バー 〜キヴォトス〜   作:布団の守護者

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続きました。今日は前回より長くかけたので前回より良くなったと思います。


Day2 純白の鳥が止まる所

今日、私は自分で自覚できるほどにメンタルがやられている。

今日の会議では自分の詰めが甘い所を執拗に言ってきたり、そのくせ自分に対してのみ有利になる意見しか言わない方が多く、私自身にも落ち度があったとはいえ少し気分が悪くなってしまいまして。

そしてその後に私の気分が悪くなっているのを察してくれて、言葉をかけようとした自分の大切な友人に対して、素っ気ない態度をとってしまったり、挙げ句の果てには私の幼馴染にさえ気分を変えようとお泊りのお約束を提案してくださったのに、「後でモモトークで返事しますので今は書類に集中させてくれませんか?」と言ってしまい、結局断ってしまいました。

そして仕事が終わってからこのやってしまったことに気づき、どうすれば良いのかわからずシャーレの先生の元に行き、アドバイスを貰おうとしましたが、あいにく今日は出張のようでして部屋にいませんでした。

「はぁ」

と自分でも分かるほどの大きなため息を吐き、家へ帰ろうとしていると、

「このお店はなんでしょうか?」

「•••少しでも気分が紛れればそれで良いです。お金はありますから。」

と言ってこの気持ちを少しでも変えるためにそのお店に入るのでした。

 

 

今日の飲み物は何を出そうかと想像を膨らませていると、店のドアが開く音がした。

「いらっしゃいませ」

「こちらの席へどうぞ」

そう言ってこの店にやってきたお客様を案内した。

あまりこの店には来ないような雰囲気の人で少し意外性を持ちつつ、話し始めることにした。

「なにか飲みたい物はありますか?」

「初めてきたので、よく分かっていないのですけど、何か紅茶に関連した物があれば嬉しいですね。」

「ではこちらのリキュールなんて如何でしょうか?」

「それはどんな飲み物なんでしょうか?」

「果実酒と紅茶を割って飲むカクテルですよ。」

そう言うと彼女は慌てて

「私は未成年なのでお酒は飲めませんよ!?」

と返されたので

「ご安心ください。ここは学生も通えるようにアルコールはない、でも雰囲気には酔ってもらう、そんな店となっているので安心してお飲み出来ますよ。」

「なら大丈夫ですが」

と少し疑問が残っているような顔をしたまま納得してもらいました。

そして出来たカクテルを彼女に出して、飲んでもらうと、

「おっ美味しい」

とつい口から出たように言っていて、

「それは良かった。率直な意見をもらえて大変嬉しいです。」

と言うと少し恥ずかしかったのか、頬がほんのり赤くなっていました。

そして彼女が少し緊張していた感じが取れた所で、

「それで、どうしてこんな所にトリニティ生が来たのですか?」

「気づいていらっしゃったのですね。」

「その白く美しい羽があるのを見て一目で分かりましたよ。お名前はなんでしょうか?」

「私の名前は桐藤ナギサと言います。トリニティでティーパーティという所に所属しています。」

「お茶会でもするのでしょうか?トリニティらしい部活動ですね。」

「いえ、確かにお茶会もするのですが、主に他の学園で言う、生徒会の様な物なんです。」

「それは、いつもお疲れ様です。」

「•••私なんて全く生徒会らしくない、全くダメな生徒なのですよ。」

そう言うとナギサさんは学校のことを話し始めました。

自分がどのような立場なのか、自分の友人達のこと、そして今日やってしまったことをナギサさんは少し怯えたような感じで話していました。

「私はどうすれば良いのでしょうか?」

そうナギサさんから投げかけられ、私は

「おそらくオンとオフのスイッチを入れるのがナギサさんは苦手なのだと思いますよ。」

「スイッチ、、、ですか」

「はい。確かに生徒会という所なら、しっかりしているのは良いと思いますが、ご友人と話す時はもう少し仕事を離れ、その話す時間を大切にすると、自然とこのような日は減っていくと思いますよ。それに、」

「それに?」

「ナギサさんは自分の内に想いを溜め込んでしまう人なので、話を聞く限り、素晴らしいご友人ばかりだと思いますので、もっと自分の意見を言うのも良いと思いますよ。」

「そんな事で良いのでしょうか?もっと自分の意見を言ってしまっても。」

「むしろナギサさんのご友人はあなたの意見を言ってほしいのだと私は思いますよ。」

そう言うとナギサさんは少し晴れやかな顔になり、

「分かりました。もう少し自分に正直になってみようと思います。」

「今日はありがとうございました。アドバイスまで貰ってしまって。」

「いえ、気にしないでください。ナギサさんが良い時間を過ごせたなら大丈夫です。」

「今日の成果を言いにまた来ますね」

そう言うとナギサさんは店を出た。

その後ろ姿はどこか吹っ切れたようにも見えた。

 

 

これは後日談だが、とあるバーにトリニティの生徒会長がウキウキな顔で入っていく姿が目撃されたとかいないとか。




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