雪の瞳の乙女   作:八田里

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 昼休み、千尋は来客用玄関の向こうに、ある生徒の姿を見つけた。

 「ごきげんよう。黄薔薇さま。」
 ワンテンポ遅れて、黄薔薇様はゆっくりと振り返った。
 セミロングの髪をヘアバンドでまとめたいつものスタイル。白薔薇様が過去に「でこっぱち」と罵ったという輝くおでこが今日も眩しい。セーラーカラーの襟の延長線上にあるタイは、全校一、美しい形と定評がある。

 「何?」
 紅薔薇様や白薔薇様と比べて愛想のいい方ではないけれど、今日はとくに不愛想だ。でも、怖いというわけではなくて、気怠そうで、ちょっぴり色気さえ感じる。

 「薔薇の館までご一緒させていただければと。」
 「いいわよ。」
 お許しがでたので、横に並ぶ。以前、疑問に思ったことを尋ねてみた。

 「黄薔薇様ってお汁粉が嫌いなんですか。」
 「お汁粉ってあなたがよく飲んでいるやつよね。ほどほどよ。」
 「でも、以前、親の仇かと思うほど険しい顔で睨んでいたので、てっきり嫌いなのかと。」
 「ああ、これのせいよ。」

 黄薔薇様は小さな口を精一杯ひろげてみせた。屈んで覗き込むがよくわからない。「親知らずよ」と言われてようやく合点がいった。抜いたばかりの歯の穴には食べカスがつまりやすいから。だから、お汁粉を睨みつけていたのか。

 「いつ歯医者に行ったんですか?」
 「まだよ。」
 眉の間にしわをつくって黄薔薇さまは否定した。

 「お茶とかお味噌汁とか、お汁粉みたいな熱いものを飲むと痛むのよ。だから、つい想像して怖い顔をしてしまったのね。」
 よほど痛いのか普段のような覇気がない。つまらない表情しているときでもテキパキ働いている黄薔薇様が風邪をひいたときのようなトロンとした目をしている。

 「早く歯医者に行ってください。」
 「イヤよ。あの音が嫌いなの」
 「あの音ってなんですか?」
 「あのキュイーンっていうドリルの音よ。」
 どれだけ歯医者が恐ろしいのか力説する黄薔薇様の手をとって連れて行く。白薔薇様のこともあって普段よりもアグレッシブになっていた千尋は今の黄薔薇様のことが放っておけなかった。チャイムが鳴ったばかりだから、紅薔薇さまもまだ教室にいらっしゃるだろう。

 「どこに向かってるの?」
 「紅薔薇さまのところです。」
 千尋の言葉に黄薔薇様の足がその場に踏ん張ろうとした、があっけなくズルズル引きずられていく。「やめてよ。」とぐいぐい腕を外そうとされても千尋の腕はびくともしない。

 「ごきげんよう。紅薔薇様はいらっしゃいますか。」
 「あら、どうしたの?」
 「紅薔薇様、黄薔薇様のことで少し。」
 「だから、やめてって言っているでしょう!」
 「手遅れになったらどうするんですか!」

 千尋と黄薔薇様という珍しい組み合わせのうえに、あまり感情をあらわにしない二人が言い争っている。紅薔薇さまは目を丸くしながらも人目につかないところに場所をうつした。

 「いったいどうしたのよ。」
 「実は黄薔薇様が歯が痛いのに歯医者が怖いから嫌だと駄々をこねるんです。」
 「こんなの我慢すれば大丈夫よ。」
 「一生連れ添っていくつもりですか?」
 「そのうち慣れるわよ。」
 ボルテージが上がっていく会話を「ハイハイ」と冷ましていく。

 「まず江利子。千尋の言う通り、早く歯医者に行きなさい。行かなかったら家に連絡するからね。」
 「はい。」
 「それから、千尋。いくら江利子のためとは言ってもちょっとやり過ぎよ。」
 「はい。」

 黄薔薇様は不貞腐れた様子で、千尋は項垂れて、紅薔薇様に返事を返した。山百合会でも上手く立ち回る二人が揃って紅薔薇様に叱られている状況に、蓉子は少しだけ可笑しさを感じた。
 
 「ふふ、次のリリアン瓦版ではどんなことがかかれるかしらね。」
 「全部、千尋せいだから。」
 「そんな。でも、そうですね。」
 冷静になってみると黄薔薇様の腕を掴んで校内をあるくなんて、恐ろしいことをしてしまったのだろうと思う。新聞を読んだ令さんの反応も怖い。竹刀でぶたれなければいいのだけれど。

 「千尋は紅薔薇気質よね。世話焼きだし、優等生だし。」
 「そうでしょうか?」
 「そうよ。髪の色も紅薔薇にぴったりだわ。」
 黄薔薇様が結わえた髪を一房とる。妹の令さんの次に千尋の容姿を気にいっている黄薔薇様は黒髪の集団で目立つ真っ赤な髪も好んでいた。

 「あら、ではこれから千尋にも紅薔薇の蕾を名乗ってもらおうかしら。」
 「それ絶対、祥子さんが癇癪おこすやつじゃないですか。」
 「いいじゃない。面白そうだわ。」
 ハンカチを持ってキーと唸る祥子さんの姿が想像できた。

 「早速、放課後にけしかけてみようかしら。」
 「巻き込まないでくださいよ。」

 あれでいて祥子さんは紅薔薇様のことが大好きなのだ。ゆっくり丁寧に掃除をして遅れていこうか、と本気で考えた。
 しかし、千尋の悩みは杞憂に終わった。別の問題で頭を悩ませることになってしまったからだ。


4話

 「やってくれたわねぇ。」

 「ほんとにねぇ。」

 

 由乃さんが令さんにロザリオを突き返した、というショッキングなニュースが平穏な学園内を駆け抜けた。姉妹制度の上で妹は姉に絶対服従するもの、というのはいきすぎかもしれないけど、逆らうことは基本ない。しかも、年功序列が常の上下関係の厳しいリリアンである。由乃さんから解消したという話が事実であれば前代未聞のスキャンダルだ。

 

 「千尋。あなたは武道場のほうからまわって。私は温室のほうへ向かうから。」

 「わかった。」

 

 ことの経緯を聞くために令さんをクラスまで尋ねに行ったのだが、本人はあまりのショックに校内を彷徨っているという。しかも、だれかれ構わず壊れたカセットテープのように事のあらましを語っているというのだから厄介だ。同じく令さんを探していた祥子さんと手分けして探すことにした。

 

 紅薔薇の御家騒動が終わったと思ったら、次は黄薔薇さんち。この事件が終わったら白薔薇にまわってくるのかな。それは御免こうむりたい。嫌なことを考えながら足早に武道場に行く。通り過ぎる生徒に「黄薔薇のつぼみを見かけなかったか」と尋ねると「北の方へ向かった」という証言をゲットできたので、踵をかえす。

 

 寄り道しながら温室に辿り着くと、中の様子を探っている祥子さんがいた。

 「何やってるの?」

 「しっ。」 

 尋ねると厳しい顔で口元を手で覆われた。

 

 「祐巳ちゃんはさ。祥子のロザリオを返したくなったことある?」

 「え?」

 おおい!黄薔薇の蕾!新婚ほやほやの姉妹にたいしてなんてことを聞いているんだ。尋ねられた祐巳さんは青くなったり赤くなったりと慌てている。恐る恐る祥子さんの顔をそっと覗き込むと不快そうに眉間にしわが寄っていた。

 

 「ごめん。まだ一週間だったら、そんなことないね」

 「はあ。」

 さすがの祐巳さんも驚きのあまり、かける言葉が見つからないご様子。

 

 「あー、なんだか死にそう。」

 突然そういって頭を抱えてその場にしゃがみこんだ令さんに我慢ができなくなったのか、祥子さんが飛び出した。

 

 「ちょっと、勝手に死なないでちょうだい。」

 「祥子さま!」

 途端に祐巳さんが嬉しそうに破顔する。まるで飼い主をみつけた仔犬みたい。

 

 「しゃっきりしなさい、令。」

 妹に尊敬の眼差しをむけられた祥子さんは、令さんと対照的に堂々としていた。

 

 「黄薔薇のつぼみに簡単に死なれちゃたまらないわ。さっ、行くわよ。」

 「ほら、令さん。しゃがんでいたら汚れるよ。」

 千尋が呆けた令さんの手首をつかんで立ち上がらせる。落ち込んでいる令さんには少々荒っぽいくらいお節介を焼いたほうがいいのだ。さっさと前を歩く祥子さんの後を追いかけた。

 

 「あ。どこへ。」

 祐巳さんが尋ねると祥子さんは薔薇の館へ連れて行くと答えた。

 この状態の令さんから話を聞くにはぴったりの場所だ。問題を解決するには、まず黄薔薇様にこの萎れて使い物にならない黄薔薇のつぼみを元に戻していただかなくてはならない。

 

 「何しているの、祐巳。早くいらっしゃい。」

 「はい!祥子さま!」

 どこか感動した様子の祐巳さんの手を祥子さんが引っ張っていく。呆れたふうを装っているけれど私には分かる。あれは祥子さんなりの構い方だ。

 

 「さて、私たちも行くよ。」

 「......うん。」

 妹にふられて、しょげている令さんと比べて祥子さんの心中は春。対極的な二人である。

 

 「ごきげんよう。」

 「ごきげんよう。」

 薔薇の館に辿り着くと、期待通り三人の薔薇様方が揃っていた。

 

 「あらら、今度は黄薔薇のつぼみを引っ張ってきたの、千尋。」

 「黄薔薇姉妹に縁があるのね。」

 「うわっ、令の奴、泣いてない?」

 既に噂をご存じなのか、あまり驚いていないようだった。手頃な椅子に令さんを座らせて、追加のお茶を淹れにいく。背後では、事情の確認が行われている。

 

 「お姉さま。私、由乃にロザリオを突き返されてしまいました。」

 「知ってるわ。聞けばあなたはフラフラ歩いて、うわごとのように誰彼構わず子細を話していたってねぇ。」

 「私、そんなこと......。」

 否定したかったのだろうが、その先の言葉は小さくしぼんでいった。なにかしら覚えがあったのかもしれない。

 

 「そう、あなたしていたのよ。」

 白薔薇様は頬に手をあてて、眉を下げた。

 

 「気づかずにしていたのなら、これは相当に重症だわ。」

 「同感。」

 祥子さんの言葉に賛成しながらお茶をサーブする。慌てる祐巳さんには「たまにはね」と黙らせておくのも忘れない。令さんがあらためて語ったことのあらましはこうだ。

 

 由乃さんは最後の授業が終わったらすぐにタクシーで病院で向かうことになっていたらしい。そこに由乃さんを心配した令さんが自分も同じ様に早退して付き添いをしようとした。

 しかし、その行為が由乃さんの逆鱗に触れ、マリア様の前でロザリオを突き返されてしまったそうな。打ちひしがれて語る令さんは試合に負けて燃え尽きたボクサーのようだった。

 

 「ただいま戻りました。」

 「おかえり、志摩子。外の様子はどうだった?」

 そこに志摩子さんがやってきた。

 どうやら薔薇様方は事態の収拾に向けて早速動き出していたみたい。

 

 「放課後だったこともあって、まだそれほど噂は広がってはいないようですけれど、残念ながら、目撃者も多いようで......。」

 志摩子さんの報告を聞きながら、カーテンの隙間から外をみると数人の生徒が集まっている。その中には新聞部の部長もいた。相変わらずよくきく鼻だ。

 

 「令。由乃ちゃんはもう帰ったのよね。」

 「はい。」

 「それはよかった。」

 紅薔薇様は、外野が落ち着くまで由乃さんを表にださないほうがいいと言った。こういうとき、真っ先に非難されるのは破談を申し込んだ由乃さん側だから。

 

 「今日の外野は落ち着いても、明日の外野は興奮するんじゃありませんか。」

 「そうね。由乃ちゃんはもともと心臓が悪いから負担になることは避けたいわね。」

 祐巳さんの言葉に祥子さんも心配そうな表情を浮かべた。

 

 「令。あなたはどうするつもり?」

 「それは由乃に謝って、」

 「何が悪かったのかわかっているの?」

 令さんが黙ると黄薔薇様はやれやれといった感じでため息をついた。

 

 「あの子の性格からして理由も分かっていないのに謝るなんて蓋のあいたガソリン缶の隣でマッチをするのと同じことよ。」

 黄薔薇さまにそこまで言わせるなんて。由乃さんは大人しい見かけに反して、激しい気性の子のようだ。

 

 「でも、私にはどうして由乃が怒ったのか。」

 「それも含めて考えることね。今回のことはロザリオを返された貴女にも責任はあるわ。」

 なかなか厳しいことをおっしゃる。だけれど、令さんは薔薇の館に来た時よりも落ち着いてきたようだ。

 

 「とにかく、ちょっとした騒ぎになるのは確かね。祥子たちのときより、問題ありかな。」

 窓の外を眺めたまま、天気の話でもしているように白薔薇さまが言った。

 

 山百合会は他の学校の生徒会のような組織だけれど、閉鎖的な学校空間のせいか神格化される傾向にある。それは一種のアイドル状態だ。薔薇様方もその妹たちも、皆、顔でえらばれたのかと思うほど色とりどりの美少女揃いだからあながち間違いではないけれど。祐巳さんだって童顔だけど愛嬌のある可愛い容姿をしている。例外は千尋ぐらいだ。

 

 「兎に角、令はもう帰りなさい。」

 「千尋。令がこれ以上誰かに話さないように付き添ってあげなさい。」

 令さんは自分が冷静でないことに自覚があるらしく、黄薔薇様の命令に素直に頷いた。千尋も白薔薇様の言葉に従い、令さんと薔薇の館を出た。




 「令さん、ちょっと寄り道しない?」
 先を歩く千尋が、おどけて令に尋ねた。

 「怒られるよ。」
 制服を着たまま寄り道したら指導の対象になる。由乃につづいて先生にまで怒られたら、今日はちょっとダメかもしれない。愛想悪く断る令に千尋は屁理屈をこねた。

 「公園のベンチくらいなら大丈夫だよ。見つかっても具合が悪くなって休んでいましたと言えばいいし。」
 「学年一の秀才は悪知恵もよく働くようね。」
 本音を言えば、このまま家に帰っても思い悩むだけだから、千尋のお誘いはひどく魅力的だった。目の前の同級生は、堅物かと思うほど真面目なところもあるけど、大胆な一面も持っている。

 中等部からの浅い付き合いだけど、令からみた千尋の印象は不思議な人というものだった。普段は休み時間でもなかなか見つからないし、見かけても教室で本を読んでいるか、図書館で過ごしている姿しかみたことがない。
 こうして2人で話すことも滅多になかった。

 「じゃあ、すぐそこに公園があるからそこでいい?」
 「もちろん。」
 令と千尋は自販機で飲み物を買うと、通学路の途中の公園に入った。住宅地の小さな公園だから遊具もないし、砂場もない。ただベンチが並んでいるだけの静かな場所。

 「千尋はさ、志摩子のことすごく大事にしているよね。」
 「うん。」
 私の問いかけに、千尋は間髪入れずに答えた。
 手元のおしるこ缶を爪ではじきながら、なんの気負いもなく。

 「喧嘩することはないの?」
 「ない、かな。」
 千尋が身じろぎした拍子に長い赤い髪が揺れる。
 ベルガモットの爽やかな香りがした。

 「なにその間は。」
 「喧嘩というか、お互いに意地の張り合いになって微妙な距離感になったことはある。」
 「そうなんだ。」
 千尋と志摩子はよくやっているように見えるが。なるほど。他の人のみえないところでは色々あったのか。

 「千尋は志摩子の家に住んでいるんでしょう。いつから一緒に住んでいるの?」
 「いつからか......それを答えるとちょっと長くなるよ。」
 どことなく歯切れの悪い答え。千尋は自分のことをあまり話したがらないから、興味があった。

 「いいよ。千尋の話を聞きたい。」
 「面白い話ではないんだけどね。」
 と前置きをして、千尋は語った。

 「保育園くらいの頃から10歳くらいまで藤堂家で育って、そのあと2年くらい叔母と暮らしたけど色々あって、また藤堂家に戻ったの。」
 ということは人生のほとんどを志摩子の家で過ごしてきたということではないか。
 「そうなんだ。」
 どうにか相槌を返すことはできた。けれど、千尋には令の動揺が伝わってしまったようで、苦笑して答えた。 

 「そうなの。志摩子さんとは物心ついたときからの付き合いだよ。」
 「私と由乃と一緒だね。」
 「そっちは生まれた時からでしょう?」
 カラカラと明るく千尋は笑った。
 でも、穏やかな笑みの裏には、まだ令の知らない千尋の一面が隠されるかもしれない。暴いてみたい気持ちはあるけれど、これ以上踏み込んでいいものか。剣道なら躊躇わないのに人間関係はやはり別物ということか。

 「令からみて、私たちってどう見える?」
 令の頭の中をのぞいたようなタイミングで千尋は尋ねた。

 「千尋と志摩子を?」
 「うん。令さんからは私たちってどういう姉妹に見えているのかなって気になって。」
 改めて聞かれると、ちょっと言葉につまる。

 「縁側でお茶を飲んでいる老夫婦。」
 「枯れてるね。」
 「醸し出す空気が熟年を通り越しているのよ。」
 「そりゃあ、年季が違いますので。」
 新婚ホヤホヤの紅薔薇の蕾姉妹よりも、千尋たちの関係は自分たちに似ていると思う。祥子たちみたいに大したことではないのに叱ったり、乱れていないタイを直したり、なんてことはしないもの。

 「最近、祥子はずいぶん楽しそうよね。」
 「令さんもそう思う?さっきだって祐巳さんの純粋な憧れの眼差しを向けられて嬉しそうだった。」
 「いい子を妹にしたよね。祥子は。」
 「うん。今時、あんなにすれていない子は珍しい。」
 「志摩子はどうなの?」
 「あの子も世間ずれしているけれど、思いつめるところがあるから。別に祐巳さんが楽観的っていうわけでもないけどね。自分で追い込んじゃうの。」
 「へえ。」
 妹談議で盛り上がっていると、自然に思い出すのは由乃のこと。そして芋づる式にロザリオを返された時がフラッシュバックする。 
 (なんでかなぁ)
 なんで由乃は令にロザリオを返したのだろう。
 防災無線から蛍の光が流れはじめた。
 
 「お開きにしましょうか。」
 「そうね。」
 また空気が沈んだ令に気付いたのか千尋は会話を切り上げた。

 「また誰かに話したくなったら声かけてよ。」
 「その時は頼らせてもらうよ。」
 でも、頼るのはずいぶん先のことになるだろう。どうして由乃は令から離れようとしたのか、令に非があるとすればそれは何か。これは自分で考えなければならない問題だ。
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