キヴォトスにある1つのカフェ 作:ミハマ
夜中、アビドス郊外にある鉄道付近
バイク…にしては静かすぎる二輪自動車に乗った数人が砂漠を走っている
「……こちらアルファ1よりHQへ」
『こちらHQ、どうしたアルファ1』
「ヘルメット団の銃器類が少し妙だ、見た目の特徴を送る、照合してくれ、オーバー」
『HQ了解、特徴送れ』
「──……──〜──、──?───、─……だ、オーバー」
『照合する、少し待て』
「アルファ1了解、アウト」
通信チャンネルをHQから隊のインカムの回線へ繋げる
「話は聞いてたな?」
『もち』
『当たり前だろ』
『そらね』
『私も聞いてたよ』
「OK、なら命令はただ一つ、結果が来るまで着けろ、以上」
『『『『了解』』』』
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同時刻0100
カイザーインダストリアル応接室
そこに一体の大型オートマタと2人の人間がいる
「よぉ理事、んで話ってなんだ?」
「まぁ、聞いてください」
ミコトとカイザーインダストリアル、PMCその他の理事を兼任している男…そして
「一応あのメールには行かないと返信したハズなんスけどね」
ミサトがいる
「…ミコト代表…なぜご令嬢が?」
「社会勉強だ、多少はいいだろう」
「…もちろん大丈夫ですよ…!」
今回読んできたのは向こう
急に「御社とのライセンス契約についてのご相談があります」
なんて深夜にメールが来るもんだからキレそうなんだよこっちは
「真夜中にメールだなんて非常識極まりないぜ理事、とっとと要件をいえ、じゃなきゃ帰るぞ」
「ああお待ちください!」
ミコトが急かすと理事が必死に止めてくる
「本日お呼びした理由は…」
理事が呼び出しの理由を言おうとする
だがミサトも口を開き
「「御社とのライセンス契約をしている特殊パワーローダーの契約解除について」」
「なっ!?」
「あってた!」
ミサトが理事の言おうとしていたことを一緒に口に出したのだ
「そんなことだろうかと思ったよ」
「で?俺に何をして欲しいんだ?」
突然のライム読みにビックリしたのか少しオドオドしていたが、ごほん、と話をしてきた
「突然のライセンス契約解除についてお聞きしたいのですが、よろしいですか?」
「よろしいも何もテメェらが呼び出してきたんだろうがよ」
「こっちはぐっすり寝てる所をコイツに叩き起されて機嫌わりぃんだ」
「えへ☆」
「んで、解除の理由か」
「え、えぇ、もし良ければお聞かせいただけると嬉しいのですが…」
「理由はひとつ、契約期間が切れた、それだけだ」
「切れただけ?以前から何度も契約延長の申し出をしているではありませんか!」
「だとしても契約するかしないかはこっちが決めること、アンタが口挟めるわけがねぇんだ、黙ってな」
「ぬ、ぬぅっ…!」
「あのなぁ理事さんよ、俺がなんで今までアンタらと契約して、前もその前も契約継続してたか知ってるか?」
「それは弊社と御社の利益の為…」
「な訳ねぇだろ?俺が契約してた理由はアビドスに手を出さねぇって契約の元結んでたんだ、だがあんたはそれを破った。違うか?」
「破ってなどは…」
「おりませんだなんて言わせねぇぞ?ウチの諜報ってな、あのゲヘナの情報部以上に優秀なんだ、テメェらのきな臭ーい噂、それの事実云々なんていくらでも報告で上がってくんだよ」
「なんならお前の黒い話全部新聞の一面にデカデカと載せてやろうか?」
俺は別にいいんだぜ?と言い放ち足を組む
ミサトも興味津々にこの様子を見ている
理事とはと言うと、着込んでる高そうなローブを掴み俯いて肩を震わせている
どうせキレてんだろう
「ぬ…がぁ!…貴様…さきっきからこっちが下手に出ていれば…!」
等々ミノムシ並に小さい堪忍袋の緒が切れたようで懐から銃を取り出しミコトに向ける
「契約を続けろと言っているのだ!ならば貴様は続けろ!それだけの事だ!」
今すぐ発砲せんと切れているが
「はぁ…決めた」
「何をだ?契約をか?」
「違ぇよ」
そう言うと席から立ち上がり理事に対して一言言い放つ
「本日午前2時をもって御社とのライセンス契約を全て解除させていただきます、そして御社と共同で立ち上げた事業も全て撤退いたします、事業自体は御社へお譲りしますのでご安心ください、では、またいつかの契約待ってるぜクソ野郎」
ミコトが立って言い切ると共にミサトも立って部屋から出ようとする
「あ、そうそう、一発でも撃ってみろ、痛い目見るぜクソ野郎」
「きっ!貴様ァ!」
その言葉に完全にキレた理事が1発撃出すとミコトはそれを避け胸元からRsh-12を取り出し理事のトリガーにかかっている人差し指目掛けて1発打つ
「いっあ゛ぁ゛!」
指が吹き飛んだ痛みかその場にうずくまる理事
銃声に反応した兵士達が中に入ってくる
「理事をお守りしろ!」
「腹ばいになれ、貴様らを拘束すっ!?」
拘束しようと数人が近ずいて来るがミコトはリボルバーを仕舞い兵士へとゆっくり近づく
次の瞬間2体の兵士の頭を掴みあげそれを後続にもいる兵士たち目掛けて投げる
「まじでなんて力してんスか…」
「なんだ?俺の事をゴリラか何かとでも言いてぇのか?」
「…にしても、相変わらず嫌な奴らだ、ミサト、好きに動いていいぞ」
「マジすか!いっぱい遊んじゃうッスよ!」
ミサトも好きにしていいという言葉に反応し腰に着いているポーチからコード類を取りだし、片方をスマホ、もう片方を応接室にある警備装置からネットワークに接続する
「Lets Party Timeっす!」
ミサトはハッキングを開始し警備システムをまず破壊し会社中の警報システム、映像データ全てを破壊し始めた
「ひとつ言っておくが」
「「仕事に関するデータは消すな」」
「でしょ?」
「ああ、こんな会社だがここで真っ当に働いているまともな奴らもいるわけだ、そいつらに迷惑をかけちゃいかねぇ、だからやるのは…」
「警備だったり警報だったり直接の関係が無いものでしょ?」
「わかってますよ〜」
「ならいい」
ミサトはシステムアクセス権を入手したため遠隔操作でコードを破壊していく
ミコトは警備を片っ端からステゴロでダウンさせていく
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同時刻0130
アビドス郊外より
バイクに跨り少しづつ尾行を続けているアルファチーム
そこに通信が届く
『HQよりアルファ1並びにアルファチームへ』
『結果だ、先程の詳細から照合で出てきた武器類は昔うちの出していた物だ、今はもう販売されていないはずなんだが…おそらくブラックマーケットだろう』
「ブラックマーケットか…了解、協力感謝する、アウト」
『頼りになれて何よりだ、アウト』
再度チャンネルをチームのチャンネルへ変更しチームメイトに命令を下そうとする
「尾行再開、各位気を張れ…?」
通信を終え尾行を再度再会しようとした瞬間銃声と爆発音が聞こえてきた
「何事だ!?」
『リーダー、アビドスの連中が来たみたい』
「アルファ2、ほんとか?」
『うん、ランクが確認した』
「そうか…わかった、助かる」
「にしてもアビドスの連中…?着けてたのは私達だけのはず…先生か!」
チャンネルをHQへ繋げ直す
「こちらアルファチーム、HQへ緊急の報告、オーバー」
『こちらHQよりアルファチームへ、どうした?』
「目標尾行再開直前にアビドスが来た、おそらく先生がセントラルネットワークにでもアクセスしたんだろう」
『そう…か、HQ了解、コントロールに話を回す、アルファチームスタンバイ、アウト』
「アルファチーム了解、待機する」
双眼鏡で観察しているとだんだん戦闘が白熱していく
最初に目標の乗っていたピックアップを破壊し目標を回収、後にヘルメット団と交戦を開始
観察開始と同時に隊員全員と合流する
観察を続けていると通信が飛んでくる
『HQからアルファチームへ、アビドスに加勢しヘルメット団と交戦せよ、データによれば連中は大して強くは無いはずだが、出処不明の武器を所持している、何があるかわからん、気をつけろ、オーバー』
HQと交信中にジジッと雑音が聞こえ別の声が聞こえてくる
『あーあー、聞こえてる?』
『っちょ!社長!急に通信に入ってこないでください!』
どうやらミコトが回線に乱入してきたようだ
「社長、どういたしました?」
『えーっとだな、現在をもってお前らのチームに正式に命名する』
「全員聞け」
「「「了解」」」
『本日午前0200よりお前達の名前はスペスターだ、スペスター復唱!』
「スペスター1、命名承りました」
「スペスター2、了解」
「スペスター3、確認」
「スペスター4、了解」
『スペスター5、コピー』
『昼間やりすぎたから謝罪の意味を含めてとことんやってこい、では皆の武運を祈る、アウト』
『HQよりスペクターへ、スペスターに幸運を祈る、アウト』
「通信感謝する、アウト」
「通信は聞いていたな?さぁ、仕事の時間だ、行くぞ」
「「「アイコピー」」」
「ちゃんとした仕事は久しぶりだな」
「戦じゃ戦じゃ!」
全員武器に初弾を装弾する
「アルファ2、ランクを飛ばせ」
「了解」
アルファ2は先程使ったドローンを飛ばしアビドスへ近づける
「アルファ5、ランクをリレーにアビドスの通信回線をジャックしてくれ」
『了解、すぐ繋げるね〜』
『…ジャック、何時でも話せるよ』
「了解」
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セリカの居場所がわかってすぐ、アビドスに置いてあるジープにのってセリカの元へきた
そこでセリカのことを攫ったヘルメット団と戦闘になっている今、突然アヤネから報告が飛んでくる
『っ!皆さん!通信回線ジャックされました!』
「!?ほんと?アヤネ!」
『はい、ジャック元から通信来てます』
「ん、繋いで」
『あー、テステス、聞こえるか?』
オープン回線からの通信だ、全員が耳を貸している
ヘルメット団も聞いているようだ
問いかけに先生が反応した
「うん、君たちは?」
『我々はLCMC、スペスター1だ、突然のジャック許して欲しい』
「うん、大丈夫だよ、で、どうしたんだい?」
『HQの要請によりあなた方アビドスに加勢する、これからこちらのドローンによる制圧射撃を開始する、その直後に我々がそちらに行く、加勢しよう』
「それはほんとかい!ヘルメット団の子が多くて少し困ってたところなんだ、お願いするよ!」
『回線ジャックしたやつを早々信じるか…?まぁいい、今より20秒後よりスモークを展開し、更に20秒の制圧射撃、その間だ、いいな?』
「うん、わかったよ!」
『アウト』
通信が切れた
「…ってことだから、皆それまでまで持ち堪えて!」
「ん!」
「わかりました〜♤」
「なんだか分かんないけど、おじさん頑張っちゃうぞ〜!」
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通信から10秒後
スペスターチーム
「全員駆け足用意、あと5秒で走れ」
「「「アイコピー」」」
(3…2…」
「…1!走れ!スモーク展開!」
「スモーク展開!」
スペスター1の呼び掛けに答えるようスモークを展開し走り出す
「目標地点はこのまままっすぐだ!走れ!」
走っているとスモークが止まり制圧射撃を開始する
「ドベはアイス奢りだからな!」
「リーダー!?」
「聞いてないですよ!」
「おいバカ!やめろ!1番重装備の私が1番不利じゃないか!」
「知らんな!文句があるならとっとと走れ!」
走っていると先生らしき影とその手前にアビドスの生徒達がいる
「先生とアビドス陣営、その手前にヘルメット団全60確認!総員戦闘開始!」
「「「アイコピー!!」」」
「結局ドベじゃねぇかっ!このストレステメェらに向けてやるっ!」
ドベだったり重装備の隊員…
スペスター4ことサポーター、伊賀ヒロによる精密ながら高頻度のDMR射撃で牽制しつつ
近づいてきた団員をバレル先につけられているスタンロットで1突きして気絶させる
「そんな装備持ってこなきゃ良かったじゃん」
通信で茶々を入れる隊員…
スペスター3ことポイントマン、蛭間ミヒロがサブマシンガンを手に持ち、近づくと同時に相手の服を掴みグイッと引き体制を崩したところで次々に銃弾を頭に当てまくる
「部隊チャンネルで騒ぐなとあれほどリーダーに言われてるのに…」
小言を通信に入れながら戦っている隊員…
スペスター2ことメディック、一式アミ
ヒロミの後ろを取ったヘルメット団員を横からショットガンで気絶させる
「もう今更だろ、とっとと制圧しよう」
この隊のリーダーでありメインアタッカー
スペスター1こと飯塚カズミ
彼女達は先生の真横へ行き声をかける
「君がさっきの通信の子だね?」
「えぇ、コールサインスペスター1です、よろしくお願いします、先生」
「うん、よろしく」
セミで打ちながらも先生と話している
平然と仕事をこなしていくスペスター各位を裏目にアビドスの生徒たちは警戒しながら撃っていた
「ん…昼間の」
「うへぇ…強いねぇ…」
「そら訓練されてるからな」
シロコの話を聞いたのかスペスター1が口を挟んできた
「社長から昼間やりすぎたから手伝えと言われた、社長から言われたなら死んでも目標を完遂するまでだ」
「ん、覚悟もキマってる」
「オラオラオラァ!テメェらそんなもんかぁ?あぁ?」
着剣DMRを担ぎどんどん敵をなぎ倒していくスペスター4、それに同伴するようにスペスター2と3が背後を取る団員を制圧する
どんどん撃って制圧していると
何やらキャタピラの音が2つしてくる
『車両二台です!』
「…アハトアハトとティーガーか」
「スペスター4!パンツァーファウストでティーガーとアハトアハトを吹っ飛ばせ!」
「アイコピー!」
スペスター4は持っていたDMRを背負っている鞄のカラビナに固定しパンツァーファウストを取り出し構える
「後方確認よーし、発破!」
1発のパンツァーファウストが打ち出されるとまず最初にFlak.41が吹っ飛ぶ
ティーガーは対戦車火器について気づいたのか砲塔をスペスター4へ合わせる
「やべっ!」
スペスター4は寸前で気づき逃げようとする
「バカ!とっとと後退!」
スペスター3がティーガーまで近づき飛び乗る
そしてハッチからにフラッシュバンを投げ入れる
スペスター3は破裂する直前から耳を塞ぎながら後退
「フラグアウト!フラッシュバン!」
その言葉に反応しスペスター達は耳を塞ぎ破裂してすぐにスペスター4は装弾し照準する
「バックブラストに…要注意!」
後方確認せずそのままティーガーに当てる
当たったパンツァーファウストは物の見事に爆発し、ティーガーの弾薬庫と燃料タンクとで誘爆し吹っ飛んだ
戦車だった物の中からは黒焦げでフラフラになった搭乗員が出てきた
「周囲警戒、残党掃討」
「「「アイコピー」」」
スペスター1の命令でその場にもう数人しかいないヘルメット団員を制圧しきる
「残党殲滅完了」
「周囲を警戒しておけ、増援が来るかもしれん」
「アイコピー」
戦闘終了後、スペスター1はセーフティをかけ先生に向き合う
「今回は協力の申し出にゴーサインを出していただけてよかった」
「こっちこそ、大切な生徒1人救えたんだ、ありがとうね!」
「なんだか…むず痒いな…まぁ、感謝は社長に言ってくれ…と言っても、ある種謝礼のつもりで加勢したんだがな」
「…そういえば、なんであんな所にいたの?」
先生と話していると小鳥遊ホシノがこちらに来て当然の疑問を問うてくる
「…すまんがそれは秘密保持の観点から言えんな」
「そっ…か…」
『いいや?今回は別にいいさ』
『俺が話す』
先生とスペスター1が話しているとそこに2機のチヌークが飛んでくる
チヌークの機外スピーカーから流れているようだ
「ん!敵?」
「社長…?」
「正解、皆の社長のおっさんだよ」
ミコトはチヌークから垂れているローブを使い降下してくる
降りると同時にチヌーク2機も着陸してくる
「久しぶりにラペリングしたな…んで、なんでここにいるか…か」
「…ミコトさん」
「まぁそんな睨むなって、別に悪いことは…ストーキングさせてるからダメか…ま、全部話すから乗ってけよ」
「カズミ、アミ、ヒロミ、ヒロ、今回もご苦労、夜間特別手当出しとくからゆっくり休め」
「了解しました」
「状況終了、各位撤収準備」
「「「アイコピー」」」
全員撤収準備を始める
スペスター3、4は使用した機材の回収並びに損傷箇所の確認
スペスター2は負傷者に応急手当をする
スペスター1はヘルメット団員を拘束しミコトの乗っていなかった方のチヌークにのせ、大破したアハトアハトとティーガーにチヌークそれぞれにワイヤーやチェーンを巻き付けスリングロードの準備をする
「まぁ先生、とりあえず乗ろうぜ、アビドス高校まで飛ばしてやるさ」
「…誘拐とかしないですよね…?」
「しないしない!」
ハッハッハと笑いながら背を向ける
チヌークの方へ行こうとするがホシノが一言声かける
「ねぇ、なんで服焦げてるの?」
「…?あぁっ!?お気に入りだったのにっ!」
ミコトの着ているトレンチコートの足元が少し焦げている
「初任給で買ったのに…まぁしゃあないか…んで、なんで焦げてるかか、そうだな…」
ミコトは俯き考えるように頭に手を置く
少しして顔をあげると
「今はまだ教えない」
「…なんで?」
「そっちの方がお前らのためになるだろうし、何より面白そうだからな」
「まぁ言ってやってもいいけど、今言ったら最悪廃校になるかもしれんからな、だから言わん」
そう言うとスペスター1がミコトに話しかけてくる
「社長、収容完了しました、輸送先はどこで?」
「再教育センターだな、少し尋問して、一般教養をつけさせて、だいじょぶそうなやつがいるならウチの会社どれかにしばらく就職させてるか、LCMCにでも入れるか?ま、本人達次第だ、とりあえず再教育センターの寮にぶっ込んどけ、もちろん個室にな」
「了解、私達は帰投します、では」
「お疲れさん」
スペスターチームはチヌークに乗り帰って行った
「うち自慢のチームだ、強いだろ?」
「…えぇ、強かったです」
「そうかそうか!…あー、すまんとっとと乗ってもらっていいか?夜中に叩き起されて気分悪いんだ出来れば早く乗ってくれると助かるんだが…」
「…じゃあお願いしてもいいですか?」
「ノノミちゃん?」
「仮にミコトさんが私達を拉致しようとしても、この人は私の両親と関わりがあるので、そうそうに手は出せないはずです、だから今は少なくても信用しても大丈夫のはずです」
「ん、ノノミの言う通りだと思う、もし拉致しようとしたら私が押さえつける」
「へへ、元気だな、じゃあとっとと乗ってくれ色々話すぜ」
チヌークの中
時刻は0300
「あぁ…もう2、3時間したら夜が明けちまうぜ…」
自分の腕時計を見ながら随分嫌そうに呟く
「じゃ、とっとと話して欲しいな〜」
「あいあい」
「んで、なんであの場にスペスターがいたか…だったか?」
「はい、なんであの子達がいたんですか?」
「んーとな、まぁ簡単に言えばセリカの嬢ちゃんが出勤してきた時に妙な気配を感じたんだ」
「妙な気配?」
「まるで誰かを狙っているような…それで俺が来る時にはそんなの感じなかったから、普段感じる俺を狙う不届き者じゃなくて、セリカの嬢ちゃんを狙う不届き者だと断定してな」
「店を出た後に2日間、あの子たちに尾行するようにオーダーを下してたんだが…」
つっても1日目でもう事が起きたんだけどな!
と大笑いでいう
それにホシノや先生が少し嫌な顔をする
「あぁ失礼、可愛い後輩、可愛い生徒が攫われたのに笑ったのはすまねぇ、だが想定外だったんでな」
「ん、なんで最初に助けなかったの?」
シロコの問にあっけらかんと言葉を放つ
「そもそもその場で死ぬようなら助けるが、そんな感じにも見えなかったしな」
「そん時はそん時で助ける意味がなかったって訳だ」
「もちろん、命の危機に瀕すればウチの全力を出して助けてたがな」
「何よそれ!私怖かったんだからね!」
「すまんすまん、んで、先生達も来たし、これ以上つける必要はねぇと思ってな」
「ちょうど通信が来たからそれに便乗して追加命令を下したまでだ」
「これがこれまでの全貌って訳だ」
「…あの子たちはどうなるんですか?」
「あの子達ってのは、ヘルメット団の子達か」
「はい、あの子達も私の可愛い生徒です」
「生徒って…ヘルメット団の人間って話学校を退学、もしくは廃校になって居場所が無くなったヤツらの集まりだぜ?正式にゃ生徒じゃねぇぞ」
「だとしても、あの子達は私が、大人が守るべき生徒で、子供達である事には変わりません!」
先生が言い切るとミコトは腹を抱えて大笑いする
「…っ…っ!…は…はっはっはっはっは!」
「アンタみたいな甘ちゃんなんて久しぶりに見たぜ!ハーッハッハッハ!」
「な、なんですか!ダメですか!?」
「別にダメじゃねぇさ!だが、いい大人を見るのが久しぶりでつい嬉しくなっちまってな」
「んで、あの子達は当分うちの施設で面倒見るさ」
先生はその言葉にほっとして胸に当てていた手をそっと下ろす
「近代稀に見る甘ちゃんのそんなアンタとその護るべき子達にひとつ助言をやろう」
「助言…ですか?」
「ブラックマーケットに行け、ブラックマーケットならお前達の知りたい事が知れるだろうからな」
時刻は0323
場所はアビドス高校グラウンド
昇降口にはアヤネが全員の帰りを待っていた
「皆さん!おかえりなさい!」
「うへぇ〜おじさん疲れちゃったよ〜」
「ん、セリカ歩ける?」
「あのスペなんとかっていうヤツらの一人治療してもらったからある程度は大丈夫…うぅ…」
「ん、ダメ」
大丈夫宣言をしてすぐにフラついて倒れそうになったセリカをシロコは倒れないように支えて米俵を運ぶように持つ
「うぅ…」
「ウチの子によれば、大して怪我はないらしい、ただ、脱水が酷いからちびちび生理食塩水取りな」
「わかっ…た…うっ…」
「ん、気絶した」
「あらま…」
「…俺もう帰って寝るから、最後にこれやるよ」
ミコトはそう言うと一丁の銃と1枚の紙取り出し、それを先生に渡す
「これは?」
「ブラックマーケットへのチケットだ、よく調べるといい、あと俺の連絡先ね」
「は、はぁ…」
「じゃあ俺は寝る!じゃ!」
ミコトはヘリに乗り帰ったら
「…私達も帰る?」
「セリカちゃんがこんな感じだから私は看病するために学校に泊まります、保健室で看病する方が何かといいですから!」
「うへ、じゃあおじさんも泊まっちゃお〜」
「ん、私も!私も!」
「皆さんだけずるいです!私もみんなでお泊まりします!」
「青春だなぁ…」
「何言ってるの〜?先生も私達とお泊まりだよ〜」
「わ、私も?」
「今回助けてくださった先生を除いて学校でお泊まりだなんてできませんよ!」
「の、ノノミ!」
「ん、私もそう思う」
「し、シロコォ!」
「だから先生も一緒に泊まろ!」
「うん!」
「君達みたいな最高の生徒をもてて先生は幸せだよ!」
先生はそういうとノノミ達に抱きつく
「きゃっ!」
「うへ、とりあえずシャワー浴びて着替えよ、汗でびっしょりだよ〜」
「セリカちゃんは私が拭いてあげますね、その後に私も入ります」
「うへ、明日はお休みにしてみんなで遊ぼっか〜」
そんなこんなで学校でお泊まりすることが決まった
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時刻は0650
「ルミナス」にて
1人の男が豆を引いていた
その姿はどこか眠そうでダルそうだった
「あーくっそねみぃぜ…」
「こんな日にも仕事だなんて労働なんてクソ喰らえだ…」
そんなことをボヤボヤと呟いていると玄関が開き、1人の少女が入ってくる
「社長おはようっす!」
「お前はお前で元気だな…羨ましいよその若さが…」
「…ジジイ……」
「あぁん!?てめぇ今なんて言った????」
「いえ?別に何も〜?」
「嘘つけテメェいまジジイつっただろうが!」
「地獄耳め…」
「てめぇその口縫い合わすぞ!」
「きゃー!こーろーさーれーるー!」
なんやかんやで今日も今日とて騒がしいこのカフェである
「「「にゃ〜ん」」」
猫の鳴き声と怒声のまじるこのカフェは今日も開店
そうでなければ、"約束"が果たせないから