ソロアート・オフライン   作:I love ?

11 / 133
キリトのリアルの名前どうしよう…和人だと男らしすぎるし…
桐ケ谷○人にしたいんですけど…
あ、あと八巻(?)だと
思いますけど森の秘薬クエストの詳細、その他アインクラッドで起きた出来事を教えて下さい。
お願いします。


初めて、比企谷八幡は決意を固める。

茅場の台詞に俺は自分のヒットポイントを見た。

261/261…。

これが俺の命の残量。

もし0になったら……いや、よそう。

しかし、そんな宣告を受けて、いったいどれだけのプレイヤーが攻略に参加するのだろうか。

いや、そもそも気付いているのか?俺逹はアインクラッドを極めなければいけないことを。

しかし、そんな俺の懸念は茅場によってはらされた。

 

『諸君がこのゲームから解放される条件は、たった一つ。先に述べたとおり、アインクラッド最上部、第百層まで辿り着き、そこで待つ最終ボスを倒してゲームをクリアすればよい。その瞬間、生き残ったプレイヤー全員が安全にログアウトされることを保証しよう』

 

しん、と沈黙がおりた。

俺逹がこの城----アインクラッドを極めなければいけないことにようやく気付いたのだろう。

しかし……

「クリア…第百層だとぉ!?」

 

突然クラインが声を張り上げ、茅場を指差す。

「で、できるわきゃねぇだろうが!!ベータじゃろくに上れなかったって聞いたぞ!!」

 

……そう、βテストの一ヶ月では第六層までしかクリアされなかったようだ。

人数にして今の約十分の一だが、そもそもデスゲームとなった今、クリアするのにいったい何ヵ月…いや、何年かかるか。

ざわめきはあるものの恐怖や絶望といった声は聞き取れない。

おそらく、未だにこの状況が《過剰なオープニング演出》なのか《本当の危機》なのか判断がつかないのだろう。

……無理もない。今まで死の危険とは無縁の生活をしていたのに、いきなり自分の命を賭けたゲームをしなければいけないなんて、俺みたいな悲観主義者くらいしか信じられないだろう。

その時、赤ローブは僅かに裾を揺らし、感情をなくしたかのような声で告げた。

 

『それでは、最後に、諸君にとってこの世界が唯一の現実であるという証拠を見せよう。証拠のアイテムストレージに、私からのプレゼントを用意してある。確認してくれ給え』

 

それを聞いてプレイヤー達は、一斉に右手を下に振った。俺もそれに倣う。

メインメニューから、アイテム欄のタブを開くとそれはあった。

《手鏡》。それがアイテムの名前だ。

若干警戒しながら、アイテムをオブジェクト化して持つが、特に何も起こらない。

思わずキリト逹の方を向くと、キリト逹のアバターが光った。

少し遅れて俺の視界も白に染まる。

光か収まり、もう一度手鏡を見ると……俺がいた。一度視線を外し、たっぷり数秒おいてもう一度手鏡を見ると……腐った目、ピョコンと立ってるアホ毛、ちょいちょい跳ねてる髪の毛……間違いない、俺だ。

キリトとクラインはどうなっているのだろうか。

二人の方を向くと、赤いバンダナをした男……クラインだろう、は逆立った赤い髪に変わりはなかったが切れ長だった目元は、ギョロリとしており、むさ苦しい無精ひげが生えている。

クラインはまだいいだろう。問題は------キリトだ。

艶やかな黒いロングストレートな髪に慎ましいが確かにある胸、身長も180cm位から160cm前半位になっていた。

そう、キリトは…

 

「キ、キリト……おめぇ…」

 

 

 

「女だったのか……?」

 

女だったのだ。

 

「うん……騙しててごめん」

 

しかし、そんなことはどうでもいい、ネカマ、ネナベなんてよくあることだ。

 

「じ、じゃあ…そこにいるのがエイトか?」

 

「ああ…」

 

「で、でもどうやって…?」

 

「た、多分ナーヴギアは顔をすっぽり覆ってるから顔の精細な所まで把握できるんだよ…」

 

とキリトが答える。

 

「で、でもよ身長とか……体格はどうなんだよ」

 

恐らくだがその問いには心当たりがある。

 

「多分キャリブレーションだろうな、やらなかったか?体をあちこち触るの」

 

そう言ったあと、キリトの顔は赤かった。自分で自分の胸に触ったりするのが恥ずかしかったのだろう。

 

「あ、ああ……そういうことか……」

 

「恐らくだが、あいつはさっきここは『現実』だと言った。このアバターとヒットポイントは両方本物の体だと強制的に認識させるために現実の姿にしたんだろう。」

 

「でも……でもよぉ、エイト」

 

「なんでだ!?そもそもなんでこんなことを!?」

 

叫ぶクライン。そう言いたくなるのも無理はない。

 

「落ち着け、どうせ、直ぐに教えてくれるだろ」

 

そう、ここまで説明して、目的を説明しないなんて有り得ない。俺の中には妙な確信があった。

そして茅場は俺の期待を裏切ることなく言った。

 

『諸君は今、なぜ、と思っているだろう。なぜ私は----SAO及びナーヴギア開発者の茅場晶彦はこんなことをしたのか? これは大規模なテロなのか? あるいは身代金目的の誘拐事件なのか? と』

 

…聞き間違いかもしれないが初めて茅場の声に感情が混じったように聞こえた。

『私の目的は、そのどちらでもない。それどころか、今の私は、すでに一切の目的も、理由も持たない。なぜなら……この状況こそが、私にとっての最終目的だからだ。この世界を創り出し、観賞するためにのみ私はナーヴギアを、SAOを造った。そして今、全ては達成せしめられた』

 

ほんの短い間をおいて、無機質さを取り戻した声が響いた。

 

『……以上で《ソードアート・オンライン》正式サービスのチュートリアルを終了する。プレイヤー諸君の----健闘を祈る』

 

そういって赤ローブは頭、胸、腕、足と順番に赤い血の色をした水面に沈んでいき、最後に波紋を残して--消えた。

俺は一つの決意をした。

プレイヤーの全員がしているであろう決意を。

 

――絶対に、生きて帰る。

 

俺がその決意をした瞬間、ようやくプレイヤー逹が反応を示した。

 

「嘘だろ……なんだよこれ、嘘だろ!」

 

「ふざけるなよ!出せ!ここから出せよ!」

 

「こんなの困る!このあと約束があるのよ!」

 

「嫌ああ!帰して!帰してよおおお!」

 

阿鼻叫喚、まさに地獄絵図。

 

他のプレイヤーに比べてだが冷静だった俺はこの場から立ち去ろうと――

「エイト!クライン!ちょっと来て!」

 

「ぐえっ」

 

……できなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私は今から次の村に向かうからエイト逹もこない?」

 

「あいつの言葉が全部本当なら、この世界で生き残っていくためには、自分を強化しなきゃいけないの。知ってると思うけどMMORPGはプレイヤー間でのリソースの奪い合い。システムが供給する経験値、お金、アイテムを、より多く獲得した人だけが強くなれるの。この《はじまりの街》周辺のフィールドは、同じことを考える人に狩り尽くされて枯渇すると思う。だから今すぐにでも次の村を拠点にしたほうがいい。私は次の村までの危険な道を全部知ってるから、レベル1の今でも安全に辿りつける」

 

長い言葉を言って疲れたのだろう、キリトは息を整えている。

クラインは顔を歪めて、

 

「でも……でもよ。前に言ったろ。おりゃ、他のゲームでダチだった奴らと一緒に徹夜で並んでソフト買ったんだ。そいつらももうログインして、さっきの広場にいるはずだ。置いて……いけねぇ」

 

今度はキリトが顔を歪めた。いくらキリトでも複数人はキツイのだろう。

俺は驚愕していた。人は自らの命の危険のとき程本性が出るものだ。

このクラインという男は根っからのお人好しなのだろう。

 

「そう……エ、エイトは?」

 

「いや…俺もい」

 

と断ろうとした瞬間、俺は気付いた。……キリトの瞳が僅かに潤んでいるのに。

クラインが小声で

 

「頼む、付いていってやってくれ」

 

と俺に言ってくる。

俺は、

 

「……わかった、付いていく」

 

と答えた。

 

「そっか……じゃあここでお別れだな」

 

とクラインが言って、振り向いて行こうとした時に、

 

「キリト!おめぇ可愛い顔してるじゃねぇか、結構好みだぜ俺!

エイト!腐った目はリアルでもなんだな、ちょっとは治そうと努力しろよ!」

 

「クラインもその野武士面の方が百倍似合ってるよ!」

 

「うるせぇ!俺の目はデフォだ!ほっとけ野武士面!」

 

……そんな軽口を叩きながら俺逹は別れたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はじまりの街の北西の門を抜けた俺逹は、草原を駆けていた。

目の前には一匹の狼。

狼を俺のソードスキルで倒す。

 

「ああああぁぁぁぁ!!」

 

-------やる。

俺は生き残る。

このゲームをクリアして、現実に帰る。

さっきもした決意を胸に俺逹は草原を駆けていった。

 




次回は森の秘薬クエストの詳細がわかるまで書けません。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。