2月14日はチョコレートに関するイベントで大盛り上がりの日だ。たくさんの人がチョコレートに思いを入れてプレゼントするそんな素敵な日。女の子が好きな男の子にプレゼントするだけじゃなく、男の子も友達に、お父さんやお母さんが家族に、会社の人にいろんな人がチョコレートに思いを入れる。今回のお話は、希望ヶ峰学園での素敵な日を送った話…
ミネザクラシホ
「…よし!みんなにあげるチョコレート。これで完璧!」
私はクラスメイトに渡すためのチョコレートを13日から作っていた。今は午後の2時。少し早いのは私が用意周到だから?もちろんその理由もある。…けど、本当の理由は…
ミネザクラシホ
「…今から解くんのチョコレートを作らなきゃ///」
実は私には好きな男の子がいます。それは私と同じクラスの超高校級のゲームマスター 鎌倉解くんです。超高校級の幸運として希望ヶ峰学園に入った私に優しくしてくれた男の子…そして私にだけ優しいんじゃない解くんに…私は少しずつ好きになってしまったんです…///
ミネザクラシホ
「…解くんはどんなチョコレートが好きかは…しっかり聞いてきたから!!…解くん…喜んでくれるかな…」
早速チョコレート作りに取り掛かる私。いつもの私なら解くんのチョコレートにだけ拘ってしまうことに申し訳ないと思うだろう。しかし今の私は解くんのことが頭いっぱいで、クラスメイトのことなんて一ミリも頭になかったのです…
「…うぅ…結局一日中チョコレート作りに没頭しちゃった…解くん喜んでくれるかな?」
希望ヶ峰学園の廊下を歩くと、そこには生徒たちの甘酸っぱい会話が。けど甘酸っぱい会話だけじゃない。私がバレンタインが好きな理由は、もしかしたらそこなのかもしれないな。
と思いながら私は自分のクラスのドアを開ける。そこにはクラスメイトのみんなが集まっていた
ヒビキオトハ
「!!シホちゃんおはよー!」
大親友の音葉ちゃんからの挨拶に、私は同じくらいの声量で挨拶を交わす。すると音葉ちゃんは早速バレンタインの話題へ
ヒビキオトハ
「ねぇねぇ。しほちゃんは作ってきた?バレンタインチョコ!!」
ミネザクラシホ
「もちろん!!実はクラスメイトみんなの分を作ってきたんだ!!はいこれ音葉ちゃんの!!」
ヒビキオトハ
「クラスメイトみんなの分!?志穂ちゃんすごすぎない!?私なんてアトムと鎌倉の分しか作ってきてないのに…」
アトムくんは音葉ちゃんの幼馴染だ。その幼馴染に並ぶ解くんはやっぱり人気者なんだなと改めて思う
音葉ちゃんと会話した後、私はクラスメイトにチョコレートを配りながら、解くんが登校するのを楽しみにしていたのだった…
ミネザクラシホ
「…解くん。今日は学校休んでるの?」
ワダヅカキラ
「…そうなんです。なんでも無理がたたって風邪をひいたみたいで…」
ミネザクラシホ
「そっか…ありがとうね吉良くん」
ワダヅカキラ
「いえいえ、こちらこそチョコレート。ありがとうございます」
そっか…解くん大丈夫かな…
ヒビキオトハ
「それにしてもさ、志穂ちゃんのチョコレート。本当に美味しかったよねー」
サカザキアトム
「…いやそれな?めっちゃ俺の好みにあってて最高だったぜ」
ヒビキオトハ
「…ふーん。私のとどっちが美味しかった?」
サカザキアトム
「峰桜の方」
ヒビキオトハ
「そこは私っていえや!!…正直自覚してるけどさ」
いつものお昼ご飯の時間。私はよく音葉ちゃん。アトムくん。吉良くん。そして解くんとよく一緒に食べるんです。
サカザキアトム
「それにしても、鎌倉が学校休むなんて珍しいよな」
ワダヅカキラ
「鎌倉の兄貴は完璧人間ですから、風邪を引くのは珍しいですね」
ヒビキオトハ
「…その完璧人間この前のプチ旅行でアホみたいなミスしてなかったっけ?」
ワダヅカキラ
「お茶目なところもあります。鎌倉の兄貴は人間なので」
サカザキアトム
「さっきと言ってることちげぇじゃねぇか!」
吉良くんは解くんをすごい尊敬している男の子。実際吉良くんも解くんにチョコレートを持ってきたらしい。
ワダヅカキラ
「鎌倉の兄貴のために作ってきたチョコレート…渡せなくて悔しいです。讃良とティキくんに渡せたのはよかったですが…!」
サカザキアトム
「…渡すの男しかいないのうけるな」
ミネザクラシホ
「…でも、それもバレンタインの一つだと思うよ?」
サカザキアトム
「…まー。そりゃそうだな。というかやっぱり峰桜のチョコはすげーよ。あんだけ上手くてクラスメイト全員に配るとか」
ミネザクラシホ
「えへへ…///ありがとうアトムくん」
ヒビキオトハ
「いやほーんと。特に隠し味にチャイのスパイスいれるのは予想外すぎるわ」
サカザキアトム
「チャイのスパイス…?食った時そんなんなかったぞ?」
ワダヅカキラ
「…私もスパイスは…緑茶が効いてて美味しいチョコレートではありましたけど」
サカザキアトム
「緑茶!?緑茶もないぞ!?」
ミネザクラシホ
「あ!いうの忘れてたけど一人一人味付けは変えてるの!!音葉ちゃんはチャイラテが好きだし、吉良くんは綺麗好きだから抗菌作用がある緑茶がいいかなって!」
ヒビキオトハ
「…志穂ちゃん。実は超高校級のショコラティエだったりしない?」
ミネザクラシホ
「全然!?私にそんな才能なんてないよ!!」
…でも、自分の才能が幸運じゃなくて、ショコラティエの才能だったら、自分に自信が持てたのかな
ミネザクラシホ
「はぁ…疲れたぁ。もうクタクタで頭がパンクしそうだよぉ」
ヒビキオトハ
「はは。お疲れ様。帰りにカフェ寄ってかない?」
ミネザクラシホ
「!!うん!行く!」
希望ヶ峰学園の授業はとっても大変。…やっぱり幸運枠で入った私が授業について行くなんて…
ヒビキオトハ
「…志穂ちゃん!今日私が奢るね!」
ミネザクラシホ
「…?!?いやいや悪いよ音葉ちゃん!」
ヒビキオトハ
「いいって志穂ちゃん!…あれだよ。早めのホワイトデー…ってやつ!!」
ミネザクラシホ
「…!音葉ちゃん…じゃあ、いただこうかな!」
ヒビキオトハ
「それにしてもさぁ!アトムのやつありえなくない!?私の目の前で志穂ちゃんの方が美味しいなんていう必要なんてなくない!?」
ミネザクラシホ
「あはは…いやごめん笑えないよね」
ヒビキオトハ
「全然気にしないで!でもアトムのやつは気に食わないわー!!あいついっつも私のこと相手しないで義肢のことばっか見ててさー。…でも、腕や足無くした人すげー救ってんの。…ほんと、ずるい。私なんてただハープ上手いだけの…」
ミネザクラシホ
「そんなことないよ!音葉ちゃんのハープは…心がジーンってなるの!!…音葉ちゃんのハープも…きっとどこかで人を救ってるに決まってるよ!」
ヒビキオトハ
「志穂ちゃん…ありがとね。私もういくから!」
ミネザクラシホ
「音葉ちゃん!?」
ヒビキオトハ
(志穂ちゃんに恥ずかしいところ見せちゃった…もう、早く帰ろう…!)
ミネザクラシホ
「音葉ちゃん!そっち家から逆方向!」
けど音葉ちゃんは聞こえていないのか、そのまま遠くへ行ってしまった
ヒビキオトハ
「…あれ?私…はは。何も考えずに変なこと言っちゃった。…また志穂ちゃんに恥ずかしいところ見せちゃった。…急いで帰らないと…」
サカザキアトム
「!音葉!?」
ヒビキオトハ
「…アト…ム?どうしてここに…」
サカザキアトム
「…新しいお客様のところへ伺ってどんな義手にするか相談してたんだよ。…音葉はどうしたんだ?」
ヒビキオトハ
「っ!…何でもないから」
ヒビキオトハ
(もう早く帰りたい!アトムの顔もしばらく見たく…)
サカザキアトム
「音葉!…昼は本当に…ごめん!」
ヒビキオトハ
「…?何?」
サカザキアトム
「…昼の時、せっかく作ってくれたチョコにあんなこといって…無神経だったよな」
ヒビキオトハ
「…そう。でも志穂ちゃんの方が美味しいのは事実でしょ」
サカザキアトム
「…確かに味は!峰桜の方が良かったのかもしれない!!…でも、音葉が作ってくれたチョコは…暖かかったんだ!」
ヒビキオトハ
「…なにそれ。私のチョコ、昨日から冷やしてたのに」
サカザキアトム
「…音葉、本当にごめん。俺調子に乗りすぎた」
ヒビキオトハ
「……ホワイトデー。変なのだったらまた怒るから」
サカザキアトム
「…!音葉…ありがとな。…あ、そうだ!音葉聞いてくれよ!俺が今日相談に伺ったお客様、お前の大ファンなんだって!」
ヒビキオトハ
「!?…そうなの?」
サカザキアトム
「おう!なんでも音葉みたいなハープ奏者になりたくて、諦めたくないから俺に相談したみたいだぜ!」
ヒビキオトハ
「…そっか。しっかり素敵な義手を作ってあげてね」
サカザキアトム
「おうよ!」
ミネザクラシホ
「…音葉ちゃん大丈夫かな?…明日また落ち着いたら話を聞いてみよう」
…音葉ちゃんとの問題を一時的に解決させた私は、次の問題に直面する
ミネザクラシホ
「…解くんのチョコレート。どうしよう」
解くんに作ったチョコレートは消費期限が早いモノだ。…私は解くんが風邪をひくなんて考えられなかったから、今日中に食べてもらわないと…
ミネザクラシホ
「…でもしょうがないよね。解くんは風邪をひいたんだからしょうがな…」
私は目の前の光景に歩みを止める。なぜならそこには…解くんが目の前にいたからだ
カマクラカイ
「…!シホちゃんじゃないですか。どうしたんですか?」
ミネザクラシホ
「いやいや解くんこそ!何で!?解くん風邪で休んでたんじゃ…」
カマクラカイ
「少し落ち着いたから近所を散歩してたんですよ。…あそこが俺の家です」
あそこが解くんの…そういえば私、解くんのお家知らなかったな…
カマクラカイ
「というか志穂ちゃんの家ここから真反対では?」
ミネザクラシホ
「…え?…!///もしかして私ボーッと歩いちゃった!?」
カマクラカイ
「…かもしれませんね。ですがボーッとしたおかげで俺に会えたのは…志穂ちゃんが超高校級の幸運だから…でしょうかね?」
ミネザクラシホ
「あはは…///そうかな…?!そうだ!」
渡さなきゃ…渡さなきゃ…チョコレート!でも解くん風邪引いてるからまた今度……あれ?でも私が解くんに作ったチョコレートは…
ミネザクラシホ
「解くんこれ…バレンタインチョコ…///」
カマクラカイ
「…え?これ、志穂ちゃんが…俺に?」
ミネザクラシホ
「…うん///今の解くんも食べられると思う…だってこのチョコレートには…」
ミネザクラシホ
「…はちみつと生姜を入れてるから…解くん。前にその組み合わせが好きって…」
カマクラカイ
「志穂ちゃん…もしかして…俺が風邪をひいてることを予想していたのですか?」
ミネザクラシホ
「いやいや!!違うよ!…たまたま、解くんが好きなものが…風邪にいいものだっただけで…///」
カマクラカイ
「…志穂ちゃんは凄いですね。これも超高校級の幸運だから?…いえ、きっと運命なのでしょうか?」
ミネザクラシホ
「うんっ!?///」
解くんは本当に…///当たり前のようにそんなことをいうんだから…///
カマクラカイ
「…でも、志穂ちゃんが俺の好きなものをしっかり覚えてくれたからこんな奇跡が起こったんです。…本当に、ありがとうございます」
ミネザクラシホ
「…そう?///…ならよかった!解くんも早く良くなるといいね!」
カマクラカイ
「はい!志穂ちゃんがくれたチョコレートを食べて、すぐに元気になりますから!」
次の日、私はいつものように教室で音葉ちゃんのおはようを返す。けど今日の音葉ちゃんはいつもより元気そうで…
ミネザクラシホ
「おはよう音葉ちゃん!!…昨日様子がおかしかったけど…その様子だともう大丈夫そう?」
ヒビキオトハ
「うん!昨日は心配かけてごめんね!後これ!」
そういって渡されたのはチョコのカップケーキ
ミネザクラシホ
「…これって?」
ヒビキオトハ
「一日遅れのバレンタイン!…後、昨日心配かけたお詫びだよ」
ミネザクラシホ
「音葉ちゃん…!…じゃあ今日、早めのホワイトデー、しに行く?」
ヒビキオトハ
「…!行く行く!」
オトハちゃんも元気そうでよかった。と思ったその時
カマクラカイ
「おはようございますみなさーん!」
ミネザクラシホ
「!///おはよう解くん!」
ヒビキオトハ
「!鎌倉おはよー!もう風邪治ったの?」
カマクラカイ
「はい!…ある人のチョコレートのおかげで、すぐに復帰できましたから…!」
!///…解くん!?こっち見ないで!///
ヒビキオトハ
「…へぇ〜やるじゃん志穂ちゃん♡」
サカザキアトム
「俺も、誰かのチョコのおかげで心が暖かくなれたぜ?」
ヒビキオトハ
「あっ!アトム!?///」
解くんの後ろからアトムくんが現れて音葉ちゃんを揶揄う。…あの様子なら、仲直りしたみたいだね!
ワダヅカキラ
「鎌倉の兄貴!復帰おめでとうございます!これバレンタインに作ったので良かったら!」
カマクラカイ
「お!吉良のチョコレート!楽しみですね」
こうして、吉良くんもチョコレートを渡せてバレンタインは終了しました。きっと私たちが知らないところでバレンタインはたくさんの奇跡を起こしてくれたのかもしれない。そんなバレンタインが、私は大好きだ