ポケモンTS転生〜リーフは原作を忘れかけている   作:はらへりニャンコ

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お気に入り登録ありがとうございます。

暫くは18時、余裕があれば6時にも投稿しようかなと

ストックはそこそこあるので連載1ヶ月目には今書いてるものが投稿できると思います。


第9話 自慢のお姉ちゃん

 

 

 

 

 

「通報があったのよ。刀を振り回す危険人物がトキワの森にいるってね」

 

そう言いながら、お姉ちゃんはラプラスが作った氷を私の頭の上に乗っけた。

 

小さい頃、いつも怪我をしてはお姉ちゃんに泣きついていたっけ。

 

昔と変わってないなぁ、私。

 

「それでトキワの森って広大じゃない? だからジュンサーさんが私に泣きついてきたのよ。やれ『ニビシティのジムリーダーさんは多忙らしくて、仕事をお願いするのが億劫だ』ってね」

 

どうやらお姉ちゃんはジュンサーさんからも頼りにされているようだ。

 

流石、自慢のお姉ちゃんである。

 

「それでリオルの波動を頼りに探しに来てみたら、貴方たちと出会ったって訳。以上、これまでのあらすじでした」

 

そんなお姉ちゃんに目を付けられた危険人物、虫取り少年だが今頃、お姉ちゃんの跡を追って来たジュンサーさんにこっぴどく絞られていることだろう。

 

ザマーミロ。

 

「あ、ありがとう……リオルもね」

 

「オウ」

 

一日ぶりの再会となったリオルだが、少し逞しくなって見えるようだった。

 

お姉ちゃんのところで特訓をつけてもらった成果なのだろうか。

 

リオルの波動が、以前よりも一層強く感じられる。

 

「とりあえず、ここからニビシティに行くにせよ、ディグダの穴へ行くにせよ数日はかかるけど……トキワシティまで送って行こうか?」

 

「はい、お願いします……」

 

お姉ちゃんは暗に「無理するな」と言いたいのだろう。

 

物分かりの良いサトシくんは、素直に従うことにした。

 

私も頭のたんこぶを治したいし、ここはトキワシティまで戻ろうかな。

 

◆

 

トキワシティ・ポケモンセンター

 

ピカチュウの治療を待つ間、サトシは併設されているバトルコートでの試合を眺めていた。

 

「ロコン、ひのこ!」

 

「ひっかくよ、ニャース!」

 

目の前のトレーナーたちは、綺麗な采配を自分のポケモンたちにしている。

 

初めて生で見るポケモンたちが、生き生きと戦っていた。

 

それに比べて、自分はどうだろうか。

 

旅を始めてからここに至るまで、自分はピカチュウの全力を発揮できているとは思えなかった。

 

最初の戦いは、一番道路でのオニドリルの群れだった。

 

あの時、自分はピカチュウを守ろうと必死だった。

 

だが、守られていたのは自分だった。

 

次の戦いは、あのコートでのリーフとのバトル。

 

リーフはフシギダネのことをよく理解しており、技の組み合わせでピカチュウを圧倒していた。

 

そしてトキワの森。

 

自分の迂闊な指示で、ピカチュウに毒を負わせてしまった。

 

「やっほー。隣、いい?」

 

「あ、はい……」

 

いつの間にか、リーフのお姉さんが隣に座っていた。

 

目の前のコートでのバトルも、いつの間にか終わっていたらしい。

 

今は黄色いリオルが、一匹で特訓に使っているようだ。

 

「どう? ピカチュウとは上手くやっているかい?」

 

「いえ、全然です。俺なんかが、ピカチュウと上手くやっていけてるんでしょうか……」

 

「んー、大丈夫だと思うよ?」

 

お姉さんは、特訓しているリオルを眺めながら答えた。

 

「ピカチュウは、そもそも警戒心の強いポケモン。肩に乗せるのだって、ゲットしたてじゃ上手くいかない。新人トレーナーの君が乗っけられている時点で、十分才能を感じるね」

 

「……」

 

「……だいぶお悩みのようだね」

 

お姉さんは少し考えるように顎に手を当てると、ニッと笑った。

 

「よし、私とバトルするかい?」

 

「いいんですか?」

 

「大抵の悩みは、ポケモンと一緒にいれば解決するものだよ。ピカチュウに相応しいトレーナーになりたいんだろ?」

 

お姉さんは、サトシの顔を見る。

 

「顔に書いてあるのさ」

 

「……!」

 

そうだ。

 

俺はピカチュウと、ホウオウにもう一度出会うんだ。

 

こんな所で立ち止まってはいられない。

 

そのためにも、強くならなければ。

 

俺は新たな仲間、キャタピーの入ったモンスターボールを握りしめ、コートへと向かった。

 

◆

 

ポケモンセンターで診察を終え、ピカチュウと一緒に外へ出ると、辺りはすっかり暗くなっていた。

 

「ピカチュウ! リーフ!」

 

サトシとお姉ちゃんは、バトルコートで試合をしていたらしい。

 

サトシは汗ぐっしょりだ。

 

「お待たせ。どっちも軽傷。明日からまた旅をしてもいいって」

 

頬っぺたモチモチピカチュウの触感を惜しみつつ、サトシに手渡す。

 

見たところ、サトシはキャタピーでお姉ちゃんとのバトルをしていたようだ。

 

その証拠に――

 

キャタピーは、トランセルへと進化していた。

 

いや、進化早すぎるでしょ。

 

これが虫ポケモンの神秘というやつなのだろうか。

 

「うし、そろそろ私たちは行きますか」

 

「はい、バトル、ありがとうございました!」

 

「リオル、またね」

 

「オウ」

 

◆

 

翌日。

 

改めて準備を整えた私たちは、再びトキワの森越えをしていた。

 

「バタフリー、サイケこうせん!」

 

「ぐわあああ!」

 

「ピカチュウ、でんこうせっかだ!」

 

「きゃあああ!」

 

道中、自分たちと同じようにニビシティへ行く、あるいはトキワシティを目指すトレーナーと目が合うので、バトルを繰り返して経験値を貯めていく。

 

大抵ここを通る新人トレーナーは、御三家かコラッタ、キャタピー系統にポッポといった低レベルなポケモンばかり。

 

なので基本は、ゲットしたてのバタフリーで相手をする。

 

たまに出てくるヒトカゲやピカチュウといった強敵はフシギダネに交代して経験値を積んでいく。

 

サトシもピカチュウとトランセルを使い分けてガンガン戦っていき、バトルすること数回、ついにサトシのトランセルは、バタフリーへと進化した。

 

「おお! 綺麗だぞ、バタフリー!」

 

「フリー!」

 

これは彼女ゲットできるイケメンバタフリーですわ。

 

バタフリーにイケメンの概念があるかどうか知らんけど。

 

私のバタフリーは♀みたいだが、サトシくんのバタフリーには興味がないみたいだ。

 

というか、恋愛するのだろうか。

 

もしバイバイバタフリーするのであれば、野生に返して別のポケモンを育てる必要がある。

 

渡りに参加しないのならば、そのまま育てる予定だ。

 

ここ数日、フシギダネとバタフリーを育ててみて分かったことがある。

 

ポケモン一匹育てるだけでも、途方もない労力がかかる。

 

原作サトシくんは一つの地方だけで何十匹とゲットして育てていたが、いかに凄いことか。

 

身をもって学んだ。

 

だから私は、カントー地方の旅で育てるポケモンは六匹+αに留めておく予定だ。

 

今のところは、リオルとフシギダネで二匹。

 

残りのポケモンは皆未定である。

 

そもそも、お目当てのポケモンがいても、出会えるかどうか分からないからね。

 

そんなことを考えながら進むこと数日後。

 

いつの間にか、ディグダの穴の入り口にまで辿り着いていた。

 

野生ポケモンが掘った穴というから、人一人がギリギリ通れるくらいの小さいものを想像していた。

 

だが、実際には結構しっかりしたトンネルくらいの大きさがある。

 

これならサトシくんとピカチュウが並んで歩いても通っていけるだろう。

 

「俺はこっちだな」

 

「うん。私はこの道」

 

「じゃあな、リーフ。ありがとう。早くリオルと会えるといいな!」

 

「サトシくんも、ホウオウ探し頑張ってね」

 

さて、まだまだニビシティへの道のりは長い。

 

あと少し進んだらキャンプを張って、明日ニビシティへ入る予定で進めよう。




カントーの旅で捕まえるポケモン達は一通り決めました。
多すぎると皆を活躍させることができないので少数精鋭で行きます。
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