ベル・クラネルは悪夢を繰り返したくない   作:寝心地

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CASE24 備える

春姫を救出した数日後、ベルの手の中にはカプセムとは異なる球体が握られていた。

 

(【クノッソスの鍵】、これから起こる大惨事を引き起こすとあるファミリアが作ったもう1つのダンジョンへの入口に通じる鍵、夢の中ではあの人が僕にくれたけどその出処を知ったのはかなり後だったけどその出処ってのが【イシュタル・ファミリア】、あの後探したら案内簡単に見つかった)

 

「……………………行くか」

 

ベルはそう言うと【クノッソスの鍵】を持って街へ出る。

 

普段と変わらない街の様子を見ながら道を進んでいると。

 

「あ」

 

「ん?」

 

声が聞こえ振り返るとそこにはレフィーヤと真っ白な服に黒い髪を長髪にしたエルフが一緒に歩いていた。

 

「こんにちはレフィーヤさん」

 

「こ、こんにちは、この間はファミリアの皆さんを助けて頂いてありがとう御座いました」

 

「ウィリディス知り合いか?」

 

「はい、えっと、ゼッツさんです」

 

「ゼッツ?街で噂になっている仮面の戦士の事か?こんな子供が?」

 

黒髪のエルフがレフィーヤの言葉を聞きベルをじっくりと観察する様に見る。

 

「どうも、ベル・クラネルです」

 

「…………フィルヴィス・シャリア、ウィリディスの…………その、何だ…………知り合いだ」

 

若干言い淀んだ後にそう言い直ぐに視線を外す。

 

「フィルヴィスさんは【ディオニュソス・ファミリア】でちょっと私達が関わってる事件に協力してもらってるんです」

 

「そうですか、僕はこれからギルドに用事があってギルドに行くところです」

 

「そうですか、頑張って下さいね」

 

「ええ、そちらも」

 

そう言ってベルはレフィーヤとフィルヴィスから離れギルドに向かう。

 

(アレがフィルヴィス・シャリアさん、夢の中でレフィーヤさんに聞いた秘密を抱える存在、確か夢の中では彼女を助けようとするレフィーヤさんに不意打ちでリカバリーカプセムを奪われたっけ?)

 

ベルが思い出すのは夢の中の今より少し先の未来、とある出来事で疲労困憊の中レフィーヤと遭遇したベルはレフィーヤに問答無用で魔法を放たれ動けなくなった。

 

レフィーヤはそんなベルに涙ながらに謝罪の言葉を繰り返しながらベルからリカバリーカプセムを奪い何処かへ消えた。

 

それから数年経って何でそんな事をしたのかと尋ねた時に彼女の秘密と結末を知った。

 

(今度もきっと彼女の秘密を知った時にリカバリーカプセムを求める、でもそれじゃあ彼女は救えない、いや、もしかしたら誰にも救えない物かも知れない、もしそうなら、その時は)

 

ベルがそんな事を考えながら歩いているとギルドに辿り着き中に入る。

 

「ウラノス様に大事な話があるので取り次いで貰っていいですか?」

 

「ハァ〜、また無茶苦茶な事言って…………今日今すぐには無理に決まってるでしょ、予約を入れるからまたその日に来なさい」

 

エイナにそう言われ大人しく帰る、様に見せかけ建物の影に隠れ周囲に人が居ない事を確認するとワンダーカプセムを取り出し回転させる。

 

WONDER

 

するとベルの体が小さくなり再びギルドに侵入するとそのまま物陰に隠れながらウラノスのいる祈祷の間まで向かった。

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