目覚めたら潜在犯でした   作:赤いロロ雑巾

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執筆中BGM:指より「Snow Goose」と「Red Goose」
久々にやってみたら、スノグ黄がSすら出せなかった…


異常を以て、犯罪を制す

…そ(・)の(・)日(・)は意外と早く訪れた。

というより、医者でもある志恩自身が、

自分の限界を悟ってしまったのだろう…

佐々山から座敷童子(ナマモノ)の存在を聞かされたその日の夜…

それこそ深(・)夜(・)といっても問題ないくらいの時間に、

彼女は、自分がいる分析室と彼の部屋をつなげた。

 

 

…そろそろ勉強も切り上げて寝ようと思っていた頃、

例のごとく、なんの前触れもなく壁が書(・)き(・)換(・)え(・)ら(・)れ(・)た(・)。

今度は…明らかに修(・)羅(・)場(・)に(・)し(・)か(・)見(・)え(・)な(・)い(・)部屋が見えた。

パソコンデスクの前には、やつれている誰かが見える。

彼女の存在に私が気づいた位のタイミングで、

彼女は、椅子を回転させて、こちらに向いてきた。

『座敷童子…とか言うからどんな可愛い子なのかと

 思ってたら…思ったよりも不細工な顔なのね』

いきなり失礼な事を言われたが…

正直これくらいならよくあることなので平常心を保つ。

『…あら?普通ならこんなこと言われた人間は、

 犯罪係数の10や20,平気で上がるはずなのに…

 殆ど200前後から動いてない…

 シビュラがあなたを判定不能(ナマモノ)と認めるのも、

 ある意味間違ってはいないわね…本当に何者よ?』

 

…ストレスだらけの現代(れいわ)から来た人間です、

なんて素直に言うわけにもいかないので困っていると、

なんか彼女の方から話しかけてきた。

『ま、それはそれでサ(・)ン(・)プ(・)ル(・)の価値が上がるわね…

 改めて自己紹介をさせてちょうだい。

 私の名前は唐之杜志恩(からのもり しおん)。ここで分析官をしてるわ。』

「…どうも。私は田原本(たわらもと)と申します。

 それで…後ろはどう見ても修羅場の真っ最中にしか

 見えないんですが…私と話してて大丈夫ですか?」

『…当初の目的を忘れるところだったわ。

 あなた、フォーマットさえ用意すれば、

 書類の作成とかってある程度こなせるかしら?』

「そういった業務は経験したことはないですが…

 やろうと思えば…多分出来ると思います。」

 

彼女は…少(・)し(・)だ(・)け(・)考えた。

『…なるほど。あなた、私の助手にならない?

 独学で毎分250文字の入力速度まで到達出来たなら、

 私が叩き直せば、もっと先へ行けるわ…

 それに、あんな悪口を言われても、

 犯罪係数が殆ど変化しないなんて…正直異(・)常(・)よ。

 でも、そんな人材…分析室(ここ)では超貴重だわ。

 色相を濁らせて、ここを去る一般人(ぼんじん)を、

 私は、それこそ目が腐る程見てきたわ…

 でも、アナタは…そうじゃないかもしれない。

 最初はただのサ(・)ン(・)プ(・)ル(・)くらいのつもりだったけど…

 アナタがそこまでの変人(ナマモノ)なら、話は変わるわ。

 

 …正直、分析室(ここ)は常に人手不足よ。

 アナタの精神を以てしても、ここでの仕事は、

 常に、殺処分(エリミネーター)と隣り合わせかもしれない。

 それも覚悟して…引き受けてくれないかしら』

 

私は…少しだけ考えた…かもしれない。

でも、気づいたら、私は答えを話し始めていた。

「私が貴重…そんなこと言われたことなんて、

 それこそ、ここ数(・)十(・)年(・)ありませんでした。

 …仕事の最中に殺処分されるかもしれない?

 そうなったところで、私は誰も恨みません。

 ただ、私が無力だった。そう判断するだけです。

 …こんな私でよければ、いくらでも使ってください」

『…随分と自己肯定感が低いのね。まぁ、いいわ。

 とりあえず、よく使うフォーマットと、

 練習用のプログラムをそっちに飛ばしたわ。

 大急ぎ…するまで無理はしなくてもいいけど、

 なるたけ早くクリアしてくれると助かるわ。

 まったく…佐々山のヤツもこんな原(・)石(・)がいるなら

 もっと早く教えなさいよ…』

 

その言葉を最後に、部屋の壁はいつもの和室に戻った。

分(・)析(・)官(・)助(・)手(・)見(・)習(・)い(・)。今の私は、その程度かもしれない。

でも、この世界に来て、初めて一歩を踏み出せた。

その事が嬉しくて、すぐにプログラムを起動しよう…

としたら、普通にペン太に部屋を真っ暗にされました。




色々あってエリミネーター寸前でしたが、
ブクマちゃんにぶん殴られて、
多少は正気に戻れたような気がします…
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