俺だけ反転できる件   作:天叢

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第弐話 入学

「ここがアビドス高等学校…」

 

どうも誘拐された零です。前回は不良達に襲われかけたけど、何とか小鳥遊ホシノさんに助けてもらいました。

 

「そうだよ!気に入ってくれた?」

 

「まだ校舎の中入ってないんですけど」

 

この人は梔子ユメ。

 

お人よしのちょっと天然おバカさん。

 

「……」(にしてもこの人デカいな……これで高校生なの嘘だろ?俺じゃなかったら他の男子達理性弾け飛んで襲いかかるかも…)

 

「……」

 

そしてその横に無言でこちらを見ているのが小鳥遊ホシノ。

 

いやぁ警戒されてるねぇ〜。普通に悲しい……

 

 

「ちなみに聞きたかった事があるんですがいいですか?梔子さん」

 

「ユメでいいよぉユメで」

 

「いや、ですg」

 

「ユメって言って?」

 

「いや、だかr」

 

「ユ・メ」(圧)

 

「………はい、ユメさん」

 

「呼び捨てでお願〜い」

 

「………ユメ」

 

「むふ〜」(*´∇`*)

 

ひぇ〜。何だこの可愛い生き物は?さっきまでの圧はどこいった?

 

「…それでユメ。聞きたかった事があるがいいか?」

 

「いいよいいよ!何でも言って?」

 

「他の生徒は居ないのか?」

 

「「……………」」

 

あれ?これ聞いちゃいけないやつだった?

 

「……やっぱ無しで、この質も」

 

「いやいいの……聞いてくれる?」

 

そして俺は今の現状をユメから教えてもらった。多額の借金があることやら、それで返済は不可能と判断した生徒たちがこの学校を去ったということだった。……無理だと判断しても無責任じゃね?どう考えても。

 

「…だったら俺も入るよ。ここに」

 

「え!?いいの!?」

 

「いいよ……別に行く宛無いし、せっかくだからどう借金返すか考えようぜ!」

 

「〜〜〜〜ッッッ!!ホントに嬉しい!ありがとう!!」

 

そしてユメは俺に抱きついてきた。そのデカいパイで。

 

「!?」

 

「!?ユメ先輩!離れてください!流石に男性に抱きつくのは失礼ですよ!」

 

「え?…あ!そうだったね、ごめんn」

 

「———」

 

「………気絶してますね」

 

「え!?なんで?」

 

「急に抱きついたからでしょう。失礼ですよ」

 

「うわぁぁぁ〜ん!ごめぇぇん!」

 

「謝って済むならヴァルキューレいらないんですよ!」

 

「ひぃん」

 

「———」(我が生涯に一片の悔いなし)

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

「さっきはごめんね?」

 

「いやいいよ。気にしてない(むしろご褒美まである)」

 

これでも俺は思春期真っ盛りだ!自分と同じ年代。そしておっきなデカパイがあったら喜ぶに決まってる!っと心の中に沈めておこう。

 

「まずは改めて自己紹介だね!私は梔子ユメ!よろしくね!」

 

「……私は小鳥遊ホシノです。……よろしくお願いします」

 

「自分は———」

 

……いや、せっかく転生したし、名前は変えとくか。……自分の名前、結構気に入ってるけどな。……もしも俺の家族がこの世界で生きていたら本当の名前を明かすとするか。それまでは———

 

 

「………と」

 

「「?」」

 

 

「朝霧(あさぎり)零斗(れいと)。よろしくユメ先輩。ホシノ」

 

 

「うん!よろしくね!零斗くん!」

 

「……よろしくお願いします、零斗」

 

「おう!よろしくな!ユメ先輩。ホシノ!」

 

 

俺はこの学校で借金返済頑張りながらやっていこうと誓った……そのはずだった。

 

まさか数ヶ月経ってあんな事になるとは思わなかった。

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