変身したベルはクノッソスをゆっくりゆっくり歩いていく、ベルの行く手にはモンスターは居らずオリハルコンの扉が阻んでいた。
ベルはゆっくりと扉を見上げると凄まじい力で扉を殴りつける、凄まじい破壊音が響き扉に巨大な穴が空く。
ズンズンと進んでいるとやがてモンスターが現れるが精々上層・中層レベルの為ベルの敵ではなかった。
何枚もの扉を破壊し目的の場所に辿り着くとベルは周囲を見回す。
そこには何人もの人間がおり突然の乱入者に警戒していた。
(【イケロス・ファミリア】【異端児】失踪の黒幕で言葉を喋る見目麗しいモンスターである【異端児】を諸国の貴族に売り渡し大金を稼いでいた、でもそれもここまでだ)
「お前達を壊す」
「な、何だテメェ!!」
「こ、コイツゼッツだ!!【アポロン・ファミリア】と【ソーマ・ファミリア】を1人でぶっ潰したゼッツだよ!!」
「そ、そんな奴に勝てるわけねぇ!!」
ベルの姿を見て何人かの【イケロス・ファミリア】の団員は武器を捨て逃げ出すがベルが手を翳すと動きが止まる。
「1人も逃さない」
そう言ってベルがゆっくり歩みを進め武器を持っていた奴らが襲い掛かって来るがその武器がベルの体を傷付ける事は無く全員殴り飛ばされた。
そうして最後に残ったのはゴーグルを付けた槍使いの男。
「お前で最後だ、ディックス・ペルディクス」
「俺の名前を知ってくれてるのか、光栄だねぇ」
そう言いディックスは凄い速度で動き回りベルに槍を振るう。
「おいおい、マジか」
しかしその槍がベルを貫く事は無くディックスの頬に汗が流れベルがゆっくりとディックスを見る。
「お前を……壊す」
そう言うとベルはディックスの槍を掴みディックスの鳩尾に一発叩き込む。
「カハッ!?」
凄まじい衝撃にディックスは息を吐き出し壁際まで吹っ飛ぶ、何とか体勢を立て直そうと立ち上がるが既にそこにはタックルを仕掛けているベルの姿があった。
完全に回避も防御も出来ないと悟ったディックスはニヤリと笑う、自らの運命を嘲笑うかの様に。
「あばよ、クソったれな我が人生」
最後にそう言い残しベルと壁に挟まれ真っ赤な染みとなった。
ディックスを倒し終わった後、ベルは無数に用意されている巨大な檻を見る。
中には様々な種族のモンスターが居り突如現れたベルに警戒していた。
「貴様、何者だ?」
囚われていた1匹のモンスターがそう声を上げベルはそちらを見る。
「貴方達を助けに来た」
「助ける?我々を散々弄んで、必要無くなったら殺すのが人間だ、お前は人間…………だよな?」
その言葉を無視しベルはモンスターを閉じ込める檻を力づくでこじ開け【異端児】達を救出すると変身を解く。
「付いてこい」
ベルはそう言うとさっさと先へ進み【異端児】達は恐る恐るベルの後ろを着いていく。
やがてダンジョンに出ると捕まっていた【異端児】達は安堵の息と喜びを表しベルに多大な感謝を伝えた後ダンジョンの奥へ消えた。