10月に入りまして、ずいぶん涼しくなりましたね。
ブルアカはこの涼しい中でよく進みそうですが、趣味の写真撮影もこの時期はもってこいなので外出して写真撮りたいです。
そういえば最近車を車検に出したのですがなんとオイル交換推奨距離が2000キロにまで落ちてしまいました。
経年劣化というのは怖いですね。
それでは本編をお楽しみください。
~ゲヘナ学園 万魔殿議長室~
2週間後、マコトから珍しく連絡があったため、ユリーは急遽ゲヘナ学園へと向かった。
議長室の扉を開けると、そこには書類の山に埋もれかけるマコトの姿があった。
ゲヘナ学園はキヴォトス屈指のマンモス校だ。
集まったアンケートの結果も、物理的な紙の山となるほどの量になっていたのである。
マコト「キキキ、私としたことがアンケートの量を見誤っていたようでな...」
イロハ「突然呼び出してしまいすみません、先生。この通りマコト先輩が珍しく書類の山に没頭...いえ、埋もれていましたので、お手伝いをお願いしようと思いまして。お忙しいのに申し訳ありません。」
ユリー「ううん、大丈夫だよ。ちょうどこっちも書類仕事が一区切りついて手があいていたからね。ところで、これって何人分あるの?」
イロハ「正確な数は把握していませんが、万魔殿と風紀委員会、それに戦闘要員となり得るすべての委員会や部活に配布しましたので、最低でも2000人以上分はあるかと。」
ユリー「2000人オーバー!?よし分かった、これはさすがに人力じゃ無理だ!」
マコト「なにぃっ!? ...ということは、勝手に集計してくれる画期的な機械でもあるというのか!? さすがは先生だ!」
ユリー「うーん、まあほぼ全自動って感じかな。アロナ、プラナ、ちょっと手伝ってほしいことがあるんだけど。」
ユリーは懐からタブレットを取り出し、画面に声をかける。
すると画面が点灯し、二人の姿が映し出された。
アロナ「「むにゃぁ……餃子にはラー油……」」
プラナ「「先輩、起きてください。先生が呼んでいます。」」
アロナ「「んぇ...!? あ、おはようございます、先生!」」
ユリー「ごめんね、寝起き早々で申し訳ないんだけど、ちょっと手伝ってほしい仕事があってね。人手じゃとても追いつかない量だから、二人の力を借りたいんだ。カメラでアンケート用紙をかざすから、内容をどんどんスキャンして集計してほしい。」
プラナ「「承知いたしました。では、私がカメラの文字認識を担当しますので、先輩は集計データの取りまとめをお願いします。」」
アロナ「「えぇーっ!?」」
プラナ「「『えー』ではありません。私の方が文字の読み落としが少ないですので。」」
アロナ「うぅ分かりました...。では先生、早速お願いします!」
ユリー「はいよ。じゃあみんな、アンケート用紙を一箇所にまとめてもらえるかな?」
こうして、アンケートの集計作業が始まった。
カメラの下を一枚、また一枚と用紙が通り、アロナとプラナの連携によって凄まじい速度でスキャニングと集計が行われていく。
その光景を、万魔殿の面々は感心した様子で見守っていた。
いくらアロプラの処理能力が圧倒的とはいえ、2000枚を超える紙を一枚ずつカメラにかざす作業には、結果として数時間の時間を要することとなった。
ユリー「...よし、これで最後! 結局、全部で何人分だった?」
プラナ「「認識の誤りがなければ、合計3,122名分となります。」」
イロハ「「意外と集まりましたね。全校生徒の数からすれば一部ですが。学外で活動している者も多いですし、サンプル数としては十分すぎるかと。」」
ユリー「みんなお疲れ様。それじゃあ、集計結果の報告をお願いできるかな?」
アロナ「「はい! まず最初の5段階評価ですが、平均は『4.38点』となります! これは統計的にも非常に高い評価です!」」
マコト「キキキ、素晴らしい!! 流石は私が見込んだ先生と給食部の面々だ!」
アロナ「「その他にも、味付け、量、嗜好品に関してもすべて平均4点以上を記録しています! 最後の自由記入欄については、『おかずや嗜好品のバリエーションを増やしてほしい』という要望が多数寄せられていますね。」」
イロハ「確かに今回は1種類だけでしたからね。今後はバリエーションを増やしていく必要がありそうです。そのあたりは後日、給食部とも相談しましょう。」
アロナ「「要望の多かったおかずについてもリスト化しておきました!」」
ピロン♪
マコトの持つ端末から軽快な通知音が響く。
プラナ「「マコトさんの端末へ集計データを転送いたしました。今後の施策にご活用ください。」」
マコト「うむ、しかと受け取ったぞ! 先生、大儀であった!感謝する!」
真剣な眼差しでユリーへ礼を言うマコト。
ユリー「うん、マコトもお疲れ様。よく頑張ったね。」
達成感に満ちたマコトの表情につられ、ユリーはつい愛おしくなって、その頭を撫でてしまった。
マコト「なッ...!?ななな、何をするだぁ!!!???////」
ユリー「あ、ごめん、つい...」
マコト「あ、いや、なんだ、その...いきなり頭を撫でられたものだから動揺してしまっただけで、べ、別に嫌だったわけでは...」
語尾を濁しながらモジモジと顔を赤らめるマコト。
イロハ「...ふふ。改めて先生、ありがとうございました。今後ともご助言やお手伝いをお願いすることがあるかと思いますが、よろしくお願いいたしますね。」
ユリー「うん、もちろんだよ!」
こうしてアンケート集計も終わり、いよいよ量産へと乗り出すことになったのであった。
~ゲヘナ学園 食堂~
このアンケート結果は早速給食部にも伝えることにしたユリー。
ユリー「...という感じで、結果大成功です!」
フウカ「すごい、この数で低評価数がほとんどない...!!作ったかいありました(泣)」
感激のあまり涙してしまうフウカ。
ジュリ「あとはやはり種類の問題ですね。アンケート結果にもちらほら以前のようなクッキーバーが欲しいと言った声も上がっているようですし...」
フウカ「そうね、その辺りは今後考えましょう。」
ユリー「じゃあ二人とも、今回はおつかれさまでした。また今後も顧問としてくるかもしれないから、その時はまたよろしくね。」
フウカ「はい!」
ジュリ「いつでもお待ちしてます♪」
こうして給食部顧問としての戦闘糧食開発計画はいくつか課題を残したものの、大筋は無事完了したのであった。
~D.U. 中央特区 シャーレの屋上~
午後7時、太陽が完全に沈み、D.U.の街明かりが星空のように美しく輝いている。
そんな景色を眺めながらコーヒーを啜るユリー。
ユリー「ズズズ...ふぅ...」
すると近くにおいてあったタブレットが自動的に点灯し、プラナの姿が映し出される。
プラナ「「おつかれさまです、先生。」」
ユリー「あれ、プラナから声を掛けてくるとは珍しいね。」
プラナ「「たまにはこちらから雑談でもと思いまして。アロナ先輩はもう寝てしまいましたし。」」
ユリー「もう!?はっや」
プラナ「「私が休憩しているときはアロナ先輩が必ず先生を見守っていますし、仕方ないといえば仕方ないかと。」」
ユリー「そっか。ところでどんなお話をしてくれるんだい?」
コーヒーを一口すする。
プラナ「「単刀直入に聞きます、先生はお付き合いされている方というのはいらっしゃらないのですか?」」
ユリー「ブーッゲホッゲホッ...な、なぜにそんな話...」
啜っていたコーヒーを思いきり吹き出してしまう。
プラナ「「先生はキヴォトスの外から来ていますよね。これは私がいた世界の先生も同じでした。しかしそういったプライベートな話はあまりされてきませんでいしたので、たまには聞いてみようかと。」」
ユリー「そうだね...昔はいたよ。守りたい人、守るべき人が。でもね、ある日その人は出ていってしまった。ほんの些細な口喧嘩がきっかけでね。ま、よくある話だよ。」
プラナ「「そうでしたか...嫌なことを思い出させてしまったのであればすみません。」」
ユリー「いや、もう終わったことだからね。気にしないで...っと、コーヒーが終わってしまった。さて、部屋に戻ろうか。」
ユリーはシャーレの部屋に戻るとオフィスチェアにどかっと座り、背もたれにより掛かると、天井に目線を移し、そっと目を閉じる。
ユリー「...(彼女か、自分にはもう必要のないものと思っていたが...いや、今はいらないな、生徒たちのことをまずは第一に考えよう。)」
そう思いながら目を開けると、目の前には自分を覗き込む空井サキの姿があった。
ユリー「のわぁ!?」
ベターン!
突然の来訪者に驚き、椅子から転げ落ちてしまった。
サキ「うわっ!?大丈夫かよ!?」
ユリー「いてて、大丈夫...あれ、今日当番だっけ?」
サキ「いや、シャワールーム借りてただけ。キャンプ地に戻ろうとしたら椅子に座って目を瞑ってるのを見かけてつい。」
ユリー「流石に寝る時は仮眠室で寝るよ...」
サキ「全く、あんまり無理しないでくれよな。そういえばこの間ゲヘナ自治区の近くまで依頼があって行ったんだがたまたま風紀委員会のやつと出会ってな。色々話をしてたらこれを貰ったんだ。先生も関わってるって聞いたぞ!」
そう言うとサキが取り出したのは見覚えしか無いレーションパックであった。
ユリー「あーそれね、ゲヘナの給食部のみんなと一緒に考案して作ったんだ。」
サキ「なんか大量に配布されたってことで人数分、数日分貰ったんだけどこれがめちゃくちゃ美味しくてびっくりしたんだ!」
ユリー「口に合うようで良かった、これからもおかずの種類と嗜好品の種類は増やしていこうと考えてるよ。」
サキ「それは楽しみだ!じゃあ私はこれでキャンプ地に戻るから、先生もあんまり夜遅くまで仕事はやめておけよ、いざって時に体が効かなくなるからな!」
ユリー「うん、気をつける。」
こうしてサキは仲間の元へと戻っていった。
ユリー「さて、そうは言ってももう一仕事だ、次は山海経の依頼か...」
こうしてユリーは今日も仕事に励んでいた。
続く...
いかがでしたでしょうか。
フウカの日常とは言うもののあまりフウカがでてこないじゃないかと言われそうですが悪しからず。
ここまではあくまで世界観を重視したお話です。
私の小説ではこれから色々展開していきますので、どうか楽しみに待っていていただければと思います。
それではまた次回もお楽しみに。