【アークナイツ】私だけの静寂   作:ひよっこドクター

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今回も、文字数制限の関係上、
エピソード4、エピソード5、エピソード6のまとめです。




エピソード4〜エピソード6

エピソード4

 

顔に感じる僅かな温かみに、瞼をこじ開ける

 

窓の外には、物言わず見下ろす、天然の光源

 

熱を持った分厚い布を、手と足で突き放す

 

火照った体に、冷えた外気が芯まで入り込んでくる

 

 

…………寒い

 

 

意味もなく発した言葉は、無事に風化した

 

 

思考のモヤを無視して、体を動かす

 

………………

…………

………

寝間着から着替えたいつもの服は、新品のようにひんやりしていた

 

 

昨日とは真反対の動作で、ドアが軋む音とともに、明るい通路が現れる

 

 

迷う欠片もなく、見知った道を歩く

 

 

決められた手順に沿うように

 

 

背後から前へと、足音が近づき、遠のく

 

 

妙に鮮明な匂いが、思考を鮮明にする

 

 

歩く度に、近づく枠組みの向こうから、陶器と陶器の甲高い音

 

 

1つの枠組みを踏み越えると、数える気も失せる人影

 

 

妙に手に馴染む長方形を両手で固定

 

 

選別するまでもなく、いつも通りの物を、長方形の上に載せていく

 

 

既に見知った組み合わせ

 

 

意識的に無数に絡み合うノイズを避けるように、最も静寂な場所に足を運ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

エピソード5

 

 

口に運び、咀嚼

 

 

熱の程度など関係なしに、一定に

 

 

離れたノイズから、独立したリズムが近づいてくる

 

 

この静寂に

 

 

独立したリズムが、やがて私の斜めで消失する

 

 

僅かな風を切る音

 

 

無機質な用紙を、声の代わりに受け取る

 

 

独立したリズムが、離れたノイズに溶け込むことを見届けず

 

 

規則正しいインクのシミに視線を落とす

 

 

任務

 

 

いつも通り、決まった型に違う物を当てはめただけのもの

 

 

 

咀嚼するべきものが無くなった

 

 

立ち上がり、役目を終えた長方形を両手で固定

 

 

複数の独立したリズムが、同じ方向に消えていき、私の足音も倣うように

 

 

長方形を、僅かな甲高い音と共に手放す

 

 

枠組みを越え、背後でノイズがバラける

 

 

比較的に響く、腰の金属の僅かな衝突音

 

 

塩が溶け込んだ風が、別の枠組みから入り込む

 

 

流れに逆らうように、その枠組みを越える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エピソード6

 

 

天然の光源が頭上を一巡した

 

 

消毒液と、微かに錆びた鉄の匂い

 

 

腰の金属は、赤黒く濡れ

 

 

無機質な床へと踏み場は変わる

 

 

壁を見ることも、天井を見ることも、今回は出来なかった

 

 

??「コルト・カートライトさん。診察室へ」

 

 

……やっぱり

 

 

「はい」

 

 

腰を下ろす動作は省略され

 

 

無機質な枠組みを越える

 

 

「こんばんは」

 

…………

 

………

 

 

無機質な枠組みを、さっきとは逆向きに越える

 

 

背後に僅かな摩擦音を響かせながら

 

 

足音が響く

 

 

静寂の中

 

 

独自のリズムが響く度に

 

 

無機質な壁は、暗闇に包まれた店が連なり

 

 

暗闇に包まれた店は、見知らぬ鍵穴へ

 

 

数回目の見知らぬ鍵穴は、見知った鍵穴へと

 

 

リズムは途切れ

 

 

鍵穴を回し

 

 

昨日と同じ動作で、軋む音とともに暗闇が現れる

 

 

昨日と同じく、部屋に光源を灯す

 

 

 

 

 

中にある枠組みを越え、液体を弾く光沢のある器の前へと

 

 

赤黒く濡れた金属へ、体に向けるべき液体が通る管を向ける

 

 

管の中を液体が走り

 

 

止まらずに金属にぶつかる

 

 

赤黒く濡れた膜を、液体が抉りとり、奪っていく

 

 

………………

……………

…………

………

……

 

 

管の中は再び空気で満たされ

 

 

金属は昨日と同じ色合いに。

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