○○:【普通】の人間。高校3年生。
森をぬけるとそこには赤い大きな屋敷が立っていた。
「ここは一体どこなんだ…」
テスト終わり。今日は半日授業だった。
普通の家の普通の家庭の俺は、いつもと違う何かを探して森に入った。
といっても別によく入る森なのでなにがあるわけでもなく。
いつも通りであった。
ただ、あるはずのない湖と奥に見える赤い大きな屋敷、いつ日が暮れたのか、赤い月を見るまでは。
どこかに迷い込んだのか。
そもそも、ここにはあるはずがない。この先には森を抜ける道しか無かったはずなのだ。
大きな屋敷の門の前には中国人だろうか、チャイナ服を着た人が門に寄りかかって寝ている。
門番なのか待ち合わせをしているのか、それとも同じように迷っているのか。
「あのー、すみません。森の出方を探してるんですけど」
チャイナ服の人は起きた。
すると、中に通してくれた。門番だったみたいだ。寝てたけど。
屋敷の中に入ると銀髪のメイドが出てきた。
とりあえず銀髪メイドさんに現状を伝えると、主に会わせると言ってきた。
帰りたいんだけど…
小声で銀髪メイドさんが「あとで門番を らなきゃ」と言っていた。
寝てるのは許されてなかったらしい。
屋敷の主の部屋に通された。
そこにいたのは、小さな女の子だった。
「えっと、お父さんかお母さんなのか分からないけど主、いないの?お嬢さん?」
「私がこの館の主、レミリア・スカーレットよ!」
決めポーズとともに女の子は名乗った。
後ろでメイドが拍手していた。
どうやら本当らしい。
事情を説明しようとすると、
「いいの。わかってるから。私には全てね。」
この世界が幻想郷であること。
スキマ妖怪の気まぐれで現世と幻想郷が繋がり、迷い込んだこと。
本当にこの女の子が館の主で、【吸血鬼】であること。
あぁ、俺、血吸われて死ぬのか。
それも悪くないか…
「でも、私今日の食事は終わってしまったのよね。最近面白いことも少ないし…
そうね。あなた、私の客として私の相手なさい?これは命令よ?」
どうやら一旦は生きられそうだ。
「ああ、それで構わない。どうせやることもあてもないんだ。むしろ光栄だよ。」
そこからは早かった。
レミリアのお茶会の相手、おやつ程度の血の提供などなど。
俺ができる限りの相手をした。
血を吸われてからというもの、多少力がついた感じはあるがきっと気のせいだろう。
異変の前兆があるらしく、すぐには帰れないこともあり、
俺は紅魔館の客として住み着いた。
なんか新聞記者が来ていたが、なんだったのだろう。
ちょうどレミリアの頭を撫でていたところを撮られたが。
あの後新聞記者がどうなったかは知らないが、
後日、新聞の一面に大々的に載った。