森でイビルアイを仲間にしてから数日が経過した。
ラキュースの話によればラナーの貴族への根回しも始まり、それなりに順調に進んでいるそうだ。
その間俺が何をしていたかというと、鎧の人ことツアー、リグリット、イビルアイの三人? 相手にユグドラシルの事を根掘り葉掘り聞かれたり、逆にこの世界のことやこの世界に渡ってきたプレーヤーについて聞いたりしながら過ごしていた。
「アレス、君は『スルシャーナ』という人物を知っているかい?」
「スルシャーナ? もしかして
「その口ぶりだと知っているようだね」
「友達だったもの」
スルしゃんとはとあるバードマンと同じく『ユグドラシル紳士の集い』にて知り合った男で、癖は確か幼なじみと純愛だったはずだ。
癖が俺と近いこともあり仲良くなり、何でも好みと言い切るバードマンもそこに加わりよく三人で話し合いを行っていたものだ。
ちなみに俺の癖は友達のお姉ちゃんである。お姉様に責められたい。
スーちゃんに弟がいなかった事が悔やまれる。
幼なじみ、純愛と同じくらいユグドラシル公式非公認魔王であるモモンガにも憧れており、モモンガがギルドマスターを務めるアインズ・ウール・ゴウン所属のバードマンとよくモモンガの話で盛り上がっていたこともよく知っている。
モモンガに憧れ過ぎて人間種のデータを完全に消去して改めて異形種でデータを作り直したモモンガガチ勢である。
ちなみにスルしゃんは異形種プレーヤーであり、モモンガガチ勢という事でバードマンからアインズ・ウール・ゴウンに誘われていたのだが、推しと同じギルドに入るのは恐れ多いと言って断っていた。
「そうか……じゃあ『八欲王』と言う言葉には?」
「それはこっちの世界で聞いたくらい。だけど『アースガルズの天空城』は知ってるよ」
アースガルズの天空城、公式ギルドランキングで一時期三位に入っていた俺とたっち・みー以外の八人のワールドチャンピオンが所属していた『なんとかの剣』だか『なんとかの盾』だかそんな感じの名前のギルドが拠点にしていた城である。
本来ワールドチャンピオンは九つの世界それぞれに一人しかなれない
当時ギルドランキング一位であった俺たちプロゲーマーズを引きずり下ろすことと、打倒永世チャンピオンペニーを目標に掲げたギルドであったと記憶している。
実際何度か殺された。
「スルシャーナはその八欲王の手によって……」
「もう死んでるんだよね?」
「ああ。もう死んでいるよ」
残念、生きているのなら天空城ごと真っ二つにしてやろうと思ったのに……
友達の仇も討てないとか……聞かなきゃ良かった。
「拠点は残ってるよ」
「ちょっと今から今度滅ぼしてくる」
「別に構わないけど、都市守護者と呼ばれる30人のえぬぴーしーが残ってるよ?」
30か、ちょっと数が多いな。
全員がレベル100NPCであるのなら勝て無くはないだろうが、流石にちょっとキツそうだ。
「わかった。今はやめとく」
それならスーちゃんと合流してから行けばいい。
エンゲージリングの効果を発動させれば楽勝だろうし、八欲王の残したお宝もあるだろう。スーちゃんならノリノリで着いてきてくれるはずだ。
とりあえずビールのノリでとりあえず《
「辞めるんだね。アレスなら突撃するかと思ったけど」
「別にバトルジャンキーでも死にたがりでも無いからね」
軽くそう答えると、三人は信じられないものを見たような驚きの表情を浮かべ、口を閉ざした。
ちょっと待て、お前ら俺の事をそんなふうに思っていたの?
とても心外である。
そんな話をしたり、全てがめんどくさくなってカルネ村で丸一日家族に癒されたり、何時でも聖王国に転移出来るように『
イビルアイとニニャが高位の魔法を見てみたいと言うので、ラキュースに頼んで《
広域化した《
ようやく暴れられそうだ。