「はぁ?」
ある日のカフェ。俺の目の前には大金の入ったアタッシュケースと、それを携えた茜のマネージャー。
「どうしたんですか!?」
俺の素っ頓狂な声に、高橋が駆けつける。
「まぁとりあえず座ろうか」
「はい、すみません」
「カズキさん、メニューは……」
「いや、今回はいい」
何が起きたのか。それはマネージャーの口から漏らされた。
「実は……こがねさん……えっと、金井 茜さんのアイドル名なんですけど、彼女から「ストーカーに跡をつけられている」と相談がありまして」
「はぁ」
「彼女の護衛を「CROWL」にお任せしたいと思いまして」
「……そうか。そういう依頼ね」
そう言って、アタッシュケースを受け取る。その中の札束を一束、彼女に返す。
「これは?」
「余りもんだ。持ってけ」
「ということは……!」
ふ、と笑った彼の目は、漆黒が滲んでいた。
__翌日、なないろプロダクション__
「……うげ」
「個性豊かなアイドルの皆さん、初めまして。俺は、こがねさんの護衛を任されました「堀田 清浩」と申します」
「堀田さん……ですね?なぜこがねちゃんに護衛が?」
「依頼が入りまして、ストーカーに跡をつけられていると聞き、そのため、ストーカー撃退を目的に参上しました」
「ほ、ほえー」
オレンジ色の衣装を纏ったアイドル、「みかん」が引きつった笑いを見せる。おいなんだその顔。信じてないな?
ちなみに「堀田 清浩」っていうのは偽名だ。偽名なんていくらあっても困らないし。
「お願いします、ク……堀田さん」
今絶対「CROWL」って言いそうになったな?
「どーゆーことよ、カズキ!」
「仕方ないだろ、あの人お前の経歴知らなさそうだし。
つか警察学校出の格闘家アイドルがストーカーにビビっててどうすんだよ」
「もしもの事があったら……ほら、私警察学校出てからしばらく経ってるし」
「それは……そう……だけどさ……」
そう話していると、
「あら可愛い」
「ストーカーが来た合図だな」
「そーなんだ。じゃ、よろしく」
「おいこら」
茜を誘導して、とにかくストーカーを撒くことに専念する。
「……チッ、男つくりやがったのか」
ニット帽とサングラス、そしてマスクをしたその男は、舌打ちをして引き返そうと踵を返す。
……ターンエンド。
「Ciao」
「あ?……えっ」
ドゴンッ!
「……おぉー」パチパチ
「ほら、こいつがそのストーカーだ」
両手を結び、ハンマーのように上空から頭に叩きつけることで、ストーカーを気絶させることに成功した。
どこから降りたかって?
まず塀の上を駆けて、そして電柱に登る*1。そして電柱の前を通りかかった瞬間に飛び降りてハンマー!だ。
「あ、もしもしー、……はい、えっと、知り合いのストーカーを捕らえましてー……はい、あっえっとぉ「有賀町 2-12」ですね、はい。……あ、10分かかるんですね。わかりましたァ、じゃあプロレス仕掛けときますねぇ……はぁい」ブツッ
「……何よプロレス仕掛けるって」
「こいつを拘束すんのサ☆」
「怖」
……その後、ストーカーは無事に逮捕され、堀田さん(笑)はアイドルたちへ挨拶した後に帰っていきましたとさ。
ちゃんちゃん☆
堀田さん(笑)