ポケモンTS転生〜リーフは原作を忘れかけている   作:はらへりニャンコ

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いつも見てくれている方々、本当にありがとうございます!


第32話 悠情編XIV/暗雲に轟く稲妻

 

 

 

 

 

闇の中。

 

マーシャドーは、その場から一歩も動かなかった。

 

ただ虚空を見つめるように佇むその姿を、サトシたちは四方から包囲する。

 

「リザードンたちの究極奥義が完成するまで、時間を稼ぐぞ!」

 

ソウジが叫ぶ。

 

「ルカリオ!」

 

「ラプラス!」

 

「行こう、リオル!」

 

「カイロス、キミに決めた!」

 

四つのボールが開き、四匹のポケモンが飛び出した。

 

ルカリオ。

 

ラプラス。

 

リオル。

 

そしてカイロス。

 

四匹が一斉に身構える。

 

その瞬間だった。

 

「……」

 

マーシャドーが、ほんの僅かに拳を引く。

 

次の瞬間――。

 

ドゴォォォォン!!

 

拳から放たれた無数の衝撃が、大地を薙ぎ払った。

 

地面が次々と砕け、巨大な亀裂が走る。

 

舞い上がった砂埃が視界を覆い尽くした。

 

「ラプラス、ふぶき!」

 

「リオル、しんくうは!」

 

ラプラスが吹き荒れる猛吹雪を放つ。

 

その横から、リオルの放った衝撃波が突き抜けた。

 

吹雪と衝撃波が重なり、押し寄せる破壊の嵐を正面から食い止める。

 

「カイロス、10万ばりき!」

 

「ルカリオ、アイアンクロー!」

 

砂埃の向こうから、カイロスとルカリオが飛び出した。

 

「カアアアア!」

 

カイロスが巨大なハサミを開く。

 

そのままマーシャドーの身体を挟み込んだ。

 

「グゥオオ!」

 

動きを封じられたマーシャドーへ、ルカリオが飛び込む。

 

鋭い爪が闇を切り裂いた。

 

ガキィン!!

 

しかし――。

 

「……」

 

マーシャドーは、微動だにしなかった。

 

傷一つない。

 

「なっ……!?」

 

次の瞬間。

 

マーシャドーの腕が動く。

 

ガシッ!

 

カイロスの角を、片手で掴んだ。

 

「カアアアア!?」

 

そのまま――。

 

ブォンッ!!

 

カイロスを振り回す。

 

「グゥオッ!?」

 

巻き込まれたルカリオが吹き飛ばされる。

 

さらにカイロスが投げ飛ばされた先には、ラプラスとリオル。

 

「キュオーッ!」

 

「クワンッ!」

 

三匹がまとめて地面を転がっていく。

 

「……」

 

マーシャドーは、追撃する。

 

巨大な闇の腕が、空中に浮かび上がった。

 

ドォン!ドコォン!ドゴドオォォォン!!

 

巨大な拳が何度も地面を叩き、カイロスたちを押し潰していく。

 

「……」

 

その瞬間。

 

マーシャドーの足元の地面が盛り上がった。

 

ズドン!!

 

カイロスが地面から飛び出す。

 

その背後から、ラプラスとリオルも姿を現した。

 

サトシのカイロスがあなをほるで皆を逃していたのだ。

 

サトシが叫ぶ。

 

「今だカイロス!じごくづき!」

 

「ラプラス、サイコキネシス!」

 

「ルカリオ、シャドーボール!」

 

「リオル、つるぎのまい+ふるいたてる+シャドークロー!三連結シャドークロー波動斬り!」

 

「ウオオオオオオ!!」

 

カイロスの巨大なハサミ。

 

ラプラスの念動力。

 

ルカリオのシャドーボール。

 

そして、リオル必殺の斬撃。

 

四匹の攻撃が、ほぼ同時にマーシャドーへ叩き込まれた。

 

ドガガガガガガッ!!

 

「……!」

 

マーシャドーの身体が僅かに揺れる。

 

だが――。

 

煙の中から現れたマーシャドーには傷一つついていなかった。

 

「……!」

 

四人の表情が凍りつく。

 

マーシャドーが、ゆっくりと拳を握る。

 

「グオオオオオオ……!」

 

ゴォォォォォン!!

 

巨大なはどうだんが、四方八方へ放たれた。

 

さらに黒い球体――シャドーボールが無数に生み出される。

 

「避けろ!」

 

だが、遅かった。

 

「「「……!」」」

 

ドガン!!

 

ドゴン!!

 

ズドォン!!

 

断末魔さえ掻き消される暴力の嵐。

 

カイロスが吹き飛ぶ。

 

ラプラスが地面を転がる。

 

リオルが岩壁へ叩きつけられる。

 

そして――。

 

ルカリオも膝をついた。

 

「ルカリオ!」

 

ソウジが駆け寄る。

 

「まだだ……! まだ倒れるな!」

 

ルカリオは震える身体を起こす。

 

「ク……クワン……!」

 

「僕たちがポケモンたちを救うんだ!」

 

ソウジは拳を握る。

 

「ここで諦めたら……あいつらの心は、ずっと閉ざされたままだ!」

 

ルカリオが顔を上げた。

 

その瞳に宿る波動が、再び強く輝く。

 

「そうだ……」

 

ソウジは、ふと目を閉じた。

 

雪。

 

吹雪。

 

そして――。

 

自分を守るように寄り添っていた、あの温かさ。

 

「力を貸してくれ……!」

 

ルカリオの身体に、青白い雷光が走った。

 

ルカリオが拳を握る。

 

「クワアアアアアア!!」

 

バチィィィッ!!

 

拳から雷光が迸る。

 

青白い雷がスパークとなって周囲へ広がり、マーシャドーの放つシャドーボールとはどうだんの乱舞を次々と打ち落としていく。

 

バチィン!

 

ドォン!

 

バチバチバチィ!!

 

「あれは……!」

 

ルカリオの青と黒の身体。

 

その背後に、一瞬だけ巨大な幻影が重なった。

 

「レントラー……!」

 

ソウジが叫ぶ。

 

「僕たちは……ずっと一緒だ!」

 

闇夜を切り裂く雷撃が、ルカリオの拳から放たれる。

 

「「ウオオオオオオ!!」」

 

雷撃がマーシャドーを貫いた。

 

「……!」

 

初めて。

 

マーシャドーの身体が止まった。

 

その隙を作り出したルカリオは、すべての力を使い果たして倒れ込む。

 

「今だあぁぁぁ!!」

 

ソウジの叫びが山々に響き渡った。

 

「リザードン、ブラストバーン!」

 

「グオオオオオオオオオ!!」

 

リザードンの身体から、巨大な炎が噴き上がる。

 

「ポッチャマ、ハイドロカノン!」

 

「ポチャアアアアアア!!」

 

ポッチャマの前方に巨大な水流が集束する。

 

「フシギソウ、ハードプラント!」

 

「フゥーシーギィィィ!!」

 

地面が激しく揺れた。

 

大地を突き破り、巨大な樹木が次々と姿を現す。

 

炎。

 

水。

 

大地。

 

三つの力が、マーシャドーへ向かって放たれた。

 

「……!」

 

マーシャドーは再び緑色の炎を燃え上がらせる。

 

その拳に、禍々しい闇が集まっていく。

 

「グオオオオオオオオオ!!」

 

マーシャドーが拳を突き出そうとする。

 

だが――。

 

「……!?」

 

動かない。

 

マーシャドーの身体には、先ほどの雷撃がまだ残っていた。

 

バチバチバチバチッ!!

 

スパークの雷撃が、痺れる鎖のように全身へ絡みついている。

 

「「「「いっけええええええ!!」」」」

 

ブラストバーン。

 

ハイドロカノン。

 

ハードプラント。

 

三つの究極奥義が、一つに重なった。

 

炎が水を包み。

 

水が炎を押し広げ。

 

大地の巨木が、そのすべてを貫く。

 

ドゴォォォォォォォォォン!!

 

これまでとは比べ物にならない大爆発が、ライゼン山脈を揺らした。

 

「グオオオオオオオオオオオ!!」

 

マーシャドーの身体が、初めて大きく吹き飛ぶ。

 

ズザザザザザッ!!

 

地面を何度も削りながら、マーシャドーが後退する。

 

その身体には、初めて明確な傷が刻まれていた。

 

「やった……!」

 

マコトが叫ぶ。

 

しかし――。

 

マーシャドーは立ち上がる。

 

「……!」

 

その目には、まだ消えない闇が宿っていた。

 

そして、その手には。

 

黒く染まった虹色の羽が握られている。

 

「まだ……終わってない……!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「サトシ!」

 

「サトシ、今だ!」

 

「行って、サトシ!」

 

三人の声が重なる。

 

「いくぞ、ピカチュウ!」

 

サトシはピカチュウと共に飛び出した

 

「ピカ!」

 

ピカチュウが顔を上げる。

 

「キミに決めた!」

 

「ピカチュウ!」

 

二人は同時に走り出した。

 

砕けた地面を飛び越える。

 

崩れ落ちた岩を駆け上がる。

 

ハードプラントによって生まれた巨大な樹木を足場にして、真っ直ぐマーシャドーへ向かっていく。

 

「アアアアアアアア!!」

 

マーシャドーが吠える。

 

再び無数のシャドーボール。

 

そして、はどうだん。

 

まるで機関銃のように連射される闇の弾丸が、二人へ殺到する。

 

「俺を誰だと思っているんだ!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「俺はマサラタウンのサトシ!」

 

一発目をかわす。

 

「すべてのポケモンと友達になり!」

 

二発目を飛び越える。

 

「ポケモンマスターになる男だあああああ!!」

 

三発目。

 

四発目。

 

五発目。

 

ピカチュウが、そのすべてを紙一重でかわしていく。

 

「ピカピカピカピカァァァァ!!」

 

ピカチュウの身体から、凄まじい電撃が噴き出した。

 

その身体が、黄金の光に包まれていく。

 

「ピカ……!」

 

雷そのものと化したピカチュウ。

 

迫り来るシャドーボールも、はどうだんも。

 

その身体には届かない。

 

「ピカチュウ!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「ボルテッカー!!」

 

「ピィィィィカァァァァァ!!」

 

轟音。

 

雷鳴。

 

そして――。

 

閃光。

 

ピカチュウが、雷そのものとなってマーシャドーへ突撃した。

 

「……!」

 

マーシャドーが腕を交差させる。

 

しかし。

 

止められない。

 

ドォォォォォォォン!!

 

ボルテッカーがマーシャドーを正面から貫いた。

 

そのまま天空へと弾き飛ばす。

 

「グオオオオオオオオオオオ!!」

 

マーシャドーの身体が、空高く舞い上がる。

 

そして。

 

その手から、黒く染まった虹色の羽が離れた。

 

落下してくる虹色の羽へ、サトシが手を伸ばす。

 

「届けぇぇぇぇ!!」

 

ガシッ!

 

サトシの手が、羽を掴んだ。

 

その瞬間――。

 

黒く染まっていた羽に、一筋の光が走った。

 

赤。橙。黄。緑。青。藍。紫。

 

失われていた虹が、ゆっくりと羽へ戻っていく。

 

「……虹が……」

 

リーフが呟く。

 

同時に。

 

暴れていた野生ポケモンたちの動きが止まった。

 

「……?」

 

次々と、その瞳から闇が消えていく。

 

閉ざされていた心が、戻っていく。

 

そして。

 

空を覆っていた黒い雲が、ゆっくりと晴れていった。




・マーシャドーとのレイドバトル
ノーマル、格闘無効に虫と岩に耐性とかいうトンデモ相性不利。
過去一技チョイスに悩んだ……カイロスの技レパートリーはノーマル、虫、岩だらけだし、リオルは飛び道具がスピードスターとしんくうはしかないし……

・ルカリオとレントラー、奇跡のスパーク
ルカリオもソウジの心に深く触れた結果、限界を超えたかみなりパンチが放てました。電波も波動の一種だし、ルカリオが電気技使えてもおかしくはない。

みんな誰が好きですか?

  • リオル
  • フシギソウ
  • バタフリー
  • マンキー
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