目覚めたら潜在犯でした 作:赤いロロ雑巾
ふと車のオドメーターを見たら、
下3ケタが666でした…麦チョコ食べたくなる
志恩さんが用意してくれた練習プログラムは…
実戦を想定されてるからか、中々に
書き上げる必要のある書類も、法的なものなのか
堅苦しい、慣れない言葉で打ち込む必要があり、
まとめる前提となる
過去に実際にあった犯罪を基にしているものらしく、
現代で言うと…それこそR-15でも無茶なものを
モザイクも無しに見せられて…最初の頃は、
思い出せないくらい何度も290リミッターが発動した。
今になって思うと、正直
あのお姉さん…相当なサディストなのでは?
そう思いながら1ヶ月くらい続けてたら、
プログラムから、正確さも精神も合格判定をもらった。
その次の日。またパラライザーで麻痺させられて、
気がついたら…分析室のベッドに寝かされてました。
しかも、
「あのー、これから私、何させられるんですか?」
近くにいた志恩さんに聞いてみた。
『ちょっとした
シビュラすら判定することを諦めた
私たちの生存率も上がる可能性がある、と思って』
「…近くにドミネーターやスキャナってあります?」
『流石に何が起こるか分からないから、
今、この部屋は外部と一切通信を絶ってるわ。
だから、安心して
「…流石にけいれんとか起こすのは嫌ですよ?」
『そうなったら流石に止めるわ…』
そう言って、彼女は装置を走らせ始めた…
私は、その間、不思議な夢を見るような感覚だった。
自分でも忘れていた、
どんどん思い出せる…のはいいのだが、
過去に受けてきた不当な扱いのことも思い出す。
学生時代のいじめ、大学についていけず中退、
正社員にもなれず、結局ウーバーの配達員として
町中を走り回り、不安定すぎる生活を送ってたこと。
そして、最後にはその気力も尽きて死んだこと。
もし、こっちに来てすぐにこんなことさせられたら、
とっくに犯罪係数は300をぶっちぎってたかも…
それくらいに過酷な夢?を見させられた…
目が覚めると、彼女は…フリーズしていた。
しかし、すぐに立て直して、私に話し始めた。
『…なるほど。こりゃシビュラも匙を投げるわね。
令和?から来た30代くらいの魂が、
いきなり職業適性考査を受けたら、
この社会には不適合、と言われても当然よ。
その時代がどれだけ過酷だったかも分かったわ…』
「あー、これシビュラに知られたら…」
『速攻で
それくらい、あなたは危険な知識を持ってた。
…でも、あなたの異常さの説明には十分だわ。
あなたの
なおかつ、他者への共感性がほぼない。
普通なら、シビュラに叩き直されて、
それこそ工場で生体パーツ扱い…が関の山。
…でも、あなたはシビュラに
この状態…上手く活かせば…化けるわね。』
「…?私が精神異常者だってことは分かったけど、
それが…化ける?意味がよくわかりません。」
『鍛え方次第で、恐ろしく強力になるってことよ。
やり方次第では…それこそ私すら
それくらいの潜在能力を、あなたは持ってる…
もっとも、犠牲にしたものもかなり多いけどね。
…こんな特上の
差し出してなかったこと…になんてしないわ。
…予定変更よ。あなたを私の弟子にするわ。
戦闘力…なんて最初は期待してなかったけど、
ここまでの
それこそ、最高の
そして、私の仕事も大幅に減るわ…
夢にまで見た、ベッドで寝れる生活に戻れそう。
…あなたは予想以上のものを持ってるわ。
早速明日から
最初は、簡単な書類作成だけだけど…
暇があったら、知ってることなら何でも教える。
…本当に、こんなのを飼い殺しにしてたわけ?
後で佐々山のやつ、一発殴っとこうかしら…』
「…えーと、一応彼がいたから私がここにいるので
あんまりキツいことはしないでいただけると…
そんなことしてる暇があるなら、学びたいです。
佐々山さん…近いうちに
ワクさん…は救えなかったけど、
今から頑張れば、彼は救える気がするんです。
…師匠、明日からよろしくお願いします。」
『…私も本気でいくからね?覚悟しておきなさい。』
「…殺処分されない程度でお願いします。」
『私を何だと思ってるのよ…そこまではしないわ』
…嘘つけ、と心の中で私はつぶやいた。
なんか妙に長くなっちゃいました。