俺だけ反転できる件   作:天叢

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第拾伍話 観光

「ん〜じゃ、どこに行こっかな〜♪」

 

まずは腹ごしらえにどっか食べに行くか!

 

「あれは?」

 

玄武商会(げんぶしょうかい)?看板見てみると料理店か。行ってみるか。

 

「すいませーん!」

 

「はーいって男の人ぉぉ!?」

 

もう慣れた。

 

「ご飯食べに来たんですけど、場所ありますかね?」

 

「あ、うん。じゃあこっちに来て!案内するから!」

 

見た感じまんま中華店だな。

 

「じゃあ決まったら呼んで!」

 

「おけです」

 

「ちなみに名前は?」

 

「俺は朝霧零斗って言います。あなたは?」

 

「私は玄武商会の会長の上沢(かみさわ)エミって言うんだ!よろしくね!零斗くん!」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

さて、何にするか。中華系の料理は最近食べてなかったから、無難に八宝菜に餃子、回鍋肉と炒飯、油淋鶏、最後に麻婆豆腐を食べよっかな。*1

 

「すいませーん」

 

「はーい注文ですか?」

 

「はい。じゃあ八宝菜に餃子、回鍋肉と炒飯と油淋鶏と青椒肉絲、ラストに麻婆豆腐を一つずつお願いします」

 

「めっちゃ食うねぇ。食べ盛り?」

 

「腹減ったので、これで以上です」

 

「はーい!ちょっと待っててね!」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

「ご馳走様でした!美味しかったです。また来ますね!」

 

「はーい!また来てねー!」

 

ふぅ…久々に中華料理食ったけど、美味しかったな。元の世界でも食ったけど、こっちは高級店に出てくるやつくらい美味かったな。また来るか!

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

「……ふぅ。ルミ、行ったよ。彼」

 

ルミと言われたキツネ耳の学生はそこで、目(・)を(・)血(・)走(・)ら(・)せ(・)な(・)が(・)ら(・)自(・)分(・)の(・)腕(・)を(・)噛(・)ん(・)で(・)い(・)た。

 

「フーッ!フーーッッ!」

「フーーーーーッッッッッ!!!!」

 

「……えっと、そんなに彼、やばかったの?」

 

「………危なかったですよ。危うく襲いそうになりました」

 

「確かに魅力的でイケメンだったけど、襲っちゃダメだよ!?」

 

「………多分……私は、彼の旦那になるために生まれてきたのだと感じました………」

 

「旦那って!?ルミ!一体どうしちゃったのさ!?いつものルミに戻って!」

 

ルミは覚悟を決めた。絶対に彼の旦那になることを決意した。

 

一方その頃零斗は———

 

「美味しかったなぁ♪次はどこ行こっかな〜♪」

 

ご飯を食べ終わった零斗は商店街をフラフラと歩いていると、前方から何やら大声が聞こえてきた。

 

「うわぁぁぁぁぁん!」

 

「ん?」

 

声の感じからしてまだ幼い子どもだろうか?

泣き声の方向に目をやるとそこにはピンク色のスモックを着て黄色い帽子を被った小さな女の子がしゃがみ込んで大泣きしている光景が広がっていた。

 

どう見ても保育園の園児って感じの子かな?

喋りかけて不審者だと思われるのも嫌だし、かといって困っている子を助けないのはどうかと思うと思ったからまずは話しかけてみる事にした。

 

「どうしたの?」

 

「みんなとはぐれちゃったぁぁぁぁぁ!!!!」

 

どうやら保育園から出て散歩をしている時に先生や他の園児とはぐれてしまったようだ。

……………やることは決まったな。

 

この子を泣きやませて、保育園まで送り届けるとしよう。

 

「えーっと、君の名前は…………」

 

スモッグに付いている花型の名札を確認する。

 

そこには可愛らしい文字で「チユ」と書かれていた。

 

「なるほど、チユちゃんって言うんだな。チユちゃん、皆はどのあたりで何処かに行っちゃったんだ?」

 

「うぇぇぇぇん!そんなの分かんないよぉ!」

 

「……まぁそうだよなぁ」

 

チユちゃんはエンエンと泣きながらそう言う。

 

困ったもんだ。どうしようか考えてると以前どこかで使ったようなものが頭の中に流れてきた。

 

「———【神秘探知】」

 

そういうと零斗は山海経の全域に神秘を探知させた。場所も場所で普通の広さだったので、神秘はあまり使わなかった。

 

「………よし!じゃあチユちゃん」

 

「……ぐすっ。なぁに」

 

「どこの保育園に通っているの?」

 

「……【梅花園(ばいかえん)】ってとこ」

 

梅花園か………よし、じゃあそこにいる子たちの神秘を探知してみるか。

 

「……………見つけた」

 

「お兄ちゃんどうしたの?」

 

「いや何でもないよ。それよりお兄ちゃんと一緒に梅花園に行こう!場所も分かったから」

 

「ホント!ありがとうお兄ちゃん!」

 

そうしてチユちゃんと一緒に梅花園に迎う。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

「ここかな?着いたよチユちゃん」

 

「わぁ!ホントだ!ありがとうお兄ちゃん!」

 

そう言うとチユちゃんは抱きついてきた。子供だなぁと温かい目で見てしまう。

 

「チユちゃん!どこいってたn………」

 

「………」

 

もうこっからの展開読めてきたわ。

 

「男の人ぉぉぉぉぉ!!!!」

 

知 っ て た ☆

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

「な、成る程。それでここまで来ましたと」

 

「そうですね」

 

今自分はここの先生らしき人と話していた。

 

「自己紹介が遅れましたね。私は」

 

「春原(すのはら)シュンと言います」

 

「俺は朝霧零斗です。よろしくお願いしますね」

 

「そんな畏まらなくてもいいのですよ?」

 

「いや流石に目上の人にそれは……」

 

「え?私まだ十代ですよ?」

 

「…………え?」

 

え?こんな大人びてるのに?嘘だろ!?年齢詐欺してるように見えないしな。一旦【神眼】で見てみるか………。

 

春原シュン

年齢15歳

 

まさかの同い年だった。疑ってごめんなさい。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

その後は普通に園児達と遊びながらシュンと少し談笑していた。

 

「クゥゥ〜!楽しかったぁ!」

 

零斗は背伸びをしながらそう呟いた。

 

「さて、明日はどこ行こっかなぁ♪」

 

そして今日、俺の山海経の観光は終わった。

 

明日は何しよう。

*1:
めっちゃ食うやんコイツ

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