キヴォトスにある1つのカフェ   作:ミハマ

7 / 8

普通に前書きが消えてたの知らなくて追加して書いときます

誤字脱字報告助かってます!
ぶっちゃけ言うと、書いてる時間が夜中or朝なもんで変に抜けてることが多いんですよね
そこで報告いただけると読み直しとともに他の問題点を見つけることもできるんで助かってます
評価やコメント等、頂けると嬉しいくてモチベが上がります
良ければバンバンしてくれると嬉しいです

ちなみに登校日数日前に思いっきり高熱を出してぶっ倒れてたもんで遅れました




化学の学園と対価と契約

小鳥遊ホシノ襲来よりさらに時間が経ち

夜になった

彼女は家に帰るようで俺が家まで送る事になった

帰る云々の話をユメが聞いていたらしく

 

『私ね?ホシノちゃんのお家に泊まるっていうか、会うことも多分減ると思うんだ…だからちょっとだけホシノちゃんと一緒に居たいんだけど…いいかなぁ…?』

 

ユメは上目遣いで聞いてくる

いつの間にこんなことを覚えたのだろうか…その訳を探る為ミコト達はキヴォトスの神秘の奥深くへ…行きません

 

とまぁ、もちろんミコトとホシノが止める理由もないのでそのまま「ルミナス」の風呂に入り寝間着を貸し、車に2人が乗っている

 

「…ん?」

 

バックミラー越しに2人を見る

先程まで車に揺られながらも話していたが、気づくと2人とも寝ていたらしい

今の時刻は0100

深夜帯なのだ

2人はご飯を腹いっぱい食べて、風呂まで入ってリラックス状態にいたのだから、しょうがないね

 

「…ま、起こす理由も今はねぇからなぁ」

 

起こさずそのままハンドルを握り走らせ続ける

そこからまた10分ほど走らせていると

 

「…ユメ先輩…」

 

「…ホシノちゃん…」

 

声が突然聞こえてきて目を覚ましたのかと思いミラーを見ると2人が抱き合いながら寝言を呟いているようだった

 

「…ほんと仲良いなお前ら…」

 

ミコトはなんだか微笑ましい光景を目にして顔に笑みを浮かべアビドスの、"2人"の家へと行く

 

 

 

 

「ほら、起きろ」

「着いたぞ」

 

あのまま進み続け、特に何も無く目的地に着き2人を起こす

 

「……うへ…」

 

「んん…あともう少し…」

 

相変わらず2人仲良く抱き合っている

とっとと起きて欲しいんだが

 

「起きろ」

 

「うへへへへへ!?」

 

「あばばばばば!?」

 

何度か声掛けても起きなかったんで2人の肩を掴みブンブンと揺らすといい加減起きた

 

「…もう少し優しく起こしてくれたっていいんじゃないんですか?」

 

…不服そうにユメが見てくる

こいつほんと…

 

「お前らが起きなかったからやったまでだ、俺に文句言うな」

 

その後もワーワーキャーキャーと言い合ったが2人を見送り、俺も家に帰る

 

 

────────────────────────

 

翌日

時刻は0630

場所はミレミアムサイエンススクール、校門前

小鳥遊ホシノ襲来から1日経った

昨日の車を運転してる途中に連絡が来て「ミレミアムサイエンススクール校門前に午前7時に来て欲しい」との事で来た

あのミレミアム会長に呼ばれたもんで朝っぱらから来たわけだが

 

「相変わらずでけぇな」

 

目に映るは高層ビル群

それもうちの子会社ともいい勝負のやつもちらほら

…いつかレッドウィンターあたりのクソ広い土地でも買い取って街でも作るか?

そんなことを考えているとひとつのドローンが飛んでくる

 

「お出ましか」

 

『随分と早かったわね』

 

「そうか?」

 

『えぇ、予定の時間より30分も早いんですもの』

 

「生憎、予定の時間30分前に目的地に来るようにってのが俺のポリシーでな、相手を待たせるなんて失礼だろ?」

 

『早く気すぎるのも失礼の内じゃないかしら』

 

「さぁな」

 

『そう…』

 

そんな雑談を挟みつつひと段落したしたところで

『着いてきてちょうだい』と会長の操るドローンが動き始める

 

「場所はいつもの生徒会室(セミナー)でか?」

 

『…いいえ』

 

「…となると"アレ"の話か」

 

『えぇ、だから本題は…』

 

「あの場所でだろ?わかってるさ」

 

『ならいいわ』

『少し歩くと思うけど、許してちょうだい」

 

「別に構わねぇさ、散歩程度に辺りを見ながら行くからな」

 

 

 

ミレミアム郊外

会長のセーフハウスにて

時刻は先程から50分程経ち0720

 

「ここに来んのも半年ぶりぐらいか」

 

「えぇ…あまりこの場所に来てもらうのはいい気がしないのだけれど…ここが一番機密性が高いのよ」

 

「わーってる、わーってるさ…だがよォ…リオ」

 

会長の言葉を肯定しつつ

それと同時に当たりを見回しながら会長に言う

 

「?」

「何かしら」

 

「…もうちょっと綺麗にしねぇか?」

 

「…痛いところを突いてくるわね」

 

部屋にはパンパンになったゴミ袋がいくつか積み上げられている

 

「仮にも華の高校生なんだからそういうのには気を配った方がいいぞ」

 

「…おじさん臭いわよ?

 

「おっさんだからいいんだよ」

 

「…そう…」

 

「じゃあアイスブレイクはここまでにして本題に入るか?」

 

その一言を聞くと会長の目の色が変わった

 

「そうね」

「本題なのだけれど、AL-1Sへアクセス出来るかもしれない人間がいることがわかったわ」

 

その人間の名前を言おうと口を開こうとするが寸前でミコトがそれを止める

 

「当ててやろう」

「連邦捜査部"シャーレ"の大島ユウ先生」

「違うか?」

 

「いいえ?正解よ」

「そう、彼女の持つ連邦生徒会長と同等レベルの権限を持ってすればあそこの封印が解かれるかもしれないわ」

 

「わからんことも無い話だな」

「だが、あの廃墟群には警備ロボ達(鉄くず共)がごまんといるんだぜ?そうそう入るとは思えねぇがなぁ…」

 

「そうかもしれないけど、一応彼女が封印を解いてしまった場合について考える必要があるわ」

 

「それもそうだな」

「とりあえず起動してしばらく様子見ってところか?まぁ起動した瞬間何かやらかしたらその場で破壊ってのが1番楽だろうな」

「そんで、しばらく様子見してからも何かあるようなら破壊でいいと思うな、何かこのキヴォトスに損害をもたらす存在ならそれはただの兵器だからな」

 

「…私はすぐ破壊するべきだと思うわ」

 

「その心は?」

 

「AL-1Sが起動して本来の使命を全うしようとするのなら、まず最初の標的になるのはこのミレミアムなのよ?」

「何かあってからでは遅いの、だからもし封印が解かれて出てくるのであれば、真っ先に破壊することが正解だと思うのだけれど」

 

「まぁ一理あるな」

「まぁ今結論を急いでも起こるかどうかもわからねぇことに頭抱えてもどうにもならんだろう、ましてや今すぐこのキヴォトスが破滅するって訳じゃねぇんだしよ」

 

「いいえ、対策は立てておいた方がいいに超したことないわ」

「だからミコト、あなたを呼んだのよ」

 

「…面倒だなぁ…まぁ、様子見でいいと思うな」

「理由は3つ、ひとつは変にこちらから手を出して敵対でもされれば面倒だし、2つ目そもそも破壊兵器という情報に間違いがあるかもしれない」

 

会長も真面目に聞いているようで、普段後輩達から怖いと言われているその眼光でミコトを見ていると同時に頷きながら聞いている

 

「そんで最後のは…使命を忘れているかもしれない…なんちってな」

 

その言葉を聞くと顔をくしゃりと歪める

 

「…なんですって?」

 

「使命を忘れているかもしれないって言ったぜ」

 

「そんなことある訳ないでしょう?第一に、アレは機械なのよ?機械が命令を忘れるわけが無いじゃない」

 

「わかってるわかってる!冗談だし、あくまでも可能性ってだけの話だ、とりあえず今最も警戒すべきは先生」

「違うか?」

 

冗談という言葉を聞き歪めていた顔を少しづつ戻していきながら答える

 

「…そうね、あなたの言うとおり、少し様子見してから判断の方がいいのかもしれないわね」

 

「それでいいか?」

 

「えぇ、朝から呼び出してごめんなさい、もし良ければなのだけれど、今度食事とかどうかしら」

 

会長は首をコテンを傾け満面の笑みで言う

なおミコトは会長が食事に誘ってくるとは思ってなかったようで、立ち上がろうとしていたところだったが身体が硬直してその場で転んでしまった

 

「!?」

「大丈夫!?」

 

「あ、あぁ…大丈夫だが…」

 

「…本当?」

 

「大丈夫…だからそんな子犬みたいな表情で俺を見るな」

 

「…?」

 

「…にしてもあのリオが食事に招待とは…変わったもんだなぁ…」

 

「そうかしら?」

 

「そうだぜ?出会った頃なんて『あなたと私は協力関係よ、それ以上でもなくそれ以下でもないわ。変な期待はお互いしない方がいいわ』なんて言ってたあのリオが…」

 

「…懐かしいわね…そう思うと私も変わったのかもしれないわ」

 

「だな」

 

会長との談笑に花を咲かせていると腕時計にセットしていたタイマーがなる

 

「っと、そろそろ」

 

「えぇ、今日は助かったわ」

 

「こっちも色々と話せてよかった、また頼む」

 

「こちらこそよ」

 

「じゃあな、お前もいつかうちのカフェに来いよ、待ってるからな」

 

「えぇ、楽しみにしてるわ」

 

「ん」

 

ミコトはその言葉を聞くと背を向け手を振りながら会長のセーフハウスから出ていく

 

 

 

 

カフェ「ルミナス」

時刻は0900

リオとの密会等帰りなど、色々掛けていたらもう9時になっていた

時の流れというものは本当に早い

 

「社長、シャーレからなんか緊急連絡来てるッスよ」

 

「あん?シャーレから?」

 

「とりあえず読んだ方がいいんじゃないッスか?」

 

「だな」

 

ミコトは自分の端末に転送されたメールを読む

読んでいくうちにどんどん表情が固くなっていく

 

「…社長?」

「顔怖いっすよ?いつもに増して」

 

「…少し用ができた、店番頼む」

「お前の判断で休みにしてもいいからな」

 

メールの内容が良くなかったのか、すぐに出かけの準備という名の装備チェックを始めた

 

「えっちょっ!?どうしたんスか!?」

 

「ホシノがカイザーに攫われたらしい」

 

「え゛っ」

 

どうにもユメが囚われたみたいな感じのことをアイツから言われ身柄を差し出してしまったらしい

バカか?

あれほど大人に対して警戒してたのに情報の正確さを調べもせずに渡したのか…

とりあえずミサトに一通り説明した

 

「というわけだ、行ってくる」

 

「…まぁ、頑張って下さいッスよ」

 

「言われなくても」

 

ミコトは自前のRsh-12のシリンダーに弾が入っているかを確認し、弾薬をありったけ腰に掛けている弾薬ポーチに詰める

そして玄関から出て車に乗り込みLCMC本部へ行く

 

 

 

 

LCMC本部司令本部室(HQ)

時刻は0923

 

「HQよりスペスターへ」

 

『こちらスペスター、どうした?』

 

「社長よりオーダーだ、今行っている偵察任務を破棄し、これから伝える任務を優先しろ、オーバー」

 

『了解、任務詳細を教えてくれ』

 

「任務内容は…」

 

「任務内容はカイザーが行った誘拐の被害者であるアビドス生の保護並びにカイザーに対する武力行使だ、今回あったこと全ては本社で取る、任務開始合図はこちらで教える、好きに動け」

 

『社長?』

 

「あぁ、みんなの社長のミコトだ、場所の詳細はこれから遅らせる、遅刻してくれるなよ」

 

『…スペスター了解、これより現任務を破棄し新任務を優先する、オーバー』

 

「協力感謝する、アウト」

 

「…毎回思っているんですが、急にマイク奪うのやめていただけません?」

 

「…まぁ許してくれ」

 

「????????」( # ^ω^)

 

「俺はアビドスに行く、他分隊指示頼むぞ」

 

職員がキレながらも背を向け小走りで出ていく

 

 

 

 

 

 

場所はアビドス高校周辺

時間また少したち1014

 

 

何やらアビドス高校にカイザーの斥候らしき影がいくつか見えるな

俺は乗ってきていた車をそこら辺に止め単身で校舎内に入り込んだ

 

 

 

中に入ると斥候らしきカイザーのオートマタがちらほら生徒会室…ではなく対策委員会室とやらを囲っているようだ

 

「退け!」

 

Rsh-12をピンポイントで頭に当て無力化を図るが、一般兵士の間に混じってたうちのパワーローダーを着込んでいるやつはやれなかったんで…

 

「寝てろ」

 

懐に銃を戻し相手に近づき額をつかみ床に叩きつける

どうやら気絶したようで動かなくなった

とりあえず敵は撃退したから部屋に入らせてもらおう

戸に手をかけ引く

 

バァンッ!

 

「あっぶねぇなッ!?」

 

「ん」

「外した」

 

「外したじゃねぇよアホ狼!」

 

「ミコトさん!来てくれたんですか!」

 

「あんたがメール飛ばしてきたからな、ユメをダシにホシノが攫われたって話を聞いたからすっ飛んで来てみれば…」

 

「ん、ごめん」

 

「謝ればよろしい」

「んで?何が欲しい?」

 

俺は両手を広げ着ていた断熱コート内に仕込んでいる可愛い自社製品達(小型個人携行兵器)を先生達に見せる

 

「食品から兵器、兵力まで何でもござれ」

「俺に何をして欲しい?何が欲しい?何を望む?」

 

「こんな量の兵器をコートの中に…?」

 

「俺は今は商人なんでな、商品は肌身離さず持ち歩くのが一番いいからな」

 

「…!これ、ルミナクラスの兵器開発の会社のカタログに載ってた高いヤツ」

 

「それに目をつけるとは流石は強盗する勇気のある奴だ」

 

「ん、なんの事?」

 

「おっとしらばっくれても無駄だぜ?情報は全部入ってきてんだ」

「アイツが攫われたってのはさっき聞いたんだがな」

 

その言葉を聞くと先生が一歩近づき言う

 

「ミコトさん」

 

「なんだ?」

 

「お願いがあります」

 

先生の出した一言を聞くとミコトはニヤリと口角を上げる

 

「…いいぜ、聞いてやるよ」

 

「貴方の力を貸してください、生徒を、ホシノを助けたいんです」

 

「どう力を貸せばいい?」

 

「出来れば、この前セリカを助けに来た子達…スペスター…でしたっけ…」

 

「あぁ、スペスター分隊だ。

他にも数個分隊あるがァ…生憎空いてるのはスペスターだけだ」

「それで?対価は?あんたは何を対価にするんだ?」

 

「対価って…!」

 

対価という言葉に反応したセリカが噛み付いてくる

 

「生憎LCMCは慈善事業じゃねぇんだ、助けを求めるんなら連邦生徒会かSRT…は封鎖寸前か」

「というわけだ、俺はあくまでもPMC、あくまでもただの会社経営者、その俺に何かを求めるんだ、対価をもらえねぇのなら俺が動く義理はねぇよ」

「前回はカイザーとの契約を切るために少し利用させてもらったが」

 

「き、汚い大人っ!」

 

またしてもセリカか睨んでくる

 

「いくら睨もうが毒を吐こうが俺は動かねぇぜ?」

「だからよ、先生」

「あんたはどうするんだ?」

 

「もういいよ先生!こんな人頼らなくても私達だけで!」

 

「おっと、今回の1件についてちと甘く考えてねぇか?」

 

「…何よ」

「そんなこと言ってでも引き止めたいの?」

 

セリカはキッと睨み言う

 

「ちげぇよ、今回の敵兵力について知ってんのか?」

「カイザーPMCの全体五割がこのアビドスに集結せんとしてんだぜ?」

「たかがこの廃れた小さな学校にだぜ?笑える話だ」

「しかもその中には対デカグラマトン大隊も編入されてるって話だ」

「対デカグラマトン大隊ぐらいならお前らだけでも済むだろうが、他一般兵、パワーローダー兵、ルーウィス数機、ゴリアテ数十機」

「お前らが一度に叩けるとは思えんな」

 

「…わかっています、他の学園にも協力要請をしますが、それでも備えはいくらあってもいい…ですから、あなたに手伝っていただきたいんです、あの時セリカを助けてくれたあなただから」

 

「…あれはあんたらを利用しただけだ」

「んで?どうするんだ?」

 

入口手前で立っているミコトの後ろからカイザー兵が一体入り込んでくる

 

「先遣隊のかたk」

 

「うるせぇ」

 

後ろから撃たれそうだったが、スっと後ろを向きカイザー兵にアイアンクローをキメ、そのまま力を込めていく

 

「あがっがっ」

 

「人が話してる途中に話しかけちゃいかねぇって習わなかったのか?」

 

「ぎっぎぎぎぎっやっやめ」

 

「なぁ教えてくれよ」

 

どんどん力を込める音が酷くなっていく

そのうちカイザーのオートマタのみならず、このキヴォトスに生息している全てのオートマタに搭載されている生命維持装置とシステムが悲鳴を上げ始める

 

「これ…いっいっいっじょうは…ま゛ずぃ」

 

「こいつらと楽しくお話してた所にちょっかい出してきたんだ、当然の報いだ」

 

ピピピと警報がなっていく

その光景にノノミが待ったをかける

 

「待ってください!」

「それ以上は…」

 

ノノミの声を聞きミコトの体が固まる

そして一度ノノミの方をちらっと見たあと全員が怯えているもしくはみんなを守らんと警戒心を漏らしているものを確認する

それと同時に視線をカイザー兵に戻し、一言言う

 

「ちとカッとなったな、お前もすまんかったな」

 

「なっえっ?助けてくれった゛ッ!?」

 

アイアンクローをキメられていたカイザー兵をそのまま最初のパワーローダーのように地に埋めるかのごとく叩きつけ気絶させる

 

「えぇ…」

 

それを見たセリカは今まで見たことがないような制圧方法だったため思わず声が出たようだ

それはそうと、その一連を見ていてか先生が何か覚悟を決めたかのように声をかけてくる

 

「ミコトさん」

 

「なんだ?決めたか?」

 

「はい…!」

「私が、この私が対価になります…!これなら…」

 

「あ?」

 

想像していた答えの少し斜め上が来たもので思わず声が出た

 

「私のシャーレとしての権限があれば、あなたは今まで以上に活動しやすくなるでしょう…それに、少し貧相だとは思いますけど…私も女ですから…だから…!」

 

「待った待った!あんたそれ本気で言ってんのか?!」

 

さっきまで醸し出していた魔王のような雰囲気はもうなく、娘を心配する父親のような、それであって上司のような顔で先生を見ているミコトであった

 

「あんたみたいな若い子が俺みたいなおっさんに自分を差し出すなんてダメだろっ!?」

「教育にも悪いだろ!あんた教育に携わるモンだろうがっ!それなのに生徒のすぐ近くでそんなこと言うな!」

 

「で、でも!」

 

「でもじゃねぇ!…はぁ…」

 

なんか疲れた

 

「…まぁいいぜ」

「決めた、今回の依頼料は──────────」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時刻1300

場所アビドス高校周辺住宅地

アビドスの連中に取り合って少しでかい建物を貸してもらった

 

「よーし!お前らよく来てくれた!」

 

俺の視界の先には我がPMC

LCMC達(ルミナクラスミリタリーチーム)が整列している

人数にして30程だろうか

もちろんその中には俺の私兵として活動してくれているスペスターはもちろん、先日編成したばかりの前線でスペスターや、他PMC職員のサポートと敵に対する妨害工作を行うための…そういえば名前をつけてなかったなプルムスグナ分隊と命名しよう、それともうもうひとつ、敵基地を破壊するためのチーム…これも名前ないなならば…アウクデストとでも名ずけようか、それと装甲車その他を無理を言って集合させた

とりあえず任務内容を説明し

アウクデストに敵PMC基地の在り処と数を教え好きに動かしている

プルムスグナはスペスターと同行してもらい必要とあれば他学園への支援をしてもらう、まぁ後者に関しては必要ないかもしれんな

スペスターは俺と共に先生達に着いて行き殴り込みだ

残った職員達には今作戦内容を伝達していたこの場所に機材を置かせてもらい臨時司令本部として活用し先生へのサポートを図る

 

「こんなにいいんですか?」

 

「いいんだ、あんたの覚悟確かに受けとったからな」

「…一応言っておくが、もう二度とあんなこと言うなよ?いいな?」

 

「誰にだって言う訳じゃないですよ?」

 

「えぇ…?」

 

…まぁ、殴り込み行くって話だがまだ目標(暁のアホ)の場所はわかってねぇんだ

話はそれからだ

どう探るか考えていると先生があっと声を漏らす

 

「そういえば…ホシノは"黒服"って言う人から勧誘を受けてたって…」

 

…アイツかぁ…

黒服…そいつは俺が過去に所属していた"ゲマトリア"と呼ばれる組織に腰を置くやり手の研究者であり探求者だ

そもそもゲマトリア自体が探求者の集まりなんだが…そんなことはどうでもいい

6年ぐらい前似合ったのが最後、連絡なんかまともに取り合っている訳じゃないんであれからどうなったかは知らんが…

 

「私、行ってくるよ」

 

まじかコイツ

得体の知れない黒豆の所に行くなんて肝座ってんな

…まぁ止める必要も無いし、もし俺の事で何か話されても俺が困ることは特にないから大丈夫…だよな?

 

 

────────────────────────

 

とある廃ビル

そのとある階層

エレベーターから降りてすぐ正面、およそ10M程先に1人の男性らしき人物が椅子に座り、机と、さらにひとつの椅子を挟みこちらを見ている

 

私はその人物の前まで行きそこにあった椅子に座る

 

「あなたが黒服?」

 

「えぇ、一応黒服と呼ばれているものです」

「元々名前はなかったのですが…いえ、この話は関係ありませんね」

「では改めて」

 

推定黒服はその場で立ち上がり私を見ながら

 

「ゲマトリアという組織に所属しております、黒服と申します」

「以後よろしくお願いします、先生」

 

その男は一言で言えば"不気味な男"だった

顔は水晶や鏡に罅が入ったようになっていて、そこから煙のような、炎のような白いモノがゆらゆらとこちらを覗くように存在している

その白いモノが目のような形を作り出しているところがあり、そこがおそらく目なのだろう

…そう、相手は異形の男なのだ

この手の相手は舐められたらおしまいだ、舐められないよう普段より気を張る

 

「…シャーレで先生をしているものです」

 

「えぇ、存じ上げていますよ」

「連邦生徒会長が呼び出した大人の女性で」

「零細高校へ手を差し伸べるもの…」

 

「ホシノは何処?」

 

「おや?アイスブレイクはお嫌いですか?」

 

「生徒の命がかかっているんだ、早くしてもらおうか」

 

「クックック」

 

男は生徒という言葉を聞くとクックックと声を漏らしながら笑う

 

「生徒?彼女はもうアビドス高校から退学していて無所属でありあなたの権限でも元に戻すことはできないのですよ?」

 

「元と言えばあなた達がユメを攫ったからで…」

 

「一応言わせていただきますが、その件には私は関わっていないということを知っていただきたいのですが…」

 

「生徒を陥れようとしたのなら同罪だよ」

 

「ククッ!これは手厳しい…」

「ですが、先程言ったように彼女はもう無所属なのですよ?」

「先生、貴女が彼女を連れて帰るということはもう叶わないのですよ」

 

男は再び愉快そうに笑う

先生も負けじとフッと鼻で笑い言う

 

「残念だけれど、まだホシノはまだアビドス高校の生徒で、私の生徒だよ」

 

そういい私は懐からホシノの退部届を取り出し黒服に見せつける

 

「ですから、それが証拠…に…」

 

相手も気づいたようだ

 

「クックック!クックック!!一本取られましたね」

 

「えぇ、これが証拠だよ、なんたって顧問である私がサインをしてないんだから!」

 

「形骸化していたモノだったはずが、あなたが来たことによりに水を得た魚のように本来の力を取り戻したという訳ですか…」

「クックック!非常に面白いではありませんか」

「ですが…先生」

 

「なんだい?早く居場所を教えて欲しいんだけど」

 

「まぁまぁ…」

「貴方は何故アビドスという多大な借金があり、人数も少ない高校を支援するのですか?何故?何故?何故?」

「私には理解できません、リターンが少なすぎます」

「なのに貴女は──────」

 

男は急に体をグイッと近づけてくる

それに私はビクリと身を震わせる

 

「なぜ彼女達を助けようとするのですか?

 

何故? 何故? 何故?   何故?

  何故?  何故?   何故?   何故?

   何故?     何故?  何故?  何故?

何故?   何故?   何故? 何故? 

    何故?   何故?  何故?  何故? 

                       」

 

壊れた機械のように聞いてくる

だが、私の言うべきとはひとつしかない

 

「それは、私が守るべき子供達だからだよ」

 

それを聞くと男は一瞬俯きすぐに顔を上げ額に手を置き笑い始める

 

「…クッ…クク…クックック!!」

「いいでしょう、えぇ、実にいいでしょう」

「小鳥遊ホシノさん並びに梔子ユメさんは旧アビドス本校舎の地下…私の研究室とその隣のカイザーの牢に囚われています

ユメさんは捕えられてからのことは私は知りませんので早く助けた方がいいですよ」

 

「言われなくても行くつもりだよ」

 

私はそういい男に背を向け先程乗ってきたエレベーターに乗ろうと歩み出す

だが、乗り込み、ボタンを押そうという直前で声が掛かる

 

「あぁ、言い忘れていましたが」

 

「?」

 

「彼…ミコトさんの事は信用しても信用しきらないように、でなければいつかその身になにか起きるかもしれませんのでね、彼にもよろしくお願い致します」

 

「それってどういう…」

 

声をかけられてすぐにボタンを押してしまったため、その言葉の意味を聞く前に閉まってしまった

 

「……ミコトさんが黒服と仲間…?」

「…いや、今はこんなことを考えている場合じゃない…ホシノを助けに行かなくちゃ…」

 

 

────────────────────────

 

先生が出てってからおよそ2時間

アイツに会いにいくと同時にゲヘナに応援を頼もうとしているらしく、ちと時間がかかっているのが現状だ

その間に奴さん達が度々襲撃に来たが、各分隊の通信兵各位が奮闘し相手の思考回路に穴を開けてくれたお陰で榴弾数発を突っ込むだけですぐ終わった

そろそろ帰ってきてもいい頃合いだろう

 

「スペスター、プルムスグナ、移動準備」

 

「「了解」」

 

両チームのリーダー達がいい返事を返してくれる

彼女達には自社製のジープを2台づつ渡している

俺はと言うと

 

「えっアンタバイクで行くのっ!?」

 

「え?別にいいだろ?」

 

「いや良くないでしょ」

 

バイクのパーツチェックだとかをしているとセリカがよってくる

 

「こんなバイクで砂漠なんて走ったらすぐ砂に足を取られて動けなくなるわよ?」

 

「安心しろ、専用のタイヤとサスペンションあたりも手を加えている」

「そうそうハマることもないだろうし、ハマったとしてもすぐ抜け出せるからな」

 

「そう…」

 

なんだ…?

なんだか何回言いたそうにしながら俺のことを見ているんだが

 

「その…さっきはごめんなさい」

 

「??」

 

「さっき汚い大人だって叫んで睨んじゃって…」

 

「あー…あれか」

「別に怒っちゃいないんだ、気にするな」

 

「私が気にするのよ!」

「でも本当にごめんなさい」

「敵がすぐ近くにいることに腹を立てて周りのことが良く見えてなかったけど、アンタは突然の救援要請に応じてくれたってのに私はワガママばっかりで…」

 

「だから別にいいんだよ、ガキってのはそうやって失敗して成長すんだよ」

 

「…うん…」

 

「それにあの時のお前の反応は別におかしいことじゃないんだ、そんな気にすんな」

「俺が保証してやる」

「お前は仲間やアビドスの事を大事にするいい子だ、その心を胸に頑張れよ」

 

「…うん!」

 

なんだかうちのヤツの小さい頃を思い出すな

アイツも来たばっかの頃はツンツンしててよく自分のミスでしょげてたよな…懐かしいな

 

「みんな!ただいま!」

 

お、どうやら帰ってきたそうだ

とりあえずホシノとユメのいる位置を聞き、今回ゲヘナ風紀委員が協力してくれるということを聞いた

この戦力なら怖いものなどないだろう

 

「じゃあ本番開始ってところか」

「お前ら!準備らいいか!」

 

《「「「はい!」」」》

 

「行くぞ!」

 

号令をかけると全員が声を上げながら前進していく

俺もバイクに跨り全速前進だ

 

「戦場の時間だ、精々楽しませてくれよ?カイザー」

 

 

 

 

 








ほんへとは別に日常話だったりだとかを書いてみよう思てます、ここに無いものでも感想に書いていただけると嬉しいです

  • 葛城親子のお散歩withキヴォトス
  • スペスターや他の子達との日常ストーリー
  • 仕事に疲れて発狂するミコトの話
  • ユメパイとミコトのデート話
  • ミサトとお友達の話
  • ミコト×学園陣営等の掛け合い
  • もっと選択肢ないんかタコ
  • 本編かけやタコ
  • 誤字脱字多いんやタコ
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