ただ思うがままに初代ポケモンの世界を堪能するTSおっさんのお話 作:茜 空
過去分も含めて修正してあります。
フシギダネ→ハーベスト(すなお) Lv10
ポッポ →ササミ (ずぶとい) Lv3
ピカチュウ→ラム (おっとり) Lv4→5
ビードル →アピト (おとなしい)Lv3
「俺はシンイチだ!」
「シンイチ君ね。私はリリィよ」
お互い喧嘩腰で始まったバトルだけど名乗りは忘れない。……これ、バトル前のマナーだったりする?一応こっちも名乗っておいたけど。
にしてもシンイチねぇ。君、可愛くて強い幼馴染の女の子がいたりしない?ついでに近い将来名探偵になって謎の組織に狙われて子供にされたりとかする予定ある?*1
「いけ、ビードル!」
「ビィ!」
っと、余計なこと考えてたらシンイチ君がポケモン出してきた。いけない、集中集中。
先鋒はビードルか。
こっちはもちろん。
「ハーベスト」
「ダネ!」
今景気良く返事を返してくれたハーベスト。
さて、バトルのキッカケはあまりよくなかったけど、数日ぶりのトレーナーバトルだ。怒りやイライラとは別に、不思議とワクワクしてくる。そういえばライバル以外とは初のバトルじゃん。そう思ったらもっとワクワクしてきたんだけど。なにこのバトル系主人公マインド。
俺こんな性格だったっけと疑問に思いつつも、投影されている相手の情報をさり気なく確認するのはもちろん忘れない。情報は大事。
シンイチ君の持ってるポケモンは二匹、そして先鋒のビードルのレベルは6。
対して俺の先鋒はハーベスト、HPと技ポイントはだいたい半分くらいだけどレベルは10。
勝ったな!*2
「うっそ?レベル10?それに手持ちが四匹!?」
もちろんシンイチ君にもこっちの情報は見えるわけで。
「そうだよー。ごめんね弱くてぇ*3」
「ふ、ふん、レベルだけで勝負が決まるわけじゃないし、HPも半分しかないじゃん!」
「そうだね。そこは同意するよ」
まあレベルなんてただの目安だと思うし、相性と技次第で簡単にひっくり返る。それにバトルは何が起こるかわからない。特に今目の前の現実で見ると余計にそう感じる。
だが、それがいい*4
なんてね。
なにはともあれ、このレベル差で負けたりしたら流石に凹む。ハーベストが万全じゃないし、他のメンバーも戦力的に心許ないけど、それでも凹む。
ってことでハーベストにはちょっと発破をかけておく。
「ハーベスト、レベルじゃ勝ってるけど油断せずにいこう」
「ダネ!」
うん、ハーベストも少しばかり久々のトレーナーとのバトルで気合も入ってる。心配しなくても大丈夫そうだ。
「それじゃあバトル開始だ!」
「いつでもどうぞ」
「ビードル、どくば」
「ハーベスト、たいあたり」
「ダネェ!!!」
先手必勝。といいつつただこっちのすばやさの方が高かっただけだと思うが。
ちなみにせっかくツルのムチ覚えたのにたいあたりなのは、むし相手には効果が低そうだから。まだたいあたりの方がいいダメージでそうって判断した。
にしてもハーベストのたいあたり、見た目でもかなり強そうに見えるようになってきたな。今の瞬発力とかやべえもん。例えるならかなりいいサイズのキャベツがいきなりこっちに向かって高速で飛んでくる感じ?うん、大怪我どころか打ちどころ悪かったら死ねるやつだわ。
「ビッ!?ビィィッ!?!?」
「ビードル!?」
そのハーベストのタイガーショットのようなたいあたりは、しっかりとビードルに命中。吹き飛ぶビードル。そりゃあんな凶悪なたいあたりをモロに食らえばそうなるよなぁ。ビードルのHPを確認すれば、ゲージが半分を割った。
「大丈夫?」
「ビ、ビィ!」
おお、起き上がった。あれくらってあの立ち直りの速さは素直に感心する。メタい話をすれば、ゲームじゃHPあれば戦闘続行なわけだし、立ってくるのは当然っちゃー当然なんだけど。
ただこの考え、どこまで通用するのかわかんないから変に油断はしない方がいいのかも知れない。
「くっ、反撃だビードル!どくばり!」
「ビーッ!」
「ダッ、……ネェ?」
うお、今のがどくばりか。直接刺すんじゃなくて含み針みたいなの飛ばしてくるのか。俺でなきゃ見逃し(以下略
ただハーベスト、全然効いてなさそう。ダメージもノーダメとまではいかないけど、全然なさそうだ。本人も戸惑ってるもん。
うーん、レベルの差もあっただろうけど、正直ここまで一方的になるとはさすがに思わなかった。ちょっとシンイチ君がかわいそうになってきたぞ。表情は麦わら帽子が影になって見えないけど、泣きそうになってたらどうしよう。あ、今更大人の精神に罪悪感のダメージが。
「……す」
「す?」
「すっげー!リリィちゃんのポケモン超強いじゃん!」
「う、うん。まあ、この子がウチのエースだしね」
アルェ?
なんか目ぇキラッキラさせて見てくるんだけど?君、性格さっきと違いすぎない?あの煽りオスガキはどこいったん?
といいつつ内心はめちゃくちゃホッとしてる自分がいる。良かった!マジで心が強い子で良かった!
「ダネェ!」
そして褒められてドヤるハーベスト。さっきまで怒ってたのに現金な子だ。いや、俺もこいつのことをとやかく言う資格ないけどさ。
「ビードル、このままやられっぱなしじゃ終われないぞ!がんばって!」
「ビィ!」
うーん、急にバトルマンガのノリになってきたな。でも、こういう展開は嫌いじゃない。それどころか大好物だ。
そっか、さっきのワクワクの正体は、俺はきっとこーいうバトルを期待してたんだ。
「ハーベスト!全力で受けるよ!」
「ダネ!」
これぞポケモンバトル!お互い全力で楽しもうじゃん!
リリィ :色々気まずい。ごめんなさいシンイチ君
ハーベスト:リリィのウチのエース発言が自尊心に刺さりまくり
ラム :ビードルよりLv低いけど負けないよ?
ササミ :タイプじゃ勝ってるのに勝てる気がしない
アピト :相手のビードルがちょっと羨ましい