「それで、約束通り色々聞かせてもらうぞベル君」
【怪物祭】の事態が終息しヘスティアは本拠でベルにそう斬り出す。
「はい、でも僕から聞くより実際に見てもらった方が早いと思います」
ベルはそう言うとプロジェクションカプセムを取り出し回転させると映像の様な物が現れる。
「うわっ!?これは?」
ヘスティアはその映像を見ながらそう尋ねる。
「これは僕が見た未来の夢、予知夢です」
「予知夢?」
ヘスティアは怪訝な表情を浮かべながらも黙って見る。すると先程まで怪訝そうだった表情が段々と真剣な物へと変わっていき【隻眼の黒竜】との最終決戦の部分で完全に顔が曇る。
「ベル君、君はこうなる事を止めるために……」
「はい、夢の中で僕の仲間だった人を助けて今度こそ黒竜に何も奪わせない、そう決めたんです」
「じゃあ君の目的は」
「はい、
「そうか、なら武器は幾つあっても良いよね、まぁ君はコレが何なのか分かってるだろうけどね」
ヘスティアはそう言うと持っていた荷物の中から黒い短剣を取り出す。
「神のナイフ、きっと君の力になってくれるよ」
「ありがとうございます」
ベルはそう言うとヘスティアからナイフを受け取った。
「それじゃあベル君の次の目的は…」
「はい、【ソーマ・ファミリア】リリルカ・アーデ、彼女を助けに行きます」
「本当に大丈夫なのかい?ベル君の夢を見る限り彼女は窃盗の常習犯なんだろう?」
「はい、でも彼女がそうする理由は【ソーマ・ファミリア】で搾取されているからです。そこから救い出せば彼女は悪事は働かなくなる。そしてその頭脳で僕達の頭脳になってくれます」
「まぁ、これも黒竜を倒す為か、ベル君、頑張ってね」
「はい、
ベルはそう言うとリリルカ・アーデを探して街に出た。
(リリの事だから後ろ暗い冒険者のサポーターをしてその冒険者から荷物を盗んでいる筈、となると表通りや人通りが多い場所には行かないからこの辺りだと思うんだけど)
ベルは夢の中で見たこの時期のリリルカ・アーデの行動から居るであろう場所を推理しその辺りを歩く。
すると角を曲がった辺りで遠くへ走って行くボロボロの外套の大きなバックパックを見つけた。
「見つけた」
ベルはそう言うとその人物を追跡し彼女が止まった所で偶然を装う。
「こんにちはお嬢さん」
「ッ!!こ、こんにちは」
こうしてベルの【リリルカ・アーデ救出作戦】が始まった。
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