皆様、おはようございます。昼にこれを読んでいる方はこんにちは。夜ならばこんばんわ。掟上現です……まぁ、記者らしく自己紹介をしてみましたが何か違いますね、まぁ、見てくれている方どころか、この日一日を覚えている方がいるかすらわかりませんけどね。
カレンダーに登校日と書いてあるので、久しぶりというのも変ですね、なにせ昨日の僕が学校に行っている可能性もありますから。
基本的には不登校ですが、別にそれらは問題ありません。絶対記憶能力によって教科書を読めば大抵のことは覚えられますので、勉強も苦労することはないです、その分脳に負荷がかかりますけどね。
「行ってきます」
行ってきます、必ず戻ってくることを意味するわけですが、まぁ、寝なければ戻ってこれはするので行ってきますでも合っているのでしょうが、まぁ今日はいつもと違って予定があるようですからね。
忘れてしまう一日を楽しむとしましょうか。
見滝原中学校に向かっていると、空気が悪い。少し早めに出たからか、道には誰もいない。でも、それだけでは説明がつかない空気が漂っている。
「……こういうのは、逢魔が刻とか、丑三つ刻とかじゃないんですかねぇ…そうは思いませんか、はた迷惑な魔女さん」
世界が、空間が塗り変わる、絵画が沢山ある空間、子供が書いたようなぐちゃぐちゃの絵が動いている。
「さてと、確か指定で能力が使えるんでしたよね。魔女は魔法以外は効果が薄いと記述してありましたから。存在証明《普通の魔法使い》」
《魔法を使う程度の能力》証明完了
「なるほど、こんな感じですかね。恋符〈ノンディレクショナルレーザー〉」
魔法陣から5色×2のレーザーを発射及び回転しながら、6色の小星弾と大星弾が放たれていく。なるほど、弾幕式ですか、バラけたせいで全然当たらないですね。他に一点を攻撃できるのは…っ!
「伏せなさい!」
「え?あ……」
黄色いロール髪の、マスケット銃を扱う少女、黄色いリボンで牽制をしながら、単発式の銃を生成と発砲を繰り返していく。
ぐちゃぐちゃの子供のお絵かきの様な空間に、一輪の麗花が咲き誇る。気づけばその少女に見惚れていた。
「貴女、大丈夫?!」
「……ええ、大丈夫です。僕の名前は掟上現。昨日もなければ、明日もない。魔法少女を知る忘却記者。貴方に助けられて良かったですよ」
「え?え、ええ。私は巴マミよ、それよりも、さっきの魔法って……」
「僕も、魔法少女には深く関わりがあるようですからね。手伝いますよ、とは言え、この空間を放っておいて学校に行くというのも手ですけどね」
「速攻で倒すわ、遅刻はしたくないもの」
「わかりました。では、存在証明《楽園の素敵な巫女》」
《主に空を飛ぶ程度の能力》証明完了
「戦闘において、頭上を取るというのは鉄則です。触られたくないというのなら辞めますが」
「……ならお願いするわ」
「では、失礼して」
僕はマミさんの腰に抱きつき、空を飛ぶ。ふむ、魔法を使う程度の能力が使えなくなっていますね、一度に使えるのは一つまでと言ったところでしょうか。ならば、変更するタイミングは考えものですね。
「レーザーを撃ったり、空を飛んだり、貴方の魔法は何なの?」
「存在証明といいます。無くしたものを、その場にあると証明する魔法です。それよりも、見えましたよ。この空間の主、魔女が」
「ええ、そのまま突っ込んでちょうだい、私も大技を使うわ。……ティロ、フィナーレ!」
マミさんは巨大な大砲を作り出し、凱旋門のような魔女に砲撃した。
「見た目どうり硬いですね」
「ええ、弱点がわかればいいのだけれど」
「空を飛べなくなりますが、いい方法があります。存在証明《悪魔の妹》」
《ありとあらゆるものを破壊する程度の能力》証明完了
「キュッとして、ドカン!」
「アーチの下が崩れた?」
「そこが弱点です!」
「なるほどね、ティロ・フィナーレ!!」
ありとあらゆるものを破壊する程度の能力。その実態は、対象の弱点を手元に持ってくるというもの。組石造のアーチの石材を一つ手元に持ってくれば簡単に崩れる。後はそこにつよい衝撃を当てれば簡単に破壊できる。
「ありがとう、助かったわ!」
「いえ、助かりました。攻撃威力が低いものまでなので……」
「?私の顔になにかついてる?」
「いえ、すいません。ところで、疑問に思わないんですね。僕は男なのに」
「!男なの?!」
「あれ?」
確かに、髪は伸ばしてるけどさ!男なんだよなぁ、僕は……っと、
「時間……」
「あっ!あと十分!走らないと間に合わないわ!」
「……気配遮断の魔法って使えますか?」
「できるけど……」
「存在証明《勁牙組組長》」
《比類無き脚力を持つ程度の能力》証明完了
「行きますよ」
マミさんを抱えて走り出す。5分程度ならすぐに着く、でも少し手前で止まってから、顔を出さないと不自然に見られてしまう。
「ここでいいですか?」
「ええ、大丈夫よ、変わった魔法ね。あとで話しましょう」
「はい、」
これで、遅刻はしませんね。そう言えばクラスは何でしたっけ?忘れました。学生手帳に書いてあればいいんですが、ありましたね。二年生の教室は、二階ですか。
「あ、久しぶり、じゃなくて初めまして」
「?初めまして。僕は初めましてですが、知っているようですね。でずが、改めて、掟上現ですよろしくお願いします」
声をかけてきた、恐らくクラスメイトでかる人に、挨拶をする。
「皆さん、席についてください!」
教師が入ってきた。ふむ、やっぱり覚えていない。聞き流しても覚えていられるので、今後について考えていく。
マミさんは三年生なので、会える時間は昼休みしかない。念話という手もあるがさすがに迷惑だろう。
「それでは、転校生を紹介します。暁美さん、」
「失礼します」
闘病生活が続いていた、転校生の黒髪ロングの美少女。美人だけれど、今朝のことを考えると、マミさんには一段劣る。
「……」
「?」
見られた。別に何もしていないけど、それとも、忘却体質のことを先生がすでに伝えているのかな?今回の登校だって本来は必要のないものだしね。
ともかくとして、今日は出会いが多い一日だ。明日には忘れますけれど。