pixivの方にも投稿していますが、こっちの方は、1000文字以上じゃないと投稿できないので、モノローグから、エピソード3まで、繋げて投稿します。
モノローグ
ここに来てから1ヶ月が経とうとしている
消毒液の匂い、微かな錆の匂い
今では私の日常だ
今日もまた定期検診の日
待合室でいつものように待つ
今日は壁を見ようか、今日は天井を見ようか、でも、今日はそんな暇つぶしもしなくても良い気がする
「次、コルト・カートライトさん。診察室へどうぞ」
いつもと変わらないスタッフの呼ぶ声が聞こえる
やっぱり
「はい」
立ち上がり、無機質な床に体重を預ける。
エピソード2
視点は変わり
??「ありがとうございました。ケルシー先生」
1人の患者が退室していく。見送ることもなく、次のカルテに視線を落とす
氏名 コルト・カートライト
いつも変わらない微かな摩擦音
目を向ける
待合室を背景に、その人物は入ってくる
フード付きの防護コート
フードの下からはみ出た髪は、灰から、くすんだ銀へと、歩く度に光源は、無言で鮮明に照らし出す
髪の隙間から覗く琥珀色の瞳は、いつも通り無関心に私を映している
コルト「こんにちは」
温度を感じない声は、いつもと同じ響きで空気を震わせる
「座ってくれ」
「今日の調子はどうだ?」
コルト「昨日の任務から、しばらく安静にしていたため、比較的問題ないかと」
「そうか。」
再びカルテに視線を落とす
カルテの数値は、彼女の言葉を否定するかのように
21%
紙面の上のインクは、そのように染み付いていた。
エピソード3
微かな摩擦音を背後に、無機質な床を歩く
足音が響く度に、自分とは違うリズムの足音と、人の声が複雑に絡み、重なっていく
ノイズとして認識する頃には、、、、、
無機質な壁は、いつの間にか店が連なっていた
…………歩きづらい
僅かに空いた人と人の間を通っていく
それを繰り返すうちに、背後から聞こえる声は解かれ、ノイズは消えた
立ち止まる
顔見知りとなった自室の鍵穴
鍵を差し込み、回す
ガチャッ
ドアノブを回し、僅かに軋む音と共に暗闇が現れる
通路から差し込む光を頼りに、スイッチを押す
いつも通りの部屋
いつも通りの静寂
作業台の前に腰掛ける
いつも通りの光景
無骨な刃物を取り出し、、研ぎ石で刃に沿ってスライドさせる。
1回 2回 3回 4回 5回 、、、、、、、、
数十回して、手を止め、じっと見つめる
不揃いな輪郭は、比較的揃っている
ただ、それだけのこと
鞘にしまい、次の金属に手を伸ばす
………………
……………
………
……
…
研ぎ石を手放し、じっと見つめる
5本目の刃の輪郭は、1本目と変わらぬ出来栄えだった
1本目と変わらない動作を行い、立ち上がる
時間を確認する
…………やっぱり
2本の針が指す数字は、これもまた、見慣れた組み合わせだった。