ただ思うがままに初代ポケモンの世界を堪能するTSおっさんのお話 作:茜 空
さて、三匹のうち、何をもらうか、なんだけど。
太っ腹なオーキド博士にはひっじょーに申し訳ないんだけど、正直な気持ち……
全部欲しい*1
特に初めてプレイした子供の時はどれだけそう思ったことか。
いやほんと、無理だってわかってるし、ありがたいし感謝もしてるんよ。でもさぁ。後の話になるんだろうけどさ。
図鑑が埋まらないんよ!*2
まあ有能っていうのも確かにあるんだけども、とにかく初代の御三家は後続に比べて数倍手に入りにくかった。ほんっとに手に入りにくかった。特に初期の頃は。
なんでかっていうと、まずゲーム内では基本的に、最初に貰える以外に入手方法がない。*3で、初代には卵がないから増やせない。のでまず誰も交換に出さない。さらに初めて手に入り、一番長く共にいる相棒(ポケモン)なんて絶対手放さないでしょ。仮に「いいよ」って奇特な人がいたとしても、大抵最終進化までしてる。
こうやってよくよく考えてみると初代の図鑑をコンプリートするってかなり難易度エグいな。
どうか戻る方法が図鑑コンプリートじゃありませんように!*4
「あっ!ずるい!じいさん!俺にもくれよお!」
おっと、自分の世界に入り込んでライバルのことすっかり忘れてた。
てか俺この世界に来てから何気に物忘れが多い気がする。ちょっと気をつけよ。
「まー!慌てるなレンゴク!お前も好きなのをとれ!」
それを聞いて喜んでたライバルが不意にこっちを見た。なんだ?
「へへーんだ!俺は大人だからがっつかないのさ。リリィから先に選ばせてやるぜ!」
うわぁ腹立つ顔してるなぁ。あとで選んで有利属性のポケモンもらおうとしてるくせに。まあそれこそこっちの方が大人だから笑顔で「わぁありがとう」って言っておく。これが大人対応ってやつだよレンゴク君。*5実際好きなのが選べるのもありがたいしね。
いや何赤くなってんの?
ま、いいや。とにかく最初のポケモンだ。
最初に貰えるポケモンはヒトカゲ、フシギダネ、ゼニガメの三種類。思い出せば、見た目もあって俺の周りはヒトカゲが圧倒的に人気があったなぁ。逆に一番茨の道だったみたいだけど。で、俺は当時結構ひねくれてて、みんなと同じが嫌で別のポケモンを選んだんだよね。あとあとどんどん愛着湧いて好きになったんだけどさ。
だから。ポケモンの世界を生で体験するんだったら、最初のポケモンはあの時と同じ。
「フシギダネ。君がいい」
俺はこいつと旅に出る。
いかん、頭の中で目指せポケモンマスターが流れ始めた。でもテンション上がるぅ。
「そうか!フシギダネがいいか!こいつはとても育てやすいぞ!リリィは植物ポケモンフシギダネがいいんじゃな?」
「はい」
「このポケモンはほんとに元気がいいぞ!」
「ダネ!」
おお、あれがポケモン。あれが本物のフシギダネ!なんか感動する。
ってちょっとオーキド博士?この子勝手にボールから出てきてますよ?元気がいいとかいうレベルで済むんですかこれ?
「ダネ!」
なんか近づいてきて足にスリスリしてきた。
何この子あざとかわゆっ!
思わず抱きかかえかけたけど、途中でなんとか思い止まる。
うーん、勝手にボールから出てくる子なんて制御できるか?自信ないなぁ。思い出もいいけど、ここは今からでも別のポケモンに変えて……
「ダネ?(上目遣い)」
「今日からよろしくね!*6」
問題なし。ヨシ!
止めてた動きを再開して、優しく抱きかかえた。
うん、問題起こすような悪い子には見えないし大丈夫大丈夫。
「君のニックネームはハーベスト。……嫌じゃない?」
で、正面を向けて、そのままライオンキングの有名なシーンの持ち方をして問いかけた。収穫って意味が好きで初代でもつけてたニックネームだ。気に入ってくれるかな?
「ダネ♪」
嬉しそうに手を上げて返事私してくれた。
うん、うちの子最高
やっぱりスクショできる機能はよ!はよ!
あ、それはそれとしてこの子、ステータスや性格ってどうやって見ればいいの?
じー。
「うゎっ!?」
じーっと見てたら何か立体映像的な何かが出た!
ああいや、よく見たら地面に転がってるハーベストが入ってたボールから投影されてた。
ポケモン世界の超技術ゥ
結果、見たいものが見れたけどさ。
うん、気を取り直していこう。
性別はー、オスか。特性?あ、そうか、リメイク版はもう特性あるんだっけ。んで、性格は素直と。
……うん、素直?*7
あのあざとさで、素直?
……深く考えるのはやめよう。これ以上考えてもきっとムダな気がするし。
「じゃ、俺はこれ!」
で、レンゴクは案の定というか、定期というか。迷うことなくヒトカゲ選んでた。ここでゼニガメ選んでたら面白かったのに。ああいや、逆にゲームと違うって困惑しそう。やっぱなしで。
さて、次はポケモンで初のバトル、ライバルとの最初の戦いだ。
負けられないぜ!
色々と
まあ選ぶんですけどね(すっとぼけ)