転生特典がパワプロ風成長だったのでデートして最強になろうと思います 作:TSハーレム最高!
「努力って……楽しい……!」
どうもこんにちは。パワプロシステム系TS転生者のテセリアです。今何をしているのかと聞かれれば……
「ゴブリンを倒して戦闘ポイント……なんなら戦うだけでも若干剣戦闘アップ……! 筋トレするだけでも戦闘ポイント獲得……!」
増えていく数字を見て気持ち良くなってます。私はシミュレーションゲームで自軍の兵数とか総資金とかが増えていくのを見るのも好きなタイプなので。
目に見えて成果が分かる、確実に報われる努力って最高だね。色々手を出すと器用貧乏になる、と予想はしているのだけど、正直片っ端からあらゆるスキルを上げていきたい欲求がある。それが条件のスキルとかもあるかもしれないし。あと単純にサブ武装あった方が便利そうだし。そんな思考の下に既に『徒手空拳』にはポイント振ってるんだけど。
まあそんな調子でハイになっていて、破竹の勢い……って言っていいのかは分からないけど二層も突破して、結構順調な冒険者生活を送っていたつもりだったのだけど──
「……うーん、スキルの伸びが悪い?」
モンスターを倒してポイントが貰えるのは変わってない。けどそもそもの伸びが遅くなってるのと、上昇させるのに必要なポイントの量が無視できないぐらいに増えている。こう……今までは5,6みたいに刻んで必要量が増えてたのが、一気に25とかになったのをイメージしてもらえたら。剣戦闘以外は今のところはそんなこと無いんだけど。
「えー……とりあえず三層以降にいかないとなのかな……? でも上がんないわけじゃないしな……」
今の層に留まるメリットは安全性。深くなればなるほど危険になるってのは定番だよね。実際に見たことは無いけど、下の方に行くとトラップとかもあるのだとか。全部で何層あるのかは未だに不明。最深部とか何があるんだろうね。無限に塩が出てくる石臼とか?
先に進むメリットは落とす魔石の質が良くなる……というか、高値で売れること。なんか含まれてる魔力の量が云々かんぬんらしい。なんか質のいい魔石は家庭用じゃなくもっと大掛かりな物に使われるらしい……のだけど、私には難しいことは分かりません。売値しか重要じゃないし。いっそアイテム直接ドロップしてくれれば分かりやすいのにね。
デメリットは危険なこと……なんだけど、流石にこんだけ浅い層なら関係ない気もする。別に適性レベル~とか無いしね。まあ、武器は追々高級な物にしてかないと駄目だと思うけど。なんか魔法剣とかもあるらしいよ。
「……よし、行くか!」
まあそもそもどのぐらい危険なのかも行ってみなくちゃ分からないわけで。ついでに稼げるお金が増えるなら更に行くべきなのである……と言ってもこの程度じゃ大差ないだろうけど。
そんなわけで。
「んー……伸び悩み……」
三層まで進んできたけど、やっぱり伸びが悪い。正確に言うと、戦闘ポイントは手に入るし二層の時よりちゃんと増えているのだけど、剣戦闘が全然伸びない。ちなみにスキルの値が上がるとどうなるのかという話だけど……簡単に言うと取り扱いが上手くなる。剣術なんて習ったこと無い全くの我流なのにちゃんと戦えてる時点でまあそういう作用があるんでしょう。逆に考えると、他の冒険者さんはどっかで習ってたりするのかな……?
「まあこのまま進んでもいいっちゃいいんだけどね……うーん……」
多分戦闘ポイントの手に入る量が増えると思うから、それでゴリ押せば『剣戦闘』も上げられると思う……んだけど、そうすると他に回せなくなるからな……具体的にはスキルの流派系を取りたいです。多分これ伸ばしたら色々な剣術が身に付くだろうし。今は『神陰流』ってやつに振ってます。元ネタ分かるのがこれぐらいしか無かったので……片手剣だとあんま使えてないんだけどね。その分伸びも悪いっす。
とはいえこっちもまあ戦ってれば少しずつとはいえ上がるんだけど……他のもコンプしたくなるじゃん……? 剣以外に振るつもり今は無いしその分ってことで……両手剣にもしたいしさ……でも正直大鎌とかは気になる。銀髪美少女って大鎌似合うじゃん? 自分で美少女って言うのはちょっと気恥ずかしいけど。ともあれ。
「よし、こういう時は素直に人に聞こう!」
ダンジョンで一人であれこれ考えてても仕方ない。それこそ先輩冒険者に剣術とかどこで学んでるのか聞いてみるとか、他の人がどうやって強くなってるのか受付嬢さんに聞いてみるとか、情報収集をしてみましょう。
「休みましょう」
「え」
受付嬢さんに『強くなるにはどうしたらいいですか』って聞いてみたら、返ってきた答えがこれ。
「休みましょう?」
「いや、結構休んで──」
「ダンジョンに丸一日入らなかったの、いつですか?」
「え、いつだろ……」
一層攻略して、ステータス云々の検証やら何やらでしばらく籠ってて……
「覚えてないのも当然ですよ。だって貴女、一回も休んでないんですから」
「あれぇ……?」
そうかな……そうかも……? スキル上げが楽しくて夢中になってたからなぁ……生活スキルの『睡眠』上げたらなんか眠りの質めっちゃ良くなったし。眠りが上手になったのかな。眠りが上手ってなんだ……?
「いいですか? 適度な休息は身体づくりにも大切なんですよ? 疲労だけがどんどん蓄積してったら、そのうち壊れちゃうんですからね?」
「ちゃ、ちゃんと寝てはいますよ? ご飯も食べてますし……」
「休めって言ってるんですよ? 私は」
「す、すいません……!」
圧が……笑顔が怖い……! まあそこまで言われるなら一日ぐらいダンジョンに潜らなくてもいいのだけど……
「あの……休むって、何をしたら休んだと言っていいのでしょう……?」
「は?」
いいのだけど、その間何してたらいいの? ここには私が面倒見なきゃいけないチビ達も居ないし、悲しいことに私に趣味らしい趣味も無い。この世界じゃ動画サイトなんて無いし。かろうじて演劇とかならあるけど、娯楽は高級品みたいだし。あ、そうだ。
「あの、剣術学べるところとか知りません? ダンジョン行かないならそういうものを──」
「それを休みと言うと思ってます?」
「ものを……してたら……ダメですよね~……はは……」
駄目だったみたい。休日に身体動かす人とかだって居るじゃんね……? ジム通う人とかさ。
「はぁ……そこまで駄目な子だとは思いませんでしたよ……」
「うぐ……」
これでも孤児院では手のかからない子って評判だったんだが? 今思うと前世があったからなのかもしれないね。まあそんなにはっきりと前世の記憶があるわけじゃないんだけど。例えば前世の名前とか覚えてないし。
「じゃあ明日空けておいてください。お姉さんが休日の過ごし方を教えてあげますから」
「はい……はい?」
「集合場所はギルドの前でいいですよね? いっつもダンジョンに潜りに来る時間ぐらいに来てください」
「はい……?」
「分かった?」
「はい! 不肖テセリア、精一杯休日の過ごし方を学ばせていただきます!」
「よろしい」
笑顔って一番怖いね。
ちゃーらーらーらーちゃっちゃっちゃー
「うーん服が無い……まあ服を買うための服も無いんだけど……普段着で良いのかなこういう時って」
防具ならいくつか持ってるんだよ? ただいわゆるオシャレ着の持ち合わせは無いと言うか、一緒に出掛ける人すらいないぼっちには不要というか……まあ単純にそんな余裕が今まで生きてきた中で無かったってのも言い訳として使わせてもらいたい。ぼろ布着てないだけでも進歩なんだよ、私としては。
「お金……幾らあったらいいんだろ。休日ってどのくらいお金使うもん……?」
助けて前世の知識……ダメだこの世界に存在しない娯楽ばっかりで全然参考にならん。そもそも物価からして違うし。とりあえず多く持ってっておいて間違いは無いよね……?
「うーんと……服は普段着で良くて……お金持ったし、剣は要らないし、後何が要るの……? ゴム……?」
別にそういうことをしに行く訳では無いけども。というか付けるモノが無いわ女同士だから。ちなみにこの世界にゴムはありません。なんか動物の皮? 内臓の皮? を加工して作ったヤツを付けるみたい。なんでこんな知識があるか? 孤児院で色々あったのよ……
「まあ、多分ご飯食べるぐらいだよね……? 観劇とか言われたら流石に断ろう。私はやればできる子。NOと言える子」
お金は装備の新調と仕送りに使いたいので。……今更だけど、お金渡しがてらに孤児院の様子見に行きゃ良かったな。故郷に1回戻りますって言えば休んだ認定して貰えた気がするし。まあ今更言ってもしょうがないね。
ということで。
「もしかしてお待たせしちゃいました?」
「ううん、私が早めに来てただけ」
オフの受付嬢さんと合流です。いつも見てる制服とは違って、なんとなくゆったりとした、落ち着いた雰囲気。清楚な服装とでも言ったらいいのかな? 普段はお団子にまとめられてる金髪もすっと落ちている。髪を下ろしただけで全然違って見えるね。というか普段仕事着しか見てない人の私服姿って新鮮……向こうからしたら私もそうか。私のは仕事着(鎧)だけど。
「じゃあ……服屋にでも行く?」
「私の私服ってそんなに終わってます……?」
「冗談冗談。でもとりあえず商業区には行こうか。遊べるような所こっちには無いし」
「受付嬢さんも遊ぶんですねぇ」
「私の事なんだと……っていうか、今なんて呼んだ?」
「え? 受付嬢さん?」
「もしかして名前覚えてない……?」
「え」
名乗られてたっけ……? 名刺とか貰ってる訳じゃないから分かんないよ。そんのもの貰っても無くしたりなんだりでごちゃごちゃになっちゃうんだけどさ。
「私はテセリアちゃんの事結構気にかけてたのにな〜? お姉さん悲しい」
「す、すみません……?」
気にかけてくれてたんだ。……なんで? 顔が好みだった? そんなの困り……はしないけど。美人に顔好まれたらご褒美じゃんね。
「アドネ。もう忘れないでよ?」
「アドネさん……頑張って覚えます……!」
「頑張らないと覚えられないの?」
こ、言葉のあや……! ニヤニヤしながらこっち見てる……!
受付嬢さん……改めアドネさんは、ちょっと意地悪なお姉さんみたいです。
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