ソロアート・オフライン   作:I love ?

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いったいいつから前話が投稿早かったといって今回も早いと錯覚していた?

すみません許してくださいなんでもはしないけど

個人的に言いたいことがもう一つ。これからは完全に関係ないのでスクロール推奨します。

俺ガイル3期おめでとぉぉぉございまぁす!
いやぁ、3期決まって嬉しい気持ちと原作完結しそうで寂しい気持ちが入り混じってますねぇ!
SAOは仮想現実を、俺ガイルはひねくれ系ぼっち主人公という新たなジャンルをラノベ界に持ち込んだ素晴らしい作品だなとつくづく思います。これらの作品出てから某な●うサイトにそのジャンルが増えたイメージがあるのは私だけか?
ちなみに作者、もう最近のラノベとは言えないですが弱キャラ友崎くんと俺を好きなのはお前だけかよが好きです。同士よ、増えてくれ。そしてアニメ化してくれ!(切なる願い)

……次の投稿? マイペースに頑張ります(逃げつつ)

追記、大奥イベントの高難易度めんどくないかぁ?あとカーマちゃん、FGOでマシュの次に好きだから出てくれ!頼む!すり抜け人類最速さんいらんから!(人権スカスカがいない)


やはり彼の嫌な予感はよく当たる。

時間が引き延ばされたかのようにゆっくりと動いていた鎌は、俺が死を認識した途端に元の速さに戻った。愛用していた片手剣はこいつに投げてしまった。躱すどころか防ぐ手段もない。

——死んだ。

この二年で培われた予測と勘が満場一致でそう告げてくる。また、七十四層のように暗闇に引きずり込まれ、死へと向かう億劫さより自分で立てた誓いを果たせないことへの憤慨が勝る。

かくして、紅いライトエフェクトが辺りを照らす。

キリトやアスナ、本人である俺。果ては鎌を振るった死神ですら俺のダメージエフェクトによるものだと思っただろう。だが、現実は違った。

鉄と鉄とがぶつかり合う際に生じる火花なんて生易しいものではない。文字通りに燃えている剣が、命を刈る必殺の鎌を受け止めていた。

 

「は……?」

 

誰も状況を理解することができない。必殺の一撃で俺が死ぬことなく助かったというだけならばまだありえる話だったかもしれないが、よりにもよって謎の炎の剣で鎌を受け止め、俺を救ったのは間違いなくこの場で一番幼く、戦う力を持たないはずのユイだったのだから。

あれだけの暴威をふるっていた死神が、ただの少女の見た目をしたユイを恐れるような目で見た気がした。そして、さらに驚くべきことが起きる。

ユイが飛んだのだ。跳んだ、ではない。飛翔……とまでは言わないが、明らかに浮遊をしている。そのまま焔剣は振るわれ、炎に包まれた死神が苦悶の断末魔をあげてあっさりと消滅する。

ステータスも見れない、プレイヤーとしてあるべきシステム的な反応もない。得体の知れない存在であるとは思っていたが、見た目相応の感情を持つユイが九十層相当のボスを屠るなんて誰が想像できただろうか。

チリも残すことなく消えた死神を見届けてからくるりとこちらに振り向く。その時に俺はどんな顔をしていただろうか。こちらを見たユイの悲しげな顔を見る限り、きっと恐れるような顔をしていたのだと思う。

こちらに近寄ることを遠慮しているような様子をしたユイに良心の呵責を覚え、渋々ではあるが俺から近づいていく。ユイの正体がなんであるにせよ、助けてくれたのに変わりはない以上敵意はない……と思いたい。

 

「……ありがとうな、助けてくれて」

 

「……へ?」

 

年相応の呆けた表情に安心感を覚える。俺が落とした剣をしまっている最中も同じ表情でこちらを見つめているとは相当に意外だったのだろうか。

警戒しようとしなかろうと、俺たちが手も足も出なかったあの死神をあっさり屠った時点でユイがその気になれば俺たちをあっさりと殺せるだろう。ならば下手に敵視して不感を買わない方がいい。

 

「あ、あの。私がなんなのかとか、気にならないんですか……?」

 

「気にはなる。けど言いたくないことを無理矢理言わせてまで聞きたいとも思わないんだよ」

 

確かにユイに関して知りたいことは数多くある。だがこんな異常事態で、踏み込まれたくない事を抱えていない奴の方が珍しい。それを気になるという理由だけでトラウマを抉るようなことをしていいはずがない。

 

「いえ、エイトさんには知る権利があります。……時間が、ないんです」

 

口調と雰囲気の変化。つい数十分前まであどけない表情をしていた少女に大人の精神が入り込んだかのような……いや、もっと言うならまるで別人が乗り憑ったかのようだ。

 

「……話したいなら話せばいい。話したくないなら話さなければいい。森で倒れていたお前を保護した時点である程度の面倒ごとくらい覚悟してるから、俺を気遣う必要はないぞ」

 

俺としては気遣いのつもりで言ったことだが、ユイは明らかに苦しげに顔を歪めてスカートの裾を小さな手でギュッと握りしめた。

 

「……何がしたいとかしたくないとか気遣いとかなんて感情、私にはないんです。私は……私は、MHCP(メンタルヘルス・カウンセリングプログラム)001(試作1号)、コードネーム【ユイ】……人間じゃ、ないんです」

 

そんなバカなと思う自分と、それなら筋が通ると納得する自分がいた。しかし真贋なんていくら考えても分からない以上、ユイが言うことは事実なのだと前者の自分の思考が薄れていく。

 

「そうか……」

 

「私は作られた存在なんです。笑うのも泣くのもプログラムに規定された反応の一つでしかない。この涙も、プログラムが私に流させているんです」

 

笑いながら泣いて、ユイはそう言った。自分は創作物で、自分の意思で感情を表せることはないのだと。それらは全て、プログラミングされたものなのだと。

人の感情を持った機械を人として扱うべきか否か。その議論は十年近く前からされてきたが、明確な答えは出ていない。どこかの偉い学者が散々議論しても答えが見つからなかったことの答えなんて、俺がわかるはずもないのだ。だから、俺は俺の思ったことしか言えない。

 

「……正直、俺はお前がプログラミングされたシステムだと知って納得した点が多いし、安心した」

 

「ッ! ……はい」

 

「お前は何もかもが謎だったからな。何者かもわからない未知が俺は一番怖い。だから、お前が何者でどういう存在なのか知るだけで俺は安心した」

 

この少女に、俺はどんな言葉を送れるだろうか? どんな言葉を送りたいのだろうか? 考える必要などない。思ったことはきっと口から勝手に出てくれる。

 

「……なぁユイ。お前は人間の定義を知ってるか? 人間ってのは、直立二足歩行ができる動物のことを言うらしいぜ」

 

こてんと首を傾げるユイ。これもまたプログラミングされた反応の一つなのだろうか。だが、茅場が凄まじいのか俺が勝手に思っているだけなのか、その行動が誰かに規定されたものだとは到底感じなかった。

 

「世界には戦争の爪痕として残った地雷を踏んで足を失った人がいる。何らかの事故で下半身不随になり、満足に動かせなくなった人や、先天的な障害で動かせない人もいるだろう。理由は数あれ、その人たちは一様に直立二足歩行ができない人達だ」

 

普段こんなベラベラ語ることがないせいか、はたまた別の要因か……。精神的な気分であろうが、汗がベタついてきたような気がして不快だ。

 

「じゃあ、その人たちには人権はなく、人として扱われないかと言えばそうでもない。例え直立二足歩行ができなかろうと、一人の人間として扱われる。……人間の定義なんて曖昧なもんだ。自分はプログラミングされた存在で人間じゃないから偽物だなんて考えは、やめろ」

 

「でも私は、作られた存在で……」

 

「俺だって親父と母ちゃんから作られた存在だぞ? 誰からも生み出されることなく誕生した人間なんていないだろ」

 

「私の言葉だって、そう言うように打ち込まれただけなんですよ?」

 

「お前は悲しい時には悲しい、嬉しい時には嬉しいとしか言えないわけじゃないだろ? 感情を表すのは言葉だけじゃない。人間だって悲しい時には泣くし、嬉しい時は笑う。お前との違いはないぞ?」

 

「……そんなの全部詭弁です」

 

「ああ、詭弁かもな。でも間違いでもない」

 

俺は自分で正解を言っているなんて思うつもりは微塵もない。だが、自分が間違ったことを言っているつもりもないのだ。答えがない問題に解を出そうとしても無意味だ。そこに正解はなく、間違いもない。ならば自分がどう思うか、それを他人にどう思わせるかである。

数は力だ。大衆が共通で認識していることは正しいか正しくないかは別として、それが普遍となり常識となる。そしてその常識に当てはまらない存在を例外と名付け、さもその括りに含まないかのように扱うのだ。

 

「……現実世界での暮らしは誰かと何かをすることが良いこととされ、一人でいることは悪とまではされなくともぼっちや陰キャだとか言われて馬鹿にされることも多い。だが俺はぼっちであることに誇りすら持ってる。他のやつがなんと言おうが、自分がどうなのか、どうありたいのかを決めんのは自分だけだ。茅場じゃない、カーディナルでもない。お前が、ユイがどうありたいのか……必要なのはそれだけだろ」

 

「……もう一つ、告白させてください。私、エイトさんをずっと見てたんです。なぜだか貴方と関わった人は笑うんです。辛いことがあっても、立ち直って前を向いて、また歩き出していくんです。キリトさんやアスナさんが辛い時、立ち直った時にはいつも貴方がいました」

 

そうなのだろうか。俺は彼女たちにそんなことをした覚えはない。ただ、俺が嫌だった。純粋でお人好しな彼女たちが傷ついたままでいることが、笑えなくなることが嫌だった。だからこそ、人殺しの俺が関わるべきではないと思っていたというのに。

 

「でもそれは、メンタルカウンセリングするためだけに作られたプログラムであるはずの私には到底思いつきませんでした。キリトさんやアスナさんだけじゃない。他の人たちの死への恐怖や不安を無くすことはできなかった……。私は解消できなかった分の感情を蓄積して、エラーを起こし……貴方に助けを求めてしまいました。キリトさんやアスナさんのように助けてもらえないかと、自分が助けるはずのプログラムでありながら、浅ましくも」

 

告白を始めてからユイはずっと泣いていた。出会ったばかりのユイが無感情だった理由が分かってしまう。それは、人と同じで害意から自分の意識を守るため……。図らずも、ユイの心がどこか壊れてしまっているのではという俺の予想は当たってしまっていた。

 

「ありがとうございます、エイトさん。分かったんです。人の心は相互に干渉し合い、動かされるもの……。初めからモニター越しでカウンセリングしようとしていた私に理解できるものじゃなかった。でも、貴方が教えてくれました。ありがとうございます」

 

なぜだろうか。笑っているはずのユイの顔が悲しそうに見える。嬉しそうに言っているはずの言葉が、別れのものに聞こえてしまう。

 

「迷惑をいっぱいかけてしまってすみません。でも安心してください。私はきっと、もうすぐ消えます」

 

ああ、やっぱり俺の嫌な予感は的中してしまうのかとつくづく思う。




キリトアスナは空気読んで待機してます。忘れてないヨ!
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