自改変みみのこアバターの世界観設定小説 作:Reno-レノ-
みみのこ…って何?って人はまずはちょっと検索してみてください。耳がとても長い謎のキャラクターが見つかるはずです。
そのキャラクターの二次創作のようなものです
足元から泡が吹き出し、昇っていく。
水の中でぼやけた視界でわかるのはそういった最低限の情報だけ。あとは繋がった装置に背中を掴まれているような、そんな感覚があるだけ。
自分が何か、「私」はわからなかった。
種としてどんな生き物なのか、個体としてどんな存在なのか。わかっていない。
そもそもなぜこうして生きているのかすら、考えたこともない。そもそも生きているのだろうか。ただ目から入る情報を肉塊を介して処理しているだけにすぎないのかもしれない。
それが「私」だった。
ある日、水中にまで響く警報音が耳に届いた。そのあとガラスの壁越しに誰かが集まり、「私」を見て話し合っていた。
そこで初めて「私」は「喧騒」というものを知った。あまり心地の良いものではなかった。人が苛立ち、声を荒げ、慌てながら会話する。良くない感情が渦巻くそこから耳をふさぐように、頭上に生えた長い耳を掴んで、体を丸めて、目を閉じた。
しばらくの後、「私」のいる場所を満たしていた液体が抜かれ、ガラスの壁が取り払われ、「私」はベッドの上に寝かされた。
「長い間実験槽で管理してきたが…解き放つ時が来たようだ」
管理?実験? よくわからない言葉。 私はただあの中から泡を眺めて、ぼやけた外を見ていただけ。
「他の個体と違って、番号も振られていない、名無し。それも当然か。他の個体に投与した───────」
他の個体? 番号? ここには私以外にも私に似た生き物がいるの?
「…他の番号付きみみのこの状況は?…なるほど。1番から4番まで脱走…5番はその場にいたのか…利口だな。元の育ちが良いのだろう。そして番号無しがここにいる、と」
みみのこ。 それが私の種族名。私は番号無し。つまり名無しらしい。
「…個体名がないのも不便だ。名前を「な、な。」…っ」
不意に口から漏れた、2文字。それを聞いた目の前の大きな生き物は私を見て目を見開き、こちらを見つめてきた。
「な、な。なな。なな、です。名無しの、なな」
「…そうか、ななというんだね。」
わけもわからず、口から出る言葉、それは「私」が「私」を知りたいという好奇心から出た言葉。今わかったのは、この瞬間に「私」の個体名が「なな」となったことだけだった。
「「私」は「なな」です。私は、私を知りたいです」
それが「私」、「なな」が初めて誰かと交わした言葉だった。
その後私は自分がどういう存在なのか、あの日に鳴った警報はなんだったのか、そして私がやらなきゃいけない事が何かを自覚することになる。
MIMI-No.NULL 個体名 ナナ
人呼んで純然たるみみのこ。完全隔離された培養槽で生み出されたデザインベイビー。完全隔離された環境で、設計図から寸分の狂いもなく生み出された存在。生命としての無駄が非常に少ない反面、人間性にあたる個性が非常に希薄であり、他者の模倣を行うことでそれを補っている。
ナナの体組織は純然たるみみのこという二つ名に相応しく、非常に拡張性に富んでおり、後述するMIMIシリーズの源流である。玩具で例えるならば3mmジョイント穴がたくさん用意されたプラモデル。
ナナは脱走したMIMIシリーズを連れ戻すために、外の世界へ出ることになる
MIMIシリーズ
人為的に攻撃性を高めたり、温和な性格にする、いわば品種改良に近い肉体改造を施されたみみのこの事。番号無しのNULLの体細胞から製造されたナノマシンを投与されている。なおこのナノマシンはみみのこの生命力を増幅する効果があり病死したはずのみみのこの蘇生という事象すら発生させている。なぜ蘇生できたのかは謎。NULLを始めとして6体製造されており、そのうちNo.1〜4が結託し、研究施設から脱走している。研究施設に残っているのはNo.5とNULLのみ。脱走したみみのこ達とNo.5については後に投稿。