先生とフウカの日常   作:yrtohoyr

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どうも皆さんこんにちは、作者です。
9月も半ばを過ぎましたが、まだまだ暑い日が続きますね。
まだ8月かと思ってしまうほどです。
今年はスーパーエルニーニョの影響で日本は冷夏ということでした。
確かに昨年に比べればエアコンを消す日もあったのかなと思いましたが...どうなんでしょう。
みなさんも残暑に寄る熱中症にならないよう、気をつけていきましょう。
それでは本編をお楽しみください。


五時間目 試食しましょう!

~D.U. 中央特区 シャーレ執務室~

数日たったある日のこと。

給食部と共に練り上げた戦闘糧食の献立案を食品メーカーへ提案。

まずはテスト運用として『1ロットのみの発注』という条件で、見事に企画が通過したのであった。

この1ロット分を一部の生徒たちへ提供してアンケートを集め、その結果を見て本格的な量産化へ進むか判断する計画だ。

 

ユリー「ということで、さっそく試作品が届いたから、給食部の二人に試食してもらおうと思ってね。せっかくの休日に呼び出しちゃってごめんね。」

 

フウカ「いえ!あの悪夢のような戦闘糧食の問題がこんな短期間で解決できるかもしれないと思ったら、嬉しい限りです!」

 

ジュリ「メニューは白いご飯にハンバーグバー、コンソメスープ。それに別メーカーのインスタントコーヒー、チョコレートバー、板ガム...ほ、本当にこれで、今までのレーションとほぼ同じ価格なんですか!?」

 

ユリー「そのはずだよ。メーカー側ともしっかり交渉したからね。経緯を話したら、担当者さんが涙ぐみながら引き受けてくれて。」

 

フウカ「ま、まさか、あの旧型を食べてもらったんですか...?」

 

ユリー「うん、本当は食べてもらうつもりはなかったんだけど、本人が『どうしても気になる』って言うから口にしてもらったら、想像通りの反応でね。『こんなものを子供たちに食べさせるくらいなら、同じ予算でお望み通りのものを作りましょう!』って言ってくれたんだ。」

 

フウカ「食品メーカーさんには足を向けて寝られませんね...」

 

ユリー「本当にね。よしそれじゃあ、さっそく試食してみようか。もし万が一ダメだったら、この1ロット分は私が買い取って責任持つよ。」

そう言うと、ユリーは箱からパッケージを一つ取り出し、一食分を開封するとテーブルの上に並べた。

 

ユリー「それじゃ、いただきます。」

 

フウカ「いただきまー」

バタン!!

突然、執務室の扉が勢いよく開き、4人の生徒がゾロゾロと足を踏み入れてくる。

 

ハルナ「お邪魔するわね、先生。」

美食研究会だ。

 

ユリー「うわっ、びっくりした...いらっしゃい、みんな。」

 

フウカ「せ、先生っ!? まさか美食研究会まで呼んでたの!?」

あまりの登場のタイミングに、フウカは唖然として声をあげる。

 

ユリー「いや、全然。今日はどうしたの?」

 

ハルナ「ふふっ、近くを通りかかったら、なんだか良い香りが漂ってきたものですから。お邪魔させていただいたのよ。」

ユリーの問いかけに、ハルナはさも当たり前と言わんばかりの優雅な所作で返す。

 

フウカ「ほんっと、こういう時の鼻だけは犬並かそれ以上ね...(눈_눈)」

 

ユリー「あはは...まあまあ、同じゲヘナの仲間なんだし。よかったらみんなも食べてみて、味の感想を聞かせてくれないかな?」

 

イズミ「これ戦闘糧食...!?」

 

アカリ「ついに完成したんですね♪」

 

ジュンコ「これが話に聞いてた新しい戦闘糧食……?」

 

ハルナ「ええ、おそらく。ではお言葉に甘えて、我々美食研究会が直々に試食して差し上げましょう。」

 

フウカ「なんでそんな上から目線なのよ...」

こうして、給食部と美食研究会による試食会が始まった。

 

ハルナ「ふむ……ん、戦闘糧食としてはピカイチかと。味付けも香りも申し分ありませんわ。フウカさん、これはあなたが?」

 

フウカ「勿論、既存の戦闘糧食とは比べ物にならないでしょ!」

 

イズミ「先生~、チーズチョコレートハンバーガーのメニューはないの?」

 

ユリー「うん、流石にそれはイズミだけにしか口に合わないかな」

 

ジュンコ「あ!アカリそれ私の分!!」

 

アカリ「良いじゃないですか~ジュンコさん」

執務室は普段の静かな部屋から一変、和気あいあいと賑やかな部屋に変わっていたのであった。

数十分後、一通りの試食を終えた美食研究会の面々は颯爽と去っていった。

 

ジュリ「いつものことながら、嵐のように去っていきましたね。」

 

ユリー「まあ、爆破されなかったってことはこのメニューは大成功ってことかな。さすがフウカだね。」

 

フウカ「あはは...///」

 

ユリー「じゃあとりあえず残りの在庫は一旦万魔殿と風紀委員会に配布してみるね。」

 

フウカ「お手伝いの方は大丈夫ですか?」

 

ユリー「うん、こう見えて大型免許まで持ってるからね!今回はパレット8枚分だったから結構余裕だったよ。」

 

フウカ「ちょ、ちょっと待ってください!?一体1ロットでどれくらいの量を発注かけたんですか!?」

 

ユリー「えーっと1ロット1000人3食分、今回ご好意でその倍を頂いたから...6000食かな?」

 

フウカ「突っ走るのは良いのですがもう少し失敗したときのことも考えた方が良いですよ先生...!!」

流石のフウカも先生のお財布事情に心配しているようであった。

 

ユリー「まあ大人だからね、責任は取らなきゃ(キリッ)」

 

フウカ「キリッ、じゃないですよ全く!!」

 

ユリー「まあ今回の分は成功と考えていいから、なんとか連邦生徒会の方にも掛け合ってゲヘナの戦闘糧食代金として計上できるように話は付けておくから大丈夫だよ。」

 

フウカ「流石にそうですよね...え、じゃあ失敗した時は数百万単位の損害だったってことじゃないですか!?」

 

ユリー「うん、だからフウカのことは信じてたし、大人としての責任は取る覚悟でいたのさ。」

 

フウカ「もうっ...///」

こうして無事、試食会は終了したのであった。

 

~ゲヘナ学園 校舎前~

ドロロロロロプシューッドロロロロ...キーップシューッ...

翌日、ゲヘナ学園に一台の大型トラックが入ってくる。

そう、戦闘糧食を乗せた先生のトラックである。

 

ユリー「いやはや急にお手伝い頼んじゃってごめんね」

 

万魔殿モブA「いえ、マコト様発案の計画とあれば進んでお手伝いしなければ我々が起こられます故。」

 

万魔殿モブB「この4パレットを運び込めばよろしいでしょうか!?」

 

ユリー「うん、パレットは重いからこのハンドリフト使って良いよ」

 

~ゲヘナ学園 万魔殿議長室~

イロハ「マコト先輩、例のものが届きました。」

 

マコト「キキキ、ついに来てしまったか、この日が!!」

 

イロハ「ただその...」

 

マコト「なにか問題でもあるのか?」

 

イロハ「いえ、問題と言うほどではないのですが...」

 

マコト「イロハ、もったいぶらずに言え!」

 

イロハ「はぁ...今回アンケート用と伺ってますが、4パレット届いてます。」

 

マコト「なんだ、別に問題ないではないか。たかが4パレット、1パレット200食としてせいぜい800食程度だろう?」

 

イロハ「いえ、1パレット750食、合計3000食届いています。」

 

マコト「なにぃっ!?どういうことだ!?...そうだ、先生、先生はなんと言っている!?」

 

イロハ「伝言によりますと、「メーカーのご厚意で試食が2ロット分になったのでいっぱい配布してアンケート取ってね」、だそうです。この量が来てしまうと恐らくマコト先輩の企てていた転売計画が意味なくなるかと。」

 

マコト「くそっ、最初に生産量も決めておけば...」

 

イロハ「結局ご厚意で作られていますので先生の方も予想していなかたものかと。まあマコト先輩の支持率が上がると思えばよいのでは。」

 

マコト「...先生にしてやられた、ってところだな。」

 

イロハ「...(面倒だしそういうことにしておこう...)」

 

~ゲヘナ学園 風紀委員会本部~

風紀委員モブA「な、なな、なんですかこの量!?」

 

風紀委員モブB「とりあえず空いてる部屋に運びましょう。」

 

アコ「...先生、この量は一体?」

 

ユリー「メーカーのご厚意で本来の倍の量が来ちゃってね...」

 

アコ「まあ良いでしょう、これだけの量がこちらにあればあのタヌキ...マコト議長には当分世話にならずに済みそうですから。結果オーライです。」

 

イオリ「これはまた忙しくなりそうだ...」

 

チナツ「あはは...」

 

ユリー「あ、でも今後は定期で1~2ロットが学園名義で来るはずだから結局マコトの方に...」

 

アコ「その辺りは大丈夫でしょう、これまでと同じ値段であれば下手に転売だ何だは考えないかと。」

 

ユリー「あー...(やっぱり転売しようと思ってたんだねマコト...)」

こうして戦闘糧食問題はあっさりと解決に向かうこととなった。

 

ヒナ「今後ももしかしたら給食部顧問としてお願いするかも知れないけれど、その時はよろしくね、先生。」

 

ユリー「勿論、給食部顧問以外でも困ったことがあったら何でも相談するんだよ。前みたいに可愛い顔がくまで台無しになってほしくないしね。」

 

ヒナ「せ、先生///」

 

アコ「あーほら、他にも用事があるんじゃないですか先生?」

アコはなにか嫉妬心のようなものを燃やしているようで、先生を笑顔で睨みつけている。

 

ユリー「っと、そうだった!!給食部にも顔を出さなきゃ!!」

ユリーはそそくさと風紀委員会をあとにした。

 

~ゲヘナ学園 調理室~

調理室に向かうと、そこではいつものようにフウカとジュリが給食の用意をしていた。

だが今日はいつもより何やら余裕の有りそうな様子。

ガチャッ

 

ユリー「失礼するよ。」

 

フウカ「先生!おはようございます」

 

ユリー「なんだか今日はいつもより落ち着いてるね。」

 

フウカ「ええ、ジュリの考えてくれた例のメニューを今日の給食として振る舞おうと思っていまして。実はもうほとんど作り終えてしまったんです。」

 

ジュリ「出汁を吸わせて軽く煮るだけなので簡単で♪」

 

ユリー「よかった、じゃあまた後で食べに来るから!」

 

フウカ「はい、お待ちしてます!」

 

~ゲヘナ学園 万魔殿議長室~

ギィーッバタン

ユリー「お邪魔します」

今日の議長室はマコトとイロハの二人しかいないようで、随分と静かであった。

 

マコト「先生やってくれたな...我々の風紀委員困らせ転売計画が台無しじゃないか!!」

 

ユリー「やっぱり...」

ユリーはその場で頭を抱えてしまう。

 

マコト「...キキキ、まあ良いだろう。いやはや、戦闘糧食の問題は本当だったからな。感謝する。」

 

ユリー「困ってる生徒がいたら助ける、それが先生の役目だからさ。(素直で良い子な事も知ってるんだよ、マコト...)」

 

イロハ「私からも感謝申し上げます、これで万魔殿のメンバーからの苦情もなくなるかと思いますので。」

 

ユリー「じゃあ、アンケートは任せたよ。これはマコト達がしっかりやらないといけないからね。」

 

マコト「分かっている、期待しておいてくれ。キキキ、これでまた一歩マコト様の株が上がったな!!」

 

イロハ「では玄関まで送りますね。」

こうしてユリーは給食部顧問の食を一旦離れることとなったのであった。

続く...




いかがでしたでしょうか。
私、ついにフウカのメモロビを解放することが出来ました!!
同時により脳を焼かれることとなったわけですが...
いやー、最高ですね。
それでは、また次回もお楽しみに!
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