ポケモンTS転生〜リーフは原作を忘れかけている 作:はらへりニャンコ
この世界では、至る所でポケモンバトルの大会が開かれている。
公式大会から、町内で開催される小さな大会まで。
ポケモントレーナーたちにとって、腕を競い合う機会は多い。
そんな中、セキチクシティでも、一つの大会が開かれようとしていた。
「それで、優勝賞品がサイドンの進化に必要なプロテクターなんだよ!」
「ってサトシ、サイドンゲットしてたんだ」
大会の説明を聞いていた私は、少し驚いた。
「うん。昔どこかでサイホーンの話を聞いてさ。小さい頃から、いつか乗ってみたかったんだ!」
「なるほど……」
今ではサイドンへと進化したため、背中に乗ると言うより腕に抱き締められる形になってしまったらしい。
それでも――。
「大切な仲間であることに変わりはないけどな!」
「ピッカ!」
サトシが笑う。
その隣では、ピカチュウも嬉しそうに胸を張っていた。
「サイドンのためにも優勝しようぜ、ピカチュウ!」
「ピッカ!」
「しかし、ピカチュウで優勝するのは難しいかもな」
そこへ、岩タイプのエキスパートであるタケシが口を挟んだ。
「プロテクターは希少価値の高い道具だ。恐らく、各地から腕自慢の地面・岩タイプのエキスパートが集まるだろう」
タケシは腕を組む。
「電気タイプのピカチュウだけでは、勝ち上がるのはかなり厳しいぞ」
「だったら、アイツらをオーキド博士のところから呼んでくる!」
サトシはそう言うと、博士に預けているポケモンたちを呼び出すため、パソコンスペースへ向かって走っていった。
すごいやる気だ……。
私まで釣られてしまう。
「私も出てみようかな?」
「リーフもバトルするの?」
カスミが驚いたようにこちらを見る。
「サトシの熱に当てられたのもあるけどね」
私は笑う。
「それに、私が優勝したらプロテクターはサトシに譲ればいいし」
二人で出場すれば、プロテクターを獲得できる可能性も上がる。
それに――。
今後のジム巡りに向けて、いろんな戦術を試してみたい。
こういう小さな大会なら、普段とは違う戦い方を試すのにも丁度いい。
「さて、私はどの子で出ようかな」
◆
プロテクターを目当てに集まったトレーナーは、私たちを含めて八人。
人数は少ない。
けれど、皆それなりに腕に覚えがありそうなトレーナーばかりだった。
そして――。
「さて、一回戦の相手は……」
対戦表を見る。
「あら」
「ヒョッヒョ」
向かい側から、嫌味な声が聞こえてきた。
振り向くと――。
「誰かと思えば、弱っちいリオル使いじゃありませんか」
丸眼鏡をかけた、慇懃無礼な少年が立っていた。
「えっと……」
私は首を傾げる。
「どっかで出会ったっけ?」
「昔、ヤマブキシティであんたのリオルをボコボコにしただろーが!」
少年が鼻を鳴らす。
「また同じ目に遭わせてやるよ!」
ううむ、あの時はひたすらバトルしていたから、誰と戦ったかの記憶が曖昧なんだよな……
「アオウ!」
隣にいたリオルが、一歩前へ出る。
今度こそ負けない。
そう言っているようだった。
「そこまで言われては、私も黙ってられないね」
私はモンスターボールを構える。
「――倍返しだ!」
「リオル、行くよ!」
「アオウ!」
「もう一度叩き潰せ! ストライク!」
「ストライク!」
相手の手持ちは、緑色の身体を持つかまきりポケモン。
ストライク。
「バラバラにしてやるよ! エアスラッシュ!」
「ストライク!」
ブンッ!
無数の風の刃が、上空から一斉に降り注ぐ。
「……!」
思い出した。
前にリオルが負けた時も、こうやって上空から一方的に攻撃されていたんだっけ。
「がんせきふうじ!」
「クオウ!」
リオルが地面を叩く。
衝撃で浮き上がった岩が、エアスラッシュの軌道を遮った。
ガガガッ!
風の刃が岩へ突き刺さる。
そのまま浮き上がった岩が、上空のストライクへ向かって飛んでいく。
「かげぶんしん!」
「シュッ!」
ストライクの残像が、飛んでくる岩を遮った。
「ちっ……!」
分身がリオルを取り囲む。
前は、この戦術に翻弄されて負けた。
でも――。
今回は違う。
「エアスラッシュ!」
再び無数の風の刃が飛んでくる。
「リオル、まねっこ!」
「クオウ!」
リオルがストライクの動きを模倣する。
両手に旋風が集まり、鋭い風の刃が形成されていく。
「そんなチンケな模倣が、俺のストライクに通用するかよ!」
少年が笑う。
「ここからがレベルアップしたリオルの本気だよ!」
私は拳を握る。
リオルは両腕にまとわせた旋風を、扇子のように大きく広げた。
「しんくうは!」
「ウオオオゥ!」
両腕から放たれた真空波に、先ほどの風のエネルギーが重なる。
シュバァァァッ!!
白い風が翼のように広がった。
「飛べぇ!」
「クオオオオッ!」
リオルが地面を蹴る。
白い翼をまとったリオルが、ストライク目掛けて空を飛んだ。
真空の翼が竜巻を引き起こし、ストライクの影分身を纏めて吹き飛ばす。
「よ、避けろストライク! こうそくいどうだ!」
ストライクの身体が一瞬で加速する。
しかし――。
「逃がさないよ! もう一度、まねっこ!」
「クオウ!」
リオルもこうそくいどうの動きを模倣。
一瞬で距離を詰める。
「なっ!?」
「アオオウ!」
ドゴッ!ドンッ!ドコドコッ!バキッ!
頭、胴体、背中、肩。
ストライクの全身を鋭く叩いていく。
そして――。
「これで……フィニッシュ!」
リオルがストライクの頭上へ回り込む。
両腕を交差させ――。
「せぇいっ!」
ドゴォォン!!
脳天へと叩き落とす。
「ストライク、戦闘不能!」
審判が腕を上げる。
「リーフ選手の勝ち!」
「そ、そんな~~!」
少年がその場に膝をついた。
私はリオルへ駆け寄る。
「よくやったね!」
「アオウ!」
リオルが拳を突き上げた。
◆
二回戦の相手はーー
「オ~ホッホッホ!」
青いワンピースに純白の帽子。
手には豪華な装飾の入った扇子。
そして、金髪の縦ロール。
見るからにお嬢様という出で立ちの少女だった。
「プロテクターは、私のサイドンちゃんにこそ相応しいですわ!」
少女は豊かな胸を張る。
「逞しい角のドリルに、どんな殿方も裸足で逃げ出す逞しい腕……!」
「は、はぁ……」
「庶民には勿体なくてよ!」
……ドサイドンを、そこまで熱烈に褒める女性は初めて見た。
確かにカッコいいポケモンだけど。
お淑やかなレディーも、ドサイドンに惚れるものなのだろうか。
「やっておしまいなさい、サイドンちゃん!」
「サイドォン!」
「じゃあ、こっちはロトム!」
「ロトロト!」
今日も元気いっぱいのロトムが飛び出す。
「早速フォルムチェンジ!」
ロトムが緑色の光に包まれる。
ガシャン!
カットロトムへと姿を変えた。
「リーフストーム!」
「ロトォォ!」
ゴォォォォッ!!
巨大な葉の嵐が、サイドンへ襲いかかる。
「な、なんですって!?」
サイドンが逃げる暇もない。
バシュッ!!
リーフストームが直撃する。
「サイドン!」
サイドンの身体が大きく揺らぐ。
四倍弱点。
そして――。
ドォン!
そのまま倒れ込んだ。
「サイドン、戦闘不能!」
「そ、そんな……!」
お嬢様が絶句する。
だが次の瞬間――。
「まあ!」
目を輝かせた。
「その子、とてもお可愛いですわね!」
「……え?」
「交換してくださらないかしら?」
「無理!」
即答である。
「まあまあ、そんな即答しなくてもよろしいじゃありませんの!」
「無理なものは無理です!」
「でしたら、ルミナスメイズの森に行った際にゲットしたガラルポニータちゃんと――」
「だから無理!」
結局、お嬢様から逃げ切れたのは決勝戦開始直前だった。
「はぁ……」
……つ、疲れた。
「ロトォ……」
ロトムも心なしか疲れているようだった。
何はともあれ、私たちは決勝戦へと進出した。
・いつの間にかサイホーンゲットしていたサトシくん
誰ナの影響でしょうか……?
・まねっこの使い勝手の良さに目覚めた。
枠を超えて技を使えるのが便利
今後も使える時はガンガン使っていきたい
リーフに使わせたいZ技
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ノーマル
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くさ
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でんき
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ドラゴン
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フェアリー