これにより、原作とちょっと違う感じにはなりますが、矛盾が起こらない様に辻褄は合わせます。
俺が入学してから早くも一年がたとうとしていた。
そして今日はついに卒業するものが現れた。
ぷっちんがいつもどおりに教室に入ってきて、点呼を取ると
「よし、これで全員いるな。あ、そうそう今日であおあおは卒業だからな。しっかりと別れの挨拶でもしとくといい。そんじゃ次の授業はここで魔法についておさらいするからなー」
そう言ってぷっちんは教室から出て行った。
すると、みんながあおあおのところへと集まっていく。
「あおあお、卒業おめでとう。テストでの成績がよくないのにこんなに早く卒業するなんてな」
「そうそう、ところで卒業した後はどうするんだ?まだまだ親父さんは現役だし、冒険者になったりするのか?」
「ああ、でもすぐに冒険には出ずに、里で働きながら金を貯めることにするよ。あと、カズマ、お前も冒険者になるんだろ?一緒に冒険に出ないか?」
あおあおが急にそんなことを言ってきた。
まあ俺としてはいいんだがめぐみんがなんていうかなあ。
それにまだ俺はスキルポイントを稼ぎたい。
「俺としては別にいいんだが、まだスキルポイントを貯めたいから待ってくれ。冒険者だと魔法を習得する際も使うポイントが多くて困るわ」
「そうか。じゃあお前が卒業するまで冒険に出る準備をしとく。あと、今日の放課後暇か?少し話があるんだ」
「話?まあ別に暇だからいいけど」
「ありがとう。じゃあ放課後に俺の家で」
あおあおがそう言ったら、ぷっちんがちょうど教室に入ってきて
「よし、これから授業を始める。お前ら席につけ―」
授業が始まるので俺は自分の机に戻った。
「よし、今日は魔法についての授業だな。お前らも知ってると思うが魔法は、初級魔法、中級魔法、上級魔法がある。これらはもうすでにお前らに教えているし、詠唱も大体の奴が覚え終わっていることだろう」
ぷっちんの言ってる通り、もうすでにこのクラスのやつ全員が上級魔法の詠唱を覚えている。
あおあおはもう今日で卒業なんだから上級魔法を習得しているはずだ。
「それで、今日はこれの他の魔法も紹介していこう。まずはテレポートだ。これも今まで言ってきた魔法ではあるが詳しくは教えてないからな。詠唱は...」
と言って黒板に詠唱を書き始めた。
「とこんな感じだ。テレポートは紅魔族のやつでも大人ならほぼほぼ全員覚えている魔法だ。非常に便利なので、まず攻撃手段である上級魔法を習得したあとに取るのがいいだろう。しかし、このテレポートにも欠点があり...」
俺は暇だから窓の外を眺めていた。
今日の天気は晴れで、里の周りは代り映えのない景色が広がっている。
しかし、なにやら最近里周辺の魔物が活性化しているそうだ。
危険だから近づかないようにしよう。
「...といった感じだ。この二つを使いこなせれば紅魔族としては一人前を名乗れる。しかし、上級魔法は強力だが、他にも強力な魔法はある。それは、炸裂魔法、爆発魔法、爆裂魔法がある。しかし、これらは非常に威力は高いものの、習得が難しく、消費魔力が多いため燃費が悪く、あまり使われることはない」
ふむふむ、確かに学校の方でもそんな風に書いてあったな。
しかし、威力は高いといえど上級魔法で火力は十分足りる。
俺みたいな冒険者は置いといて、アークウィザードである紅魔族なら上級魔法一発で倒せなくても、連発すれば炸裂魔法や爆発魔法などよりも燃費よくダメージを与えられるだろう。
とはいえ上級魔法より上に位置する魔法なだけあって、非常に複雑かつ制御が難しい上に消費魔力は絶大なので、燃費に目をつぶれば威力だけは上級魔法を軽く凌駕する。
しかし俺は魔力が少ないので、せいぜい炸裂魔法を一発撃ったら魔力切れでぶっ倒れるだろう。
つまり、俺には扱えない魔法なので縁はないですね。
まず、そんな魔法を覚えている人から教わらないとなので無理なんですけど。
「とまあ、これが炸裂魔法と爆発魔法だ。魔力量にとてつもない自信があって、スキルポイントが余ってたら、切り札として覚えておくにはいい魔法だな」
そこでぷっちんの話は終わってしまった。
まあ爆裂魔法はあれだしな。
そう思っていると、爆裂魔法の事を知らないのか、生徒の一人がぷっちんに質問した。
「先生、最後の爆裂魔法というのはどんな魔法なんですか」
担任はその質問を待っていたように、笑いながら
「爆裂魔法だけはやめておけ。バカ高いスキルポイントを貯めて、魔法の研究をしている人たちから詠唱などを教えてもらったうえでようやく習得したところで、よほどの魔力をもつ我々紅魔族でも、その消費魔力の絶大さに一発も撃てないことが多い。万が一これを撃てたとしても、その威力はすさまじく、モンスターを仕留めるだけにとどまらずに周囲の地形さえもか会えてしまい、ダンジョンなどの地下や洞窟などで使用すれば倒壊させ、魔法を放つときのあまりの轟音に、周囲のモンスターも呼び寄せてしまうことになる」
そこでぷっちんは一息つき、笑いながら
「そう、爆裂魔法はただのネタ魔法なんだよ」
俺はさっきの言葉を思い出しつつ、同時にめぐみんのことを思い浮かべる。
何があったのかあいつはどうやら爆裂魔法に憧れているようだった。
自ら爆裂魔法を習得すると言いきってはいないが、ちらほらとそれをにおわせる発言をしている。
良く言ったら、破壊力だけは全魔法随一を誇り、ありとあらゆる生命体に等しくダメージを与えられる究極の魔法。
これだけ見たらとてもロマンあふれる素晴らしい魔法だと思うかもしれないが、さっきぷっちんが言っていたようにデメリットがひどすぎる。
まあ、あいつの人生は好きにさせよう。
俺はあいつの親でもなければ教師でもないんだから。
そう思いつつ、俺は残りの授業をしっかりと聞き流して、眠りにつくのだった。
あとで怒られたのは言うまでもない。
放課後、俺はあおあおの家に行った。
なにかと思って話を聞いてみると、どうやら今後の冒険についての話らしい。
「で、俺としては行くのは構わないんだけど、二つ問題があって、一つは朝学校で言った通り、俺はまだ卒業するつもりがないので、だいたい初夏くらいに卒業しようかなと思っている」
「ああ、そっちの方は分かっているよ。で、もう一個の方は?」
「もう一個の方は幼馴染の子と一緒に冒険に行こうって言われていてさ。その子がなんていうかなんだけど、まあまだ11歳になったばっかだし、学園を卒業するまでは一緒に冒険なんていけないからこっちも問題ないかな」
「そうか。じゃあ俺がカズマと一緒に冒険に行きたいって言った理由は二つある。カズマしか同級生で今すぐ冒険者になるつもりがある人がいないのが一つ」
そして、あおあおは一息つくと、自分の腰に差している刀を持ち上げながら
「俺は俺の恩人の勇者の敵討ちをするために冒険者になるんだ」
あおあおは目を紅く光らせながら、俺にそう告げた。
「え?どゆこと?」
「これについては俺の過去について話さないといけない。少し長いが聞いてくれるか?」
俺は別に断る理由もないので話を聞くことにした。
「今からだいたい九年前、俺はとある魔刀の勇者にあった。その人は俺が出来心で里の外に出ていて、モンスターに襲われていたところを助けてもらった。それが俺と魔刀の勇者との出会いだった」
「今では刀とわかっているが、その時は初めて変な形をした剣を見た。助けてもらったとき、俺は命の危機よりもその魔刀の勇者が使っている魔刀に釘付けだった」
「それから俺は魔刀の勇者をお礼として家に泊め、それから毎日魔刀の勇者と一緒に紅魔の里の周辺でモンスターを討伐していた。俺はまだまだ戦えなかったから魔刀の勇者がただ倒していただけなんだけどな」
「そんな生活が続いて数週間がたった。ある日、勇者はついに魔王軍と戦いに行くと言ったんだ。俺はもちろん止めたが、魔王軍と戦うならしょうがないから、絶対にまた来てほしいと言った。勇者は苦笑しながら幹部でも倒して来たらまた来るよと言った。俺はその時はまだ魔王軍幹部の強さを良く知らなかったし、勇者は強かった。だからまたすぐにでも里に来てくれるだろうと考えていた」
「実際にすぐには来た。最悪の形で。いや、まだ最悪では無かったのかもしれない。里にもう一度来たときはまだ生きていた。しかし、あと一週間で死ぬとのことだった。そう、魔王軍幹部、デュラハンのベルディア。やつの死の宣告をくらってしまったらしい。ベルディアにも深手を与えたが、魔王城に逃げられてしまった」
「そのあとは俺と余生を過ごしてくれた。故郷の話もしてくれてな...。この刀というものも見たことないだろう?これはその故郷のものらしい。そして、死に間際。勇者は俺にこの魔刀を託してくれた。これは神器で、勇者のみが持つことによって特殊な効果を発揮する。他の者が持つとせいぜい超重いいい剣程度だ」
「だけど俺はうれしかった。ずっと憧れていたから。勇者は最後に俺にこう言った。俺の敵を取ってくれ。そう言われた俺は決心した。いつか絶対にベルディアを倒すと」
「まあこれが俺の過去であって、冒険に行きたい理由だ。だからカズマが俺と一緒に行く場合、魔王軍幹部、ベルディアを倒しに行くことになる。それでも、俺と一緒に冒険に行ってくれるか?」
そう、あおあおは俺にそう言ってきた。
なんだよそんな話...まるで物語のような話じゃあないか!
魔王軍幹部がどんくらい強いかはしらんがこちとら頭のおかしい種族の紅魔族だ!
「もちろん。魔王軍幹部の一人や二人ぶっ倒してやるよ!」
「そうか!ありがとう」
俺とあおあおは握手をした。
そして俺はこの展開に喜んでいた。
まさしくこれは異世界転生のテンプレというものじゃないか!
魔法も使ってみたいし、いつかは倒さないといけないわけだし遅かれ早かれだ。
「もし、ベルディアを倒せたら、前にお前と話し合った刀を材料さえ用意できれば作ってやるよ。世界に一つしかない、最強の刀を!」
「まじか!?まあもし倒せたらよろしくな」
そうやって笑いあいながら話をしていたらもう日が沈んでいた。
俺はあおあおに別れを告げ、家に帰った。
ふと、冒険者カードを見てみる。
スキル習得欄は習得可能なのが光っている。
スキルポイントはいまは110ポイントだ。
上級魔法は冒険者の俺だと45ポイント必要だ。
学園でできればあと十数ポイントはほしいところ。
しかし、そろそろ卒業しないとダメだろう。
そう思って眠りについた。
次の日になると、隣の席が空いていた。
そうか、あおあおはもう卒業したんだっけか。
するとぷっちんが入ってきて
「よーし。全員揃っているな。今日は授業はない!なぜなら今日は四年に一度の一族総出で魔王城へ行く日だからだ!お前らはまだ上級魔法は使えないが校外学習ということで一緒についてこい。それでは行くぞ!」
そう言って俺達はぷっちんについて行った。
外に行くと里の紅魔族達が集まっていた。
すると、族長がひときわ高いところからなにやら演説を始めた。
「よくぞ集まってくれた我らが同胞よ!これより、四年に一度の特大イベントを始める!これから魔王城付近へ一族総出でテレポートし、ピクニックへ行くぞ!」
それと同時に紅魔族からおおーといった歓声が上がった。
俺はこのイベントに参加するのは初めてだし、ちょうど前回は俺らがアクセルに行っていたときに行われたらしい。
すると、人混みの中から見知った顔があらわれた。
「あおあお、そうか、お前はもう上級魔法を使えるもんな」
「ああ、魔王軍の奴らに一泡吹かせてやるぜ」
そんなふうにあおあおと雑談していたら、それぞれ順番でテレポートが始まった。
俺らも準場が来て、テレポートされたと思ったら、そこには魔王城があった。
すごい禍々しい感じがして、なにかが覆っている感じがする。
あれが結界っていうやつか。
なにやらその結界とやらはもすごい強度で、今までも上級魔法を打ち込みまくっても壊れないらしい。
そうしていると、全員テレポートできたのか、昼食が始まった。
ここ魔王城の目の前なんだけども全く持って緊張感というものがないな。
本当に紅魔族という種族はあたまがおかしい。
昼食を食べ終わったら適当にみんなのんびりしている。
すると、なにやら城の方がざわついている感じがする。
すると、それが合図のように、族長が声をあげた。
「それでは、これより魔王城の結界へ総攻撃を始める!途中でモンスターが出てきたら構わずぶっ飛ばすのだ!結界を破れたら英雄だ!それでは、総員よーい...」
そして、一息つき、皆が皆それぞれの魔法の詠唱を始める。
ふと、魔王城の方を見てみると、モンスター達が城から出てこようとしていた。
あれ、このまま出てきたら...
そう思ったの同時に族長の掛け声が聞こえた。
「撃てッ!」
それを合図に魔法の雨あられが魔王城に降り注いだ。
「『カースド・ライトニング』!」
「『インフェルノ』ッ!」
「『ライトニング・ストライク』!!」
「『エナジー・イグニッション』ッ!!」
「『ライト・オブ・セイバー』ッッ!!」
わあ、これはひどい。
結界からうっかりでてしまった魔王軍のやつらが見るも無残に消し飛んでいく。
しかし、驚くことに結界はびくともしていなかった。
まだヒビすらも入っていなかったのだ。
続いて5分くらい各々好き放題に魔法を放ったあと、途端に魔法がやんだ。
どうやら結界はまだまだ健在らしい。
少しはダメージが入ってはいそうだったが、壊せるにはまったく至らなかった。
すると、魔王軍のやつらが来ていて、族長が声をあげる。
「総員用意!魔王軍め!覚悟しろ!」
すると、皆が詠唱をし、四人一組で集まっていく。
というかこの詠唱は...
そしたら、相手のボスらしき人が
「紅魔族どもめ!貴様らぽんぽん魔法を打ち込みやがって!そっちの方こそ覚悟しろ!」
そう言って、こちらに近づいてきて、あとちょっとであちらの攻撃がこちらに届くとき、
「「「「「『テレポート』」」」」」
「ちょっ!!待っ...」
相手のボスらしき人がなにか言っていたが、すべて聞き取る前に俺達は余すことなく全員が里にテレポートしていた。
これはひどい。
「今回もダメだったが、また来年がある!それまで、各々自己研鑽に励むように!解散!」
族長がそう言って解散させた。
本当にこの種族は頭がおかしい。
そう思っても俺もその種族の一員なんだよな...。
いや、俺は転生してるから、心は染まり切っていない!...はずだ。
ちょっと不安になった。
次の投稿は5連休か、3週間後になります。
二章は次話で終わりです。
物語のペースはどのくらいがちょうどいいですか?
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今くらい(少し早めかも?)
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今より早め(いろいろ飛ばしていく)
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今より遅め(めぐみんの出番を増やしたり)