ただ思うがままに初代ポケモンの世界を堪能するTSおっさんのお話   作:茜 空

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第五話:ポケモンファイトォ!レディー(以下自粛

「待てよリリィ!せっかくじーさんにポケモンもらったんだぜ!ちょっとおれの相手してみろ!」

 

 きた。有無を言わさぬ強制バトル。拒否権はない。

 

「やれやれ、全くしょうがないヤツじゃのう」

 

 で、ゲーム通りオーキド博士は止める気ないみたい。止めろよ保護者。まあこっちもやってみたいしやる気もあるからいーんだけどさ。

 

「ダネ!」

 

 おっと、ハーベストもやる気満々だね。よしよし、それじゃあ早速……早速?

 

「待って待って」

「なんだよ?」

「なんだよ?って、こんなところでポケモン同士で戦わせるの?色々まずくない?」

 

 気づいたんだけど、ゲームだとその場でバトルしてたけど現実でそれやったら問題だらけでしょ。

 

「何言ってんだよ。ポケモンバトルする時はフィールド張るに決まってるだろ?ジョーシキだよジョーシキ」

「ワッツ?」

 

 ジョーシキ?知らん知らん。何それ?

 バトルする時のフィールドとはなんぞや?

 

「ポケモンバトルする時は周りに影響が出ないように特殊なフィールドを張るんじゃ。知らんかったか?」

「知りませんでした」

 

 ポケモン世界の超技術ゥ!

 

 オーキド博士から補足をもらったけど知らんよそんなのぉ。ゲームにはそんな設定ないし。

 

 でもそりゃあそんなものでもなきゃところ構わずポケモンバトルなんてできやしないよね。ポケモンの技って危ないのも多いし、周囲に影響出まくりなのも多いし。ほら、かみなりとかじしんとかさ。あと天候変えるのもバトルじゃ地味かもしれんけど周りからしたら大迷惑だもんな。

 

 ということで納得した。させられた。理解を放棄したともいう。

 

「いいから早くはじめよーぜ!」

「だから待ってって!」

「あーもー今度はなんだよ!?」

「どうやってフィールド張ってるの?」

「そんなのボールが勝手にやってくれるだろ?」

「そーなの?」

「そーじゃよ。だから野生のポケモンとバトルする時にもちゃーんと張られておる。バトル中に他の邪魔が入らないようにもしてくれておるよ」

 

 あー、だからゲームじゃ一対一でバトルできるのか。って。

 

 ポケモン世界の超技術ゥ!!

 

 何そのディバイディン◯ドライバー!?

 今更ながらこのボール凄すぎない?これ一個にどれだけの技術が詰まってんだって話だよ!?やべえなシルフカンパニー!

 

「なあもういいだろ!?バトルしようぜ!」

 

 なんか初期サトシっぽいこと言い出したなライバル。向こうがソフト的に赤だしその影響かね?

 まあ心配してた問題はクリアしたから問題ないか。なんかあってもきっとポケモン世界の超技術がなんとかしてくれるだろ。もう心配するだけ損な気がしてきてるし。

 って事で。

 

「うん。もう大丈夫。いくよ、ハーベスト!」

「ダネッ!」

「いくぜ!ヒトカゲ!」

「カゲッ!」

 

 いよいよ初バトルか。なんかドキドキしてきた。

 で、いざ始まったらなんか周りの景色が固定されたような、次元がズレたような感覚に陥る。これがフィールドか。

 

「リリィ!ポケモン勝負は初めてじゃろう?ポケモン勝負とはポケモントレーナーがポケモンたちを戦わせることをいう。相手のポケモンのHPを0にしたトレーナーが勝ちとなる」

「はい」

 

 あ、ちゃんとオーキド博士の声が聞こえる。フィールドが張ってあってもどっちかから見えなくなるとか音が聞こえなくなるとかはないんだ。

 あとルールもそこはゲーム通りなのね。理解した。

 

「まあ話を聞くよりは体験しながら学んだ方が覚えるのも早いじゃろう。さあ、戦ってみなさい」

「はい!」

 

 オーキド博士との会話を終えた俺は改めてライバルと向き合う。

 そういえばライバル、会話中には手を出して来なかったな。そういうところはちゃんとしてるよね。口は悪いけど。

 

「ヒトカゲ、接近してひっかく!」

「カゲッ!」

 

 む、先手を取られた。

 

「迎え打つよハーベスト!」

「ダネ!」

「カァゲッ!」

「ダッ!?」

 

 ヒトカゲのひっかくがヒット。投影されてるステータスのHPゲージの五分の一くらいが減った。

 

「ネッェ!」

 

 ハーベストはちょっと仰け反ったけど、すぐに体制を立て直す。

 

「よく耐えた!お返しの体当たり!」

「ダネェッ!」

「カッ!?」

 

 今度はヒトカゲにハーベストの体当たりが綺麗にヒット。ヒトカゲはバランス悪い崩しながら倒れ……

 

「カゲッ!」

 

 ない!*1

 

「相手にダメージを与えるのは勝負の基本じゃ!」

「なるほど」

 

 知ってる。

 

「ヒトカゲ、もう一度ひっかくだ!」

「カゲ!」

「ダネッ!?」

 

 今度は距離が近かったせいもあってすぐにお代わりのひっかくをくらう。でもそれはこっちの攻撃にも言えることっ!

 

「ハーベスト!体当たり!」

「ダァ〜ネッ!」

「カゲェ!?」

 

 速攻で再び体当たりがヒット。

 これでお互いHPが残り7割くらいになった。

 

 うーん。

 これ、先手を取ってるヒトカゲの方が有利だな。このままいくと先に攻撃できるヒトカゲに勝敗が上がる。まずい展開だな。

 で、俺の方にはもう一つ不安要素がある。ヒトカゲのひっかくが命中率100%なのに対して、フシギダネの体当たりは命中率95%なのだ。なので時折外す。こういう時に限ってマジで外す。*2

 お互いの能力が拮抗してるバトルで、この二つの不安要素はマジで辛い。*3

 勝てる可能性があるとすれば、ハーベストが急所に当てるか、ライバルが攻撃を外すか、ダメージのでない技を連発してくるとかだけど……ん?

 そういえばフシギダネにも相手の攻撃力を下げる鳴き声攻撃があったな。

 

 ワンチャン、賭けてみるか?

 

 よし!賭けてみよう。負けたくはないんだけど、どーせこのままいっても負けそうなんだし、負けても死ぬわけじゃなし!それに鳴き声で立て直すなら、まだHPが残ってる今しかない!

 

「まだまだいくぞヒトカゲ!ひっかく!」

「カゲ!」

「ハーベスト!鳴き声!」

「ダネ!」

 

 さて、この采配、吉と出るか、凶と出るか。

 

*1
腹筋ワンダーコゥワァ〜

*2
あくまで体感

*3
きずぐすりについてはすっかり忘れている

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