える構造になっていて俺は這い蹲りしたから覗き込む。
バーには7人いる。予想的中ロザリアもいた。全員が全員悪人ズラしている。ローブ野郎そのローブを脱ぎその輪に入ろうとする。
これでメンバー8人ということでいいだろう。
俺はスイングドアを緩やかに開け会話の内容を聞き取る
「ロザリアさん、あいつら明日プマウネの花を取りに行くみたいです!」
「じゃあ、今日は明日に備えて飲もうぜ!」
それだけ聞ければ満足だった。滑らかにスイングドアを閉め、あやふやな記憶を頼りに主街区に向かう。
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翌日
キリト達がプマウネの花を採りに行くを傍で見守り続ける俺だが、ここのモンスターが気持ち悪すぎる、フカマーバ・ウォウビットで景色と一体化しても視覚以外の索敵器官をもつ植物型モンスターには効きが悪くたまに見つかるが、もう動く姿を見たくないので出てきた瞬間ぶった斬ることで叫び声を上げずに済んでいる。
遠目でキリトとシリカがプマウネの花手に入れたことを確認する。プマウネの花が咲く場所に行くには橋を渡らなければいけないため多分そこらへんで待ち伏せしてるーーーーいた。二人のグリーンと六人のイエローのラメカーソルが索敵スキルで確認できる。
俺は橋の真ん中あたりにある膨らんでいる部分に身を伏せる。
シリカの嬉しそうな顔を見ると申し訳ない気持ちになる。
「そこに隠れてるやつ出てこいよ!」
唐突にキリトが呼びかける、無論俺ではない、だが顔を出して様子を見る
「ロ、ロザリアさん?」
「私のハイディングをみやぶるなんてことなかなか高い索敵スキルじゃない。その様子だと首尾よくプマウネの花を入手したみたいね、おめでとう。じゃあ、早速それをこっちに渡してもらえる?」
最後は邪悪な声になっていて、今すぐにでも牢獄送りにしてやりたかったがぐっと我慢する
「何を言っているんですか?ロザリアさん!?」
「そうはいかないぜ、ロザリアさん、いや犯罪ギルド《タイタンズハント》のリーダーと言った方がいいかな?」
「でも、ロザリアさんはグリーンですよ?!」
シリカが疑惑の声をキリトに向ける。
「簡単な話さ、グリーンが獲物を見繕い、フィールドに誘いだしてイエローが襲うのさ。」
キリトが手早く説明するとこちら側では顔は見えないがその顔は恐怖しているだろうシリカが恐々した声で話し出す。
「じゃあこの二週間一緒にいたのは……」
「そうよ、冒険でレアアイテムやコルがたまるのを待っていたの、一番楽しみだったあんたが抜けたけど、レアアイテムを取りに行くっていうじゃない。でもそこまで分かってて、付き合うなんてあんたバカァ〜?それとも本当に体でたらしこまれちゃったの〜?」
「いいや、どっちでもないねロザリアさん、俺もあんたたちを探してたんだ。」
「どういう事?」
声に凄みをつけ話す
「10日前シルバーフラグスっていうギルドを襲ったな。」
「ああ、あの貧乏な連中ね」
「そこのリーダーはお前らを殺すんじゃなくて牢獄に入れてくれって毎日前線で仇討ちしてくれるやつを探してたんだぞ。お前にわかるかリーダーの気持ちが」
「わからないわよ、現実で死ぬかどうかは分からないんだし、まず自分たちの心配をしたら?」
ロザリアが指を鳴らすと木の陰から7人出てくる。バーで見たやつと同じだ。
「数が多すぎます…逃げましょう!」
「大丈夫、俺が逃げろっていうまでクリスタルを持って、そこにいて」
頭をポン、ポン、と撫で敵の方に向かって行く
「キリトさん…!」
その悲痛な声にタイタンズハントのメンバーが反応する。
「キリト…?黒ずくめの服、盾無しの片手剣、こいつソロで迷宮区に潜り続けてる《黒の剣士》ビーター攻略組ですよ!ロザリアさん!」
よくわかったものだ今のキリトの装備といえば灰色のインナー、黄色の胸当て、コートは紺色で肩のあたりは完全に青色の水玉模様なのに。
「こんなところに攻略組がいるわけないじゃない!さっさと始末して身ぐるみ剥いじゃいなさい!」
残念ながら攻略組です。色とりどりのライトフェクトをまとった武器がキリトの体を切り裂いていく。HPバーは減っては回復減っては回復をしている。《戦闘時回復》だ。戦闘時回復は勝手にダメージが回復していってくれる便利なスキルだが、バトルでかなりのダメージを受けなければ熟練度が上がらないのでこのデスゲームでは実質習得不可能と言われている。
横に目を向けるとシリカがダガーを抜こうとしていた。
「シリカ、ストップ!」
身を伏せていた所から飛び出し、そう言って手を掴む
「カイさん、キリトさんが!」
すぐに認識され驚かれはしなかった
「シリカ、あいつのHPバーよーーく見てみろ」
「減ってない…?」
タイタンズハントのメンバーも全く倒れないキリトに不信を覚えて攻撃を止めている。
「10秒で400これがあんたらが俺に与えるダメージ量だ、俺のレベルは78、HPは14500、さらに戦闘時回復が10秒で600ある。何時間あっても倒せないんだ。」
うわーレベル3も負けてる。でも戦闘時回復は勝ってる。思わぬところで明らかになったステータスを頭の中で比べる。そんなことをしていてもロザリアの動きは見逃さなかった。
ロザリアがポーチに手を入れる。俺は腰のピックに手をかける。取り出したのは転移結晶だった。
「ビンゴ!」
予想が当たっていたことを喜びつつも、命中率とスピードが高い「スナイプ・スピード」を繰り出し、青色のフェクトをまとったピックが転移結晶を貫く。
その0.5秒遅れてキリトの片手剣がロザリアの首に突きつけられる。
「言っとくが俺はソロだイエローになろうが関係ない。」
観念したタイタンズハント一同を回廊結晶に放り込んだ。
そのあと俺はキリトと別れ依頼主のところに行った、一層まで一緒に行き牢獄に入っているのをを確認するとありがとうと礼を言われ、あいつにも伝えとくよ、そう言って久しぶりの家に帰って行く
終わりかたが変ですいません、次はまた鉱石を取りに行きます。ユニークスキルを登場させます。