主人公:○○ 剣道部。高校3年生。
石階段を上がる。
長い長い石階段を。
「ここは一体どこなんだ!」
~数時間前~
テスト終わり。今日は半日授業だった。
俺の家が剣道場をやっている。
両親揃ってそこそこの有名な剣道家なせいで幼少期からほとんど毎日剣を振っていた。
部活も結局やることなく剣道部。
門下生も多いおかげで早く帰っても手伝わされるのがオチ。
なら、と知らない道、知らない店を探す散歩に出た。
知らない道は近道を。知らない店は新しい商品を知るきっかけになった。
そこまでは良かった。ふと石階段が続いている道があった。
気になって上ったが最後…
さっきまで明るかったそこは霧がかかり、石階段下も見えていたはずがとっくに消えていた。
スマホを確認しても圏外。今時圏外なんてほとんどならないはずなのだが。
なんならスマホの画面は意味の分からない画像を繰り返し表示し、
充電を使い切った。
「なんなんだ一体」
とりあえず上ってみるしかない。
上っても上っても景色は変わらない。
長かったテスト期間と比べても長く感じる。
そうして今である。
「いくらなんでも長すぎるだろ…」
今更上った分下りる体力もない。
ちょうど踊り場があったおかげでそこで休むことにした。
「もう無理…」
半日とはいえ学校もあった為、その場で寝てしまった。
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人の気配がする。
私、魂魄妖夢は謎の侵入者の気配を感じ、石階段を下りる。
白玉楼に害を与えるならば斬らねばならない。
異変ならなおのこと。
そもそも、この冥界に普通の人間は来れない。
来るとすれば紅白巫女や白黒魔法使い、後は吸血鬼のところのメイドくらいだろう。
あの人たちも【普通】ではないが。
気配の元に来てみるとそこには【普通】の人間が寝ていた。
「人間…ですね。普通の…」
私はその人を抱えて白玉楼に連れ帰った。
幽々子様に伝え、軽く調べてもらったところ、
あのスキマ妖怪八雲紫の気まぐれらしい。
全く何をしてくれているのか。
この間博麗の巫女がもうすぐ異変が起こる気配がする。
とだけ伝えに来たから気になって見に行ったのに。
まぁうちに面倒ごとが来なければなんでもいいんですけど。
この人のお世話は私がやるのでしょうが…
この人は疲れて眠っているだけみたいですし、なんとかなるでしょう。
このとき、私はまだ何も知りませんでした。
異変は確かにここから...
いえ、この【時間】から始まっていたのですから。
おそらく知っていたのは、紫様くらいですから。