ただ思うがままに初代ポケモンの世界を堪能するTSおっさんのお話 作:茜 空
ポッポ →ササミ (ずぶとい) Lv3
ピカチュウ→ラム (おっとり) Lv5
ビードル →アピト (おとなしい)Lv3
「ハーベスト、たいあたり!」
「ダァ、ネェッ!」
「避けてビードル!」
ワンパターンかもしれないけど、最初の頃のポケモンなんてそんなもんだと思う。できること少ないからね。
で、一度しっかりとハーベストの凶悪たいあたりを受けたシンイチ君とビードルは、たいあたり対策なのか少し距離をとっていた。
でもそれだけじゃハーベストのたいあたりを避けるのはちょっと難しい。まあ、命中率を考えればいい対策なんだけど。
「ビィィィィ!?」
「ビードル!?」
今回はしっかり命中。ハーベストは俺の一番最初のパートナーだ。まだ日は浅いけど、浅いながらもそれなりに戦闘経験を積んできたからね。
「ビ……」
「あ」
そのままシンイチ君のビードルを倒した。
「よし」
「ダネッ」
俺とハーベストは軽くガッツポーズ。
やっぱ勝つのは嬉しいね。トレーナー相手なら尚更嬉しい。
あと経験値が結構美味しい。ハーベスト、レベル差もあるし、さっきレベル上がったばっかなのに、もう三分の一くらい稼いだぞ。
けどまだだ。もう一匹(経験値が)残ってる。
……今一瞬すっげぇ邪念が入った気がする。ええい消えろ!
「ふう」
とにかく邪念を追い出して、一度深呼吸する。うし、切り替えていくぞ。
さあ次は何を出してくる?多分コクーンかキャタピーだと思うんだけど。
ゲームじゃ次は◯◯を繰り出そうとしているって分かりやすいアナウンスあったけど、現実じゃそれはさすが無理だろう。相手が何出してくるかわかれば誰だって有利なポケモンを出すよ。主人公だから相手の出そうとしてるポケモンがわかる超能力でも持ってるとかなら話は別だけど。
……ありそうな話でちょっと怖いな。
「いけ、キャタピー!」
余計なこと考えてたら、シンイチ君が次のポケモンを出してきてた。ふむ、キャタピーの方の予想が当たったな。
さてこっちはどうするか。このままハーベストで戦うのか、別の誰かに変えるのか。変えた場合、攻撃を受けるリスクもある。対戦中だ、考える時間は短いぞ。
よし、決めた。
「ハーベスト、戻って」
「ダネ?」
ハーベストはこのまま続投すると思ってたみたいで、え?って感じで反応した。
いや、俺も迷ったんだよ。でも。
「ごめんハーベスト、できればラムにトレーナーとのバトルの経験をさせておきたい」
ぶっつけ本番で変に緊張してたりしても嫌だもの。レギュラーにする気満々だし、今のうちにトレーナー戦の空気を知ってもらうのは悪くないと思う。
そんな性格してないだろって思うんだけど、こーいう子に限って、なんてことも考えられるからね。
それにササミならともかく、ラムならいい勝負になると思う。でんきショックは数回使ったけど、ワザポイントはまだまだ余裕もある。
「ダァネェ」
仕方ないなー的な空気をだしてハーベストは納得してくれたようだ。そもそも戻る指示出した時も驚いてはいたけど、嫌がってはいなかったし。
ウチのエース、ステータス的な意味じゃない方でいい子!あとでいっぱい褒めてあげよう。
バトル中なので手早くハーベストを回収して。
「いってこい、ラム!」
「ピッカァ!」
大丈夫。後ろにはエースが控えてるんだ、まずはこの空気に慣れておいで。
にしても相変わらず可愛い登場ポーズである。ほんとそういうとこ大好きだぞお前。
あとその様子を見る限り、やっぱ心配は杞憂だったわ。あーいや、油断は良くないね。バトルしながらもうちょい様子見だな。
「わぁ、ピカチュウだ!すっげー!」
「う、うん?」
「ピ、ピカ?」
なんだ?なんでハーベストの強さに続いて、ピカチュウにあんなに目ぇキラキラさせてんの?
「ピカチュウ珍しい?持ってる人も多そうだし、この辺にも少ないけど生息してるでしょ?」
思わずバトル中なのに聞いてしまった。
「そーだけどピカチュウなんて滅多にいないから持ってるやつは少ないんだよ。それに強いしかわいいし最強じゃん?」
「少ないんだ?」
なんだろ?扱いとしちゃあ珍しいカブトムシとかクワガタ持ってるやつの立ち位置だろうか?あと強いとか最強ってのもこの辺りの話かな?確かにキャタピーやビードル、コクーンやトランセル、ついでにこの周辺ならポッポやコラッタ相手だったら強いだろうな、ピカチュウは。あ、いや、コラッタだけはちょい警戒しないと危なっかしいな。
「こいつに勝ったら自慢できるぞキャタピー!」
「キャタ!」
うん、やっぱ俺の考えが遠からず当たってそうだな。それに気合いを入れてくれたのは俺も嬉しい。やっぱバトルはこうでなくちゃ。
「こっちも負ける気はないよ。ラム!」
「ピカ!」
けど俺だって負ける気はさらさらない。大人気ないと言われようがバトルに手を抜く気はない。だって負けたら絶対悔しいじゃん。それを負けた理由にしたくないし、シンイチ君だって手加減されてるって知ったら怒るだろうし。
「でんきショックだ!」
「ピィカァ、ヂュウゥゥゥ!」
「キャタピー!なんとか耐えて!」
「キャタ!」
さすがにこのでんきショックは避けられないと踏んだのか、指示は耐える方だった。
「キャタタタタタ!?」
「キャタピー!?」
ただまー耐えられるかどうかは別だよなぁ。このでんきショックも相変わらず見た目のエフェクトがエグいし、見た目だけならもう大ダメージ出てそう。
で、実際のダメージはー……半分切らないくらい。
うーん、中途半端。
でもそこはしょうがないな。
「よく耐えたキャタピー!反撃のたいあたり!」
「キャタァ、ピィィィィィ!」
「ピガッ!?」
たいあたりがラムに命中。さすがにダウンはないだろう。ないよね?
それでも四分の一持っていかれた。やっぱ防御がネックだな。
とはいえ相手の方が高レベルでこの結果なら上々。
「キャ」
「キャタピー?」
「キャタキキキキ」
「キャタピー!?あ、マヒになってる!?」
あー、ピカチュウのとくせいのせいでんきか。いっつも症状が出てから思い出す。
にしてもせいでんきの発動率が相変わらず高い。ほんと、確率いくつくらいなんだろ?*1
何はともあれチャンスだ。
「ラム、もう一回でんきショックのプレゼントだ!」
「ピカ!ピーカーヂュウゥゥゥ!」
「キャタタタタタ!?!?」
「わぁ!?キャタピー!?」
「キャタ……」
だいぶこんがりしてきたなキャタピー。シンイチ君も心配そうだ。
でもまだだ。HPが少し残ってる。
「ラム、反撃に備え」
「キャタピピピ」
「キャタピー?くそ、痺れてる!」
ラッキー!
「ラム、止めのでんきショック!」
「ピカッヂュウゥゥゥ!」
「ピギィ!?!?」
「キャタピー!!」
さすがにこれは耐えようもなかったのだろう、キャタピーもダウン。
これで俺たちの勝利は確定。
「やったァ!」
「ピッカチュウ♪」
俺は跳ね上がって喜び、ラムはおしとやかに笑う。そういやこの子の性格おっとりだったっけ。時折忘れそうになる。
やっぱトレーナーとのバトルで勝つのは一味違う嬉しさがあるね。はしゃぐおっさんとか地獄絵図でしかないけど、今は美少女なのでセーフです!
「ピカ♪」
「分かってるよラム。イエーイ」
「ピカァ〜♪」
お約束のハイタッチ。
そんでもって経験値もおいしい。ラムもレベル上がったばかりだけどゲージにして三分の一を超えた。やっぱ格上の相手に勝つと経験値もいい。
ラムのトレーナーバトルとの経験も積めていいバトルでした♪
リリィ :ポケモンバトル楽すぃー
ハーベスト:しゃーねーなー
ラム :勝ちましたぁ
ササミ :自分だってちゃんと育ってたらいい勝負するのに
アピト :みんな強いなぁ