ただ思うがままに初代ポケモンの世界を堪能するTSおっさんのお話 作:茜 空
フシギダネ→ハーベスト(すなお) Lv9
ポッポ →ササミ (ずぶとい) Lv3
ピカチュウ→ラム (おっとり) Lv3→4
「ラム、でんきショック!」
「ピィカァ…チュゥゥゥ!」
「コリャリャリャリャ!?」
ラムのでんきショックがマヒってるコラッタに直撃する。なんかもうさっぱりの妖精が出てきそうなくらい何言ってるのさっぱりかわかんないな。
「コ、ラァ゛ァ゛ァ゛ァ゛」
「むっ、やっぱりちょっと残ったか」
けどなんとなく予想した通り、コラッタはHPミリ残りで耐えた。こういう予想って不思議というか、大抵当たるんだよな。ちょっと腹立つ。
まあその怒りはその辺のポケモンに食わせとくとして。*1
さて、反撃くるか?
「ラム、反撃される確率は高いと思うから油断しないでね」
「ピカ!」
ラムはいつ攻撃が来てもいいように身構え、俺も指示が出せるように注目する。
「コ、コココ、ラララ……」
なんかギギギって擬音が聞こえてきそうなくらい油が切れた機械のような動きをするコラッタ。
しめた!痺れてる!チャーンス!*2
「ラム、とどめのでんきショック!」
「ピィカァヂュウゥゥゥ!」
「コ、コラ、コララララ!?!?!?」
パタリ
コラッタは倒れた。
ぃよっし!
「私たちのぉ……勝ちだぁ!」
「ピッカチュー!」
俺とラムは片腕を掲げて勝利宣言。キマったね。相手がコラッタじゃなきゃもっとキマってたけど。
とはいえ、それでも今自分のレベルより高い格上、それも苦手でもないけど得意としてるタイプじゃない相手に勝ったのは俺にとっても、きっとラムにとっても嬉しいことだった。
……なかなかいい勝負できたときとか、スッキリしたバトルの後とかポーズとるクセができ始めてる気がするが、まあ気持ちいいからいっか。ラムがマネしちゃったけど。これはこれでかわいいからヨシ!
「そういえばラム、ケガは大丈夫?」
ステータスで見れば半分ちょっとくらいのHPだし、何か怪我とかないかちょっと心配。
「ピッカ」
ぴょんぴょんして元気アピール。
「あはは、分かった、分かったからあんまり無理しないの」
特に怪我とかはなさそうだ。ていうか元気の方はまだまだあるみたい。HP半分くらいなのに。見かけによらずタフだなこいつ。ま、変に元気ややる気のない子じゃないのはいいことだ。
それはそれとして。さすがにラムは連戦した後なので、そろそろ休憩のお時間である。
「ピッカ、ピッカ」
なんかまだぴょんぴょん跳ねて訴えてくる。まだまだやれるアピールされてる?
「え?まだやるの?」
「ピッカ!」
いや、ピッカ!じゃなくて。フンス仕草はかわいいんだけどさ。なんでそんな戦意高いの?戦闘民族か何か?ハーベストの性格見た時も思ったんだけどさ。
おっとりとは*3
とは言えちょっと考える。まずは本人が殺る気……おっと、間違えた。いや、あんま間違ってない気もするけど、やる気満々だということ。むしろやらせろ感が強い。
やっぱ戦闘民族かな?
まあそれはともかく、トレーナーとしてはここは引くべきというか、ペース配分も覚えてもらいたいと思うところなんだろうけど……願いを叶えてあげたいんだよね。やっぱ甘い?別にあんまり気にしないんだけどさ。まあこれに味を占めてワガママ言い出したら、教育方針を鬼スパルタモードに切り替えるけどね。
そこで考慮するのはまず時間。そろそろ日も暮れはじめるので宿泊所兼現在の拠点(仮)に戻りたい。
で、次の考慮であるバトルするかしないかにも繋がるけど、戻るまでにはまだ野生のポケモンの出現するルートを通らないといけないから、バトルする可能性っていうのはかーなーり高い。なんていうか、エンカウント率高い気がするんだよね。昔のゲームバランスあるあるレベルで。流石に某RPG*4に比べるほどではないって体感的には思ってるけど。
例としては旅立ちの時とかラムの初戦の時とか。襲われるのめちゃくちゃ早かったもの。
てことで最後の考慮というか一番の懸念。ラムの疲労と残りのHPだ。
やる気=疲労がないとはならないからね。いくらやる気があったって、蓄積された疲労は消えないし、バカにはできない。誤魔化すっていうか、今アドレナリンかなんかが出てて、気になってないだけな気がするし。
んで、同じくらい地雷というか、ヤバそうなのがHP。
大体半分くらいって、ぶっちゃけゲームだったら続行してるHPだと思う。倒れる確率を考えたらまあ低いだろうし、倒れたら倒れたで運がなかったかなって。
ただ、ゲームの時以上にできれば倒れて欲しくないんだよ。やっぱ目の前で倒れられたら正直ショックデカいと思うし。ハーベストのマヒ程度で取り乱した実績のある俺だしなぁ。この世界にきた以上いつかは向き合わないといけない事なんだろうけどさ。
しょうがないけど、俺の心の平穏のためにも、ここはやっぱ交代……
「ピカ……」
ウルウル*5
「あーもー!分かった!分かったから!ただし!もし倒れても文句言わない!あと一撃くらった場合、問答無用でハーベストと交代!それとしばらくはワガママ許しません!」
「ピッカァ」
パァァァァァァァ
くっ、なんて眩しい笑顔!これが世界を魅了してきたマスコットキャラの実力か!悔しいけど譲歩しちゃう!実はこいつの性格あざといとかじゃないよな?
だが、今言ったのが最低条件。これは絶対譲らない。
「あと最後に。……絶対無理しないで。自分で無理だと判断したら、即座に引いて。怪我には気をつけて、頑張って」
俺はしゃがんでラムと視線を合わせて語りかける。届け俺の想い。
「ピカ……ピカチュウ!」
ラムは真剣な眼差しで答えてくれた。これできっと無茶はしないでくれるだろう。しないと信じたい。
俺はすっと小指を出す。
「指切り」
「ピカ?」
ああ、そっからか。そりゃポケモンが指切りなんて知らなくて当たり前か。
「指切りっていうのはね、約束を守る誓いみたいなものだよ。お互いの小指を絡ませて、指切ったって言うの」
ピカチュウの手のひらには指っぽい部分があるからできるはずだけど。
「ピッカ」
それを聞いたラムはちゃんと指を出して俺の指と絡ませる。うん、賢い。
それじゃあ。
「約束ね。嘘ついたらスピアーの大軍に放り込むからね。指切った」
「ピッカ!?」
指切った直後にラムが驚愕してるけど、俺はちょっと意地悪に笑う。さすがにスピアーの大軍には放り込んだりしないって。
ラム:ご主人チョッロって舐めてたらとんでもない返しをされてびっくり
ハーベスト:今度自分もやってみようと思ったけどやらなくてよかったと安堵
ササミ:同上(笑)