ラスボス機体の癖に、スーパーロボット系の主人公機を気取っているんですけど? 作:げげるげ
はい、投稿します。
さて、決闘なわけだけれども、その前に。
「うむ? 悪魔について知りたい?」
僕はソロモンが用意した決闘場――その隣にある控室で、マガツにちょっとした疑問を投げかけていた。
「うん。なんだかんだ、そこら辺をスルーしながら進んできたし。悪魔の総大将と戦う前に、ちょっと知識程度は入れておこうと思って」
「ふぅむ……我としては、悪魔なんてただの寄生虫のようなものなのだがなぁ」
まぁいい、とマガツは肩を竦めて話し始める。
「悪魔とは簡単に言えば、『魂を集める者』の総称じゃ」
「んー、人間という種族であっても、魂を集めることを生業していたら『悪魔』と呼ばれるってこと」
「まぁそうじゃな。事実、あのソロモンも元は人間じゃろうし、ソロモンが配下にしている悪魔――魔神機のモデルとなる者も、元は零落した神だったらしいぞ?」
「ええと、この世界の?」
「いいや、異なる世界――そして、ずっとずっと昔に滅びた世界の」
元人間に、元神格。
なるほど。確かに、随分と人間らしい感情で動くわけだ。
「異なる世界の元人間と元神格が、悪魔を名乗ってこの世界の人類に関わっている、と。目的はやっぱり、人間の魂を集めること?」
「じゃろうなぁ。魔神機一つを作るのに、街一つ分ぐらいの魂を要求するし」
「うっわぁ、コストがえぐい」
「けれども、魔神機が一体もあれば、街一つを滅ぼすのは容易いからのう。ぼったくりというわけでもあるまい」
魔神機の良いところをあまり見ていない僕だけれども、確かに、普通に考えれば、あれだけ動くファンタジーロボはかなり価値が高いだろう。
運用コストもバカ高いけれども…………魔術よりも優先度の高い権能を使えるのであれば、召喚勇者が居なくても、十分に決戦兵器として役立つ。
まぁ、魔神機を展開するのに魔女の協力が必要不可欠なのはネックだろうけど。
「ちなみに、ソロモンたちは何の目的で魂を集めているの?」
「知らんし、どうでもいいわ。あんな敗残者ども」
「敗残者って……」
「悪魔と名乗る大半は所詮、『人間で居られなかった愚か者ども』だからのう」
そう呟くマガツの表情は、どこか不機嫌そうに見えた。
なるほど、マガツはどうにも悪魔というのが結構嫌いらしい。
だからこそ、その総大将であるソロモンと相性が悪いのだろうね。
「とはいえ、ソロモンは強いぞ、マサヒコ」
「へぇ、具体的には?」
「アレス以外の邪神どもよりも強い。加えて、アレスに対しては相性有利で勝てるぐらいには」
「…………え? 最強?」
「魔神機の製造元にして、かつて世界を滅ぼした文明の覇者が弱いわけもあるまい」
うわぁ、決闘前に出来れば知りたくなかった情報がたくさん出て来るよー。
戦う前から心は凹みそうだよー。
「ふっ。そんな顔をするな、マサヒコ。確かにソロモンは強いが――――我らはそれ以上に強い。何故ならば、我らは最強勇者マガツオーだからじゃ! そうだろう?」
「…………ああ、そうだね。そうだった」
ただ、マガツがやる気満々だからね。
その期待に応えるぐらいには頑張ってみるさ。
たとえ、相手が最強に近い性能があったとしても! 格上を覆してこその勇者なのさ!!!
「後、そもそもソロモンは我と相性が悪すぎるから、アレスよりは楽な相手になるぞ?」
「情報ありがとう! でも、気合を入れた後に肩透かしは止めて欲しいなぁ!」
いや、まぁ、うん……勝算があるのは良いことだし…………や、やるぞぉ!!
僕は無理やりやる気を出して、決闘に向かうことにした。
機体は基本的に大きい。
アクパーラほどの大きさは流石に例外だが、僕の地元にある重機のどれよりも大きい。
そんな巨体同士で戦う場所なんて当然、街の中にあるわけが無い。
故に、ソロモンが用意した決闘場は――――街の上にあった。
「天空決闘場ラグア。この場を使うのも久しぶりだなぁ、おい」
天空決闘場。
文字通り、空に浮かぶ決闘場――――その形をした、巨大飛行物体。
それこそが、ソロモンが指定した決闘の場所である。
「勝利条件はどちらかが戦意を喪失するか、戦闘不能になるまで。一応、降参は認めてやるよ、ガキ」
「賢明な判断だね、魔王ソロモン。僕はともかく、マガツが手加減するとは思えないし。戦闘不能のついでに、そっちの魂を浸食したらごめんね?」
「安心しろ。そうなるぐらいだったら、俺ァ自爆する」
「そこまで嫌なんだ……」
「五百年前は自爆を躊躇った所為で酷い目を見たからなぁ」
そんな場所で僕とマガツは今、ソロモンと向かい合っていた。
「ちなみに、マガツ。具体的にどんなことをやらかしたの?」
「我が作ったオリジナル魔神機どもの指揮官機体として、大いに超勇者連合と戦ったぞ。我としてはむしろ、誇らしい戦果だと思うが?」
「俺たちは契約外のことは傍観に徹するルールだったんだよぉ! それをテメェが無理やり、破らせやがってよぉ!!」
「悪魔の矜持か、下らんな。自分一人で世界も回せぬ愚か者どもよ」
「はぁー! 殺す! 勇者はともかく、こいつは殺す!!」
「五百年前から、出来もしないことをうじうじと」
そして、マガツとソロモンは相変わらず、顔を合わせたら即座に口喧嘩するね!
本当に相性が悪い……はぁ、もう。
「はいはい、二人とも。言い争うのは後で! 今は決闘の時間だよ? 違う?」
「「うぐっ」」
「違わないよね? はい。それじゃあ、離れて機体を展開しようねー。口喧嘩するなら、戦いながらにしようねー」
僕は喧嘩している二人をぐいぐいと引き離して、改めて決闘の空気へと戻す。
「ちゃんとやろう、二人とも」
「「…………はい」」
かくして、マガツとソロモンは十分に距離を取った後、きりっと表情を作り直した。
「行くぞ、悪魔の王にして、滅びた世界の最後の一人よ! 我が腕で、貴様の魂を蝕んでくれる!!」
「来い、世界を滅ぼす者よ! テメェが本当に世界を救えると思い上がっているのなら! その在り方を見せてみろ!!」
はーい、いいですよー。
二人ともいい感じのシーンが出来ましたよー。
というわけで、うん。
やろうか。
「「超融合」」
「魔装展開――――起きろ、レメゲトン」
二つの機体が展開される。
一つは、禍々しき黒騎士、最強勇者マガツオー。
もう一つは、金の王冠を模した頭部と、豪奢なマント、マガツオーよりも重厚な銀の装甲を持つ機体、レメゲトン。
災神と魔王。
人と邪神の戦いに於いて、盤外に位置するはずの二体が今、決闘を始めようとしていた。
『テメェ相手に出し惜しみなんてしねぇ! 最初からクライマックスに殺してやるよぉ!!』
そして、魔王ソロモンは五百年前によっぽど酷い目に遭ったのか、最初から凄まじい魔力の奔流を感じさせる行動を取った。
『展開せよ、我が七十二の眷属! 魔神の権能を振るえ!!』
即ち、重厚な装甲のパージ。
どうやらそれは、相手の攻撃を受け止めるものではなく、端末として周囲に展開することが本来の役割らしい。
装甲から七十二の端末――小鳥を模した小型機体に代わったそれら一つ一つから、魔神機と同等の出力を感じている。
まさか、あれ一つで本当に魔神機一つと同等の権能を有しているのか!?
『わりぃな、ガキ。俺ァ、テメェを試す前に終わらせるかもしれねぇ!』
加えて、端末を展開した本体、レメゲトンは細身の機体として残っているが、それ自体が権能の増幅装置として役割を持っている。
その点を考慮すれば、あの七十二の端末全てが、魔神機の権能を超える力を有していてもおかしくない。
『マガツ』
『うむ。お主の考えている通りじゃ、マサヒコ』
あまりにも圧倒的な力。
あまりにも万能な力。
それを前に、僕とマガツは戦慄していた。
こんな……こんなことがあっていいのか!?
『くたばれ、災いなる神よ!! どうせ本体は無傷だろうが、せめてこの一撃で溜飲を下げさせてもらうぜぇ!!』
戦慄する僕らに、ソロモンは威風堂々とその一撃の名を叫んだ。
『デウス・エクス・マキナぁ!!!』
それは幕引きを意味する言葉。
強引だろうが、ご都合主義だろうが、終わりをもたらす意味。
万能にして絶大なる一撃には相応しい名前――――だったんだろうね。
『…………あれ?』
ソロモンは大きく技名を叫んだ後、戸惑った声を出した。
だが、それも仕方がないことだろう。
何せ――――ソロモンが展開した七十二の端末、その全てが沈黙しているのだから。
『なん……はぁ!?』
焦りと困惑の声を上げるソロモン。
やれやれ、確かに君は悪魔たちの王様だよね、本当に。
まともに戦えば、苦戦を強いられることは確実だ。
アレスにだって勝てるかもしれない。だけどね?
『あのさ、ソロモン』
『なんだよ、ガキぃ! 何をしやがったぁ!?』
『…………当たり前のことを言うけどね?』
僕は大きくため息を吐いて、ソロモンに告げた。
『七十二個も端末を展開したら、その分、一つ一つの浸食はし易くなるんだよ』
『…………あっ』
僕らを前に――浸食の権能を持つ僕らを前に、戦力を小分けするのは、僕らにその戦力を差し出すのと同じようなものだと。
『は!? いや、だって!! 五百年前は触らないと浸食できなかっただろうが!!』
『ほら、空気には触っているから。空気経由で浸食したんだよ』
『え、ずるくないか!!?』
『他の魔神機とテンシはこれに対抗することが当たり前になっていたから』
『マジで!!?』
『マジだよ……というか、今まで僕らの戦いを観測したりして無かったの?』
『そこの災神のことが本当に嫌いでぇ!! この街に来なければ、顔も見たくなかったぁ!!』
そっかぁ、それは仕方が無いね。
じゃあ、倒れようね。
『ダークネス・クラッシャー』
僕は浸食した七十二の端末を、空間ごと圧壊させる。
当然、その中には本体であるレメゲトンも含まれていて。
『…………マガツ?』
『いや、五百年前はもっと手ごわかったのじゃ』
『ま、まぁ、性能は確かに物凄い感じがしたけど……ねぇ?』
『敗因は我の相棒であるお主を侮ったことじゃな!』
結局のところ、つまりはこういうことだったのだろう。
――――ソロモンは王であっても、戦士では無かった。
僕は虚しさを抱えながら、天空決闘場から、どこまでも澄み渡る青空を眺めていた。
●●●
「もう一回! もう一回!!」
「駄目じゃ阿呆ぉ! 貴様自身の無能さを噛みしめろぉ!!」
「うがぁああああああ!! くそがぁああああああ!!!」
決闘の後、決闘場の上を転がるソロモンを、マガツが愉悦顔で煽っていた。
うん、悪いと思うけど仕方ないね。
マガツの方も散々、『あいつは強いぞ』という前振りをしていたのに、その結果がこれだもんね。そりゃあ、煽らなければやっていられないだろう。
「ええと、ソロモン。ご機嫌最悪のところ悪いけど、どう? 僕を試した結果は?」
「試す暇も無く俺が瞬殺されたんだが!?」
「そこはまぁ……弱い方が悪いとしか」
「うがー!」
ソロモンは頭を掻き毟りながら、大きく叫び声を上げた。
「――――はぁ、仕方ねぇ。溜飲は下がらなかったが、決闘の結果は結果だ」
けれども、そこはきちんと割り切れるのか、ため息と共に立ち上がる。
「認めるぜ、佐藤雅彦。テメェは世界を救うに相応しい器だってよ」
「……いいの?」
何かを試された覚えは全然ないんだけど?
「ああ。テメェの強さはわかったし、それに…………あの状況で、マガツが追い打ちで洗脳をしてこないところを見ると、本当に手綱はきちんと握っているようだからなぁ」
「んー、手綱を握っているというか、並走しているというか。とりあえず、僕らはガチのマジで正義のロボットをやっているんで」
「だろうな。そうでなければ、俺の意識が無事である理由が無い」
ただ、マガツの過去の悪行が酷過ぎて、この現状が相対的にマガツと僕が上手く付き合えている証明になったらしい。
まぁ、確かにね? 僕としても、マガツの悪行は見かけたら止めるようにしているからね。
日頃の行いが評価された結果と言えるだろうね。
「そんなわけで、勝者には報酬が与えられるべきだ。好きな願いを言え。魔王ソロモンの名において、可能な限り叶えてやる」
「……ええと、たとえば、邪神の戦いに助力して欲しいとかは?」
「可能だ。流石に、回数無制限は無理だが、三回ぐらいなら機体で助力しよう」
「ふぅむ…………僕が指定した異邦人を、元の世界に戻すとかは?」
「余裕で可能だ」
「………………この世界に居るらしき、龍宮寺大和の召喚は?」
「可能だ。造作も無い」
これは、慎重に考えた方が良いだろうね。
棚から牡丹餅にしては、思いの外使いどころがある権利を貰えた。
「この願いを保留にしておくことは?」
「可能だ。だが、年単位で先延ばしにされると困るぜ?」
「流石にそこまではしないよ。精々、仲間と相談するぐらいさ」
この権利を使えば、ミレーヌは龍宮寺大和と会うことができる、確実に。
だが、召喚は可能であったとしても、『召喚した後の安全までは保障できない』のだから、強制的に召喚してもいいのか悩みどころだ。
ミレーヌは魔女であるため、どうしてもソロモンの影響を受けやすいので地上で待っていて貰っているが…………当然、彼女の意見も聞かなければならないだろう。
そして、そのためには。
「この願いを使って、他に願われた内容をキャンセルすることはできる?」
ソロモンとの質疑応答で、情報を少しでも多く得ておかないとね。
人間、正しい決断のためには情報が必要なのさ。
まぁ、情報が多すぎても困りものだけど。
「場合によるとしか言えん。詳しく聞きたければ、具体的な内容を言え」
「…………王国の王と、君が交わした契約。王国民を全て殺し、異世界へと憑依させるという契約を破棄させることは可能かな?」
だからこそ、僕は慎重にソロモンへ訊ねたわけなのだけれども。
「はっ!!」
何故か、ソロモンは『とてもくだらないもの』を思い出したような苛立ち顔だ。
「おいおいおい! テメェにも出回ってんのかよ、あのクソボケの毒がよぉ! ああ、そういえば、連れに王国の魔女が居たなぁ! あいつ経由か!」
「……毒?」
じとり、と僕の首筋に嫌な汗が流れる。
「いいか? よく聞けよ、マサヒコ――――いくら王様だからと言ってなぁ? 法律にそれっぽいことが書いていたところでなぁ? そいつらを直接殺して儀式形式で捧げてくるならまだしも、そういうのも無しに人の魂を勝手に生贄に出来るわけねぇだろうが」
「…………は?」
そして、嫌な予感は的中し、ソロモンがとんでもないことを告げて来た。
「え、いや、待ってくれ。それじゃあ、嘘なの!? 王とソロモンが契約したってのは!?」
「契約はしたぜ。王様の魂を対価として、王国全土に、出来るだけ真実っぽく『虚偽契約の情報』をばら撒く契約はなぁ」
「なん……王都でやっている法廷バトルは!?」
「俺の配下には、虚偽を司る権能の悪魔が居る。それに、最初から負けることを前提にしていれば、時間なんてある程度は確実に引き延ばせるもんだぜ?」
「いや、いやいやいや! だとしたら、本当に何の意味が――――あ?」
その瞬間、僕の頭の中で幾つかの情報が交差した。
戦力に乏しい王国。
欠けた魔神機。
魔神機のコストは大勢の人間の魂。
――――邪神さえ討てば、王は契約を破棄するかもしれない。
誰が言ったか?
ミレーヌだ。そう、大神殿所属で、王国の中でも実力派っぽい魔女だ。
王の決断なんて情報を与えられる程度には、地位が高い人間だ。
つまりは、普段の王を知っている人間だ。
邪神を討てば、契約は破棄するだろうと断言できるほど、王の人となりを知っている人間なのだ。僕に情報を伝えてきたのは。
「ソロモン。一つ聞きたい」
「いいぜ。あのクソボケよりも、テメェの方がマシな人格をしている。そもそも、守秘義務なんて皆無の契約だったからなぁ。どんどん聞け」
「…………ばら撒く虚偽情報の中に、真実も混ぜておくように君は頼まれたんじゃないかな? そう、たとえば魔女を――――魔神機を展開する者を作り出すやり方とかね」
「おうとも、その通りだ」
「そして、この王国には……魔神機では無くても、準備さえ整えれば、街一つを潰せるだけの戦力が居る」
「おう、居るぜぇ。戦略級の魔術師が何人かなぁ」
「…………」
僕は苦虫を嚙み潰したような気分で黙り込む。
正直、信じたくない。
こんなクソッタレな王様が居るなんて、僕は信じたくないのだ。
いや、まぁ、割と歴史に残っている王様とか、とんでもないのは居るけどさ? 現実でそう言うのを見かけると凹むというか。
「ふむ、なるほどのう。つまりは、民主導で虐殺をさせることが目的か。そんなまどろっこしい真似をせずに、王国が主体で虐殺をすればいいんじゃろうが……まぁ、そうする余裕も無いからこその、この作戦というわけかのう」
僕が黙っていると、マガツが納得したというように頷く。
流石は邪悪の化身みたいな奴、その手の推測はお手の物だね!
「ソロモンよ」
「なんだよ、クソが」
「相応の手順を踏めば、儀式形式ならば、相手を殺して生贄に出来るのじゃな?」
「そうだよ。つーか、テメェは知っているだろうが」
ソロモンは当たり前のように言葉を吐き捨てた。
「そもそも魔神機は全部、虐殺儀式の末に成り立っている代物だってなぁ」
ああ、そうだね。
考えてみれば、その通りだね。
――――街一つ分の魂なんて、虐殺でもしなければ手に入らない。
そして、国家を運営する者として、そんな真似をすること自体が重大なリスクとなる。容易く魔神機を……魔女の血族を絶やすことができない理由になる。
だから本来は、欠けが出ないように魔神機六体を運用するんだろうけど……既に、欠けは出た。出てしまった。
「その儀式が適用されるのはほとんど、人類存亡の危機の時代じゃがな?」
「そうだな! たとえば、テメェが暴れていた五百年前とかなぁ!!」
「死に物狂いで虐殺して、やっと作り上げた魔神機が非戦闘型の機体だった奴らは流石に、我も笑えぬ感じだったわ」
…………はーい、長生き二人組が昔話を始めたから、簡単に状況を整理するよ!
・王とソロモンの契約は、王国民皆殺し計画の虚偽情報を王国全土にばら撒くことだったよ!
・虚偽情報をばら撒いて何になるの!? そうだね、国民の危機感を煽るんだね!
・王が馬鹿をやらかす前に、自分たちで邪神を討ち取るぞ! でも、その方法は!?
・こんなところに、魔神機の作り方が! やったぁ! 虐殺の時間だぁ!!
・どうせ、このままだと全員死ぬんだ! これは正義の行いだぁ!!
・王国の魔神機は定員に欠けが出ているし! 作り方さえ知っていれば、作れるぞぉ!
・魔力の燃費!? そこに虐殺した人間たちの死体があるじゃろ!?
・さぁ、邪神を倒すまで魔神機を作りまくって戦うぞぉ! 頑張れ、国民!!
うん。多分、大体こんな感じだと思う。
つまりは、そうだね。とても信じたくはないことだけれども。
「この国の王様って、民の命を使って魔神機ガチャを回そうとしている? 邪神を倒せるまで」
「「大体そんな感じ」」
王国の王様は、この国を使い潰してでも、世界を守ろうとしているらしい。
危機感を煽り、正義で目を曇らせて、虐殺を誘発させるというクソッタレな方法で。
ソロモンはちまちま権能を小出しにすればよかったね!!!
王は最悪な切嗣みたいな奴。平時は普通。