レミエール様は素体・餅ダブル天井すり抜けからのダブル天井で禿散らかして死ぬとこだったのに。1凸狙いに行ったらまた天井すり抜けからの天井でゲボはきましたわ。
クラレッタちゃんはいいこ。
生徒の自主性を重んじすぎてしっちゃかめっちゃかになってる学園だが、もちろん授業も普通にある。ロタリーは二年A組としてサボりがちな授業ではあるが今日は真面目に出席している。
なんとなく早起きしたのもあって教室に一番に着いた。まだ誰もおらず暇なのでノートパソコンをとりだしカタカタとキーボードをたたく。
ほどなくしてクラスメイト達が登校してくる。とくにクラスの人気者というわけではないので朝の挨拶もまだらだ。
嫌われたり孤立しない程度に挨拶を返しながらAIから送られてくるHollowの対応案件をプログラムしては送り返している。
「みんなおはよー、ってロタリー来てるじゃん珍しい」
「ほんとだロタリー君おはよう」
「引きこもり期間は終わり?」
そんな中がやがやと明るい少女たちが登校してくる。クラスみんなに挨拶をすると比較的レアキャラのロタリーを見つけ近づいてくる。
金髪にピンクのカーディガンのルビー、おっとりした雰囲気の牛のシリオンのモナ、黒髪眼鏡にきりっとしたクールビューティーの凛。ロタリーにとってあまり多くない交流のあるクラスメイトだ。
「モナおはよう、また今度その太ももで顔はさんでね。凛もおはよう、また今度顔踏んでね。ルビーは今日も元気だねおはよう」
「相変わらずキモイねロタリー君」
「マジでキモイ。まるで前やったことあるみたいな言い方しないで」
「何も要求されないのもそれはそれでむかつくけどキモイ。忘れてたなーロタリーのこのキモイ感じ。これよこれ」
「女性への溢れるアガペーに嘘はつかないようにしてるんだ」
「私たちだから訴えてないだけだからね。こんな変態が野放しになってるなんて治安官は何してるのか」
ロタリーの幻滅くそキモセクハラコミュニケーションをいつものこと、といった感じであしらいながら最近食べたグミのおすすめで4人が盛り上がっていると一人の女子生徒が登校し近づいてくる。
一目でシリオンだとわかるサメのしっぽを背中で揺らし、ダウナーな表情にすらりとした足が光る抜群のスタイル。サメのシリオンのクラスメイト、エレン・ジョーだ。
飴を喰らえながら寝不足の目をこすりつつ三人とあいさつを交わす。
「おはよー」
「おはよエレン。遅かったね」
「待ち合わせ場所に来なかったから先行っちゃったよ」
「昨日もバイト?」
「ん、ちょっと夜遅くて」
「やあオレのエレン。おはよう。早速で悪いけどその足舐めさせてもらってもいいk」
言い終わる前にエレンの拳がロタリーの右ほおに突き刺さる。
「おはよロタリー」
「おはようございますエレン様。本日もご機嫌麗しくあなた様に出会えた幸運に神への感謝を捧げます」
「キモイ、喋んないで。なんで学校来てんの」
「いや生徒会から出席日数足りないから学校にいきなさいってメッセがk」
言い終わる前に左ほおにエレンの拳が突き刺さる。
「喋んなって言ったよね」
「こんな理不尽あるか。これ訴えたらギリ勝てるよね。弁護士団が黙ってないぞ」
「セクハラでがっつり負けるよロタリー君」
「したら賠償金でみんなでスイーツバイキング行こうよあの駅前できたやつ」
「あれまだできてないわよ。来月って言ってたわ」
一瞬でスイーツに話題が移りワイワイと話す三人。ゴミクスを見るように睨み下ろすエレンに両ほほをさするロタリー。
「おはよう、エレン」
「ん、おはよう。仕事忙しいの?」
「最近はそんなにだね。小さい仕事をぼちぼち」
この反応と暴力が欲しくてセクハラしてる部分あんねんな。とロタリーはこぼす。軽口をこぼし冗談を交わしあう程度には交流のあるロタリーと4人。
エレンはHollowプレイヤーで自分の生活資金を稼いでいる。Hollowは先日のチンピラのようなプレイヤーもいるので三人にプレイしていることを知られたくないと思っている。いえば一緒にやろうとなるだろうしいらぬトラブルに巻き込みたくないからだ。それに仮想現実とはいえ敵に攻撃されることになり心に傷をおう可能性を、友達に背負ってほしくないと思っていた。
以前プロキシとしてエレンの仕事を手伝ってからHollow仲間として交流がはじまっていた。
チャイムが鳴り教室に教師が入ってくる。大柄な体躯にピンと立つ耳とふさふさのしっぽ、アイロンがばっちしかけられたシャツとスーツを着こなす激メロエロエロむちむち教師ことライカン先生だ。
「みなさんおはようございます。おやロタリー君、今日は登校していたんですね、お元気そうでなによりです。最近は早く寝ていますか」
「え、あっあの、おはっ……あの、えへへ、ざっす」
「まじキショイ」
「ロタリーのあれほんと100年の恋も冷めるわ」
ライカン先生のさわやかスマイルに心射抜かれたロタリーは顔を真っ赤にし汗をかきながらデュフフとげへへを繰り返しペコペコと頭を下げている。
隣の席のエレンがそれを見てゴミくずカスを見る目でこぼす。後ろの席のルビーも見慣れた光景とはいうもののロタリーの童〇丸出しキモオタアクションにため息をこぼしていた。
「やべーライカン先生と目が合っちゃった。これってもう求婚されたってことだよね? オレと一緒に寝たいってことだよね寝かしつけてくれるってことだよね」
「しゃべんな」
再びエレンに右ほおを殴られ良いところに入り鼻血を流すロタリー。
「エレン……気持ちは分かりますが暴力はいけません。ロタリー君大丈夫ですか?」
「おかげで冷静になりました。朝の伝達事項などあればそちらを進めてください。自分のことはお構いなく」
ロタリーは身長もそこまで高くなく筋肉もあるわけでないのでムキムキむちむち高身長さわやかスマイル紳士のライカンへ多大な憧れをもっていた。
「それでは授業をはじめます」
伝達事項が終わると授業が始まる。タブレットやノート、パソコンなどを取り出し板書を進めていく。多様性もあって生徒がどう授業を受けるかは各々の判断に任されていた。
ライカンの授業は要点がわかりやすく時折雑談や豆知識を混ぜながら進められていく。あまり授業に出ていなかったロタリーにも追いつきやすく理解しやすかった。それでもわからない部分があり隣の席のエレンに聞く。
「先週のノートとかある、ごめん見せてもらってもいい?」
「……これ」
「ありがと」
基本的には塩対応だが気を許した友人には意外と優しいエレン。授業が始まるや否や眠そうだが、ロタリーにノートを開き見せてくれる。
かわいい丸い文字がノートの上で踊り、端にはサメの可愛いキャラがラクガキされている。エレンらしいといえるノートだ。
「ふふ」
「笑うなら返して」
「いやごめん、相変わらず字がかわいいなって」
「思ってないくせに」
「ごめんごめんエレンも可愛いよ、うそごめん殴らないで可愛いのは嘘じゃないけど」
「むかつく」
相手のペースを乱したくなるのはロタリーの悪い癖ではあるが、不意を突かれてほんおり頬を染めているエレンのかわいらしさを見れば、ロタリーがそうしてしまうのも無理ないといえるかもしれない。
ライカン先生の囁きボイスよろしくメロい声で授業は進んでいく。この声を聞き逃すわけには、眠るわけにはと生徒たちは太ももをつねりながら、学習に挑むのだった。
( ˘•ω•˘ )キモイ
('ω')ノキモクナイヨ
ロタリーの右太ももが余すことなく真っ赤になったころ、本日の授業がすべて終わり放課後となった。特に何かをする予定のないロタリーは窓から賑わう生徒たちを眺めながら、今オレってラノベの主人公っぽくね。異世界転生とかするのかな、秘められし力とともなく責任とに挟まれて葛藤の中世界を救ったりするのかな……。
などアホ面をぶら下げて考え込んでいるとかろうじで真っ赤になることを回避したふくらはぎを蹴られる。
「いった!」
「どうせ暇でしょ。うち今日部活動あるからボス来るよ」
かばんを肩からひっさげ飴を加えたエレンがロタリーを見下ろしている。エレンはヴィクトリア家政部という部活に入っていて、なんというか表現が難しい部活動だが、何でも屋をしつつ家事手伝いをしつつ時に料理部といった感じの部活動だ。色々あってお金に困っているエレンはアルバイトがてら所属している。
ボスとはライカン先生のことでほかにも二人の女性が所属する知る人ぞ知るエリート部だ。
「え、ライカン先生来るの? いくいく」
「今日リナの料理教室だって」
「え、行かない」
「カリンちゃんも来るからフルメンバーだよ。いいの、カリンちゃん一人にリナの料理食べさせて」
「オレのカリンちゃんを人質に取るとは……卑怯者め」
「カリンちゃんは私のものだし。キモイのやめて。来るの? 来ないの?」
「リナは何作るの」
「たまごを使った何かだって」
「たまご使ってるなら料理名もあるだろ……いいよわかったよいくよ」
ゆっくりと立ち上がるロタリーを見てエレンは歩き出す。一度ルビー達三人の方を睨みつける。クスクスにやにやしている三人はひらひらと手を振っている。少女たちだけに伝わる意思疎通をロタリーを知る由もなくエレンの隣になって調理室へと歩いていた。
特に会話もなく二人で廊下を歩く。運動部のような人たちがエレンを追い抜き様に挨拶を交わしていく。ロタリーには向けない柔らかな表情で挨拶を返すエレンを見て、ロタリーはエレンにもエレンの付き合いがあるんだなと感じた。
どちらかといえば親しい相手を作らず、つんつんとしていた時期を知っているロタリーにとってそのエレンの様子は成長だなと感じる。エレンをそうさせたルビー達の偉大さと無邪気さを思い頬がつい上がってしまった。
「なに?」
「いや、エレンよく笑うようになったなって。学校は楽しい?」
「べつに……普通」
「そうか、普通ならよかった」
サメという血と暴力のイメージとレッテルをはられ周囲から煙たがられていたエレン。それを受け入れ周囲を睨み他を近づけなかったあの尖っていたころ。なんでも一人で解決しようと必死になっていた時を思えば、この日常はまさに光り輝く青春であり幸せな日々だと思う。
そのために走り回ったあの頃をまたロタリーは思い出し笑みがこぼれる。エレンはわしが育てた、とでも言いたげなその表情に気づき、静かに睨むエレン。
「また水族館いこうね」
「ロタリーが行きたいなら、行ってあげてもいい」
そんな言葉を交わしながら、ロタリーはあの日のエレンとの出会いを思い出していた。
(/・ω・)/ムカシムカシ
エレンはホロウの中を一人走っていた。情報屋から買ったホロウレイダーと呼ばれるチンピラプレイヤー達が貯めこんでいるエーテル倉庫の場所。忍び込み見張りを気絶させエーテルを盗み出した。これで半年は何とかなると一息ついたのがまずかった。
エーテルに仕組まれた警報機が鳴り響き次々にチンピラ達がログインしてきて戦闘になった。多勢に無勢で逃げ出すことになったエレンだったが面子を潰された人たちの執念はそれはもうすごかった。どこに隠れても誰かとあい小競り合いをしては逃走を繰り返し、精神も体もボロボロになっていた。
頼る相手もおらず、頼り方も知らず、現状をどうにかする知恵もない。なんとなく腕っぷしだけはあったのでここまでやってきた。きっとこのまま奴らに追いつかれ文字通り身ぐるみを剥がされPKをされペナルティ込みで破算するだろう。
ホロウ内の瓦礫の隙間に入り込み膝を抱えながら孤独を噛みしめていた。
「これ以外の生き方なんてあるのかな」
ふと近づいてくる足音に顔を上げる。年貢の納め時か。ならばせめて一人でも多くこの気持ちを八つ当たりしてやる、とたった一人の理解者であるハサミ型武器の握りしめる。
先手必勝と瓦礫から飛び出し切りかかるも完璧なタイミングと角度で受け止められた。
強敵、と思うのと同時に目の前の少年に見とれてしまっていた。真っ白な髪とコートを風になびかせ、丸い球体が背中で飛んでいる。散歩の気軽さのように微笑むその姿は、今この場においては異質に見えた。
「こんにちは、通りすがりのプロキシです。お困りのようでしたらお助けしましょうか?」
「は? 別にひとりで何とかできるし」
「察するにあのホロウレイダー達のエーテル倉庫からエーテルを盗もうとしてたのかな。あれはわざと情報を流してエーテル取りに来たやつにペナルティ乗っけながらキルする奴らの手口だよ。嵌められたってこと」
「そういうこと……」
「帰り道わかるから帰ろ。オレの名前はロタリー。プロキシってやつ」
「人の力なんて借りないから」
「じゃあそれでもいいよ。たまたま帰り道一緒ってことあるし、アホなオレを尾行して利用することで脱出するってのでも。困ってる君が助かるんならなんでも」
へっへっへと笑いながらエレンの腕をつかみ立たせる。あまりの気安さに言われるがまま立ち上がっていた。
「まずあの倒れた鉄塔のとこまでいくね。離れずついてきてね」
「別についてくわけじゃない」
強引に話を進められ気づけばロタリーの隣を歩くエレン。しゃがんで、そこ超えて、相手が通るから喋らないでと一方的な指示が飛んでくる。実際その通り時折チンピラ達を見かけるも接敵はなかった。
あっという間に出口の前へと到着する。
「すぐだったでしょ。あそこ空間の崩壊がすごいから案内ないと迷うよね」
「あんた……何者」
複雑怪奇のホロウ内を迷わず歩き目的地につくことは、プールで落としたコンタクトレンズを探すに等しい。エレンでもわかるその手腕の異様さに疑問を口にするも、ロタリーはニコニコと笑うだけだった。
「お礼はいいよ。でもそうだな、もしこのあと暇だったら一緒に水族館行こうよ。ガブットボンプの限定ステッカーがいま貰えるらしいんだよね」
「助けてもらったのはお礼言うけど、そういうナンパみたいなのお断りだから。そんな軽くないし」
「いや君がシリオンじゃなくてもムキムキマッチョでも誘ってるよ。一人で水族館とか恥ずかしくて行けないもん、助けると思ってさ。ほら、この場所待ち合わせね。シャワーとかしたいだろうから30分後で」
簡易メッセで場所が送られてくる。強引にホロウから出され現実へと戻される。
「なんなのあいつ」
メッセを開くと馴染の駅の名前が書かれていた。別に行く義理はない。このまま無視をすれば二度と会うこともないだろう、そう思ったがきちんとお礼らしいことをしていないことも気づく。そしてガブットボンプは自分もグッズを集めていることも。
ここまでかみ合えば行かない理由を探す方が難しい、むしろこの偶然はもはや必然か、実はストーカーなのかとすら疑い始めた。
決して行くわけではないがシャワー自体は浴びたかったので、さっと汗を流し髪を乾かす。飲み物が切れていたので買いに出かける必要があるなと手近なパーカーを拾い上げ着こむ。
どうせなら駅前のショップで買おうかと自分に言い訳をつけながら家を後にした。
駅に着くとロタリーが立っていた。エレンに気づき駆け寄ってくる。
「ありがと、じゃあいこうか。なんかデートみたいだねこれ」
「やっぱりナンパのつもり?」
「いや世間話のつもりだったんだけど。まあ行こうか、すぐそこだよ」
水族館はすぐに着いて、当たり前のように入館料を奢られ、頭の整理もつかないまま入館させられている。数時間前まではホロウで絶望と向き合っていたのに気づけば名乗ってもいない男とウニを見ている。
「みてこれ、針ほっそ、なっが。これって折れたら痛いのかな」
「知らない」
「みてみてカニ。でっか、この水槽だけ出汁出てたりするのかな」
男はきゃっきゃと騒ぎ水槽を見つけては楽しんでいる。サメのシリオンであることにコンプレックスのあるエレンは水族館に来たことはなかった。水槽に閉じ込められジロジロとみられている魚達がまるで自分のように感じていたからだ。
水族館の客はそこまでおらず人はまばらで、数組のカップルがいる程度だった。カップルたちは美味しそうだの可哀そうだの勝手な感想を水槽のガラスにぶつけている。
怖そう、噛みそう、性格悪そう、腹黒そう、かつて自分に降り注いだ心無い言葉たちが頭の中に溢れかえり立ち止まる。エレン。先ほどまで騒がしかったロタリーはそれを何も言わず眺めていた。
「こっち、見せたいものあるんだ」
優しくエレンの手を取り歩き出すロタリー。振り払ってもよかったがエレンにはその元気も湧いてこなかった。
連れてこられたのは水族館で一番大きな水槽だった。数々の煌びやかな魚達が群れとなり渦となり泳ぎ回っている。まるで騒がしい教室のようだ。
これを見せてどういうつもりだ。とロタリーを睨むが、ニコニコと笑いながら水槽を見つめている。
「……」
そんなエレンの前を一匹の水槽が横切る。たった一匹入れられたサメ。心が締め付けられるようだった。滲みそうになる涙をこらえる。ひとりぼっちのサメ。まるで。
「どう思うかは勝手だけどさ。オレにはこのサメちゃんも、この水槽内の仲間にみえるんだよね」
「……」
「ほら、あの子なんかサメちゃんとずっと一緒だし、もしかしたら守ってもらってるのかも。怖いって思う人もいるし可愛いって思う人もいると思う。勝手に決めつけてるだけでほんとは違うこと思ってる人だっているかもしれない」
「何が言いたいの」
「一人で生きるって決めるのは、もっと他人と生きてみてからでもいいんじゃないのかなって」
「説教しないで」
「やば、説教ぽかった? 精一杯のイケメンムーブだったんだけど。違ったか」
本当になんなんだこの人は。と思いながらエレンは悪い気はしていなかった。決してエレンの芯を揺さぶった訳ではないが、言いたいことは伝わったし気持ちも不思議と軽くなっていた。ロタリーと名乗ったこの少年への興味も湧いていた。
「うまくいかんかー、むじぃなイケメンって」
へらへらと笑いながら満足したのか売店へと歩き出す。仕方なくついていくエレン。ガブットボンプの限定ステッカーを箱ごと買うロタリーをみて何かが冷めるのを感じていた。
「あー楽しかった。ありがとね付き合ってくれて。面白かったよ」
「べつに、暇だったし」
「みてみて、イケメンムーブするから」
そういってロタリーはサメの歯型の髪留めをエレンに手渡す。
「どうこのさりげないプレゼント。完璧でしょ」
「初対面の人にアクセサリー渡すのはきもい」
「そう、そうくると思わせてこれ、ガブットボンプぬいぐるみ。こっちが本命ってわけ」
「私がシリオンだからサメボンプが好きって決めつけ?」
「いやオレが好きなボンプだからってだけだけど、なに自意識過剰なお年頃?」
物言いにむかつき睨むエレン。図星を突かれたという気分もあったので気まずくり髪留めとボンプをひったくるように受け取る。
「お礼はいいよ。困っている女性を助けるスーパーヒーローになりたいお年頃だから」
「あんた、割とずっとキモイ」
「オレはロタリー。ロタリー・マスターマィンド。多分、同じ学園だよ。もしかしたら学園も」
「……エレン・ジョー」
「これ連絡先ね。プロキシやってるからいつでも頼ってね。あんま危ないことしちゃだめだよ。チームとか組むといいよ。じゃまたね」
エレンと勝手に握手を交わし、手を振って帰っていくロタリー。エレンからすれば急な竜巻に巻き込まれた気分だが、迷惑な竜巻はつまらない意地と肩の重荷も飛ばしてくれたように感じる。
きもいけど面白い人だった……また学園で会うかもと連絡先の書かれてある紙を握りしめていた。
(*´ω`*)カンペキナイケメンムーブ
(´_ゝ`)イヤワリトキモカッタヨ