「この依頼受けたいです」
「この依頼はミスリル級以上の方に……失礼しました」
「すいません。ガキのくせしてオリハルコンですいません」
「いえ……あの……」
翌朝、宿を出た俺たちは依頼を受けて簡単な地図を受けとり、ハムスケに跨って最近発見されたという遺跡へと向かっていた。
本当なら『
探査妨害で見えないだけならマシなのだが、攻性防壁が張られていた場合手痛いしっぺ返しを喰らうからね。
俺ならノーダメージでやり過ごせるだろうけど、部屋は吹き飛ぶだろうし威力によっては一緒の部屋に居るニニャに深刻なダメージが入りかねない。
カウンターを避けるためにいくつか魔法を重ねがけすればいいというのは覚えているけど、肝心のどの魔法をどの順番で掛ければいいかまでは覚えていないのだ。
この世界に生まれ変わってはや八年、ユグドラシルの記憶も薄れつつあるのだ。
ちなみに、俺は情報対策は行っていない。
スーちゃんが俺を探すために探査魔法を使う可能性を考慮してのことだ。
「殿、こっちでいいでござるか?」
「うん。新しい足跡が残ってるから間違いないと思う」
なので頼るのは斥候系の
街道から離れたこの場所に残っている新しい足跡を追っていけば遺跡にたどり着けるだろう。
そのまま数時間ハムスケを走らせていると、ついに終点である廃城へとたどり着いた。
この廃城自体は昔から存在は知られていたらしいのだが、最近地下遺跡への入口が見つかったらしい。
発見したのはこの地を治めるアインドラ伯爵の娘、ラキュース率いる『蒼の薔薇』。
実家と組合に報告した後すぐ戻って潜り始めたそうだ。
「えっと……ここか」
巧妙に隠されている入口を高レベル盗賊職の能力で発見、中を覗くとかなり広そうなのでハムスケも一緒に潜れそうだ。
「よし、特に罠も無さそうだし進もうか」
「了解」
ニニャは自身とハムスケに《
俺は盗賊職の
◇◆
「悪魔と
「
「そうなの? 《
ニニャの持つ杖から五つの光弾が放たれ、現れた下位悪魔たちを貫く。
レベル30を超え、第五位階に達したニニャの魔力なら第一位階の魔法でもレベル10に満たないモンスターなら一撃だ。
「うん。
「某は仲間だと思いたくないので悪魔に一票でござる」
現れた悪魔をその尻尾で貫きながらハムスケも会話に入ってくる。
悪魔が複数であればニニャの魔法、単体ならハムスケの尻尾で倒しながらしばらく遺跡を進んでいると、遠くから剣戟の音が聞こえてきた。
「お、追いついたかな?」
ニニャとハムスケをその場で待たせて闇に紛れ様子を伺ってみると、戦っているのは女性三人組で、相手は
状況は優勢、三人で上手く連携して
手を出す必要は無さそうだ。
「女性三人、敵は
「どうしてカタコト? それに
「精神攻撃には耐えられる。けど視覚攻撃は無理」
マイクロビキニの方がよほど布面積広いよ? ってくらい隠せてないのよ。
ユグドラシルはどこまで行ってもデータだから絶対にポロリは無いんだけど、ここって現実じゃん?
絶対ポロリするのよ。しないとおかしいのよ。
ポロリしたら確実に俺の動きが止まるのよ。前屈みで戦うことになりかねんのよ。
「……《
「おいこらやめろ」
効かないから。完全耐性だから。魔力の無駄だからやめなさい。
「女の人の裸を見たら戦えなくなるならその目はいらないよね?」
「いるから。絶対に必要だから」
「《
「やめて!」
魔法強化しても意味無いから!
「殿、姫、終わったようでござるよ」
「そうか、なら行ってみよう」
ナイスハムスケ。お前はいいペットだ。